有価証券報告書-第76期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第13次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)において、経営理念の下、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指し、「お客さま、社会のニーズに応える事業基盤の強化」、「安全・品質の確保と施工力強化」、「人財の確保・育成と働き方改革の推進」、「DX推進等による生産性・収益性向上」、「ガバナンスの確保」、「SDGsへの取組み」の6項目を重点方針として取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、549億93百万円(前年同期比36.0%増)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント工事部を含む。)は、国内内線やマレーシア現地法人の増加により、392億70百万円(前年同期比50.0%増)となりました。電力部門は、大型送電線工事の獲得により、104億8百万円(前年同期比7.4%増)となり、空調給排水部門は、46億77百万円(前年同期比23.1%増)となりました。
売上高は、電力部門において大型工事の施工が次期に延期となったことも影響し、387億45百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
利益面では、売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失8億31百万円(前年同期は営業損失2億27百万円)となり、受取地代家賃5億5百万円や為替差益1億62百万円を計上したものの、持分法による投資損失2億22百万円の計上により、経常損失3億24百万円(前年同期は経常利益4億87百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益4億36百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純損失31百万円)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、308億13百万円(前年同期比15.1%増)となりました。売上高は、224億41百万円(前年同期比14.8%減)となり、利益面では、売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失10億17百万円(前年同期は営業損失3億90百万円)、受取地代家賃などにより、経常損失3億59百万円(前年同期は経常利益2億55百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円を計上したものの、連結子会社の株式評価による関係会社株式評価損6億99百万円などにより、当期純損失1億18百万円(前年同期は当期純損失4億32百万円)を計上する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度の売上高は243億31百万円(前年同期比15.2%減)となり、営業利益は3億75百万円(前年同期は営業利益11億57百万円)となりました。
(東南アジア)
当連結会計年度の売上高は106億37百万円(前年同期比27.8%増)となり、営業利益は62百万円(前年同期は営業利益20百万円)となりました。
(その他アジア)
当連結会計年度の売上高は39億79百万円(前年同期比35.0%増)となり、営業利益は1億18百万円(前年同期は営業損失19百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億41百万円増加し、456億98百万円となりました。主な要因は、現金預金21億12百万円の増加に対し、投資有価証券16億17百万円の減少などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億99百万円増加し、155億23百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等5億14百万円の増加などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億57百万円減少し、301億75百万円となりました。主な要因は、利益剰余金2億73百万円や為替換算調整勘定3億95百万円の増加に対し、その他有価証券評価差額金9億34百万円の減少によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、108億99百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、15億11百万円の収入(前年同期は28億72百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益9億86百万円の確保などより資金が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億70百万円の収入(前年同期は3億53百万円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入15億24百万円などにより資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出6億4百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億43百万円の支出(前年同期は4億23百万円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の減少1億87百万円や自己株式の取得による支出1億19百万円、配当金の支払額1億64百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.売上実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度11.8%、当事業年度4.5%で、そのうち請負金額6億円以上の主なものは次のとおりであります。
5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。
手持工事高欄の( )内の金額は換算差額修正前の金額であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されております。
(注)1 百分比は請負金額比であります。
2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。
c.完成工事高
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。
2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額20億円以上の主なもの
当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
4 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
d.手持工事高(2023年3月31日現在)
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。
2 手持工事のうち請負金額20億円以上の主なもの
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識基準
当社グループの売上高は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。将来、工事収益及び工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。
b.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c.棚卸資産の評価基準
当社グループの棚卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。
d.有価証券の減損処理
当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客及び金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。
e.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
a.売上高の分析
売上高は、電力部門において大型工事の施工が次期に延期となったことも影響し、387億45百万円(前年同期比2.8%減)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が275億33百万円(前年同期比7.2%増)、電力工事部門が70億26百万円(前年同期比23.9%減)、空調給排水工事部門が36億47百万円(前年同期比13.5%減)、機器製作部門が5億37百万円(前年同期比25.8%減)となりました。
また、海外工事高が144億14百万円(前年同期比28.9%増)と売上高の37.2%を占めることになりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析
売上原価は売上高の減少に伴い、345億61百万円(前年同期比2.1%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より0.7ポイント悪化し89.2%となりました。
販売費及び一般管理費は50億15百万円(前年同期比4.5%増)となりました。主なものは、従業員給料手当25億46百万円及び事務用品費4億85百万円であります。
c.営業外損益の分析
営業外収益は10億30百万円(前年同期比1.5%減)となりました。主なものは、受取地代家賃5億5百万円、受取配当金95百万円及び為替差益1億62百万円であります。
営業外費用は5億23百万円(前年同期比57.6%増)となりました。主なものは、不動産賃貸費用1億78百万円及び持分法による投資損失2億22百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税、減価償却費及び定期的な修繕費などによるものであります。
d.特別損益の分析
特別利益は14億13百万円となりました。主なものは、投資有価証券売却益14億2百万円であります。
特別損失は1億2百万円となりました。主なものは、工事損失引当金繰入額99百万円であります。
e.当期損益の分析
売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失8億31百万円(前年同期は営業損失2億27百万円)となり、受取地代家賃5億5百万円や為替差益1億62百万円を計上したものの、持分法による投資損失2億22百万円の計上により、経常損失3億24百万円(前年同期は経常利益4億87百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益4億36百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純損失31百万円)を計上する結果となりました。
f.財政状態についての分析
財政状態についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
g.キャッシュ・フローについての分析
キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
h.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本政策の基本的方針は、「第13次中期経営計画を推進する過程で必要となる再生可能エネルギー・ZEB関連ビジネス、人財の育成、所有不動産の有効活用に係る投資、及び株主・協力業者・社員への適正な利益配分という視点をもった対応を行う。」、「配当還元については、DOEも考慮した配当の実施を、検討していく。」であります。自己株式については、事業計画の進捗状況、業績見通し、株価・金融市場動向等を総合的に勘案して取得を検討していく方針であります。
運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。
運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額33億円の貸出コミットメント契約も締結しております。
i.セグメントごとの分析
セグメントごとの分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第13次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)において、経営理念の下、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指し、「お客さま、社会のニーズに応える事業基盤の強化」、「安全・品質の確保と施工力強化」、「人財の確保・育成と働き方改革の推進」、「DX推進等による生産性・収益性向上」、「ガバナンスの確保」、「SDGsへの取組み」の6項目を重点方針として取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、549億93百万円(前年同期比36.0%増)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント工事部を含む。)は、国内内線やマレーシア現地法人の増加により、392億70百万円(前年同期比50.0%増)となりました。電力部門は、大型送電線工事の獲得により、104億8百万円(前年同期比7.4%増)となり、空調給排水部門は、46億77百万円(前年同期比23.1%増)となりました。
売上高は、電力部門において大型工事の施工が次期に延期となったことも影響し、387億45百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
利益面では、売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失8億31百万円(前年同期は営業損失2億27百万円)となり、受取地代家賃5億5百万円や為替差益1億62百万円を計上したものの、持分法による投資損失2億22百万円の計上により、経常損失3億24百万円(前年同期は経常利益4億87百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益4億36百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純損失31百万円)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、308億13百万円(前年同期比15.1%増)となりました。売上高は、224億41百万円(前年同期比14.8%減)となり、利益面では、売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失10億17百万円(前年同期は営業損失3億90百万円)、受取地代家賃などにより、経常損失3億59百万円(前年同期は経常利益2億55百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円を計上したものの、連結子会社の株式評価による関係会社株式評価損6億99百万円などにより、当期純損失1億18百万円(前年同期は当期純損失4億32百万円)を計上する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
当連結会計年度の売上高は243億31百万円(前年同期比15.2%減)となり、営業利益は3億75百万円(前年同期は営業利益11億57百万円)となりました。
(東南アジア)
当連結会計年度の売上高は106億37百万円(前年同期比27.8%増)となり、営業利益は62百万円(前年同期は営業利益20百万円)となりました。
(その他アジア)
当連結会計年度の売上高は39億79百万円(前年同期比35.0%増)となり、営業利益は1億18百万円(前年同期は営業損失19百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億41百万円増加し、456億98百万円となりました。主な要因は、現金預金21億12百万円の増加に対し、投資有価証券16億17百万円の減少などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億99百万円増加し、155億23百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等5億14百万円の増加などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億57百万円減少し、301億75百万円となりました。主な要因は、利益剰余金2億73百万円や為替換算調整勘定3億95百万円の増加に対し、その他有価証券評価差額金9億34百万円の減少によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、108億99百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、15億11百万円の収入(前年同期は28億72百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益9億86百万円の確保などより資金が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億70百万円の収入(前年同期は3億53百万円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入15億24百万円などにより資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出6億4百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億43百万円の支出(前年同期は4億23百万円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の減少1億87百万円や自己株式の取得による支出1億19百万円、配当金の支払額1億64百万円による支出などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 (千円) | 当連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 (千円) | 増減率 (%) |
日本 | 29,103,398 | 35,464,398 | 21.9 |
東南アジア | 8,661,737 | 16,448,647 | 89.9 |
その他アジア | 2,666,913 | 3,080,340 | 15.5 |
合計 | 40,432,049 | 54,993,385 | 36.0 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
b.売上実績
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 (千円) | 当連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 (千円) | 増減率 (%) |
日本 | 28,684,605 | 24,331,207 | △15.2 |
東南アジア | 8,286,390 | 10,552,543 | 27.3 |
その他アジア | 2,899,158 | 3,861,631 | 33.2 |
合計 | 39,870,154 | 38,745,383 | △2.8 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (千円) | 当期受注 工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成 工事高 (千円) | 次期繰越工事高 | 当期施工高 (千円) | ||
手持工事高 (千円) | うち施工高 | ||||||||
(%) | (千円) | ||||||||
前事業年度 自2021年4月1日 至2022年3月31日 | 内線工事 | 15,264,422 | 15,500,081 | 30,764,503 | 15,326,403 | (15,438,099) 15,862,723 | 1.3 | 209,899 | 15,312,292 |
電力工事 | 6,711,136 | 9,691,803 | 16,402,940 | 9,235,649 | 7,167,290 | 3.5 | 247,906 | 9,407,901 | |
空調給排水工事 | 646,645 | 812,940 | 1,459,586 | 1,040,290 | 419,295 | 0.6 | 2,663 | 1,036,017 | |
機器製作 | 391,590 | 764,068 | 1,155,659 | 724,733 | 430,926 | 26.5 | 114,343 | 787,797 | |
計 | 23,013,795 | 26,768,894 | 49,782,689 | 26,327,078 | (23,455,611) 23,880,235 | 2.4 | 574,813 | 26,544,007 | |
当事業年度 自2022年4月1日 至2023年3月31日 | 内線工事 | 15,862,723 | 19,119,011 | 34,981,735 | 14,417,000 | (20,564,734) 20,885,932 | 1.8 | 378,963 | 14,586,064 |
電力工事 | 7,167,290 | 10,408,045 | 17,575,336 | 7,026,710 | 10,548,625 | 1.3 | 134,028 | 6,912,832 | |
空調給排水工事 | 419,295 | 649,273 | 1,068,569 | 460,459 | 608,110 | 0.6 | 3,949 | 461,744 | |
機器製作 | 430,926 | 636,955 | 1,067,881 | 537,742 | 530,138 | 18.3 | 97,087 | 520,487 | |
計 | 23,880,235 | 30,813,287 | 54,693,523 | 22,441,912 | (32,251,610) 32,572,807 | 1.9 | 614,029 | 22,481,129 |
(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度11.8%、当事業年度4.5%で、そのうち請負金額6億円以上の主なものは次のとおりであります。
前事業年度 | 台灣東喜路機能膜股分有限公司2期プラント 配電工事 | 台灣東喜路機能膜 股分有限公司 | (台湾) |
当事業年度 | 該当する工事はありません。 |
5 外貨建契約による海外工事の受注高と完成工事高の為替換算差額については、当該期の次期繰越工事高を修正しております。
手持工事高欄の( )内の金額は換算差額修正前の金額であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されております。
期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 内線工事 | 2.8 | 97.2 | 100.0 |
電力工事 | 33.1 | 66.9 | 100.0 | |
空調給排水工事 | 0.1 | 99.9 | 100.0 | |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 内線工事 | 4.6 | 95.4 | 100.0 |
電力工事 | 64.6 | 35.4 | 100.0 | |
空調給排水工事 | 0.7 | 99.3 | 100.0 |
(注)1 百分比は請負金額比であります。
2 機器製作は少額のため内線工事に含めております。
c.完成工事高
期別 | 区分 | 官公庁 (千円) | 民間会社 (千円) | 電力会社 (千円) | 計 | |
(千円) | (%) | |||||
前事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 内線工事 | 2,323,447 | 13,002,956 | - | (2,005,621) 15,326,403 | (13.1) |
電力工事 | - | 2,999,240 | 6,236,409 | 9,235,649 | ||
空調給排水工事 | 27,706 | 1,012,584 | - | 1,040,290 | ||
機器製作 | - | 724,733 | - | 724,733 | ||
計 | 2,351,153 | 17,739,515 | 6,236,409 | (2,005,621) 26,327,078 | (7.6) | |
当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 内線工事 | 905,187 | 13,481,322 | 30,490 | (3,059,688) 14,417,000 | (21.2) |
電力工事 | - | 436,553 | 6,590,157 | 7,026,710 | ||
空調給排水工事 | 84,453 | 376,005 | - | 460,459 | ||
機器製作 | - | 537,742 | - | 537,742 | ||
計 | 989,641 | 14,831,624 | 6,620,647 | (3,059,688) 22,441,912 | (13.6) |
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事高及び海外工事割合であります。
2 海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。
地域 | 前事業年度(%) | 当事業年度(%) |
東南アジア | 7.4 | 3.6 |
その他アジア | 92.6 | 96.4 |
計 | 100.0 | 100.0 |
3 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額20億円以上の主なもの
合同会社神流町太陽光発電所 杉之沢太陽光発電所合同会社 東京電力パワーグリッド株式会社 | ESR神流町太陽光発電所建設工事 岐阜恵那杉之沢太陽光発電所建設工事 飛騨信濃直流幹線新設工事(4工区) |
当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
北海道北部風力送電株式会社 東京電力パワーグリッド株式会社 | 送電線(北部送電豊富中川幹線・稚内恵北線開源線)建設工事 鹿島線№174~№194鉄塔建替工事ならびに関連除却工事その1 |
4 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
d.手持工事高(2023年3月31日現在)
区分 | 官公庁 (千円) | 民間会社 (千円) | 電力会社 (千円) | 計 | |
(千円) | (%) | ||||
内線工事 | 1,172,172 | 19,713,760 | - | (3,971,575) 20,885,932 | (19.0) |
電力工事 | - | 48,951 | 10,499,674 | 10,548,625 | |
空調給排水工事 | 156,809 | 451,301 | - | 608,110 | |
機器製作 | - | 530,138 | - | 530,138 | |
計 | 1,328,981 | 20,744,151 | 10,499,674 | (3,971,575) 32,572,807 | (12.2) |
(注)1 合計欄の( )内の数字(内書)は海外工事の手持工事高及び手持工事割合であります。
2 手持工事のうち請負金額20億円以上の主なもの
株式会社安藤・間 | COLプロジェクト新築工事 | 2024年7月完成予定 |
電源開発株式会社 | 佐久間東西幹線増強工事(第13工区) | 2028年3月完成予定 |
東北電力ネットワーク株式会社 | 出羽幹線新設鉄塔工事(その2)第3工区 | 2029年7月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識基準
当社グループの売上高は、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。将来、工事収益及び工事原価に対して見積要素による変動が発生する可能性があります。
b.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権などの貸倒による損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
c.棚卸資産の評価基準
当社グループの棚卸資産は、主として未成工事支出金であり、個別法による原価法によっております。将来、市場の需給の影響を受け、市場の価格変動により工事利益を圧迫する可能性があります。
d.有価証券の減損処理
当社は、長期的な取引関係の維持などの目的により、特定の顧客及び金融機関に対する株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性がある上場会社の株式と価格の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。上場会社の株式市場の価格変動リスクや非上場会社の純資産額の低下リスクを負っているため、将来、合理的な基準に基づき、評価損の計上をする可能性があります。
e.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価において、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
a.売上高の分析
売上高は、電力部門において大型工事の施工が次期に延期となったことも影響し、387億45百万円(前年同期比2.8%減)となりました。部門別の内訳は、内線工事部門が275億33百万円(前年同期比7.2%増)、電力工事部門が70億26百万円(前年同期比23.9%減)、空調給排水工事部門が36億47百万円(前年同期比13.5%減)、機器製作部門が5億37百万円(前年同期比25.8%減)となりました。
また、海外工事高が144億14百万円(前年同期比28.9%増)と売上高の37.2%を占めることになりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費の分析
売上原価は売上高の減少に伴い、345億61百万円(前年同期比2.1%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度より0.7ポイント悪化し89.2%となりました。
販売費及び一般管理費は50億15百万円(前年同期比4.5%増)となりました。主なものは、従業員給料手当25億46百万円及び事務用品費4億85百万円であります。
c.営業外損益の分析
営業外収益は10億30百万円(前年同期比1.5%減)となりました。主なものは、受取地代家賃5億5百万円、受取配当金95百万円及び為替差益1億62百万円であります。
営業外費用は5億23百万円(前年同期比57.6%増)となりました。主なものは、不動産賃貸費用1億78百万円及び持分法による投資損失2億22百万円であります。不動産賃貸費用は、投資不動産に対する固定資産税、減価償却費及び定期的な修繕費などによるものであります。
d.特別損益の分析
特別利益は14億13百万円となりました。主なものは、投資有価証券売却益14億2百万円であります。
特別損失は1億2百万円となりました。主なものは、工事損失引当金繰入額99百万円であります。
e.当期損益の分析
売上高不足による売上総利益の減少により、営業損失8億31百万円(前年同期は営業損失2億27百万円)となり、受取地代家賃5億5百万円や為替差益1億62百万円を計上したものの、持分法による投資損失2億22百万円の計上により、経常損失3億24百万円(前年同期は経常利益4億87百万円)、投資有価証券売却益14億2百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益4億36百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する当期純損失31百万円)を計上する結果となりました。
f.財政状態についての分析
財政状態についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
g.キャッシュ・フローについての分析
キャッシュ・フローについての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
h.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本政策の基本的方針は、「第13次中期経営計画を推進する過程で必要となる再生可能エネルギー・ZEB関連ビジネス、人財の育成、所有不動産の有効活用に係る投資、及び株主・協力業者・社員への適正な利益配分という視点をもった対応を行う。」、「配当還元については、DOEも考慮した配当の実施を、検討していく。」であります。自己株式については、事業計画の進捗状況、業績見通し、株価・金融市場動向等を総合的に勘案して取得を検討していく方針であります。
運転資金需要のうち主なものは、工事に要する材料の購入、外注費の他、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払によるものであります。
運転資金については、自己資金、工事の前受金によるものの他、借入を適宜有効に行い調達しております。また、当社は総額33億円の貸出コミットメント契約も締結しております。
i.セグメントごとの分析
セグメントごとの分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。