有価証券報告書-第60期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/23 13:22
【資料】
PDFをみる
【項目】
145項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦など海外経済の影響を受けつつも雇用や所得環境は緩やかな回復基調を続けていましたが、昨年末に発生した新型コロナウイルスの感染拡大により国内外の経済は混乱を極めました。
食品業界におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うサプライチェーンの不安定化や消費行動の変化への対応が求められるなど、より一層厳しい経営環境となりました。
このような環境の中、当グループにおきましては、健康、美味しさ、安心・安全の企業理念に適う製品の安定供給を行い、食を通じて皆さまの健康に貢献し続けることに全グループ一丸となって取り組みました。
売上高は、豆製品、デザート製品が前年実績を下回りましたが、惣菜製品、昆布製品、ヨーグルト製品が前年実績を上回ったことから、661億71百万円(前期比3.2%増)となりました。
利益面では、人件費、外注費、荷造運賃及び減価償却費等の増加により売上原価率、販管費率ともに上昇したことから、営業利益は44億89百万円(前期比13.9%減)、経常利益は48億38百万円(前期比12.8%減)となりました。また、特別損失として減損損失7億80百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は31億円(前期比26.0%減)となりました。
(製品分類別の売上高の状況)
惣菜製品では、2019年8月1日より連結子会社となった株式会社フーズパレットの中華惣菜の売上高15億12百万円が加わったことや、包装惣菜では「おばんざい小鉢」シリーズにおいて食べ応えのある大きな具材を使用した深型容器タイプ等のラインアップを拡充したことから、惣菜製品の売上高は226億84百万円(前期比8.1%増)となりました。
昆布製品では、新元号、秋の行楽、受験シーズンに合わせて「よろこんぶキャンペーン」を実施しました。また、首都圏及び近畿圏において佃煮「ふじっ子煮」のTVCMを放映したことや、塩こんぶが継続して堅調に推移したことから、昆布製品の売上高は180億60百万円(前期比1.8%増)となりました。
豆製品では、大豆の健康効果の訴求により水煮・蒸し豆が伸長したものの、主力である煮豆が前年実績を下回ったため、豆製品の売上高は137億67百万円(前期比1.5%減)となりました。
ヨーグルト製品では、通販チャネルのサプリメント「善玉菌のチカラ」が前年実績を下回りましたが、量販チャネルの「カスピ海ヨーグルト脂肪ゼロ」を9月より北海道産生乳100%にリニューアルしたことや、受験シーズンに合わせてSNSを活用した「願掛け勝つピ海ヨーグルトキャンペーン」等を実施したことから、ヨーグルト製品の売上高は69億7百万円(前期比1.5%増)となりました。
デザート製品では、「フルーツセラピー」シリーズにおいて、期間限定商品「温州みかん」等の投入により品群全体の活性化に注力しましたが、デザート製品の売上高は31億65百万円(前期比2.8%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費の状況)
売上原価は、前連結会計年度に比べて16億53百万円増加し、396億91百万円となり、売上原価率は0.7ポイント悪化しました。これは主に、製造人件費、外注費及び減価償却費等の増加によるものです。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて10億97百万円増加し、219億91百万円となりました。これは主に、販売人件費や荷造運賃等の増加によるものです。
(営業外損益、特別損益の状況)
営業外損益は、3億49百万円の黒字となりました。これは主に、受取配当金の計上によるものです。
特別損益は、16百万円の赤字となりました。これは主に、特別利益として投資有価証券売却益8億58百万円を計上したものの、特別損失として減損損失7億80百万円を計上したことによるものです。
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10億83百万円増加し、810億68百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ12億84百万円減少し、334億14百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金並びに現金及び預金の減少によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ23億68百万円増加し、476億54百万円となりました。これは主に、鳴尾工場の「大豆ヨーグルト」生産関連の有形固定資産の増加や関東工場の新棟建設関連の建設仮勘定の増加によるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ3億21百万円減少し、112億46百万円となりました。これは主に、未払消費税等の減少によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ32百万円減少し、14億45百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ14億37百万円増加し、683億76百万円となりました。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の83.6%から84.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6億18百万円減少し、146億5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払等があったものの、税金等調整前当期純利益を48億21百万円、減価償却費を29億55百万円計上したこと等から、54億27百万円の収入(前連結会計年度は60億18百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出等により、44億19百万円の支出(前連結会計年度は25億52百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、16億25百万円の支出(前連結会計年度は11億10百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
分類金額(百万円)前年同期比(%)
惣菜製品22,587108.1
昆布製品17,826101.2
豆製品13,81198.5
ヨーグルト製品6,880100.1
デザート製品3,15395.2
その他製品1,639122.5
合計65,898102.9

(注) 上記金額は、消費税等抜きの販売価格により表示しております。
ロ 受注実績
当グループは、市場動向の予測に基づく見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
分類金額(百万円)前年同期比(%)
惣菜製品22,684108.1
昆布製品18,060101.8
豆製品13,76798.5
ヨーグルト製品6,907101.5
デザート製品3,16597.2
その他製品1,586115.8
合計66,171103.2

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱日本アクセス9,63015.011,39917.2

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におきましては、2016年4月よりスタートしました10年後の目指す姿「フジッコNEXTビジョン2025」のセカンド・ステージ(2019年度~2021年度)の初年度として、おかず、ヨーグルトの成長事業の拡大と、昆布、豆の収益基盤の再強化に取り組みました。
当グループの2019年度末(2020年3月31日)の財政状態につきまして、以下のとおり分析しております。
総資産は、前連結会計年度末に比べ10億83百万円増加し、810億68百万円となりました。これは主に、鳴尾工場の「大豆ヨーグルト」の生産設備投資や関東工場の豆製品新棟建設関連の建設仮勘定の増加等によるものと分析しております。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ3億54百万円減少し、126億91百万円となりました。これは主に、未払消費税等の減少によるものと分析しております。
純資産は、前連結会計年度末に比べ14億37百万円増加し、683億76百万円となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものと分析しております。
当グループの経営成績につきまして、2019年度の達成・進捗状況は以下のとおり分析しております。
指標2019年度(計画)2019年度(実績)2019年度(計画差)
売上高65,000百万円66,171百万円1,171百万円 (1.8%)
営業利益5,250百万円4,489百万円△760百万円 (△14.5%)
経常利益5,550百万円4,838百万円△711百万円 (△12.8%)
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,800百万円3,100百万円△699百万円 (△18.4%)

売上高は計画に対して11億71百万円の増加(計画比1.8%増)となりました。これは主に、株式会社フーズパレットの買収により売上高15億12百万円が増加したことによるものと分析しております。営業利益は計画に対して7億60百万円の減少(計画比14.5%減)、経常利益は計画に対して7億11百万円の減少(計画比12.8%減)となりました。これは、製造人件費の増加、物流コストの上昇に伴う荷造運賃の増加等によるものと分析しております。親会社株主に帰属する当期純利益は計画に対して6億99百万円の減少(計画比18.4%減)となりました。これは、主に子会社において新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の急減を受け、特別損失として減損損失7億80百万円を計上したことによるものと分析しております。
当グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、人口減少による市場縮小や労働力不足等があり、人口減少につきましては、新たな食シーンの提案やSNS等を活用した全包囲網のアプローチ等でシェアの拡大に取り組むとともに、「成長の芽」として海外も含めた新規市場と伸長チャネルへの事業展開等にも挑戦してまいります。労働力不足につきましては、業務の効率化を一層進めるとともにAI・ロボットを活用した生産技術の開発で、抜本的な生産性向上に取り組んでまいります。また、昆布と豆のコア事業の再興に注力して安定した収益源を確保し、おかず、ヨーグルトの成長事業の拡大を加速していきます。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、本業を通じた営業活動によるキャッシュ・フローとして54億27百万円の収入(前連結会計年度は60億18百万円の収入)があり、新たな成長に向けた鳴尾工場の「大豆ヨーグルト」生産ライン新設への投資や収益基盤の再構築に向けた関東工場の豆製品新棟への建設着手等により、投資活動によるキャッシュ・フローとして44億19百万円の支出(前連結会計年度は25億52百万円の支出)がありました。また、配当金の支払等により、財務活動によるキャッシュ・フローとして、16億25百万円の支出(前連結会計年度は11億10百万円の支出)がありました。
当グループの資本の財源及び資金の流動性に係る情報は次のとおりであります。
当グループは、従来から製品売上等の営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、自己資金と高い水準の自己資本比率をもって直近の設備投資等には自己資金を充当してまいりました。
2019年4月より、新・中期3か年計画がスタートし、積極的な投資等を通じて持続的成長による「飛躍への加速」の実現を目指しております。今後の投資計画については、成長事業にかかる設備投資、人手不足の深刻化にも対応した合理化投資、建物・設備の老朽化対策にかかる更新投資、「働き方改革」と生産性向上の同時実現を推進するオフィスの更新等を進める方針でありますが、これらの投資資金については直接金融または間接金融の多様な手段の中から、当社にとって有利な手段を選択し、資金調達を検討してまいります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」の最大化とともに、財務活動により調達した資金については、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的かつ効率的に使用することで金融負債の極小化を図ってまいります。また、不要な有利子負債は避け、投資計画の妥当性を勘案し、資金の使用時期と金額については慎重に判断してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって必要となる会計上の見積りは、合理的な基準に基づき行っております。当グループでは、特に以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。
a.その他有価証券の減損に係る見積り
当グループは、取引関係の維持・強化のために取引先の株式を保有しております。これらの株式には、価格変動性の高い上場株式と、価格の把握が困難な非上場株式が含まれております。上場株式は、各月末における時価が帳簿価額と比べ、2年間連続して30%以上下落した場合には減損処理を行っております。非上場株式については、非上場会社の決算書を基に利益の推移、株式の評価額を算出し「合理的に算定された価額」により年1回評価し見積っております。
b.事業用資産の減損に係る見積り
当グループは、事業用資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、各工場を基礎としてグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについては回収可能価額を見積り、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、減損損失として計上しております。
回収可能価額は、使用価値又は正味売却価額により測定し、いずれか大きい方の金額としております。使用価値は営業活動から生じる将来キャッシュ・フローをもとに見積っております。土地の正味売却価額は、路線価又は固定資産税評価額に一定の調整を行い見積っております。ただし、投資期間を通じた長期的な見積りとなるため、社会環境や事業環境等の変化により回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合には、減損損失の計上が必要となる場合があります。
なお、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大による需要の急減を加味し、子会社で減損損失を計上しております。
c.退職給付債務に係る見積り
退職給付債務は、数理計算上の仮定に基づいて算出しております。この仮定には、割引率、予想昇給率、退職率等が含まれております。当グループは、使用した数理計算上の仮定は妥当なものと判断しておりますが、将来の不確実性を伴う仮定となるため、景気変動による予想昇給率の変化等、仮定自体の変更により退職給付債務の計上額に影響を与える可能性があります。
d.繰延税金資産に係る見積り
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直し、将来において繰延税金資産の全部又は一部が回収できるだけの十分な課税所得を獲得できない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。
将来の課税所得は、事業計画やその時点で入手可能な経済的要因等をもとに仮定しております。ただし、一時差異が解消されるまでの長期的な見積りとなるため、事業環境等に変化が見られた場合には、見積りが実際の結果と異なり、繰延税金資産の取り崩しが発生する可能性があります。
e.販売奨励金に係る見積り
販売促進費のうち販売奨励金については、支払い率が期中を通じて概ね一定のもの、一定期間の販売実績に応じて支払い率が変動するもの等、いくつかの形態が存在し、販売から一定期間後に支払い額が確定する点に特徴があります。このため、3月分の販売奨励金については、2月までの実際請求額に基づく販売奨励金比率を基礎として3月に発生した増減理由等を加味して見積計上しており、実際の確定額は見積りと異なる可能性があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。