有価証券報告書-第71期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第11次中期経営計画目標の「安定的成長(ROEの安定的向上)を支える確固たる事業基盤の構築」のため、営業基盤の拡充、海外マーケット領域の拡大や各種リスクへの管理体制強化を図り、安定的な受注量と適正利益の確保及び施工効率の向上に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、445億82百万円(前年同期比4.7%減)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント事業部を含む。)は、シンガポール現地法人の受注が増加したことにより、302億17百万円(前年同期比8.1%増)となりました。電力部門は、受注計画していた大型の再生可能エネルギー関連工事が翌期にずれ込んだ影響もあり、97億23百万円(前年同期比17.3%減)となり、空調給排水部門は、施工力を勘案し受注調整を行い、40億29百万円(前年同期比36.8%減)となりました。
売上高は、マレーシア現地法人が減少したほか、シンガポール支店を現地法人へシフトしたことに伴う連結決算への取り込みが9ヶ月分になったことが影響し、408億82百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
利益面では、大型工事案件の採算が改善したことなどにより、前年と比べ売上総利益率が1.6ポイント改善したものの売上高の減少により、営業利益11億2百万円(前年同期比0.6%減)となり、貸倒引当金戻入額1億11百万円の計上や受取地代家賃の増加などにより、経常利益16億86百万円(前年同期比14.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が減少したことにより、14億11百万円(前年同期比48.2%増)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、シンガポール支店の現地法人化による影響もあり、282億60百万円(前年同期比18.6%減)となりました。売上高は、272億50百万円(前年同期比15.3%減)となり、利益面では、営業利益11億12百万円(前年同期比38.4%増)、経常利益16億78百万円(前年同期比39.4%増)、当期純利益15億9百万円(前年同期比72.0%増)を計上する結果となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度の売上高は291億72百万円(前年同期比6.5%減)となり、営業利益は22億99百万円(前年同期は営業利益20億57百万円)となりました。
(東南アジア)
当連結会計年度の売上高は94億22百万円(前年同期比33.2%減)となり、営業損失は39百万円(前年同期は営業利益2億68百万円)となりました。
(その他アジア)
当連結会計年度の売上高は23億39百万円(前年同期比84.5%増)となり、営業損失は46百万円(前年同期は営業損失1億81百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億32百万円増加し、442億11百万円となりました。主な要因は、現金預金18億51百万円、短期の貸倒引当金の戻入等による17億44百万円、時価の上昇による投資有価証券4億36百万円、投資不動産の純額5億5百万円の増加に対し、受取手形・完成工事未収入金等42億14百万円の減少などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億24百万円増加し、135億98百万円となりました。主な要因は、未成工事受入金4億79百万円の増加に対し、短期借入金1億63百万円や未払法人税等1億91百万円の減少などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億8百万円増加し、306億12百万円となりました。
なお、「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、96億38百万円(前年同期比23.8%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、52億21百万円の収入(前年同期は9億87百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が16億12百万円となった他、売上債権の減少44億49百万円などにより資金が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、17億94百万円の支出(前年同期は2億98百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出7億64百万円や無形固定資産の取得による支出4億76百万円、投資不動産の取得による支出5億61百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、16億46百万円の支出(前年同期は9億30百万円の支出)となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出9億66百万円や配当金の支払額4億75百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注実績
(注) セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
b. 売上実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 総売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度17.9%、当事業年度3.4%で、そのうち請負金額8億円以上の主なものは次のとおりであります。
5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。
手持工事高欄の( )内の金額は換算差額修正前の金額であります。
6 当事業年度の手持工事高欄の( )内の金額には子会社であるSEC(S)PTE. LTD.に移管した金額2,731,761千円が含まれております。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されております。
(注) 1 百分比は請負金額比であります。
2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。
c.完成工事高
(注) 1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。
2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額8億円以上の主なもの
当事業年度 請負金額8億円以上の主なもの
4 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度 清水建設株式会社 3,455,251千円 10.73%
当事業年度 中国電力株式会社 2,954,006千円 10.84%
d.手持工事高(平成30年3月31日現在)
(注) 1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。
2 手持工事のうち請負金額9億円以上の主なもの
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識基準
当社グループの売上高は、主として工事進行基準によっております。将来、工事完成基準に比べ、工事収益および工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。
b.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
c.たな卸資産の評価基準
当社グループのたな卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。
d.有価証券の減損処理
当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客および金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。
e.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
a.売上高の分析
売上高は、マレーシア現地法人が減少したほか、シンガポール支店を現地法人へシフトしたことに伴う連結決算への取込が9ヶ月分になったことが影響し、408億82百万円(前年同期比11.9%減)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が253億94百万円(前年同期比10.6%減)、電力工事部門が90億20百万円(前年同期比22.1%減)、空調給排水工事部門が58億84百万円(前年同期比0.5%増)、機器製作部門が5億82百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
また、海外工事高が117億12百万円(前年同期比23.0%減)と売上高の28.6%を占めることになりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析
売上原価は売上高の減少にともない、355億円9百万円(前年同期比13.5%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より1.6ポイント改善し86.9%となりました。
販売費及び一般管理費は42億69百万円(前年同期比0.6%増)となりました。主なものは、従業員給料手当20億18百万円であります。
c.営業外損益の分析
営業外収益は8億67百万円(前年同期比28.0%増)となりました。主なものは、受取地代家賃4億44百万円および貸倒引当金戻入額1億11百万円であります。
営業外費用は2億84百万円(前年同期比10.0%減)となりました。主なものは、為替差損37百万円および不動産賃貸費用1億50百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税や定期的な修繕費などによるものであります。
d.特別損益の分析
特別利益は7百万円となりました。主なものは、固定資産売却益5百万円であります。
特別損失は81百万円となりました。主なものは、減損損失69百万円であります。
e.当期損益の分析
大型工事案件の採算が改善したことなどにより前年と比べ売上総利益率が1.6ポイント改善したものの売上高の減少により、営業利益11億2百万円(前年同期比0.6%減)、貸倒引当金戻入額1億11百万円の計上や受取地代家賃の増加などにより、経常利益16億86百万円(前年同期比14.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が減少したことにより、14億11百万円(前年同期比48.2%増)を計上する結果となりました。
f.財政状態についての分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
g.キャッシュ・フローについての分析
キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
h.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。
運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額38億50百万円の貸出コミットメント契約も締結しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第11次中期経営計画目標の「安定的成長(ROEの安定的向上)を支える確固たる事業基盤の構築」のため、営業基盤の拡充、海外マーケット領域の拡大や各種リスクへの管理体制強化を図り、安定的な受注量と適正利益の確保及び施工効率の向上に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、445億82百万円(前年同期比4.7%減)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント事業部を含む。)は、シンガポール現地法人の受注が増加したことにより、302億17百万円(前年同期比8.1%増)となりました。電力部門は、受注計画していた大型の再生可能エネルギー関連工事が翌期にずれ込んだ影響もあり、97億23百万円(前年同期比17.3%減)となり、空調給排水部門は、施工力を勘案し受注調整を行い、40億29百万円(前年同期比36.8%減)となりました。
売上高は、マレーシア現地法人が減少したほか、シンガポール支店を現地法人へシフトしたことに伴う連結決算への取り込みが9ヶ月分になったことが影響し、408億82百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
利益面では、大型工事案件の採算が改善したことなどにより、前年と比べ売上総利益率が1.6ポイント改善したものの売上高の減少により、営業利益11億2百万円(前年同期比0.6%減)となり、貸倒引当金戻入額1億11百万円の計上や受取地代家賃の増加などにより、経常利益16億86百万円(前年同期比14.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が減少したことにより、14億11百万円(前年同期比48.2%増)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、シンガポール支店の現地法人化による影響もあり、282億60百万円(前年同期比18.6%減)となりました。売上高は、272億50百万円(前年同期比15.3%減)となり、利益面では、営業利益11億12百万円(前年同期比38.4%増)、経常利益16億78百万円(前年同期比39.4%増)、当期純利益15億9百万円(前年同期比72.0%増)を計上する結果となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度の売上高は291億72百万円(前年同期比6.5%減)となり、営業利益は22億99百万円(前年同期は営業利益20億57百万円)となりました。
(東南アジア)
当連結会計年度の売上高は94億22百万円(前年同期比33.2%減)となり、営業損失は39百万円(前年同期は営業利益2億68百万円)となりました。
(その他アジア)
当連結会計年度の売上高は23億39百万円(前年同期比84.5%増)となり、営業損失は46百万円(前年同期は営業損失1億81百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億32百万円増加し、442億11百万円となりました。主な要因は、現金預金18億51百万円、短期の貸倒引当金の戻入等による17億44百万円、時価の上昇による投資有価証券4億36百万円、投資不動産の純額5億5百万円の増加に対し、受取手形・完成工事未収入金等42億14百万円の減少などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億24百万円増加し、135億98百万円となりました。主な要因は、未成工事受入金4億79百万円の増加に対し、短期借入金1億63百万円や未払法人税等1億91百万円の減少などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億8百万円増加し、306億12百万円となりました。
なお、「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、96億38百万円(前年同期比23.8%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、52億21百万円の収入(前年同期は9億87百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が16億12百万円となった他、売上債権の減少44億49百万円などにより資金が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、17億94百万円の支出(前年同期は2億98百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出7億64百万円や無形固定資産の取得による支出4億76百万円、投資不動産の取得による支出5億61百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、16億46百万円の支出(前年同期は9億30百万円の支出)となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出9億66百万円や配当金の支払額4億75百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 受注実績
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日 (千円) | 当連結会計年度 自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日 (千円) | 増減率 (%) |
日本 | 33,774,161 | 27,864,493 | △17.5 |
東南アジア | 11,352,582 | 14,118,267 | 24.4 |
その他アジア | 1,632,565 | 2,599,522 | 59.2 |
合計 | 46,759,310 | 44,582,282 | △4.7 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
b. 売上実績
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日 (千円) | 当連結会計年度 自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日 (千円) | 増減率 (%) |
日本 | 31,184,071 | 29,172,202 | △6.5 |
東南アジア | 14,102,330 | 9,422,336 | △33.2 |
その他アジア | 1,267,883 | 2,339,108 | 84.5 |
合計 | 46,554,285 | 40,933,648 | △12.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しておりません。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 総売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
清水建設㈱ | 5,236,917 | 11.3 | 3,546,615 | 8.7 |
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (千円) | 当期受注 工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成 工事高 (千円) | 次期繰越工事高 | 当期 施工高 (千円) | ||
手持工事高 (千円) | うち施工高 (%) (千円) | ||||||||
前事業年度 自平成28年4月1日 至平成29年3月31日 | 内線工事 | 15,092,554 | 20,247,693 | 35,340,247 | 18,203,766 | (17,136,481) 16,975,427 | 0.8 | 135,963 | 18,175,710 |
電力工事 | 8,636,401 | 11,762,197 | 20,398,599 | 11,577,243 | 8,821,355 | 0.8 | 70,706 | 11,623,881 | |
空調給排 水工事 | 1,966,340 | 2,041,166 | 4,007,506 | 1,842,830 | 2,164,676 | 0.2 | 3,383 | 1,839,133 | |
機器製作 | 118,158 | 677,346 | 795,505 | 567,672 | 227,832 | 18.9 | 43,075 | 594,563 | |
計 | 25,813,454 | 34,728,404 | 60,541,859 | 32,191,514 | (28,350,345) 28,189,292 | 0.9 | 253,128 | 32,233,288 | |
当事業年度 自平成29年4月1日 至平成30年3月31日 | 内線工事 | 16,975,427 | 17,034,532 | 34,009,960 | 16,197,811 | (17,812,149) 15,013,945 | 1.6 | 246,444 | 16,308,291 |
電力工事 | 8,821,355 | 9,723,407 | 18,544,763 | 9,020,243 | 9,524,519 | 0.6 | 56,630 | 9,006,168 | |
空調給排 水工事 | 2,164,676 | 891,471 | 3,056,147 | 1,450,176 | 1,605,970 | 1.0 | 16,267 | 1,463,060 | |
機器製作 | 227,832 | 611,116 | 838,948 | 582,506 | 256,442 | 15.9 | 40,649 | 580,080 | |
計 | 28,189,292 | 28,260,527 | 56,449,819 | 27,250,737 | (29,199,082) 26,400,878 | 1.4 | 359,991 | 27,357,600 |
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度17.9%、当事業年度3.4%で、そのうち請負金額8億円以上の主なものは次のとおりであります。
前事業年度 | HOCK LIANG SENG INFRASTRUCTURE PTE LTD | CHANGI EAST 3 RUNWAY-PKG2 | (シンガポール) |
当事業年度 | THARYAR SHWE PYIAYE ROAD,TAMWE TOWNSHIP | KONOIKE CONSTRUCTION | (ミャンマー) |
5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。
手持工事高欄の( )内の金額は換算差額修正前の金額であります。
6 当事業年度の手持工事高欄の( )内の金額には子会社であるSEC(S)PTE. LTD.に移管した金額2,731,761千円が含まれております。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されております。
期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 内線工事 | 2.7 | 97.3 | 100.0 |
電力工事 | 31.2 | 68.8 | 100.0 | |
空調給排水工事 | 0.1 | 99.9 | 100.0 | |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 内線工事 | 5.1 | 94.9 | 100.0 |
電力工事 | 33.1 | 66.9 | 100.0 | |
空調給排水工事 | 0.4 | 99.6 | 100.0 |
(注) 1 百分比は請負金額比であります。
2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。
c.完成工事高
期別 | 区分 | 官公庁 (千円) | 民間会社 (千円) | 電力会社 (千円) | 計 (千円) (%) | |
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 内線工事 | 2,429,535 | 15,770,481 | 3,750 | (5,757,204) 18,203,766 | (31.6) |
電力工事 | ― | 6,176,574 | 5,400,668 | 11,577,243 | ||
空調給排水工事 | 60,420 | 1,782,410 | ― | 1,842,830 | ||
機器製作 | ― | 567,378 | 294 | 567,672 | ||
計 | 2,489,955 | 24,296,846 | 5,404,712 | (5,757,204) 32,191,514 | (17.9) | |
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 内線工事 | 2,461,785 | 13,735,878 | 147 | (3,468,077) 16,197,811 | (21.4) |
電力工事 | ― | 3,650,700 | 5,369,543 | 9,020,243 | ||
空調給排水工事 | ― | 1,450,176 | ― | 1,450,176 | ||
機器製作 | ― | 582,506 | ― | 582,506 | ||
計 | 2,461,785 | 19,419,261 | 5,369,690 | (3,468,077) 27,250,737 | (12.7) |
(注) 1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。
2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
地域 | 前事業年度(%) | 当事業年度(%) |
東南アジア | 71.5 | 26.6 |
その他アジア | 28.5 | 73.4 |
計 | 100.0 | 100.0 |
3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額8億円以上の主なもの
三井物産プラントシステム株式会社 | 北杜明野ソーラー発電所建設工事 |
OBAYASHI CORPORATION | EAST-WEST TRANSMISSION CABLE TUNNEL EW1 |
SBエナジー株式会社 | ソフトバンク那須塩原ソーラーパーク工事 |
LIAN SOON CONSTRUCTION PTE LTD | FRENCH PRIMARY SCHOOL |
KOON SENG CONSTRUCTION PTE LTD | NUH UTILITY PLANT |
清水建設株式会社 | 京橋二丁目西再開発電気設備工事 |
中国四国防衛局 | 岩国飛行場(H26)下士官宿舎等新設電気工事 |
当事業年度 請負金額8億円以上の主なもの
合同会社JRE高知香美 | JRE高知香美太陽光発電所建設工事 |
清水建設株式会社 | (仮称)京王調布駅周辺開発計画 |
中国電力株式会社 | 220KV広島東幹線一部増強工事(3工区) |
中国四国防衛局 | 岩国飛行場(H27)下士官宿舎新設電気その他工事 |
4 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度 清水建設株式会社 3,455,251千円 10.73%
当事業年度 中国電力株式会社 2,954,006千円 10.84%
d.手持工事高(平成30年3月31日現在)
区分 | 官公庁 (千円) | 民間会社 (千円) | 電力会社 (千円) | 計 (千円) (%) | |
内線工事 | 3,648,879 | 11,365,065 | ― | (2,478,640) 15,013,945 | (16.5) |
電力工事 | ― | 3,363,279 | 6,161,240 | 9,524,519 | |
空調給排水工事 | ― | 1,605,970 | ― | 1,605,970 | |
機器製作 | ― | 256,442 | ― | 256,442 | |
計 | 3,648,879 | 16,590,758 | 6,161,240 | (2,478,640) 26,400,878 | (9.4) |
(注) 1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。
2 手持工事のうち請負金額9億円以上の主なもの
飛島建設株式会社 | 在パプアニューギニア日本大使館新設工事 | 平成30年6月完成予定 |
合同会社ESR神流町太陽光発電所 | ESR神流町太陽光発電所建設工事 | 平成31年10月完成予定 |
東京都 | 都庁第一本庁舎(25)電気設備改修工事 | 平成33年3月完成予定 |
東京電力パワーグリッド株式会社 | 飛騨信濃直流幹線新設工事(4工区) | 平成33年6月完成予定 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識基準
当社グループの売上高は、主として工事進行基準によっております。将来、工事完成基準に比べ、工事収益および工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。
b.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
c.たな卸資産の評価基準
当社グループのたな卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。
d.有価証券の減損処理
当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客および金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。
e.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
a.売上高の分析
売上高は、マレーシア現地法人が減少したほか、シンガポール支店を現地法人へシフトしたことに伴う連結決算への取込が9ヶ月分になったことが影響し、408億82百万円(前年同期比11.9%減)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が253億94百万円(前年同期比10.6%減)、電力工事部門が90億20百万円(前年同期比22.1%減)、空調給排水工事部門が58億84百万円(前年同期比0.5%増)、機器製作部門が5億82百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
また、海外工事高が117億12百万円(前年同期比23.0%減)と売上高の28.6%を占めることになりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析
売上原価は売上高の減少にともない、355億円9百万円(前年同期比13.5%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より1.6ポイント改善し86.9%となりました。
販売費及び一般管理費は42億69百万円(前年同期比0.6%増)となりました。主なものは、従業員給料手当20億18百万円であります。
c.営業外損益の分析
営業外収益は8億67百万円(前年同期比28.0%増)となりました。主なものは、受取地代家賃4億44百万円および貸倒引当金戻入額1億11百万円であります。
営業外費用は2億84百万円(前年同期比10.0%減)となりました。主なものは、為替差損37百万円および不動産賃貸費用1億50百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税や定期的な修繕費などによるものであります。
d.特別損益の分析
特別利益は7百万円となりました。主なものは、固定資産売却益5百万円であります。
特別損失は81百万円となりました。主なものは、減損損失69百万円であります。
e.当期損益の分析
大型工事案件の採算が改善したことなどにより前年と比べ売上総利益率が1.6ポイント改善したものの売上高の減少により、営業利益11億2百万円(前年同期比0.6%減)、貸倒引当金戻入額1億11百万円の計上や受取地代家賃の増加などにより、経常利益16億86百万円(前年同期比14.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金費用が減少したことにより、14億11百万円(前年同期比48.2%増)を計上する結果となりました。
f.財政状態についての分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
g.キャッシュ・フローについての分析
キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
h.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。
運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額38億50百万円の貸出コミットメント契約も締結しております。