四半期報告書-第8期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
(1) 分析の前提
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、当社グループの四半期連結財務諸表に基づいて実施されております。当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
四半期連結財務諸表の作成にあたっては一部に見積りによる金額を含んでおりますが、見積りにつきましては、過去実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいており、妥当性についての継続的な評価を行っています。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、AP事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(2) 当社グループの事業に影響を与える経営環境に対する評価
当社グループは、機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当する人工知覚のアルゴリズムの研究開発とライセンス提供を行っております。人工知覚は機械の「脳」に相当する人工知能と並び相互補完するDeep Tech(深層技術)として、機械が自律的に機能できるように進化させる技術です。
当社グループの基幹技術は、独自のSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術であり、機械が動きながらリアルタイムでの位置認識と地図作成を行うものです。2021年3月期には、当業界における当グループの優位性を強化するため、同研究分野を世界的にリードしている独ミュンヘン工科大学発のArtisense Corporation(本社:米国カリフォルニア州、以下アーティセンス社)をグループ会社化しました。これにより、アーティセンス社の独自技術である次世代アルゴリズム(直接法SLAM)や、人工知覚と人工知能の融合技術(GN-net)等を販売ラインナップに加え、より幅広い顧客ニーズへの対応を強化しました。加えて、顧客の開発プロセスを短縮化する開発パッケージ(VINS)をアーティセンス社から市場投入し、最終製品の早期化を後押することで商用ライセンス売上の拡大を見込んでおります。中長期でのロボティクス・自動運転領域の発展と社会変化を見据えて、より革新性の高い人工知覚技術をアーティセンス社と共同で推進してまいります。
経営体制については、グローバルにおける機動的な執行及び短期と中長期の二軸経営の強化を目的として複数代表取締役体制の採用をしております。これにより代表取締役CEOの項がアーティセンス社を含む当社グループの事業経営を統括し、代表取締役大野智弘は同じく創業メンバーであるCTO John Williamsと共に中長期の成長に向けた次世代Deep Techへの投資や新領域強化を目指します。
事業戦略については、ロボティクス関連産業の発展と人工知覚技術の市場拡大が急激に進むことを見据えて、代替や置き換えが困難なアルゴリズム層への集中を行なっています。中長期的には、最終製品の普及にともなう商用ライセンス売上の拡大を目指しており、市場成長性が極めて高い自動制御ロボット・自動運転自動車・モバイルセンサー・デジタルマップ等の領域を中心に、製品化確度が高い案件の大型化に注力をしています。加えて、販売戦略として、人工知覚と補完性が高いセンサ・半導体企業、システムインテグレータ、技術商社との提携拡大を通して、販売チャンネルとラインナップの拡大を進めています。
2021年3月期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、研究開発スケジュールの一部遅延や、顧客都合の予算凍結・延期が一時的に発生したことにより、売上が減少しました。一方で、2021年3月期第4四半期以降は、アーティセンス社の新製品(VINS)の提供開始を含む研究開発の進捗や上述の提携拡大・関係強化による販売チャンネル・ラインナップの拡充により、顧客案件の受注及び事業進捗の回復基調が継続しております。また、人と人の交流や共同作業を要しないオペレーションの省人化やリモート化需要が全ての産業で急増しており、特に、物流・製造・建設・小売等の領域におけるロボティクス・自動運転・ドローン等の自動化技術のニーズ増大が顕著であります。この影響により、足元での顧客製品化に向けた案件は着実に進捗しており、中長期的には特定の技術領域や産業での利用に限定されない幅広い範囲でのSLAM産業の高成長及び当社グループ技術の社会実装に伴う収益機会の拡大を引き続き見込んでおります。
(3) 経営成績に関する分析
アーティセンス社との共同案件を含む顧客案件の進捗により、前連結会計年度第4四半期以降の売上の回復基調を継続しております。
グローバル規模での体制拡大に伴い、販売費及び一般管理費は270,470千円(前年同四半期比7.8%増)に増加し、主な内訳は人件費105,657千円、経費及び償却費105,859千円、研究開発費58,953千円であります。その他、アーティセンス社の期中損益の取り込み等による持分法による投資損失107,448千円が発生しております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は110,746千円(前年同四半期比262.7%増)、営業損失は220,925千円(前年同四半期は営業損失238,487千円)、経常損失は323,125千円(前年同四半期は経常損失220,497千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は321,866千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失220,498千円)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に関する分析
① 資金政策に関する基本方針
当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金政策の基本方針とし、事業展開および研究開発に係る資金需要に対して機動的に対応できるだけの十分な現金及び現金同等物の保有を図っております。
② キャッシュ・フローに関する分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、184,146千円の支出(前年同四半期は91,697千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失321,740千円、持分法による投資損失107,448千円及び売上債権の減少額49,059千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、145,902千円の支出(前年同四半期は476,660千円の支出)となりました。これは主に、貸付による支出148,397千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは16,996千円の収入(前年同四半期は1,770,871千円の収入)となりました。これは、自己新株予約権の取得による支出4,344千円がありましたが、株式の発行による収入21,870千円によるものです。
以上の他、現金及び現金同等物に係る換算差額の影響もあり、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現
金同等物の残高は前連結会計年度末と比べ312,794千円減少し、918,185千円となりました。
(5) 財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は1,020,486千円(前期末比339,176千円減)となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の減少(同26,531千円減)、棚卸資産の減少(同24,955千円減)、現金及び預金の減少(同312,794千円減)によるものであります。
また、固定資産は198,585千円(前期末比17,908千円増)となりました。これは主に、長期貸付金が増加(同19,511千円増)したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は1,219,071千円(前期末比321,267千円減)となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は72,016千円(前期末比9,865千円減)となりました。これは主に、未払法人税等が減少(同18,962千円減)したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は72,016千円(前期末比9,865千円減)となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は1,147,055千円(前期末比311,402千円減)となりました。これは、四半期包括利益(△328,807千円)によるものであります。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、58,953千円であります。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、当社グループの四半期連結財務諸表に基づいて実施されております。当社グループの四半期連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
四半期連結財務諸表の作成にあたっては一部に見積りによる金額を含んでおりますが、見積りにつきましては、過去実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいており、妥当性についての継続的な評価を行っています。しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、AP事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。
本項に記載した将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(2) 当社グループの事業に影響を与える経営環境に対する評価
当社グループは、機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当する人工知覚のアルゴリズムの研究開発とライセンス提供を行っております。人工知覚は機械の「脳」に相当する人工知能と並び相互補完するDeep Tech(深層技術)として、機械が自律的に機能できるように進化させる技術です。
当社グループの基幹技術は、独自のSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術であり、機械が動きながらリアルタイムでの位置認識と地図作成を行うものです。2021年3月期には、当業界における当グループの優位性を強化するため、同研究分野を世界的にリードしている独ミュンヘン工科大学発のArtisense Corporation(本社:米国カリフォルニア州、以下アーティセンス社)をグループ会社化しました。これにより、アーティセンス社の独自技術である次世代アルゴリズム(直接法SLAM)や、人工知覚と人工知能の融合技術(GN-net)等を販売ラインナップに加え、より幅広い顧客ニーズへの対応を強化しました。加えて、顧客の開発プロセスを短縮化する開発パッケージ(VINS)をアーティセンス社から市場投入し、最終製品の早期化を後押することで商用ライセンス売上の拡大を見込んでおります。中長期でのロボティクス・自動運転領域の発展と社会変化を見据えて、より革新性の高い人工知覚技術をアーティセンス社と共同で推進してまいります。
経営体制については、グローバルにおける機動的な執行及び短期と中長期の二軸経営の強化を目的として複数代表取締役体制の採用をしております。これにより代表取締役CEOの項がアーティセンス社を含む当社グループの事業経営を統括し、代表取締役大野智弘は同じく創業メンバーであるCTO John Williamsと共に中長期の成長に向けた次世代Deep Techへの投資や新領域強化を目指します。
事業戦略については、ロボティクス関連産業の発展と人工知覚技術の市場拡大が急激に進むことを見据えて、代替や置き換えが困難なアルゴリズム層への集中を行なっています。中長期的には、最終製品の普及にともなう商用ライセンス売上の拡大を目指しており、市場成長性が極めて高い自動制御ロボット・自動運転自動車・モバイルセンサー・デジタルマップ等の領域を中心に、製品化確度が高い案件の大型化に注力をしています。加えて、販売戦略として、人工知覚と補完性が高いセンサ・半導体企業、システムインテグレータ、技術商社との提携拡大を通して、販売チャンネルとラインナップの拡大を進めています。
2021年3月期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、研究開発スケジュールの一部遅延や、顧客都合の予算凍結・延期が一時的に発生したことにより、売上が減少しました。一方で、2021年3月期第4四半期以降は、アーティセンス社の新製品(VINS)の提供開始を含む研究開発の進捗や上述の提携拡大・関係強化による販売チャンネル・ラインナップの拡充により、顧客案件の受注及び事業進捗の回復基調が継続しております。また、人と人の交流や共同作業を要しないオペレーションの省人化やリモート化需要が全ての産業で急増しており、特に、物流・製造・建設・小売等の領域におけるロボティクス・自動運転・ドローン等の自動化技術のニーズ増大が顕著であります。この影響により、足元での顧客製品化に向けた案件は着実に進捗しており、中長期的には特定の技術領域や産業での利用に限定されない幅広い範囲でのSLAM産業の高成長及び当社グループ技術の社会実装に伴う収益機会の拡大を引き続き見込んでおります。
(3) 経営成績に関する分析
アーティセンス社との共同案件を含む顧客案件の進捗により、前連結会計年度第4四半期以降の売上の回復基調を継続しております。
グローバル規模での体制拡大に伴い、販売費及び一般管理費は270,470千円(前年同四半期比7.8%増)に増加し、主な内訳は人件費105,657千円、経費及び償却費105,859千円、研究開発費58,953千円であります。その他、アーティセンス社の期中損益の取り込み等による持分法による投資損失107,448千円が発生しております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は110,746千円(前年同四半期比262.7%増)、営業損失は220,925千円(前年同四半期は営業損失238,487千円)、経常損失は323,125千円(前年同四半期は経常損失220,497千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は321,866千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失220,498千円)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に関する分析
① 資金政策に関する基本方針
当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金政策の基本方針とし、事業展開および研究開発に係る資金需要に対して機動的に対応できるだけの十分な現金及び現金同等物の保有を図っております。
② キャッシュ・フローに関する分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、184,146千円の支出(前年同四半期は91,697千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失321,740千円、持分法による投資損失107,448千円及び売上債権の減少額49,059千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、145,902千円の支出(前年同四半期は476,660千円の支出)となりました。これは主に、貸付による支出148,397千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは16,996千円の収入(前年同四半期は1,770,871千円の収入)となりました。これは、自己新株予約権の取得による支出4,344千円がありましたが、株式の発行による収入21,870千円によるものです。
以上の他、現金及び現金同等物に係る換算差額の影響もあり、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現
金同等物の残高は前連結会計年度末と比べ312,794千円減少し、918,185千円となりました。
(5) 財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は1,020,486千円(前期末比339,176千円減)となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の減少(同26,531千円減)、棚卸資産の減少(同24,955千円減)、現金及び預金の減少(同312,794千円減)によるものであります。
また、固定資産は198,585千円(前期末比17,908千円増)となりました。これは主に、長期貸付金が増加(同19,511千円増)したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は1,219,071千円(前期末比321,267千円減)となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は72,016千円(前期末比9,865千円減)となりました。これは主に、未払法人税等が減少(同18,962千円減)したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は72,016千円(前期末比9,865千円減)となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は1,147,055千円(前期末比311,402千円減)となりました。これは、四半期包括利益(△328,807千円)によるものであります。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、58,953千円であります。