有価証券報告書-第55期(2022/10/01-2023/09/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へと移行したことに伴い、経済活動の正常化に伴う人流の増加及びインバウンド消費の回復が進み堅調に推移しました。一方でロシアによるウクライナ侵攻の長期化や世界的な金融の引き締め、エネルギー価格や原材料価格の高騰によるインフレの継続など、国民生活への影響は大きく、先行き不透明な状況は依然続いております。
そのような状況下、当社グループにおきましては、「元気な街、心豊かな暮らし」の経営理念の下、主力事業における分譲マンションや新築一戸建て、中古物件の買取再販など、住まいの販売を中心に推進してまいりました。不動産、住宅業界におきましても、円安の加速、エネルギー価格の高騰は大きな打撃を受けており、建築資材、燃料費が高騰し続け、販売価格も高騰している状況にあります。さらには一部金融機関の金利引き上げに伴い、金利上昇の懸念も拡大し、お客様の住宅購入マインドの低下が見られました。当期の売上高におきましては、分譲マンションの竣工が前期より減少したことに伴い、マンション事業としては減収となりましたが、新築一戸建て、中古物件の買取再販、土地分譲において、1件当たりの単価の上昇や販売件数の増加により、全体としては過去最高の売上高を計上することができました。売上総利益につきましても、原価の高騰分を販売価格に転嫁できず、価格を下げた販売をせざるを得ない状況も一部ございましたが、分譲マンションにおいて、利益率が高く販売も好調であったこと、戸建事業においても厳しいながら一定の利益率を確保できたことにより、前期を上回る結果となっております。
販売経費におきましては、分譲マンションや新築一戸建ての外部への販売委託割合が増加したこと、また分譲マンションにおける大型物件の分譲開始により、モデルルームやパンフレット費用が増加したことから、販売費における販売手数料や販売促進費が前期を上回りました。また、人件費におきましても、熊本県の株式会社イワイホーム及び有限会社小岩井ドリームの事業譲渡契約に伴う人員の受け入れ、また、物価高を背景とした給与のベースアップ、さらには県の最低賃金引上げ等から、当初計画を大きく上回り、販売費及び一般管理費が前年同期比110%と大幅に増加し、営業利益が前期を下回る結果となりました。さらに、当社グループは金融機関からの融資により各事業のプロジェクトを推進していることから、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が増加したことで、金融機関からの借入金額が増加、支払利息が増加したことにより、経常利益においても前期を下回る結果となっております。
これらの結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高35,759百万円(前期比5.2%増)、営業利益1,021百万円(同11.1%減)、経常利益808百万円(同16.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は528百万円(同24.3%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(マンション事業)
マンション事業におきましては、当期期初時点における完成在庫は概ね完売、また当期に竣工した、「サンパーク紅梅グラッセ(福岡県北九州市、総戸数33戸)」、「サンパーク春日の杜グラッセ(大分県大分市、総戸数39戸)」、「サンパーク姪浜西グラッセ(福岡県福岡市、総戸数49戸)」など、全9棟438戸の物件が竣工し、期初時点の在庫も含め、13棟が完売、約9割のお客様へのお引渡しが完了いたしました。土地の仕入れ時点におけるマーケット調査の精度が向上し、お客様の需要の高い、利便性の高い土地の購入が行えていることから販売が好調であり、利益率においても当初計画数値を上回る利益率にて販売できております。
また、当期には新たに福岡県北九州市の小倉駅徒歩4分の好立地である「ザ・サンパーク小倉駅タワーレジデンス(福岡県北九州市、総戸数150戸)」や「サンパーク別府駅前レジデンス(大分県別府市、総戸数56戸)」など、駅徒歩圏内の利便性の高い立地に、それぞれのエリア特性に合わせコンセプト付けした10棟593戸の新規分譲を開始いたしました。分譲マンションは土地の仕入れから売上計上までの期間が約2~3年と長く、完成時期は2024年9月期以降になるものの、契約数は順調に推移し、2024年9月期における引渡し予定492戸の内、既に301戸の契約が完了しております。
連結子会社である、マンション総合管理会社「大英リビングサポート株式会社」は、親会社の分譲マンション供給増加に伴い、分譲マンション等の管理戸数は4,659戸(前年同期比23.5%増)となっております。
これらの結果、マンション事業セグメントの売上高は15,815百万円(前期比3.9%減)、セグメント利益は1,405百万円(同9.9%増)となりました。
(住宅事業)
住宅事業におきましては、当社の分譲住宅の販売を中心に、土地分譲、リフォームを行ってまいりました。
分譲住宅におきましては、主力商品である「サンコート」を中心に、コンセプトを変えた「the park」や「Sakuhana」、当社初の平屋住宅である「hidamari」、さらには55周年記念モデルとして株式会社クラフトアール様とコラボレーションした新商品「グランアーキ」など、お客様のニーズを組み込んだ商品展開を増やしてまいりました。また、エリア展開におきましては、新たなエリア展開はなかったものの、既存のエリアにおける住宅シェアを確保しつつ、住宅需要の高い熊本県、前期にエリア進出した佐賀県や山口県にて販売を増加させてまいりました。
当期におきましては、前期に影響の大きかったウッドショック(米国の住宅需要増加に伴う木材価格の高騰)や半導体の不足による原価率の上昇からの利益率の改善を図りましたが、建築原価の高騰は当初想定していたよりも大きく、販売価格に転嫁できず価格を一部下げ、販売を促進させたことから、大きな利益率改善は図れておりません。しかしながら販売件数は前年比113.8%と大幅に増加したことから、分譲住宅としては過去最高の売上高、売上総利益となりました。
また、土地分譲におきましては、当社の強みである土地の収集力を活かし、その情報の中で、当社の提供商品に合わない面積の土地などを他社の住宅会社等へ販売を行っておりますが、建築費高騰など外部環境が厳しくなる中、一部同業他社において土地の買い控えが起こったことから、当期期初における計画からは大きく下回りましたが、売上高は前年同期比117.7%となっております。
不動産流通事業におきましては、中古物件を買い取り、リフォームを行い販売する買取再販事業を、本社北九州市を中心とした福岡県、熊本県、大分県にて行ってまいりました。中古市場においては、周辺の新築物件の相場が大幅に上がったことにより、中古市場の相場も高騰し、また、競合他社の増加やリフォーム資材の高騰により、原価金額が上昇いたしました。しかしながら、物件金額に限度額を設けて検討されるお客様も多く、原価高騰分の金額を販売価格に転嫁することが厳しく、販売件数が前期比93.7%と減少、1件当たりの単価が上昇し、売上は上がったものの、価格を下げた販売を行ったことから、売上総利益は減少いたしました。
街づくり事業におきましては、投資家向けの戸建賃貸住宅の販売、大型の土地分譲、また、山口県防府市の駅前公有地の開発を行ってまいりました。前期において売上計上したタウンハウスが当期にはなかったため、街づくり事業としての売上は減少しております。投資用戸建賃貸住宅の販売におきましては、投資需要や副業への関心の高まりから事業展開を行ってまいりましたが、賃貸市場における一戸建て賃貸はまだまだ少なく、居住者の需要が多く見込めること、賃貸マンションやアパート等より低コストで投資ができることにより需要は高く、前年同期比170.6%の29戸の引渡しと、概ね予定通りの推移となっております。今後におきましては、金利上昇リスクなどを踏まえ、注視しながら事業の拡大を行っていく必要があると考えております。
これらの結果、住宅事業セグメントにおきましては、売上高19,870百万円(前期比13.7%増)、セグメント利益は713百万円(同20.4%減)となりました。
(その他事業)
鹿児島県鹿児島市や福岡県中間市における水道供給事業や自社保有不動産の不動産賃貸事業につきましては、売上高は73百万円(前期比12.6%増)、セグメント利益は30百万円(同53.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は39,829百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,453百万円増加いたしました。これら要因は、現金及び預金が前連結会計年度末に比べ、3,015百万円減少し7,826百万円に、竣工在庫の増加及び仕掛物件の増加により、販売用不動産が3,045百万円増加し10,270百万円に仕掛販売用不動産が929百万円増加し18,778百万円になったことなどによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は31,919百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,017百万円増加いたしました。これは、支払手形及び買掛金が512百万円減少し4,310百万円に、短期借入金が1,047百万円増加し11,603百万円に、1年内返済予定の長期借入金が1,396百万円増加し5,658百万円に、長期借入金が1,032百万円減少し7,555百万円になったことなどによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は7,909百万円となり、前連結会計年度末に比べ436百万円増加いたしました。これは前連結会計年度末に比べ、親会社株主に帰属する当期純利益528百万円計上及び配当金の支払いにより101百万円減少し、利益剰余金が総額で426百万円の増加が主な変動要因であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,058百万円減少し、7,310百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の減少は、3,669百万円(前期は1,767百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加額809百万円、棚卸資産の増加額3,950百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は、704百万円(前期は431百万円の減少)となりました。これは主に定期預金の預入による支出131百万円、有形固定資産の取得による支出621百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の増加は、1,315百万円(前期は5,252百万円の増加)となりました。これは主に短期借入れによる収入18,312百万円及び短期借入金の返済による支出17,264百万円、長期借入れによる収入9,662百万円及び長期借入金の返済による支出9,298百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが営むマンション事業、住宅事業及びその他事業では生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
b.契約実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の契約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
当社グループの経営成績の分析は次のとおりです。
(売上高・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、35,759百万円(前期比5.2%増)、売上総利益は6,651百万円(前期比6.1%増)となりました。
売上高は、マンション分譲における竣工棟数が減ったことにより減少しましたが、分譲住宅事業における売上戸数が前期比60戸増と大幅に増加したこと、また、分譲マンションや分譲住宅、中古住宅等、概ねほとんどの商材において、1件当たりの販売単価が上昇したことにより、前期と比較し増加いたしました。
また、売上総利益につきましては、建築資材の高騰、またエネルギー価格の高騰により、建築原価が上昇している状況にあり、前期における新型コロナウイルス感染症による中国のロックダウンや物流網の悪化等から利益率の改善はできておりません。しかしながらから、マンション事業における分譲マンション、土地分譲の粗利率の上昇から、相対的に粗利率を確保できております。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費につきまして、販売戸数の増加から、外部への販売委託割合が増加したこと、また、1件当たりの手数料の増加もあり、販売手数料が増加いたしました。また、新卒採用や中途採用に加え、熊本県の企業の譲受による人員の受け入れ、ベースアップ、都道府県の賃金のアップ等により、人件費が大幅に増加しております。その結果、販管費が当初予算を大きく上回り、5,630百万円(前期比10.0%増)となり、営業利益は1,021百万円(同11.1%減)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益につきましては、受取手数料等により、191百万円(前期比0.1%減)となりました。営業外費用につきましては、支払利息等により、403百万円(同7.6%増)となり、経常利益は808百万円(同16.2%減)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は1百万円(前期比97.6%減)、特別損失は1百万円(同92.0%減)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は528百万円(同24.3%減)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主要事業は全て土地に関連する事業のため、土地価格の上昇や土地需要の高まりによる各プロジェクト用地の確保が困難になった場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、地場不動産会社や金融機関との連携した土地情報収集力を更に強化し、立地条件等良質な土地収集に努めております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、土地及び物件仕入に加え、各種プロジェクト建設費用等があります。いずれも、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は金融機関からの借入金により調達しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、「地域愛着経営」の経営方針の基、地元に愛され必要とされる企業となるため、安定した収益を確保することが重要であるという認識により、売上高経常利益率を重要視しております。また、総資産から効率的な利益を生み出す指標として、総資産利益率(ROA)も重要視しております。売上高経常利益率は5%を目標とし、総資産利益率は5%以上※の達成を目標としております。
しかしながら、当期経常利益率は2.3%と目標数値を大きく下回っております。当社事業は約95%の売上を分譲業にて計上しており、外部環境の影響を非常に受けやすい業態です。外部環境の影響を受けにくい商材を確保するための新規事業、ストック事業の強化、全社的な販売費および一般管理費の抑制を図り経常利益を確保すること、更に滞留資金の長期化を避け資金の回転率を高めることにより、資金の有効的且つ効率化を鑑み、目標達成に努めてまいります。
※当社はROA算出の基準として、当期純利益ではなく経常利益にて算出を行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へと移行したことに伴い、経済活動の正常化に伴う人流の増加及びインバウンド消費の回復が進み堅調に推移しました。一方でロシアによるウクライナ侵攻の長期化や世界的な金融の引き締め、エネルギー価格や原材料価格の高騰によるインフレの継続など、国民生活への影響は大きく、先行き不透明な状況は依然続いております。
そのような状況下、当社グループにおきましては、「元気な街、心豊かな暮らし」の経営理念の下、主力事業における分譲マンションや新築一戸建て、中古物件の買取再販など、住まいの販売を中心に推進してまいりました。不動産、住宅業界におきましても、円安の加速、エネルギー価格の高騰は大きな打撃を受けており、建築資材、燃料費が高騰し続け、販売価格も高騰している状況にあります。さらには一部金融機関の金利引き上げに伴い、金利上昇の懸念も拡大し、お客様の住宅購入マインドの低下が見られました。当期の売上高におきましては、分譲マンションの竣工が前期より減少したことに伴い、マンション事業としては減収となりましたが、新築一戸建て、中古物件の買取再販、土地分譲において、1件当たりの単価の上昇や販売件数の増加により、全体としては過去最高の売上高を計上することができました。売上総利益につきましても、原価の高騰分を販売価格に転嫁できず、価格を下げた販売をせざるを得ない状況も一部ございましたが、分譲マンションにおいて、利益率が高く販売も好調であったこと、戸建事業においても厳しいながら一定の利益率を確保できたことにより、前期を上回る結果となっております。
販売経費におきましては、分譲マンションや新築一戸建ての外部への販売委託割合が増加したこと、また分譲マンションにおける大型物件の分譲開始により、モデルルームやパンフレット費用が増加したことから、販売費における販売手数料や販売促進費が前期を上回りました。また、人件費におきましても、熊本県の株式会社イワイホーム及び有限会社小岩井ドリームの事業譲渡契約に伴う人員の受け入れ、また、物価高を背景とした給与のベースアップ、さらには県の最低賃金引上げ等から、当初計画を大きく上回り、販売費及び一般管理費が前年同期比110%と大幅に増加し、営業利益が前期を下回る結果となりました。さらに、当社グループは金融機関からの融資により各事業のプロジェクトを推進していることから、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が増加したことで、金融機関からの借入金額が増加、支払利息が増加したことにより、経常利益においても前期を下回る結果となっております。
これらの結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高35,759百万円(前期比5.2%増)、営業利益1,021百万円(同11.1%減)、経常利益808百万円(同16.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は528百万円(同24.3%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(マンション事業)
マンション事業におきましては、当期期初時点における完成在庫は概ね完売、また当期に竣工した、「サンパーク紅梅グラッセ(福岡県北九州市、総戸数33戸)」、「サンパーク春日の杜グラッセ(大分県大分市、総戸数39戸)」、「サンパーク姪浜西グラッセ(福岡県福岡市、総戸数49戸)」など、全9棟438戸の物件が竣工し、期初時点の在庫も含め、13棟が完売、約9割のお客様へのお引渡しが完了いたしました。土地の仕入れ時点におけるマーケット調査の精度が向上し、お客様の需要の高い、利便性の高い土地の購入が行えていることから販売が好調であり、利益率においても当初計画数値を上回る利益率にて販売できております。
また、当期には新たに福岡県北九州市の小倉駅徒歩4分の好立地である「ザ・サンパーク小倉駅タワーレジデンス(福岡県北九州市、総戸数150戸)」や「サンパーク別府駅前レジデンス(大分県別府市、総戸数56戸)」など、駅徒歩圏内の利便性の高い立地に、それぞれのエリア特性に合わせコンセプト付けした10棟593戸の新規分譲を開始いたしました。分譲マンションは土地の仕入れから売上計上までの期間が約2~3年と長く、完成時期は2024年9月期以降になるものの、契約数は順調に推移し、2024年9月期における引渡し予定492戸の内、既に301戸の契約が完了しております。
連結子会社である、マンション総合管理会社「大英リビングサポート株式会社」は、親会社の分譲マンション供給増加に伴い、分譲マンション等の管理戸数は4,659戸(前年同期比23.5%増)となっております。
これらの結果、マンション事業セグメントの売上高は15,815百万円(前期比3.9%減)、セグメント利益は1,405百万円(同9.9%増)となりました。
(住宅事業)
住宅事業におきましては、当社の分譲住宅の販売を中心に、土地分譲、リフォームを行ってまいりました。
分譲住宅におきましては、主力商品である「サンコート」を中心に、コンセプトを変えた「the park」や「Sakuhana」、当社初の平屋住宅である「hidamari」、さらには55周年記念モデルとして株式会社クラフトアール様とコラボレーションした新商品「グランアーキ」など、お客様のニーズを組み込んだ商品展開を増やしてまいりました。また、エリア展開におきましては、新たなエリア展開はなかったものの、既存のエリアにおける住宅シェアを確保しつつ、住宅需要の高い熊本県、前期にエリア進出した佐賀県や山口県にて販売を増加させてまいりました。
当期におきましては、前期に影響の大きかったウッドショック(米国の住宅需要増加に伴う木材価格の高騰)や半導体の不足による原価率の上昇からの利益率の改善を図りましたが、建築原価の高騰は当初想定していたよりも大きく、販売価格に転嫁できず価格を一部下げ、販売を促進させたことから、大きな利益率改善は図れておりません。しかしながら販売件数は前年比113.8%と大幅に増加したことから、分譲住宅としては過去最高の売上高、売上総利益となりました。
また、土地分譲におきましては、当社の強みである土地の収集力を活かし、その情報の中で、当社の提供商品に合わない面積の土地などを他社の住宅会社等へ販売を行っておりますが、建築費高騰など外部環境が厳しくなる中、一部同業他社において土地の買い控えが起こったことから、当期期初における計画からは大きく下回りましたが、売上高は前年同期比117.7%となっております。
不動産流通事業におきましては、中古物件を買い取り、リフォームを行い販売する買取再販事業を、本社北九州市を中心とした福岡県、熊本県、大分県にて行ってまいりました。中古市場においては、周辺の新築物件の相場が大幅に上がったことにより、中古市場の相場も高騰し、また、競合他社の増加やリフォーム資材の高騰により、原価金額が上昇いたしました。しかしながら、物件金額に限度額を設けて検討されるお客様も多く、原価高騰分の金額を販売価格に転嫁することが厳しく、販売件数が前期比93.7%と減少、1件当たりの単価が上昇し、売上は上がったものの、価格を下げた販売を行ったことから、売上総利益は減少いたしました。
街づくり事業におきましては、投資家向けの戸建賃貸住宅の販売、大型の土地分譲、また、山口県防府市の駅前公有地の開発を行ってまいりました。前期において売上計上したタウンハウスが当期にはなかったため、街づくり事業としての売上は減少しております。投資用戸建賃貸住宅の販売におきましては、投資需要や副業への関心の高まりから事業展開を行ってまいりましたが、賃貸市場における一戸建て賃貸はまだまだ少なく、居住者の需要が多く見込めること、賃貸マンションやアパート等より低コストで投資ができることにより需要は高く、前年同期比170.6%の29戸の引渡しと、概ね予定通りの推移となっております。今後におきましては、金利上昇リスクなどを踏まえ、注視しながら事業の拡大を行っていく必要があると考えております。
これらの結果、住宅事業セグメントにおきましては、売上高19,870百万円(前期比13.7%増)、セグメント利益は713百万円(同20.4%減)となりました。
(その他事業)
鹿児島県鹿児島市や福岡県中間市における水道供給事業や自社保有不動産の不動産賃貸事業につきましては、売上高は73百万円(前期比12.6%増)、セグメント利益は30百万円(同53.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は39,829百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,453百万円増加いたしました。これら要因は、現金及び預金が前連結会計年度末に比べ、3,015百万円減少し7,826百万円に、竣工在庫の増加及び仕掛物件の増加により、販売用不動産が3,045百万円増加し10,270百万円に仕掛販売用不動産が929百万円増加し18,778百万円になったことなどによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は31,919百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,017百万円増加いたしました。これは、支払手形及び買掛金が512百万円減少し4,310百万円に、短期借入金が1,047百万円増加し11,603百万円に、1年内返済予定の長期借入金が1,396百万円増加し5,658百万円に、長期借入金が1,032百万円減少し7,555百万円になったことなどによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は7,909百万円となり、前連結会計年度末に比べ436百万円増加いたしました。これは前連結会計年度末に比べ、親会社株主に帰属する当期純利益528百万円計上及び配当金の支払いにより101百万円減少し、利益剰余金が総額で426百万円の増加が主な変動要因であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,058百万円減少し、7,310百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動による資金の減少は、3,669百万円(前期は1,767百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加額809百万円、棚卸資産の増加額3,950百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は、704百万円(前期は431百万円の減少)となりました。これは主に定期預金の預入による支出131百万円、有形固定資産の取得による支出621百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動による資金の増加は、1,315百万円(前期は5,252百万円の増加)となりました。これは主に短期借入れによる収入18,312百万円及び短期借入金の返済による支出17,264百万円、長期借入れによる収入9,662百万円及び長期借入金の返済による支出9,298百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが営むマンション事業、住宅事業及びその他事業では生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
b.契約実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の契約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2021年10月1日 至 2022年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) | ||
| 件数 | 金額(千円) | 件数 | 金額(千円) | |
| マンション事業 | 582 | 16,821,363 | 542 | 17,790,234 |
| 住宅事業 | 797 | 17,941,387 | 779 | 17,824,706 |
| 合計 | 1,379 | 34,762,750 | 1,321 | 35,614,940 |
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2021年10月1日 至 2022年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) | ||
| 件数 | 金額(千円) | 件数 | 金額(千円) | |
| マンション事業 | 584 | 16,460,913 | 480 | 15,815,527 |
| 住宅事業 | 767 | 17,473,187 | 836 | 19,870,008 |
| その他 | - | 65,319 | - | 73,522 |
| 合計 | 1,351 | 33,999,420 | 1,316 | 35,759,058 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
当社グループの経営成績の分析は次のとおりです。
| 前連結会計年度 (自 2021年10月1日 至 2022年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) | 差額 | |
| 金額(千円) | 金額(千円) | 金額(千円) | |
| 売上高 | 33,999,420 | 35,759,058 | 1,759,637( 5.2%増) |
| 売上総利益 | 6,266,524 | 6,651,600 | 385,076( 6.1%増) |
| 営業利益 | 1,149,590 | 1,021,567 | △128,023(11.1%減) |
| 経常利益 | 965,488 | 808,857 | △156,630(16.2%減) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 698,109 | 528,186 | △169,922(24.3%減) |
(売上高・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、35,759百万円(前期比5.2%増)、売上総利益は6,651百万円(前期比6.1%増)となりました。
売上高は、マンション分譲における竣工棟数が減ったことにより減少しましたが、分譲住宅事業における売上戸数が前期比60戸増と大幅に増加したこと、また、分譲マンションや分譲住宅、中古住宅等、概ねほとんどの商材において、1件当たりの販売単価が上昇したことにより、前期と比較し増加いたしました。
また、売上総利益につきましては、建築資材の高騰、またエネルギー価格の高騰により、建築原価が上昇している状況にあり、前期における新型コロナウイルス感染症による中国のロックダウンや物流網の悪化等から利益率の改善はできておりません。しかしながらから、マンション事業における分譲マンション、土地分譲の粗利率の上昇から、相対的に粗利率を確保できております。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費につきまして、販売戸数の増加から、外部への販売委託割合が増加したこと、また、1件当たりの手数料の増加もあり、販売手数料が増加いたしました。また、新卒採用や中途採用に加え、熊本県の企業の譲受による人員の受け入れ、ベースアップ、都道府県の賃金のアップ等により、人件費が大幅に増加しております。その結果、販管費が当初予算を大きく上回り、5,630百万円(前期比10.0%増)となり、営業利益は1,021百万円(同11.1%減)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益につきましては、受取手数料等により、191百万円(前期比0.1%減)となりました。営業外費用につきましては、支払利息等により、403百万円(同7.6%増)となり、経常利益は808百万円(同16.2%減)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は1百万円(前期比97.6%減)、特別損失は1百万円(同92.0%減)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は528百万円(同24.3%減)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主要事業は全て土地に関連する事業のため、土地価格の上昇や土地需要の高まりによる各プロジェクト用地の確保が困難になった場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、地場不動産会社や金融機関との連携した土地情報収集力を更に強化し、立地条件等良質な土地収集に努めております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要の主なものは、土地及び物件仕入に加え、各種プロジェクト建設費用等があります。いずれも、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は金融機関からの借入金により調達しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、「地域愛着経営」の経営方針の基、地元に愛され必要とされる企業となるため、安定した収益を確保することが重要であるという認識により、売上高経常利益率を重要視しております。また、総資産から効率的な利益を生み出す指標として、総資産利益率(ROA)も重要視しております。売上高経常利益率は5%を目標とし、総資産利益率は5%以上※の達成を目標としております。
しかしながら、当期経常利益率は2.3%と目標数値を大きく下回っております。当社事業は約95%の売上を分譲業にて計上しており、外部環境の影響を非常に受けやすい業態です。外部環境の影響を受けにくい商材を確保するための新規事業、ストック事業の強化、全社的な販売費および一般管理費の抑制を図り経常利益を確保すること、更に滞留資金の長期化を避け資金の回転率を高めることにより、資金の有効的且つ効率化を鑑み、目標達成に努めてまいります。
※当社はROA算出の基準として、当期純利益ではなく経常利益にて算出を行っております。