四半期報告書-第11期第3四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/13 15:39
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
COVID-19発生により外食産業は引き続き大きな打撃を受けており、現時点においても緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が断続的に発令される状況下であることから、依然として先行きは不透明な状態にあります。
このような状況下においても、当社の運営する実名型グルメプラットフォーム「Retty」では、より多くの飲食店や広告主に選ばれるサービスとなるために、飲食店舗の集客効果増進のためのインターネット予約機能の強化や、飲食店の業績回復に資するための各種のキャンペーン施策を実施してまいりました。
FRM(Fan Relationship Managementの略称)については、複数回に渡って発令された緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発令により、第2四半期会計期間及び当第3四半期会計期間において、新規参画店舗数へ一定程度の影響が生じました。一方で、第1四半期会計期間において新規参画店舗数が比較的順調であったこともあり、結果として、当第3四半期累計期間である2020年10月から2021年6月においては月平均新規参画店舗数が約430件となりました。しかしながら、居酒屋チェーンなどを代表とする大手法人向けトライアル契約においては、店舗閉店等によるイレギュラー解約の発生によって前事業年度末から当第3四半期会計期間末において約1,121件が減少し、当第3四半期会計期間末における参画店舗数は8,639件となりました。また、2回目及び3回目の緊急事態宣言期間中に休業を余儀なくされた一部の飲食店に対して月額利用料の免除を合計38百万円実施致しました。
広告コンテンツについては、2020年4月に発令された第1回目の緊急事態宣言以降、広告単価の下落による影響が引き続き生じております。また、ユーザー数についても緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の影響により一時的に減少傾向となっております。一方、費用面では、前事業年度において実施したサーバー費用を始めとした各種コストの抑制施策を、引き続き実施し、経営効率の最適化を進めました。その結果、売上高は1,460百万円(前年同期比14.7%減)、売上原価は496百万円(前年同期比20.1%減)、販売費及び一般管理費は1,073百万円(前年同期比0.6%増)となりました。
また、2020年10月に東証マザーズへ上場したことに伴う新規株式発行に係る株式交付費、2021年4月2日に適時開示致しました株式会社ジンユウへの貸付金に対する貸倒引当金繰入額の計上、及び支払利息により営業外費用73百万円(前年同期比3,419.1%増)を計上しております。
上記の結果として、当第3四半期累計期間における営業損失は110百万円(前年同期は22百万円の営業利益)、経常損失は182百万円(前年同期は20百万円の経常利益)、四半期純損失は183百万円(前年同期は46百万円の四半期純損失)となりました。なお、当社は実名型グルメプラットフォーム「Retty」運営事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は1,571百万円となり、前事業年度末に比べ436百万円増加いたしました。これは主に、2020年10月に東証マザーズへ上場したことに伴う新規株式の発行や、オーバーアロットメントによる売出しに関連した大和証券株式会社への第三者割当増資、及び銀行借入の実施によって現金及び預金が383百万円増加したことによるものです。また、当第3四半期会計期間末における固定資産は329百万円となり、前事業年度末に比べ69百万円減少いたしました。これは主に、販売代理店に対する販売手数料の長期前払が縮小したことにより長期前払費用が61百万円減少したことによるものです。
上記の結果として、総資産は1,900百万円となり、前事業年度末に比べ367百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は316百万円となり、前事業年度末に比べ438百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少296百万円、及び前年度に計上したGo To Eatキャンペーンのプロモーション費用や営業代理店への体制構築費用の支払い等による、未払金の減少160百万円によるものです。また、当第3四半期会計期間末における固定負債は296百万円となり、前事業年度末に比べ51百万円減少いたしました。これは、長期借入金の内、一部が1年内返済予定の長期借入金へ振り替えられたことにより、長期借入金が51百万円減少したことによるものです。
上記の結果として、総負債は613百万円となり、前事業年度末に比べ490百万円減少いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は1,287百万円となり、前事業年度末に比べ857百万円増加いたしました。これは、上述記載の新規株式発行、及び第三者割当増資等により資本金が520百万円、資本準備金が520百万円それぞれ増加したこと、及び四半期純損失の計上に伴う利益剰余金の減少183百万円によるものです。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針について重要な変更はありません。
(4)経営戦略
国内における飲食店市場は、一般社団法人 日本フードサービス協会「令和元年外食産業市場規模推計について」によると19兆9,481億円(飲食店、宿泊施設、喫茶・居酒屋等、料亭の合計)の市場規模と推計されております。飲食店における販促費市場は、飲食市場全体の3%程度と言われており、6,000億円程度がFRMの市場規模と当社は見込んでおります。
一方、株式会社電通「2020年 日本の広告費(2021年2月25日)」において日本の総広告費は6兆1,594億円(前年比88.8%)に対して、インターネット広告費は2兆2,290億円(前年比105.9%)となっております。このうち、当社の対象となる業種に絞り込むと、8,400億円程度(インターネット広告市場 × 業種別構成比にて市場規模を試算(4マス媒体の業種別広告費率を引用))が広告コンテンツにおける市場規模と当社は見込んでおります。
今後、当社は、FRMを中核にしつつ、食データを活用したコンテンツソリューションの成長、飲食店との良好な関係を元に飲食店の課題を解決していく新たな事業領域の展開、更には海外展開についても加速していきたいと考えております。
もっともCOVID-19の拡大により、当社が属する外食産業は未曽有の事態に遭遇しております。飲食店では自粛要請による短縮営業を余儀なくされており、客足の鈍化から事業の継続が困難となる飲食店が増えております。このような環境下において、飲食店では常連客・固定客を拡大する仕組みや新たな事業領域の展開が急務となっており、当社が提供するソリューションの価値が高まっております。当社では、外食産業における特にオンラインを中心とした販促市場や新たな事業領域の拡大に向けたデジタルトランスフォーメーションに関連するニーズは今後も増大していくものと見込んでおり、外食産業における新常態を確立するため、具体的に以下の経営戦略に構築しております。
① 実名型グルメプラットフォーム「Retty」の更なる成長
各サービスの付加価値を生み出す基盤となっている当社の実名型グルメプラットフォーム「Retty」のサービスにおける月間利用者数は、2021年5月時点で4,127万人(前年同月比36.7%増)となっており、5月については、2021年、2020年共に月内の大半が緊急事態宣言下であったにもかかわらず、前年同月比で着実に利用者数が回復しております。これは2020年5月と比較すると流動人口が増加していることに加え、コロナ禍においても実名型による情報の信頼性の高さと信頼できる「ヒト」から個別最適化されたお店探し体験がユーザーから広く支持を集めていることによるものと考えております。しかしながら、既存のグルメサービスと比較すると、まだまだ当社サービスの利用者数は少ないことから、これまで以上にサービスの強化を図っていくことで更なる成長を目指していきたいと考えております。
今後は、当社が保有する「Retty」ユーザーの行動データを活用したレコメンド機能をアップデートするなど、テクノロジーを駆使してよりユーザーにとって利便性が高められるようユーザー体験の更なる向上を図ると同時に、戦略パートナーシップを構築しているヤフー株式会社及びそのグループ会社とのメディア連携などによって、より一層、利用者数を増やしていきたいと考えております。
② FRMにおける有料店舗数の増加とARPUの向上
現在、日本国内において飲食店は約70万店(経済産業省:飲食関連産業の動向(2016)における「飲食サービス業事業所(2014年時点)」)あり、その内、当社がターゲットとしている飲食店は少なくとも約6万店(飲食店向けオンライン集客を実施している各社の決算説明資料の有料店舗数をもとに当社が推計)となっております。オンライン集客媒体利用店舗の媒体併用率は70%(当社独自調査)と複数のオンライン集客媒体を併用する業界特性となっております。これは、飲食店にとって、満席にならない限りは店舗の稼働率を上げる為に費用対効果が見合うオンライン集客媒体を追加的に利用するためであると当社は考えております。現状のオンライン集客媒体は新規集客が中心であると捉えており、当社独自の集客基盤を活かすことで顧客管理やリピート集客まで確立出来た場合、ターゲットとなる飲食店は6万店より拡大する可能性があるものと当社は考えております。
上記の市場環境の中、これまで当社は、利用者数の最大化に注力してきましたが、その規模に比較して未だ有料店舗数が少なく、これを拡大させていくことを基本戦略としております。そのために、販売代理店の陣容拡大や人材育成などの販売力の強化を継続的に行ってまいります。
また、戦略的パートナーシップ関係にあるヤフー株式会社及びそのグループ会社との連携強化により、ユーザーの更なる利便性の向上と有料店舗に対する集客支援をさらに向上させてまいります。
ARPU(一店舗当たり売上高)については、直近において首都圏より相対的に安価なプランを提供している地方を中心に営業活動を行っていることから、2020年9月期実績の約20,000円(注)から当第3四半期会計期間末時点では約18,000円(注)へと減少しておりますが、有料店舗に対する送客数を増加させるなど当社商品価値を高めることに伴う値上げに加えて、より露出を増やし集客効果を高めるオプションプランを上乗せしていくことなどで向上をはかってまいります。
(注)トライアル店舗(大手飲食法人向けに多数の店舗を安価かつ一括でトライアルとして受注する形式)を除く、店舗請求ベースのARPU(主要商品プランのみならずオプション商品も含めたARPU)としております。
③ 広告コンテンツの売上拡大
広告ソリューションにおいては、「Retty」利用者数そのものの拡大に加えて、「Retty」に蓄積された実名によるユーザーの口コミ、ログデータ、アクションデータを分析・活用することによって広告枠を効果的且つ効率的に運用することで広告単価を上昇させてまいります。
コンテンツソリューションにおいては、2019年10月から開始した主力商品である「Food Data Platform」について売上規模は未だ小さいものの、月額収益で安定的である上、利益率も高く、対象市場が飲食店市場に限られないことから市場規模も大きいと捉えており、今後、更に拡大を図っていきたいと考えております。今後も、「Retty」を運営する中で蓄積されていくデータや当社がこれまで培ってきたプラットフォーム運営ノウハウを活用することで、新たなソリューション商品の開発や対象業種の拡大によるクライアント数の増加及びクライアント当たり単価を向上してまいります。
④ 新規事業創出及び海外展開の促進
蓄積された飲食に関する嗜好データや飲食店との良好な関係性という当社の強みを活かすことで、飲食店向け予約・決済といったEC事業や店舗オペレーション改善に向けた業務効率化支援事業などの新規事業を創出・推進していきたいと考えております。
足許では、COVID-19の拡大により飲食店側のニーズも変遷しており、①人気店・高級店向けの販促ツールである従量課金型サービス「プレミアム予約」を2020年6月に開始し、②ユーザーが利用するスマートフォンで注文・決済が可能となるモバイルオーダーのサービスを2021年4月に開始したほか、③ユーザーの利便性向上、Retty利用動機の強化によるユーザー数及びリピート利用の拡大を目的として、Retty上でネット予約が可能な一部店舗において、ネット予約を利用して来店したユーザーに対してPayPayボーナスを付与する取り組みを2021年5月より開始しております。尚、PayPayボーナスを活用した当該取組みは従前より戦略パートナーシップを構築しているヤフー株式会社及びそのグループ会社との連携の一環となっております。
海外展開においては、現在タイ王国においてサービスの成長に注力している最中であり、2021年6月末時点で約8万件の口コミが蓄積しており、これらのコンテンツの充実に伴い、月間利用者数も増加しており、2021年3月時点で100万人を超えております。2021年4月以降はタイ王国での外部環境悪化の影響を受けながらも2021年6月末時点での月間利用者数は70万人を維持しております。今後の方針についてはタイ王国内の感染者数の状況を踏まえて検討いたします。
⑤ 高い利益成長を可能とする財務・収益モデルの構築
当社の財務・収益モデルは、売上高に応じて増減する変動費(注)の売上高比率が20%程度であることに加え、固定費についても、これまで広告宣伝費に依存しない形で利用者数の増加を実現するなどによって固定費を安定的にコントロールしてきたことから、営業利益が売上の成長に応じた増加と営業利益率の上昇の掛け合わせで増加するモデルとなっております。今後についても、この財務・収益モデルを維持・向上させていくことで高い利益成長を図っていきたいと考えております。なお、上述の通り、財務モデルとしては安定的に高い限界利益率が実現されるモデルとなりますが、足許の営業利益よりも中長期的な収益拡大を重視していることから、今後も人件費や販売代理店への営業支援体制費用等へ積極的な投資を継続していきたいと考えております。
(注)代理店に対する手数料である販売促進費と原価である広告コンテンツ制作費の合計
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。

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