有価証券報告書-第10期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資が堅調に推移したものの、米中の貿易摩擦を背景とする中国経済の減速により輸出が低迷し、鉱工業生産も力強さが欠ける等、概ね横ばいで推移しました。また、欧米の政治動向や不安定な中東情勢等が各国の経済に影響することが懸念され、景気の先行きに不透明感が残りました。
当社グループをとりまく環境は、前年末に原油やナフサの価格が急落したことを受け、化学品全般の価格が大きく下落したため、アジア市場における基礎化学品の市況が軟調に推移しました。また、機能化学品においては、中国経済が減速するなか、高水準で推移していたエアコン市場においても、在庫調整が行われたこと等により、生産・出荷とも伸び悩む状況となりました。
このような環境のもと、当社グループは第3次中期経営計画「新たな挑戦」の基本戦略として掲げた「新設備の稼働等による収益拡大」・「将来の機能化学品事業拡大に向けた積極投資」・「ビジネス基盤の強化」等に取り組み、冷凍機油原料のシェア拡大に向けた新設備の建設や新ビジネスの早期創出に向けた新たな研究開発拠点の開設、最新技術を活用したプラント制御システムの導入拡大等の諸施策を着実に推し進めてまいりました。加えて、コーポレートガバナンスの強化やCSR(企業の社会的責任)活動の充実等にも積極的に取り組みました。
当連結会計年度における当社グループの業績は、基礎化学品が厳しい海外市況の影響を受けたことに加え、原料調達の不調や製造設備の不具合が発生したこと等から、売上高942億9百万円(前連結会計年度比6.9%減)、営業利益95億59百万円(同12.0%減)、経常利益98億96百万円(同11.6%減)と減収減益となりましたが、前連結会計年度において計上していたイソノニルアルコールプロジェクト中止に伴う特別損失が当連結会計年度においてはないことから、親会社株主に帰属する当期純利益は69億17百万円(同2.7%増)と増益となりました。
事業分野別には、次のとおりであります。
基礎化学品は、自動車生産の国内需要は底堅く推移しましたが、アジア市場における市況軟化や国内における輸入品の攻勢、製造設備不具合等の影響が見られ、販売数量、売上高、利益とも前連結会計年度を下回り、売上高444億61百万円(前連結会計年度比9.9%減)、売上総利益56億25百万円(同19.5%減)、営業利益25億32百万円(同34.1%減)となりました。
機能性材料は、エアコン用冷凍機油原料や化粧品原料のアジア需要に在庫調整の影響が見られるようになったことに加え、年前半に原料調達の不調や製造設備の不具合が発生したことにより、販売数量、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、適切な価格政策に努めたこと等により利益は前連結会計年度を上回り、売上高374億45百万円(前連結会計年度比4.9%減)、売上総利益119億21百万円(同0.9%増)、営業利益81億7百万円(同2.0%増)となりました。
電子材料は、高純度溶剤の国内販売が堅調に推移しましたが、韓国向け輸出が減少したことや子会社のディスプレイ向け製品の需要が弱含みで推移したこと等により販売数量、売上高、利益とも前連結会計年度を下回り、売上高112億99百万円(前連結会計年度比4.1%減)、売上総利益29億37百万円(同3.2%減)、営業利益16億46百万円(同6.4%減)となりました。
その他は、売上高10億3百万円(前連結会計年度比41.7%増)、売上総利益3億15百万円(同101.7%増)、営業利益3億15百万円(同101.7%増)となりました。
(注)上記の事業分野別の「営業利益」には、全社に共通する管理費用等を配分しておりません。
②財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は550億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億11百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が47億5百万円減少しましたが、現金及び預金が77億41百万円、たな卸資産が4億12百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は472億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ51億15百万円増加いたしました。これは主に、建設仮勘定が52億89百万円、投資有価証券が3億44百万円それぞれ増加したことによるものであります。建設仮勘定の増加の主なものは、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備の新設によるものであります。
この結果、資産合計は1,022億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億26百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は434億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億34百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が59億6百万円、未払法人税等が4億91百万円それぞれ減少しましたが、未払金が59億62百万円、修繕引当金が18億63百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は153億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億74百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が24億円、修繕引当金が5億98百万円それぞれ減少しましたが、社債が50億円増加したことによるものであります。当社は、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備への投資を主な使途として、2019年12月5日に第1回無担保普通社債を発行しております。
この結果、負債合計は587億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ30億8百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は435億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ52億17百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益69億17百万円及び剰余金の配当21億7百万円によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値との比較を行っております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ77億41百万円増加し、178億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は109億62百万円(前連結会計年度は77億7百万円の獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額58億93百万円及び法人税等の支払額36億20百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益98億96百万円、減価償却費31億96百万円、修繕引当金の増加額12億65百万円、売上債権の減少額46億99百万円及びその他の流動負債の増加額16億1百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は35億12百万円(前連結会計年度は40億9百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出33億22百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は2億94百万円(前連結会計年度は62億24百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出57億60百万円及び配当金の支払額21億6百万円により資金が減少しましたが、長期借入れによる収入33億60百万円及び社債の発行による収入49億75百万円により資金が増加したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは化学品事業の単一セグメントであるため、事業分野別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業分野ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループでは一部受注生産を行っておりますが、売上高のうち受注生産の占める割合が低いため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業分野ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況に関して
当連結会計年度における経営成績の状況の概要は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、主要な表示科目に沿った認識及び分析は次のとおりであります。
<売上高>売上高は942億9百万円となり、前連結会計年度と比べ6.9%減少いたしました。これは主に、国産ナフサ価格の下落に伴い当社製品の販売価格が下落したことや中国経済の減速を背景に基礎化学品を中心に市況及び需要が低迷したこと、製造設備の不具合や原料調達の不調等により生産・販売数量が減少したことによるものであります。
<売上総利益>売上総利益は208億円となり、前連結会計年度と比べ5.4%減少いたしました。これは主に、基礎化学品の市況軟化に伴い製品販売価格と原料購入価格の価格差が縮小したことや、各事業分野の需要低迷や製造設備の不具合、原料調達の不調等により生産・販売数量が減少したことによるものであります。
<販売費及び一般管理費、営業利益>販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べて1億10百万円増加し、112億40百万円となりました。この結果、営業利益は95億59百万円となり、前連結会計年度と比べ12.0%減少いたしました。なお、売上高営業利益率は10.1%となり、前連結会計年度と比べ0.6%低下いたしました。
<営業外収益、営業外費用、経常利益>営業外収益は、持分法による投資利益が増加しましたが受取配当金が減少したこと等により前連結会計年度と比べ6百万円減少の8億7百万円となり、営業外費用は、為替差損が増加しましたが支払利息が減少したこと等により前連結会計年度と比べ2百万円減少の4億71百万円となりました。この結果、経常利益は98億96百万円となり、前連結会計年度と比べ11.6%減少いたしました。
<税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益>税金等調整前当期純利益は98億96百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は69億17百万円となり、イソノニルアルコールプロジェクト中止に伴う特別損失14億43百万円を計上した前連結会計年度と比べ2.7%増加いたしました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、経済環境及び市場環境の変動、原材料の価格変動、為替相場の変動、製造物責任及び産業事故災害等が挙げられます。詳細につきましては「2 事業等のリスク」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性の状況に関して
運転資金及び設備投資に使用するための資金を内部資金または借入金及び社債により調達しております。このうち、有利子負債による資金調達につきましては、運転資金を主に短期借入金及びコマーシャル・ペーパーにより、設備投資などのための長期資金を主に長期借入金及び社債により、それぞれ調達しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は前連結会計年度末に比べ24億49百万円増加の234億90百万円となりましたが、純有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ52億91百万円減少の56億22百万円となりました。
2019年12月5日に発行した第1回無担保普通社債(発行価額の総額50億円)により調達した資金については、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備への投資を主な使途として、全額を設備資金に2020年12月末までに充当する予定であります。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の概要は「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、事業活動の成果を示す主な経営指標として売上高及び営業利益を掲げているほか、資本及び資産の効率性を示す経営指標としてROE(自己資本利益率)、財務の安定性を示す経営指標として自己資本比率を掲げております。
2019年12月期を初年度とする第3次中期経営計画(3カ年)の最終年度である2021年12月期における当該経営指標の目標値は以下のとおりであります。
<売上高>1,100億円 <営業利益>135億円18% <自己資本比率>47%
(前提条件 為替:1米ドル110円、国産ナフサ価格:46,000円/KL)
なお、当連結会計年度におけるROEは17.97%、当連結会計年度末における自己資本比率は40.18%となりました。また、上記目標の達成に向けた経営方針・経営戦略等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資が堅調に推移したものの、米中の貿易摩擦を背景とする中国経済の減速により輸出が低迷し、鉱工業生産も力強さが欠ける等、概ね横ばいで推移しました。また、欧米の政治動向や不安定な中東情勢等が各国の経済に影響することが懸念され、景気の先行きに不透明感が残りました。
当社グループをとりまく環境は、前年末に原油やナフサの価格が急落したことを受け、化学品全般の価格が大きく下落したため、アジア市場における基礎化学品の市況が軟調に推移しました。また、機能化学品においては、中国経済が減速するなか、高水準で推移していたエアコン市場においても、在庫調整が行われたこと等により、生産・出荷とも伸び悩む状況となりました。
このような環境のもと、当社グループは第3次中期経営計画「新たな挑戦」の基本戦略として掲げた「新設備の稼働等による収益拡大」・「将来の機能化学品事業拡大に向けた積極投資」・「ビジネス基盤の強化」等に取り組み、冷凍機油原料のシェア拡大に向けた新設備の建設や新ビジネスの早期創出に向けた新たな研究開発拠点の開設、最新技術を活用したプラント制御システムの導入拡大等の諸施策を着実に推し進めてまいりました。加えて、コーポレートガバナンスの強化やCSR(企業の社会的責任)活動の充実等にも積極的に取り組みました。
当連結会計年度における当社グループの業績は、基礎化学品が厳しい海外市況の影響を受けたことに加え、原料調達の不調や製造設備の不具合が発生したこと等から、売上高942億9百万円(前連結会計年度比6.9%減)、営業利益95億59百万円(同12.0%減)、経常利益98億96百万円(同11.6%減)と減収減益となりましたが、前連結会計年度において計上していたイソノニルアルコールプロジェクト中止に伴う特別損失が当連結会計年度においてはないことから、親会社株主に帰属する当期純利益は69億17百万円(同2.7%増)と増益となりました。
事業分野別には、次のとおりであります。
基礎化学品は、自動車生産の国内需要は底堅く推移しましたが、アジア市場における市況軟化や国内における輸入品の攻勢、製造設備不具合等の影響が見られ、販売数量、売上高、利益とも前連結会計年度を下回り、売上高444億61百万円(前連結会計年度比9.9%減)、売上総利益56億25百万円(同19.5%減)、営業利益25億32百万円(同34.1%減)となりました。
機能性材料は、エアコン用冷凍機油原料や化粧品原料のアジア需要に在庫調整の影響が見られるようになったことに加え、年前半に原料調達の不調や製造設備の不具合が発生したことにより、販売数量、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、適切な価格政策に努めたこと等により利益は前連結会計年度を上回り、売上高374億45百万円(前連結会計年度比4.9%減)、売上総利益119億21百万円(同0.9%増)、営業利益81億7百万円(同2.0%増)となりました。
電子材料は、高純度溶剤の国内販売が堅調に推移しましたが、韓国向け輸出が減少したことや子会社のディスプレイ向け製品の需要が弱含みで推移したこと等により販売数量、売上高、利益とも前連結会計年度を下回り、売上高112億99百万円(前連結会計年度比4.1%減)、売上総利益29億37百万円(同3.2%減)、営業利益16億46百万円(同6.4%減)となりました。
その他は、売上高10億3百万円(前連結会計年度比41.7%増)、売上総利益3億15百万円(同101.7%増)、営業利益3億15百万円(同101.7%増)となりました。
(注)上記の事業分野別の「営業利益」には、全社に共通する管理費用等を配分しておりません。
②財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は550億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億11百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が47億5百万円減少しましたが、現金及び預金が77億41百万円、たな卸資産が4億12百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は472億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ51億15百万円増加いたしました。これは主に、建設仮勘定が52億89百万円、投資有価証券が3億44百万円それぞれ増加したことによるものであります。建設仮勘定の増加の主なものは、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備の新設によるものであります。
この結果、資産合計は1,022億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億26百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は434億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億34百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が59億6百万円、未払法人税等が4億91百万円それぞれ減少しましたが、未払金が59億62百万円、修繕引当金が18億63百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は153億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億74百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が24億円、修繕引当金が5億98百万円それぞれ減少しましたが、社債が50億円増加したことによるものであります。当社は、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備への投資を主な使途として、2019年12月5日に第1回無担保普通社債を発行しております。
この結果、負債合計は587億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ30億8百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は435億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ52億17百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益69億17百万円及び剰余金の配当21億7百万円によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値との比較を行っております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ77億41百万円増加し、178億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は109億62百万円(前連結会計年度は77億7百万円の獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額58億93百万円及び法人税等の支払額36億20百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益98億96百万円、減価償却費31億96百万円、修繕引当金の増加額12億65百万円、売上債権の減少額46億99百万円及びその他の流動負債の増加額16億1百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は35億12百万円(前連結会計年度は40億9百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出33億22百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は2億94百万円(前連結会計年度は62億24百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出57億60百万円及び配当金の支払額21億6百万円により資金が減少しましたが、長期借入れによる収入33億60百万円及び社債の発行による収入49億75百万円により資金が増加したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは化学品事業の単一セグメントであるため、事業分野別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業分野ごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業分野の名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 基礎化学品 (百万円) | 40,546 | 92.3 |
| 機能性材料 (百万円) | 34,725 | 100.1 |
| 電子材料 (百万円) | 11,242 | 96.5 |
| 合計(百万円) | 86,514 | 95.8 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループでは一部受注生産を行っておりますが、売上高のうち受注生産の占める割合が低いため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業分野ごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業分野の名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 基礎化学品 (百万円) | 44,461 | 90.1 |
| 機能性材料 (百万円) | 37,445 | 95.1 |
| 電子材料 (百万円) | 11,299 | 95.9 |
| その他 (百万円) | 1,003 | 141.7 |
| 合計(百万円) | 94,209 | 93.1 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ミヤコ化学㈱ | 10,361 | 10.2 | 9,925 | 10.5 |
| 出光興産㈱ | 11,133 | 11.0 | 9,740 | 10.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況に関して
当連結会計年度における経営成績の状況の概要は「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、主要な表示科目に沿った認識及び分析は次のとおりであります。
<売上高>売上高は942億9百万円となり、前連結会計年度と比べ6.9%減少いたしました。これは主に、国産ナフサ価格の下落に伴い当社製品の販売価格が下落したことや中国経済の減速を背景に基礎化学品を中心に市況及び需要が低迷したこと、製造設備の不具合や原料調達の不調等により生産・販売数量が減少したことによるものであります。
<売上総利益>売上総利益は208億円となり、前連結会計年度と比べ5.4%減少いたしました。これは主に、基礎化学品の市況軟化に伴い製品販売価格と原料購入価格の価格差が縮小したことや、各事業分野の需要低迷や製造設備の不具合、原料調達の不調等により生産・販売数量が減少したことによるものであります。
<販売費及び一般管理費、営業利益>販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べて1億10百万円増加し、112億40百万円となりました。この結果、営業利益は95億59百万円となり、前連結会計年度と比べ12.0%減少いたしました。なお、売上高営業利益率は10.1%となり、前連結会計年度と比べ0.6%低下いたしました。
<営業外収益、営業外費用、経常利益>営業外収益は、持分法による投資利益が増加しましたが受取配当金が減少したこと等により前連結会計年度と比べ6百万円減少の8億7百万円となり、営業外費用は、為替差損が増加しましたが支払利息が減少したこと等により前連結会計年度と比べ2百万円減少の4億71百万円となりました。この結果、経常利益は98億96百万円となり、前連結会計年度と比べ11.6%減少いたしました。
<税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益>税金等調整前当期純利益は98億96百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は69億17百万円となり、イソノニルアルコールプロジェクト中止に伴う特別損失14億43百万円を計上した前連結会計年度と比べ2.7%増加いたしました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、経済環境及び市場環境の変動、原材料の価格変動、為替相場の変動、製造物責任及び産業事故災害等が挙げられます。詳細につきましては「2 事業等のリスク」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性の状況に関して
運転資金及び設備投資に使用するための資金を内部資金または借入金及び社債により調達しております。このうち、有利子負債による資金調達につきましては、運転資金を主に短期借入金及びコマーシャル・ペーパーにより、設備投資などのための長期資金を主に長期借入金及び社債により、それぞれ調達しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は前連結会計年度末に比べ24億49百万円増加の234億90百万円となりましたが、純有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ52億91百万円減少の56億22百万円となりました。
2019年12月5日に発行した第1回無担保普通社債(発行価額の総額50億円)により調達した資金については、当社四日市工場における冷凍機油原料生産設備への投資を主な使途として、全額を設備資金に2020年12月末までに充当する予定であります。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の概要は「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、事業活動の成果を示す主な経営指標として売上高及び営業利益を掲げているほか、資本及び資産の効率性を示す経営指標としてROE(自己資本利益率)、財務の安定性を示す経営指標として自己資本比率を掲げております。
2019年12月期を初年度とする第3次中期経営計画(3カ年)の最終年度である2021年12月期における当該経営指標の目標値は以下のとおりであります。
<売上高>1,100億円 <営業利益>135億円
(前提条件 為替:1米ドル110円、国産ナフサ価格:46,000円/KL)
なお、当連結会計年度におけるROEは17.97%、当連結会計年度末における自己資本比率は40.18%となりました。また、上記目標の達成に向けた経営方針・経営戦略等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。