有価証券報告書-第148期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)の国内景気は、世界経済が拡大するなか、企業収益が改善、設備投資、個人消費が持ち直し、緩やかな回復基調が続きました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、前年同期比で基礎化学品が増収、ファインケミカルは減収となりました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料、無機コロイド全て順調に推移しました。農業化学品事業は、動物用医薬品原薬の出荷が伸長しました。医薬品事業は、「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬の国内販売が後発品の増勢により減少しました。
この結果、当期間における業績は、売上高1,933億89百万円(前年同期比131億円増)、営業利益349億88百万円(同35億50百万円増)、経常利益362億35百万円(同45億21百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益271億42百万円(同31億16百万円増)となり、営業利益、経常利益は4年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は5年連続で、それぞれ過去最高益を更新しました。
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業
基礎化学品では、メラミン(合板用接着剤原料等)の販売は減少、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)は増加しました。ファインケミカルでは、「テピック」(封止材用等特殊エポキシ)の出荷が好調な一方、「ハイライト」(殺菌消毒剤)は減収となりました。また、原燃料価格の上昇を受け、事業全体の利益率は低下しました。
この結果、当事業の売上高は349億37百万円(前年同期比1億56百万円増)、営業利益は34億10百万円(同4億10百万円減)となりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。
機能性材料事業
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けが好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)および多層材料(OptiStack®*)が一部顧客の新規工場稼働開始、稼働率回復により増収となりました。無機コロイドは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)、オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤向け、樹脂添加剤)とも順調でした。オイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)は増収となりました。
この結果、当事業の売上高は587億62百万円(前年同期比59億53百万円増)、営業利益は142億円(同16億66百万円増)となりました。
*ARC®およびOptiStack®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業
フルララネル(動物用医薬品原薬)の出荷が拡大し、「アルテア」(水稲用除草剤)の販売も堅調でした。「ラウンドアップマックスロードAL」剤(一般家庭向け除草剤)は、従来品よりも除草効果が持続する新製品「ALⅢ」の販売を開始し、増収に寄与しました。加えて、海外向け農薬の出荷が好調でした。
この結果、当事業の売上高は581億38百万円(前年同期比61億86百万円増)、営業利益は163億70百万円(同31億69百万円増)となりました。
医薬品事業
「リバロ」原薬の海外向けは伸長しましたが、国内向けは後発品の増勢により減少しました。「ファインテック」(医薬品研究開発参加型事業)は堅調な売上となりました。
この結果、当事業の売上高は75億20百万円(前年同期比4億72百万円減)、営業利益は12億33百万円(同4億22百万円減)となりました。
卸売事業
当事業の売上高は594億86百万円(前年同期比42億87百万円増)、営業利益は18億26百万円(同1億28百万円増)となりました。
その他の事業
当事業の売上高は214億61百万円(前年同期比25億68百万円減)、営業利益は6億12百万円(同3億53百万円減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、投資有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末比172億94百万円増の2,490億43百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金などの増加により、前連結会計年度末比46億37百万円増の726億78百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比126億57百万円増の1,763億64百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.2ポイント増加し、70.1%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、376億91百万円の収入(前連結会計年度は324億91百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に152億44百万円の支出(前連結会計年度は131億52百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより202億68百万円の支出(前連結会計年度は190億42百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額1億77百万円を調整した結果、377億2百万円(前連結会計年度末は357億1百万円)となり、前連結会計年度末に比較して20億円増加しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2018年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の前半3ヵ年(2016年度~2018年度)のStageⅠにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)の国内景気は、世界経済が拡大するなか、企業収益が改善、設備投資、個人消費が持ち直し、緩やかな回復基調が続きました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、前年同期比で基礎化学品が増収、ファインケミカルは減収となりました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料、無機コロイド全て順調に推移しました。農業化学品事業は、動物用医薬品原薬の出荷が伸長しました。医薬品事業は、「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬の国内販売が後発品の増勢により減少しました。
この結果、当期間における業績は、売上高1,933億89百万円(前年同期比131億円増)、営業利益349億88百万円(同35億50百万円増)、経常利益362億35百万円(同45億21百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益271億42百万円(同31億16百万円増)となり、営業利益、経常利益は4年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は5年連続で、それぞれ過去最高益を更新しました。
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業
基礎化学品では、メラミン(合板用接着剤原料等)の販売は減少、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)は増加しました。ファインケミカルでは、「テピック」(封止材用等特殊エポキシ)の出荷が好調な一方、「ハイライト」(殺菌消毒剤)は減収となりました。また、原燃料価格の上昇を受け、事業全体の利益率は低下しました。
この結果、当事業の売上高は349億37百万円(前年同期比1億56百万円増)、営業利益は34億10百万円(同4億10百万円減)となりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。
機能性材料事業
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けが好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)および多層材料(OptiStack®*)が一部顧客の新規工場稼働開始、稼働率回復により増収となりました。無機コロイドは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)、オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤向け、樹脂添加剤)とも順調でした。オイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)は増収となりました。
この結果、当事業の売上高は587億62百万円(前年同期比59億53百万円増)、営業利益は142億円(同16億66百万円増)となりました。
*ARC®およびOptiStack®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業
フルララネル(動物用医薬品原薬)の出荷が拡大し、「アルテア」(水稲用除草剤)の販売も堅調でした。「ラウンドアップマックスロードAL」剤(一般家庭向け除草剤)は、従来品よりも除草効果が持続する新製品「ALⅢ」の販売を開始し、増収に寄与しました。加えて、海外向け農薬の出荷が好調でした。
この結果、当事業の売上高は581億38百万円(前年同期比61億86百万円増)、営業利益は163億70百万円(同31億69百万円増)となりました。
医薬品事業
「リバロ」原薬の海外向けは伸長しましたが、国内向けは後発品の増勢により減少しました。「ファインテック」(医薬品研究開発参加型事業)は堅調な売上となりました。
この結果、当事業の売上高は75億20百万円(前年同期比4億72百万円減)、営業利益は12億33百万円(同4億22百万円減)となりました。
卸売事業
当事業の売上高は594億86百万円(前年同期比42億87百万円増)、営業利益は18億26百万円(同1億28百万円増)となりました。
その他の事業
当事業の売上高は214億61百万円(前年同期比25億68百万円減)、営業利益は6億12百万円(同3億53百万円減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 前連結会計年度比 (%) |
| 金額(百万円) | ||
| 化学品事業 | 34,937 | 0.5 |
| 機能性材料事業 | 58,762 | 11.3 |
| 農業化学品事業 | 58,138 | 11.9 |
| 医薬品事業 | 7,520 | △5.9 |
| 卸売事業 | 59,486 | 7.8 |
| その他の事業 | 21,461 | △10.7 |
| セグメント間の内部売上高(消去) | △46,917 | 1.0 |
| 合計 | 193,389 | 7.3 |
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、投資有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末比172億94百万円増の2,490億43百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金などの増加により、前連結会計年度末比46億37百万円増の726億78百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比126億57百万円増の1,763億64百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.2ポイント増加し、70.1%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、376億91百万円の収入(前連結会計年度は324億91百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に152億44百万円の支出(前連結会計年度は131億52百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより202億68百万円の支出(前連結会計年度は190億42百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額1億77百万円を調整した結果、377億2百万円(前連結会計年度末は357億1百万円)となり、前連結会計年度末に比較して20億円増加しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2018年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の前半3ヵ年(2016年度~2018年度)のStageⅠにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移しております。
| 経営目標 | 2017年度実績 | |
| 売上高営業利益率 | 15%以上 | 18.1% |
| ROE | 14%以上 | 16.1% |
| 売上高研究開発費比率 | 8%以上 | 8.9% |
| 配当性向(30%から段階的に引き上げ、 2018年度以降40%以上) | 40% | 37.7% |
| 株主総還元性向 | 70%維持 | 70.7% |