有価証券報告書-第59期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の回復が続き、雇用及び所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しもあり、総じて緩やかな回復基調で推移しました。
建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は、企業景況感の改善もあり緩やかな増加が続きました。
このような状況下にあって当社は、空調計装関連事業の新設工事においては、「既設工事に繋がる物件の受注」、空調計装関連事業の既設工事においては、「提案型営業力強化による受注量確保」、産業計装関連事業においては、「事業拠点と業容の拡充による事業展開」を対処すべき課題として掲げ、事業展開してまいりました。
その結果、受注高につきましては、空調計装関連事業及び産業計装関連事業ともに増加し、29,830百万円(前期比14.7%増)となりました。
売上高につきましては、産業計装関連事業が増加したものの空調計装関連事業において、翌事業年度以後の完成計上比率が増加した影響等により、27,160百万円(同1.8%減)となりました。
利益面につきましては、売上高の微減及び一般管理費の増加等により、営業利益が2,767百万円(同4.8%減)、経常利益が2,831百万円(同4.3%減)となりましたが、当期純利益は、法人税額の特別控除等により2,056百万円(同1.7%増)となりました。
セグメント別動向の概況は次のとおりであります。
[空調計装関連事業]
空調計装関連事業につきましては、受注工事高は、新設工事及び既設工事ともに事務所並びに公共施設向け物件等が増加したこと等により、25,459百万円(前期比13.0%増)となりました。内訳は、新設工事が8,517百万円(同24.5%増)、既設工事が16,941百万円(同8.1%増)でした。
完成工事高は、新設工事において大型物件が減少したこと等、並びに既設工事において、商業施設向け物件等の工事高が減少したこと等により、23,499百万円(同2.8%減)となりました。内訳は、新設工事が7,122百万円(同7.8%減)、既設工事が16,376百万円(同0.4%減)でした。
次期繰越工事高は、新設工事及び既設工事ともに増加し、12,334百万円(同18.9%増)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、302百万円(同6.0%減)となりました。
総じて、空調計装関連事業の受注高は25,761百万円(同12.8%増)、売上高は23,801百万円(同2.8%減)となりました。
[産業計装関連事業]
主に工場や各種搬送ライン向けに、空調以外の計装工事及び各種自動制御工事等を行う産業計装関連事業につきましては、受注工事高は、電気工事等が増加したこと等により、3,703百万円(前期比28.5%増)となりました。
完成工事高は、廃熱回収関連工事及び産業用ロボット関連工事等が増加したこと等により、2,993百万円(同4.1%増)となりました。
次期繰越工事高は、電気工事等が増加し、1,799百万円(同65.2%増)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、365百万円(同29.6%増)となりました。
総じて、産業計装関連事業の受注高は4,069百万円(同28.6%増)、売上高は3,359百万円(同6.4%増)となりました。
(注)消費税等の会計処理は税抜方式によっておりますので、「第2 事業の状況」の各記載金額については
消費税等抜きで表示しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ929百万円減少し9,014百万円(前期比9.3%減)となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は991百万円(同39.8%減)となりました。
これは、主に売上債権の増加1,802百万円に対して税引前当期純利益の計上2,825百万円及び仕入債務の増加686百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は988百万円(同25.9%増)となりました。
これは、主に投資有価証券の償還による収入300百万円に対して投資有価証券の取得による支出1,064百万円及び有形・無形固定資産の取得による支出331百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は933百万円(同74.9%増)となりました。
これは、主に配当金の支払646百万円及び自己株式の取得による支出258百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社が営んでおります空調計装関連事業及び産業計装関連事業では、生産実績を定義することが困難であります。また、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態に即しておりません。
よって、「受注工事高及び完成工事高等の状況」として次に記載しております。
受注工事高及び完成工事高等の状況
イ.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事
高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
3.当期受注高及び当期売上高としては、上記当期受注工事高及び当期完成工事高のほかに、制御機器類の販売に係る当期受注高及び当期売上高が以下のとおりあります。
(前事業年度)
空調計装関連事業321,418千円、産業計装関連事業282,297千円
(当事業年度)
空調計装関連事業302,260千円、産業計装関連事業365,984千円
ロ.受注の方法
当社の工事の受注方法は、そのほとんどが特命によっております。
ハ.販売実績
(a)完成工事高
(注)1.完成工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。
(前事業年度)
(当事業年度)
2.最近2事業年度の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
(前事業年度)
(当事業年度)
(b)商品売上高
ニ.繰越工事高(平成30年3月31日現在)
(注)繰越工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。
なお、参考のため、空調計装関連事業の「受注工事高及び完成工事高等の状況」を、新設工事と既設工事とに区分して示しますと、次のとおりであります。
ホ.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
[空調計装関連事業]
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
ヘ.完成工事高
[空調計装関連事業]
ト.繰越工事高(平成30年3月31日現在)
[空調計装関連事業]
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成に当たりまして、期末時点の資産・負債及び期中の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定が必要とされます。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の計上についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、次の重要な会計方針の適用における見積りや仮定は財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
イ.収益の認識
完成工事高の計上は、当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。
工事進行基準を適用する場合は、工事収益総額、工事原価総額及び期末における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて完成工事高を計上しております。なお、工事収益総額の見積りは、お客様からの注文書に基づいた請負金額によっており、工事原価総額及び工事進捗度の見積りは、適時・適切に見直した実行予算等により算出しております。
工事完成基準を適用する場合は、お客様からの注文書に基づいた請負金額により完成工事高を計上しております。また、計上時期は目的物の引き渡しが実質的に行われた時点としております。目的物の引き渡しが実質的に行われた時点の判断は、「竣工検査終了後、検査に基づく手直し工事及び試運転、調整が完了した時点」を原則としております。
ロ.貸倒引当金
当社の債権のうち、損失の発生が合理的に予想される債権に対しては、貸倒引当金を計上しております。
貸倒引当金の計上にあたっては、債務者からの債権回収状況、過去の貸倒実績率、債務者の財務内容及び担保価値等を総合的に判断した上で、債権の回収可能額を見積り、必要な貸倒引当金を計上しております。
なお、債務者の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
ハ.投資の減損
当社は、特定のお客様や金融機関等の取引先に対する少数持分を所有しております。これら株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。
公開会社の株式については、期末時点で市場価格が取得価額に対して著しく下落している場合、非公開会社の株式については、投資先の純資産価額の当社持分が当社の帳簿価額に対して著しく下落している場合につき、将来の回復の可能性を検討し、評価損を計上することとしております。
ニ.繰延税金資産
当社は、財務諸表と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産・負債を計上しております。
繰延税金資産の計上にあたっては、将来の課税所得と実現可能なタックス・プランニングを考慮して一時差異の解消に係るスケジューリングを行い、回収可能と判断される繰延税金資産を計上しております。回収可能性の判断には、実績情報とともに将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されております。
当社は、繰延税金資産の回収可能性の判断は合理的なものと考えておりますが、スケジューリング期間における課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更等により、将来において繰延税金資産の増減が生じる可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。
ホ.退職給付費用
当社は、従業員の退職給付費用及び年金債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。
年金数理計算の前提には、割引率及び年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動等の市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。
当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合は、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高
売上高は、前事業年度に比べ491百万円減少し27,160百万円となりました。
空調計装関連事業における新設工事の完成工事高は、大型の商業施設向け物件が減少したことにより601百万円減少しました。既設工事の完成工事高は、商業施設向け物件が減少したこと等により72百万円減少しました。制御機器類の販売については、新設向けは増加したものの、既設向けが減少し19百万円減少となりました。
産業計装関連事業における完成工事高は、廃熱回収関連工事及びロボット関連工事の増加等により117百万円増加しました。制御機器類の販売については、工場向けが増加し83百万円増加しました。
ロ.売上総利益
売上総利益は、前事業年度に比べ155百万円増加し、8,514百万円となりました。
空調計装関連事業においては、新設工事、既設工事共に売上高の減少により、前事業年度に比べ90百万円減少しました。
産業計装関連事業においては、廃熱回収関連工事及びロボット関連工事の売上高の増加等により、前事業年度に比べ245百万円増加しました。
売上総利益率については、主に産業計装関連事業の利益率の上昇により、全体で1.1ポイント上昇し31.3%となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、主に従業員給料手当等の人件費、地代家賃の増加により前事業年度に比べ294百万円増加し5,746百万円となりました。
ニ.営業利益
営業利益は、完成工事高が減少したこと等により前事業年度に比べ139百万円減少し2,767百万円となりました。売上高営業利益率については前事業年度並みの10.2%となりました。
ホ.営業外収益及び営業外費用、特別損失
営業外収益及び営業外費用は、主に受取配当金と保険配当金の増加により前事業年度の50百万円の収益(純額)に対し、63百万円の収益(純額)となりました。
特別損失は、主に固定資産除却損の減少により前事業年度の19百万円の損失に対し、5百万円の損失となりました。
ヘ.税引前当期純利益
税引前当期純利益は、前事業年度に比べ112百万円減少し2,825百万円となりました。
ト.法人税等
法人税等は、法人税額の特別控除等により、前事業年度に比べ147百万円減少し768百万円となりました。税効果会計適用後の法人税等の負担率は、法人税額の特別控除及び評価性引当額の減少により前事業年度の31.2%から27.2%に低下しております。
チ.当期純利益
当期純利益は、前事業年度に比べ34百万円増加し2,056百万円となりました。これにより1株当たり当期純利益は、前事業年度の249.98円から256.04円に増加しております。
リ.自己資本当期純利益率(ROE)
当社は、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。当事業年度の自己資本当期純利益率(ROE)は、前事業年度に比べ0.6ポイント低下し10.7%となりました。今後も、引き続き資産効率の向上及び株主資本の有効利用等の施策を検討し、10%程度の達成の継続に取り組んでまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
イ.キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より654百万円少ない991百万円の資金を得ました。これは主に仕入債務や未成工事受入金の増加等の増加要因はあったものの、売上債権や未成工事支出金の増加等の減少要因がそれを上回りキャッシュが減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より203百万円多い988百万円の資金を使用しました。これは主に投資有価証券の償還による収入が減少したことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より399百万円多い933百万円の資金を使用しました。これは主に自己株式の取得による支出や配当金の支払額が増加したことによるものであります。
ロ.資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、各種工事のための原材料購入及び外注工事費の支払いの他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは人件費であります。
ハ.財務政策
当社は現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金により充当しております。今後も引き続き、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益の回復が続き、雇用及び所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しもあり、総じて緩やかな回復基調で推移しました。
建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は、企業景況感の改善もあり緩やかな増加が続きました。
このような状況下にあって当社は、空調計装関連事業の新設工事においては、「既設工事に繋がる物件の受注」、空調計装関連事業の既設工事においては、「提案型営業力強化による受注量確保」、産業計装関連事業においては、「事業拠点と業容の拡充による事業展開」を対処すべき課題として掲げ、事業展開してまいりました。
その結果、受注高につきましては、空調計装関連事業及び産業計装関連事業ともに増加し、29,830百万円(前期比14.7%増)となりました。
売上高につきましては、産業計装関連事業が増加したものの空調計装関連事業において、翌事業年度以後の完成計上比率が増加した影響等により、27,160百万円(同1.8%減)となりました。
利益面につきましては、売上高の微減及び一般管理費の増加等により、営業利益が2,767百万円(同4.8%減)、経常利益が2,831百万円(同4.3%減)となりましたが、当期純利益は、法人税額の特別控除等により2,056百万円(同1.7%増)となりました。
セグメント別動向の概況は次のとおりであります。
[空調計装関連事業]
空調計装関連事業につきましては、受注工事高は、新設工事及び既設工事ともに事務所並びに公共施設向け物件等が増加したこと等により、25,459百万円(前期比13.0%増)となりました。内訳は、新設工事が8,517百万円(同24.5%増)、既設工事が16,941百万円(同8.1%増)でした。
完成工事高は、新設工事において大型物件が減少したこと等、並びに既設工事において、商業施設向け物件等の工事高が減少したこと等により、23,499百万円(同2.8%減)となりました。内訳は、新設工事が7,122百万円(同7.8%減)、既設工事が16,376百万円(同0.4%減)でした。
次期繰越工事高は、新設工事及び既設工事ともに増加し、12,334百万円(同18.9%増)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、302百万円(同6.0%減)となりました。
総じて、空調計装関連事業の受注高は25,761百万円(同12.8%増)、売上高は23,801百万円(同2.8%減)となりました。
[産業計装関連事業]
主に工場や各種搬送ライン向けに、空調以外の計装工事及び各種自動制御工事等を行う産業計装関連事業につきましては、受注工事高は、電気工事等が増加したこと等により、3,703百万円(前期比28.5%増)となりました。
完成工事高は、廃熱回収関連工事及び産業用ロボット関連工事等が増加したこと等により、2,993百万円(同4.1%増)となりました。
次期繰越工事高は、電気工事等が増加し、1,799百万円(同65.2%増)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、365百万円(同29.6%増)となりました。
総じて、産業計装関連事業の受注高は4,069百万円(同28.6%増)、売上高は3,359百万円(同6.4%増)となりました。
(注)消費税等の会計処理は税抜方式によっておりますので、「第2 事業の状況」の各記載金額については
消費税等抜きで表示しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ929百万円減少し9,014百万円(前期比9.3%減)となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は991百万円(同39.8%減)となりました。
これは、主に売上債権の増加1,802百万円に対して税引前当期純利益の計上2,825百万円及び仕入債務の増加686百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は988百万円(同25.9%増)となりました。
これは、主に投資有価証券の償還による収入300百万円に対して投資有価証券の取得による支出1,064百万円及び有形・無形固定資産の取得による支出331百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は933百万円(同74.9%増)となりました。
これは、主に配当金の支払646百万円及び自己株式の取得による支出258百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社が営んでおります空調計装関連事業及び産業計装関連事業では、生産実績を定義することが困難であります。また、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態に即しておりません。
よって、「受注工事高及び完成工事高等の状況」として次に記載しております。
受注工事高及び完成工事高等の状況
イ.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | セグメントの名称 | 前期繰越工事高 (千円) | 当期受注工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成工事高 (千円) | 次期繰越工事高 (千円) |
| 前事業年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) | 空調計装関連事業 | 12,025,020 | 22,521,978 | 34,546,998 | 24,172,717 | 10,374,281 |
| 産業計装関連事業 | 1,083,969 | 2,881,094 | 3,965,063 | 2,875,647 | 1,089,416 | |
| 合計 | 13,108,989 | 25,403,072 | 38,512,061 | 27,048,364 | 11,463,697 | |
| 当事業年度 (自平成29年4月1日 至平成30年3月31日) | 空調計装関連事業 | 10,374,281 | 25,459,301 | 35,833,582 | 23,499,196 | 12,334,386 |
| 産業計装関連事業 | 1,089,416 | 3,703,339 | 4,792,756 | 2,993,175 | 1,799,581 | |
| 合計 | 11,463,697 | 29,162,641 | 40,626,339 | 26,492,371 | 14,133,968 |
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事
高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
3.当期受注高及び当期売上高としては、上記当期受注工事高及び当期完成工事高のほかに、制御機器類の販売に係る当期受注高及び当期売上高が以下のとおりあります。
(前事業年度)
空調計装関連事業321,418千円、産業計装関連事業282,297千円
(当事業年度)
空調計装関連事業302,260千円、産業計装関連事業365,984千円
ロ.受注の方法
当社の工事の受注方法は、そのほとんどが特命によっております。
ハ.販売実績
(a)完成工事高
| 期別 | セグメントの名称 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 前事業年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) | 空調計装関連事業 | 5,906,322 | 18,266,394 | 24,172,717 |
| 産業計装関連事業 | 209,032 | 2,666,614 | 2,875,647 | |
| 合計 | 6,115,355 | 20,933,008 | 27,048,364 | |
| 当事業年度 (自平成29年4月1日 至平成30年3月31日) | 空調計装関連事業 | 5,851,434 | 17,647,761 | 23,499,196 |
| 産業計装関連事業 | 201,439 | 2,791,735 | 2,993,175 | |
| 合計 | 6,052,874 | 20,439,496 | 26,492,371 |
(注)1.完成工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。
(前事業年度)
| 新菱冷熱工業㈱ | ・住宅金融支援機構本店ビル改修プロジェクト 自動制御設備工事 |
| 新日本空調㈱ | ・(仮称)シマノ下関工場 新工場棟新築工事 自動制御設備工事 |
| ㈱三晃空調 | ・三井住友信託銀行千里ビル 自動制御更新工事 |
| 高砂熱学工業㈱ | ・銀座5・6丁目地区第2プラント建設工事 計装工事 |
| 高砂熱学工業㈱ | ・鶴見日興ビル運用棟自動制御更新 自動制御更新工事 |
(当事業年度)
| 新日本空調㈱ | ・田町スマートエネルギーセンター 第二プラント設備工事 |
| 高砂熱学工業㈱ | ・日本橋二丁目再開発事業(A街区) 計装・動力工事 |
| 三機工業㈱ | ・日本生命済生会 日生病院移転新築 自動制御工事 |
| ㈱朝日工業社 | ・山崎製パン㈱神戸工場 自動制御及び動力工事 |
| 第一工業㈱ | ・平塚市庁舎・平塚税務署新築工事 自動制御工事 |
2.最近2事業年度の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
(前事業年度)
| 高砂熱学工業㈱ | 3,433,059 | 千円 | 12.7 | % |
(当事業年度)
| 高砂熱学工業㈱ | 3,129,950 | 千円 | 11.8 | % |
(b)商品売上高
| 期別 | セグメントの名称 | 金額(千円) |
| 前事業年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) | 空調計装関連事業 | 321,418 |
| 産業計装関連事業 | 282,297 | |
| 合計 | 603,716 | |
| 当事業年度 (自平成29年4月1日 至平成30年3月31日) | 空調計装関連事業 | 302,260 |
| 産業計装関連事業 | 365,984 | |
| 合計 | 668,244 |
ニ.繰越工事高(平成30年3月31日現在)
| セグメントの名称 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 空調計装関連事業 | 4,175,326 | 8,159,060 | 12,334,386 |
| 産業計装関連事業 | 8,794 | 1,790,786 | 1,799,581 |
| 合計 | 4,184,121 | 9,949,846 | 14,133,968 |
(注)繰越工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。
| 高砂熱学工業㈱ 三機工業㈱ | ・(仮称)浜松町駅前プロジェクト 計装工事 ・日本橋高島屋 中央監視工事 計装工事 | 平成30年12月完成予定 平成31年3月完成予定 |
| 高砂熱学工業㈱ | ・虎ノ門一丁目地区地域冷暖房施設 計装工事 | 平成31年12月完成予定 |
| 大成設備㈱ | ・国立国会図書館 関西館新館 自動制御工事 | 平成32年2月完成予定 |
| ㈱テクノ菱和 | ・東京消防庁消防学校第一校舎ほか1か所(29) 空調設備改修工事 | 平成32年3月完成予定 |
なお、参考のため、空調計装関連事業の「受注工事高及び完成工事高等の状況」を、新設工事と既設工事とに区分して示しますと、次のとおりであります。
ホ.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
[空調計装関連事業]
| 期別 | 区分 | 前期繰越工事高 (千円) | 当期受注工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成工事高 (千円) | 次期繰越工事高 (千円) |
| 前事業年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) | 新設工事 | 7,388,340 | 6,844,097 | 14,232,437 | 7,724,020 | 6,508,417 |
| 既設工事 | 4,636,680 | 15,677,880 | 20,314,560 | 16,448,696 | 3,865,864 | |
| 合計 | 12,025,020 | 22,521,978 | 34,546,998 | 24,172,717 | 10,374,281 | |
| 当事業年度 (自平成29年4月1日 至平成30年3月31日) | 新設工事 | 6,508,417 | 8,517,971 | 15,026,388 | 7,122,614 | 7,903,774 |
| 既設工事 | 3,865,864 | 16,941,330 | 20,807,194 | 16,376,581 | 4,430,612 | |
| 合計 | 10,374,281 | 25,459,301 | 35,833,582 | 23,499,196 | 12,334,386 |
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。
ヘ.完成工事高
[空調計装関連事業]
| 期別 | 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 前事業年度 (自平成28年4月1日 至平成29年3月31日) | 新設工事 | 913,556 | 6,810,463 | 7,724,020 |
| 既設工事 | 4,992,766 | 11,455,930 | 16,448,696 | |
| 合計 | 5,906,322 | 18,266,394 | 24,172,717 | |
| 当事業年度 (自平成29年4月1日 至平成30年3月31日) | 新設工事 | 1,101,330 | 6,021,284 | 7,122,614 |
| 既設工事 | 4,750,104 | 11,626,476 | 16,376,581 | |
| 合計 | 5,851,434 | 17,647,761 | 23,499,196 |
ト.繰越工事高(平成30年3月31日現在)
[空調計装関連事業]
| 区分 | 官公庁(千円) | 民間(千円) | 合計(千円) |
| 新設工事 | 2,761,744 | 5,142,030 | 7,903,774 |
| 既設工事 | 1,413,582 | 3,017,030 | 4,430,612 |
| 合計 | 4,175,326 | 8,159,060 | 12,334,386 |
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成に当たりまして、期末時点の資産・負債及び期中の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定が必要とされます。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の計上についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、次の重要な会計方針の適用における見積りや仮定は財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
イ.収益の認識
完成工事高の計上は、当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。
工事進行基準を適用する場合は、工事収益総額、工事原価総額及び期末における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて完成工事高を計上しております。なお、工事収益総額の見積りは、お客様からの注文書に基づいた請負金額によっており、工事原価総額及び工事進捗度の見積りは、適時・適切に見直した実行予算等により算出しております。
工事完成基準を適用する場合は、お客様からの注文書に基づいた請負金額により完成工事高を計上しております。また、計上時期は目的物の引き渡しが実質的に行われた時点としております。目的物の引き渡しが実質的に行われた時点の判断は、「竣工検査終了後、検査に基づく手直し工事及び試運転、調整が完了した時点」を原則としております。
ロ.貸倒引当金
当社の債権のうち、損失の発生が合理的に予想される債権に対しては、貸倒引当金を計上しております。
貸倒引当金の計上にあたっては、債務者からの債権回収状況、過去の貸倒実績率、債務者の財務内容及び担保価値等を総合的に判断した上で、債権の回収可能額を見積り、必要な貸倒引当金を計上しております。
なお、債務者の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
ハ.投資の減損
当社は、特定のお客様や金融機関等の取引先に対する少数持分を所有しております。これら株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。
公開会社の株式については、期末時点で市場価格が取得価額に対して著しく下落している場合、非公開会社の株式については、投資先の純資産価額の当社持分が当社の帳簿価額に対して著しく下落している場合につき、将来の回復の可能性を検討し、評価損を計上することとしております。
ニ.繰延税金資産
当社は、財務諸表と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産・負債を計上しております。
繰延税金資産の計上にあたっては、将来の課税所得と実現可能なタックス・プランニングを考慮して一時差異の解消に係るスケジューリングを行い、回収可能と判断される繰延税金資産を計上しております。回収可能性の判断には、実績情報とともに将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されております。
当社は、繰延税金資産の回収可能性の判断は合理的なものと考えておりますが、スケジューリング期間における課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更等により、将来において繰延税金資産の増減が生じる可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。
ホ.退職給付費用
当社は、従業員の退職給付費用及び年金債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。
年金数理計算の前提には、割引率及び年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動等の市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。
当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合は、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高
売上高は、前事業年度に比べ491百万円減少し27,160百万円となりました。
空調計装関連事業における新設工事の完成工事高は、大型の商業施設向け物件が減少したことにより601百万円減少しました。既設工事の完成工事高は、商業施設向け物件が減少したこと等により72百万円減少しました。制御機器類の販売については、新設向けは増加したものの、既設向けが減少し19百万円減少となりました。
産業計装関連事業における完成工事高は、廃熱回収関連工事及びロボット関連工事の増加等により117百万円増加しました。制御機器類の販売については、工場向けが増加し83百万円増加しました。
ロ.売上総利益
売上総利益は、前事業年度に比べ155百万円増加し、8,514百万円となりました。
空調計装関連事業においては、新設工事、既設工事共に売上高の減少により、前事業年度に比べ90百万円減少しました。
産業計装関連事業においては、廃熱回収関連工事及びロボット関連工事の売上高の増加等により、前事業年度に比べ245百万円増加しました。
売上総利益率については、主に産業計装関連事業の利益率の上昇により、全体で1.1ポイント上昇し31.3%となりました。
ハ.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、主に従業員給料手当等の人件費、地代家賃の増加により前事業年度に比べ294百万円増加し5,746百万円となりました。
ニ.営業利益
営業利益は、完成工事高が減少したこと等により前事業年度に比べ139百万円減少し2,767百万円となりました。売上高営業利益率については前事業年度並みの10.2%となりました。
ホ.営業外収益及び営業外費用、特別損失
営業外収益及び営業外費用は、主に受取配当金と保険配当金の増加により前事業年度の50百万円の収益(純額)に対し、63百万円の収益(純額)となりました。
特別損失は、主に固定資産除却損の減少により前事業年度の19百万円の損失に対し、5百万円の損失となりました。
ヘ.税引前当期純利益
税引前当期純利益は、前事業年度に比べ112百万円減少し2,825百万円となりました。
ト.法人税等
法人税等は、法人税額の特別控除等により、前事業年度に比べ147百万円減少し768百万円となりました。税効果会計適用後の法人税等の負担率は、法人税額の特別控除及び評価性引当額の減少により前事業年度の31.2%から27.2%に低下しております。
チ.当期純利益
当期純利益は、前事業年度に比べ34百万円増加し2,056百万円となりました。これにより1株当たり当期純利益は、前事業年度の249.98円から256.04円に増加しております。
リ.自己資本当期純利益率(ROE)
当社は、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。当事業年度の自己資本当期純利益率(ROE)は、前事業年度に比べ0.6ポイント低下し10.7%となりました。今後も、引き続き資産効率の向上及び株主資本の有効利用等の施策を検討し、10%程度の達成の継続に取り組んでまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
イ.キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より654百万円少ない991百万円の資金を得ました。これは主に仕入債務や未成工事受入金の増加等の増加要因はあったものの、売上債権や未成工事支出金の増加等の減少要因がそれを上回りキャッシュが減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より203百万円多い988百万円の資金を使用しました。これは主に投資有価証券の償還による収入が減少したことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より399百万円多い933百万円の資金を使用しました。これは主に自己株式の取得による支出や配当金の支払額が増加したことによるものであります。
ロ.資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、各種工事のための原材料購入及び外注工事費の支払いの他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは人件費であります。
ハ.財務政策
当社は現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金により充当しております。今後も引き続き、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。