有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社は、不動産投資運用会社(REIT、ファンド)、多数の不動産を所有する大手企業・グループ企業(金融、電鉄、電力、デベロッパー、グローバル企業等)及び総合ビル管理会社等、不動産に関わる様々な業種や業態に厚い顧客基盤を有する当社クラウドサービスの事業規模は着実に拡大しております。
当事業年度においては、創業来培ったノウハウを活かしつつ、顧客業務の現状と問題点に対する深い洞察に基づいた解決方法を的確に示す提案型営業を、前事業年度より継続して推進してまいりました。また、新規顧客の積極的な開拓に加えて、サービス利用状況の把握、標準機能やオプションに関する最新の情報提供、バージョンアップの周知等、リレーションマネジメント体制の確立による既存顧客の満足度向上と利用拡大を図ってまいりました。また、データサイエンスサービスの一環として提供を開始した商業店舗売上予測クラウドサービス「スピードアンサー」は、サービス開始直後より、様々な業態のお客様よりご好評を頂いているところです。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における資産合計は2,464,286千円(前事業年度末比 213,167千円の増加)となりました。
当事業年度末における負債合計は569,669千円(前事業年度末比 75,712千円の増加)となりました。
当事業年度末における純資産合計は1,894,617千円(前事業年度末比 137,455千円の増加)となりました。
b.経営成績
売上高は1,844,133千円(前事業年度比 226,651千円増、14.0%増)、営業利益は318,425千円(前事業年度比 16,240千円増、5.4%増)、経常利益は319,661千円(前事業年度比 24,624千円増、8.3%増)、当期純利益は217,269千円(前事業年度比 8,118千円増、3.9%増)と、前事業年度に比べ増収増益となり、創業来最高益を達成いたしました。
なお、当社の報告セグメントは「@プロパティ」の提供にかかる単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(クラウドサービス)
クラウドサービスの売上高は1,072,240千円(前事業年度比 52,252千円増、5.1%増)となりました。一部の大型案件において、本稼働の開始時期が遅れたことにより目標数値には届かなかったものの、引続き新規顧客の獲得及び既存顧客の利用拡大が順調に推移したことにより増収となりました。
(ソリューションサービス)
ソリューションサービスの売上高は771,893千円(前事業年度比 174,398千円増、29.2%増)となりました。大型案件のカスタマイズ開発、コンサルティング業務等に加え中小型案件も着実に売り上げた結果、大幅な増収となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動により286,831千円の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)が増加しました。また、投資活動により314,604千円の資金が減少し、財務活動により89,986千円の資金が減少しました。
この結果、当事業年度末における資金の残高は、前事業年度末に比べ117,759千円減少し934,306千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額118,668千円、売上債権の増加96,842千円などにより減少したものの、税引前当期純利益319,661千円、減価償却費175,058千円などにより286,831千円増加(前事業年度は207,597千円の増加)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出231,207千円、保険積立金の積立による支出81,907千円などにより314,604千円減少(前事業年度は218,726千円の減少)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出33,152千円、配当金の支払額49,035千円などにより89,986千円減少(前事業年度は445,630千円の増加)しました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、サービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、サービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は不動産クラウド「@プロパティ」を国内中心に事業展開する単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は1,550,879千円(前事業年度末比 1,028千円の減少)となりました。これは主に売掛金が96,842千円、仕掛品が11,591千円、前払費用が7,217千円増加する一方、現金及び預金が117,759千円減少したことによるものです。
当事業年度末における固定資産は913,407千円(前事業年度末比 214,196千円の増加)となりました。これは主にソフトウエアが104,950千円、保険積立金が81,907千円、リース資産が15,197千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は2,464,286千円(前事業年度末比 213,167千円の増加)となりました。
(負債の部)
当事業年度末における流動負債は353,053千円(前事業年度末比 39,275千円の増加)となりました。これは主に未払金が32,542千円増加したことによるものです。
当事業年度末における固定負債は216,615千円(前事業年度末比 36,436千円の増加)となりました。これは主に退職給付引当金が20,242千円、リース債務が12,351千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は569,669千円(前事業年度末比 75,712千円の増加)となりました。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は1,894,617千円(前事業年度末比 137,455千円の増加)となりました。これは主に自己株式が33,152千円増加し、利益剰余金が168,234千円増加したことによるものです。自己株式の増加は自己株式の取得によるもの、利益剰余金の増加は配当の実施に伴い49,035千円減少する一方、当期純利益の計上により217,269千円増加したことによるものです。
2)経営成績
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,844,133千円(前事業年度比 226,651千円の増加)となりました。クラウドサービスにおいて新規顧客の獲得及び既存顧客の利用拡大が順調に推移したことに加え、ソリューションサービスにおいても大型案件のカスタマイズ開発、コンサルティング業務等に加え中小型案件も着実に売り上げた結果によるものです。なお、年初より新型コロナウイルス感染症拡大が世界各地で続き、国内のみならず世界経済に多大な影響を及ぼしておりますが、当社においてはその影響は軽微であり、クラウドサービス、ソリューションサービス共に予定していた売上高を着実に売り上げることができました。
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、975,008千円(前事業年度比 177,427千円の増加)となりました。ソリューションサービスの好調な受注を受け、案件執行力を強化するため外注加工費や労務費が増加しました。また、不動産DXプラットフォームの実現を目指し、新サービスの開発とあらゆる不動産業務に対応した「@プロパティ」の機能充実に努めたことにより、減価償却費も前事業年度並みに発生しました。
(売上総利益)
当事業年度における売上総利益は、869,125千円(前事業年度比 49,223千円の増加)となりました。これは主にクラウドサービス及びソリューションサービスの売上高の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、550,699千円(前事業年度比 32,982千円の増加)となりました。これは主に事業拡大に対応するための積極的な採用活動、従業員数等の増加に伴うオフィスレイアウト改修によるものです。また、年初より拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅勤務対応等の想定外の費用が発生しましたが、年間を通しては、予定よりも販売費及び一般管理費を抑えることができました。この結果、営業利益は、318,425千円(前事業年度比 16,240千円の増加)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益が3,059千円(前事業年度比 292千円の減少)、営業外費用が1,823千円(前事業年度比 8,676千円の減少)となりました。営業外収益の減少は主に業務受託料によるもの、営業外費用の減少は主に株式交付費によるものです。この結果、経常利益は319,661千円(前事業年度比 24,624千円の増加)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において特別利益、特別損失は発生しておりません。法人税等合計が102,391千円(前事業年度比 16,505千円の増加)となり、この結果、当期純利益は217,269千円(前事業年度比 8,118千円の増加)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、取引先の信用状況は良好であり、新型コロナウイルス感染症拡大による売掛債権の回収懸念等の資金繰り悪化要因は生じておりません。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、ストック型売上であるクラウドサービスとフロー型売上であるソリューションサービスを両輪に盤石な収益基盤を確立しております。
クラウドサービスは、登録されたデータ量に応じた月額課金により、創業以来売上高を増加させております。当事業年度におけるクラウドサービスの売上高は、全社売上高の58%を占めております。
ソリューションサービスは、顧客ニーズにきめ細かく対応するための初期コンサルティングやカスタマイズ開発により、売上が発生いたします。また、新規顧客を獲得する上で重要な役割を果たしており、クラウドサービスの売上高を増加させるために必要不可欠なものです。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社の主な資金需要は、運転資金(人件費及び外注加工費等)及び不動産クラウド「@プロパティ」の開発のための資金です。
資本の財源及び流動性については、事業活動に必要な現金を安定的に確保することを基本としております。
資金調達につきましては、自己資金を基本としております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の事業は、不動産クラウドサービスの利用料等によるストック型売上(クラウドサービス売上)と不動産クラウドサービスの利用にあたっての導入コンサル・カスタマイズ等によるフロー型売上(ソリューションサービス売上)の両輪で構成されています。
顧客の利用状況に応じて料金を徴収する当社のクラウドサービスは、売上高の伸張速度は緩やかとなるものの、売上・収益基盤の安定的かつ永続的な拡大を可能とします。
一方、システム開発及び販売を中心とする事業(フロー型売上)では、顧客毎の個別案件に依拠する比重が高く、収益化が早いものの収益基盤が比較的不安定になりがちです。
当社の事業は、ストック型売上、フロー型売上のデメリットといわれる部分をクラウドサービス、ソリューションサービスの双方で補い合い、盤石な収益基盤を確立しております。
このことから当社では、安定した収益の確保はステークホルダーの利益にも合致すると考え「営業利益率」を重要な指標として位置付けております。
当事業年度の営業利益率は17.3%となりました。
当事業年度においては、フロー型売上であるソリューションサービスの売上高構成比が41.9%(前事業年度は36.9%)となり、前事業年度に比べ増加したことにより、営業利益率が前事業年度に比べ減少いたしました。
企業の成長において、ソリューションサービスの売上高を更に伸張させることは必須であるものの、過度な成長はソリューションサービスの品質低下を招き、かえって利益率を低下させると考えております。よって、クラウドサービスとソリューションサービスの両輪において、現状の規模に沿った成長を続け、営業利益率を維持・向上させつつ事業の拡大を図ってまいります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、引続き、当社のミッションである「新しい知識社会の創造」に基づき、単なるデータの処理・管理といったビジネスの領域を超え、当社サービスを知識社会における最も優れたサービスとして進化させるべく取り組む方針です。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社は、不動産投資運用会社(REIT、ファンド)、多数の不動産を所有する大手企業・グループ企業(金融、電鉄、電力、デベロッパー、グローバル企業等)及び総合ビル管理会社等、不動産に関わる様々な業種や業態に厚い顧客基盤を有する当社クラウドサービスの事業規模は着実に拡大しております。
当事業年度においては、創業来培ったノウハウを活かしつつ、顧客業務の現状と問題点に対する深い洞察に基づいた解決方法を的確に示す提案型営業を、前事業年度より継続して推進してまいりました。また、新規顧客の積極的な開拓に加えて、サービス利用状況の把握、標準機能やオプションに関する最新の情報提供、バージョンアップの周知等、リレーションマネジメント体制の確立による既存顧客の満足度向上と利用拡大を図ってまいりました。また、データサイエンスサービスの一環として提供を開始した商業店舗売上予測クラウドサービス「スピードアンサー」は、サービス開始直後より、様々な業態のお客様よりご好評を頂いているところです。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における資産合計は2,464,286千円(前事業年度末比 213,167千円の増加)となりました。
当事業年度末における負債合計は569,669千円(前事業年度末比 75,712千円の増加)となりました。
当事業年度末における純資産合計は1,894,617千円(前事業年度末比 137,455千円の増加)となりました。
b.経営成績
売上高は1,844,133千円(前事業年度比 226,651千円増、14.0%増)、営業利益は318,425千円(前事業年度比 16,240千円増、5.4%増)、経常利益は319,661千円(前事業年度比 24,624千円増、8.3%増)、当期純利益は217,269千円(前事業年度比 8,118千円増、3.9%増)と、前事業年度に比べ増収増益となり、創業来最高益を達成いたしました。
なお、当社の報告セグメントは「@プロパティ」の提供にかかる単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(クラウドサービス)
クラウドサービスの売上高は1,072,240千円(前事業年度比 52,252千円増、5.1%増)となりました。一部の大型案件において、本稼働の開始時期が遅れたことにより目標数値には届かなかったものの、引続き新規顧客の獲得及び既存顧客の利用拡大が順調に推移したことにより増収となりました。
(ソリューションサービス)
ソリューションサービスの売上高は771,893千円(前事業年度比 174,398千円増、29.2%増)となりました。大型案件のカスタマイズ開発、コンサルティング業務等に加え中小型案件も着実に売り上げた結果、大幅な増収となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動により286,831千円の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)が増加しました。また、投資活動により314,604千円の資金が減少し、財務活動により89,986千円の資金が減少しました。
この結果、当事業年度末における資金の残高は、前事業年度末に比べ117,759千円減少し934,306千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額118,668千円、売上債権の増加96,842千円などにより減少したものの、税引前当期純利益319,661千円、減価償却費175,058千円などにより286,831千円増加(前事業年度は207,597千円の増加)しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出231,207千円、保険積立金の積立による支出81,907千円などにより314,604千円減少(前事業年度は218,726千円の減少)しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出33,152千円、配当金の支払額49,035千円などにより89,986千円減少(前事業年度は445,630千円の増加)しました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、サービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、サービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は不動産クラウド「@プロパティ」を国内中心に事業展開する単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
| サービス別 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| クラウドサービス | 1,072,240 | 105.1 |
| ソリューションサービス | 771,893 | 129.2 |
| 合計 | 1,844,133 | 114.0 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱電気ビル | 201,668 | 12.5 | 41,937 | 2.3 |
| 大星ビル管理㈱ | 117,582 | 7.3 | 210,743 | 11.4 |
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は1,550,879千円(前事業年度末比 1,028千円の減少)となりました。これは主に売掛金が96,842千円、仕掛品が11,591千円、前払費用が7,217千円増加する一方、現金及び預金が117,759千円減少したことによるものです。
当事業年度末における固定資産は913,407千円(前事業年度末比 214,196千円の増加)となりました。これは主にソフトウエアが104,950千円、保険積立金が81,907千円、リース資産が15,197千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は2,464,286千円(前事業年度末比 213,167千円の増加)となりました。
(負債の部)
当事業年度末における流動負債は353,053千円(前事業年度末比 39,275千円の増加)となりました。これは主に未払金が32,542千円増加したことによるものです。
当事業年度末における固定負債は216,615千円(前事業年度末比 36,436千円の増加)となりました。これは主に退職給付引当金が20,242千円、リース債務が12,351千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は569,669千円(前事業年度末比 75,712千円の増加)となりました。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産合計は1,894,617千円(前事業年度末比 137,455千円の増加)となりました。これは主に自己株式が33,152千円増加し、利益剰余金が168,234千円増加したことによるものです。自己株式の増加は自己株式の取得によるもの、利益剰余金の増加は配当の実施に伴い49,035千円減少する一方、当期純利益の計上により217,269千円増加したことによるものです。
2)経営成績
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,844,133千円(前事業年度比 226,651千円の増加)となりました。クラウドサービスにおいて新規顧客の獲得及び既存顧客の利用拡大が順調に推移したことに加え、ソリューションサービスにおいても大型案件のカスタマイズ開発、コンサルティング業務等に加え中小型案件も着実に売り上げた結果によるものです。なお、年初より新型コロナウイルス感染症拡大が世界各地で続き、国内のみならず世界経済に多大な影響を及ぼしておりますが、当社においてはその影響は軽微であり、クラウドサービス、ソリューションサービス共に予定していた売上高を着実に売り上げることができました。
(売上原価)
当事業年度における売上原価は、975,008千円(前事業年度比 177,427千円の増加)となりました。ソリューションサービスの好調な受注を受け、案件執行力を強化するため外注加工費や労務費が増加しました。また、不動産DXプラットフォームの実現を目指し、新サービスの開発とあらゆる不動産業務に対応した「@プロパティ」の機能充実に努めたことにより、減価償却費も前事業年度並みに発生しました。
(売上総利益)
当事業年度における売上総利益は、869,125千円(前事業年度比 49,223千円の増加)となりました。これは主にクラウドサービス及びソリューションサービスの売上高の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、550,699千円(前事業年度比 32,982千円の増加)となりました。これは主に事業拡大に対応するための積極的な採用活動、従業員数等の増加に伴うオフィスレイアウト改修によるものです。また、年初より拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅勤務対応等の想定外の費用が発生しましたが、年間を通しては、予定よりも販売費及び一般管理費を抑えることができました。この結果、営業利益は、318,425千円(前事業年度比 16,240千円の増加)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益が3,059千円(前事業年度比 292千円の減少)、営業外費用が1,823千円(前事業年度比 8,676千円の減少)となりました。営業外収益の減少は主に業務受託料によるもの、営業外費用の減少は主に株式交付費によるものです。この結果、経常利益は319,661千円(前事業年度比 24,624千円の増加)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において特別利益、特別損失は発生しておりません。法人税等合計が102,391千円(前事業年度比 16,505千円の増加)となり、この結果、当期純利益は217,269千円(前事業年度比 8,118千円の増加)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、取引先の信用状況は良好であり、新型コロナウイルス感染症拡大による売掛債権の回収懸念等の資金繰り悪化要因は生じておりません。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、ストック型売上であるクラウドサービスとフロー型売上であるソリューションサービスを両輪に盤石な収益基盤を確立しております。
クラウドサービスは、登録されたデータ量に応じた月額課金により、創業以来売上高を増加させております。当事業年度におけるクラウドサービスの売上高は、全社売上高の58%を占めております。
ソリューションサービスは、顧客ニーズにきめ細かく対応するための初期コンサルティングやカスタマイズ開発により、売上が発生いたします。また、新規顧客を獲得する上で重要な役割を果たしており、クラウドサービスの売上高を増加させるために必要不可欠なものです。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社の主な資金需要は、運転資金(人件費及び外注加工費等)及び不動産クラウド「@プロパティ」の開発のための資金です。
資本の財源及び流動性については、事業活動に必要な現金を安定的に確保することを基本としております。
資金調達につきましては、自己資金を基本としております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の事業は、不動産クラウドサービスの利用料等によるストック型売上(クラウドサービス売上)と不動産クラウドサービスの利用にあたっての導入コンサル・カスタマイズ等によるフロー型売上(ソリューションサービス売上)の両輪で構成されています。
顧客の利用状況に応じて料金を徴収する当社のクラウドサービスは、売上高の伸張速度は緩やかとなるものの、売上・収益基盤の安定的かつ永続的な拡大を可能とします。
一方、システム開発及び販売を中心とする事業(フロー型売上)では、顧客毎の個別案件に依拠する比重が高く、収益化が早いものの収益基盤が比較的不安定になりがちです。
当社の事業は、ストック型売上、フロー型売上のデメリットといわれる部分をクラウドサービス、ソリューションサービスの双方で補い合い、盤石な収益基盤を確立しております。
このことから当社では、安定した収益の確保はステークホルダーの利益にも合致すると考え「営業利益率」を重要な指標として位置付けております。
当事業年度の営業利益率は17.3%となりました。
当事業年度においては、フロー型売上であるソリューションサービスの売上高構成比が41.9%(前事業年度は36.9%)となり、前事業年度に比べ増加したことにより、営業利益率が前事業年度に比べ減少いたしました。
企業の成長において、ソリューションサービスの売上高を更に伸張させることは必須であるものの、過度な成長はソリューションサービスの品質低下を招き、かえって利益率を低下させると考えております。よって、クラウドサービスとソリューションサービスの両輪において、現状の規模に沿った成長を続け、営業利益率を維持・向上させつつ事業の拡大を図ってまいります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、引続き、当社のミッションである「新しい知識社会の創造」に基づき、単なるデータの処理・管理といったビジネスの領域を超え、当社サービスを知識社会における最も優れたサービスとして進化させるべく取り組む方針です。