有価証券報告書-第150期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の国内景気は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調 が続いていましたが、海外経済の減速に伴う輸出の低迷に加え、年度後半にかけては新型コロナウイルス影響により 世界的に経済活動が停滞したことから、大幅に悪化しました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、基礎化学品の売上が減少しました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料が順調に推移しました。農業化学品事業は、堅調な売上となりました。医薬品事業は、「ファインテック」(医薬品技術開発型受託事業)は増収でしたが、創薬事業は減収となりました。
この結果、当期間における業績は以下の結果となり、営業利益、経常利益は6年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は7年連続で、それぞれ過去最高益を更新し、11月に発表した業績予想値を上回りました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業 基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)の販売は増加したものの、メラミン(合板用接着剤原料等)は市況の影響を受け減収となりました。ファインケミカルでは、「テピック」の電材向け(ソルダーレジストインキ、LED封止材等)は販売が減少しましたが、一般向け(粉体塗料硬化剤)は増収となりました。 この結果、当事業の売上高は343億36百万円(前年同期比13億14百万円減)、営業利益は13億72百万円(同16億74百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は30億円、営業利益は20億円の下ぶれとなりました。
機能性材料事業 ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けおよびテレビなど大型向けが、ともに好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)が顧客の稼働好調を受けて増収となりました。無機コロイドは、「スノーテックス」の電子材料用研磨剤向けが減収となりました。オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)の販売も減少しました。 この結果、当事業の売上高は654億60百万円(前年同期比24億28百万円増)、営業利益は173億53百万円(同23億86百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は20億円、営業利益は23億円の上ぶれとなりました。 * ARC®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業 フルララネル(動物用医薬品原薬)は、顧客在庫影響により減収となりました。国内向け農薬は、5月より日本で販売を開始した「グレーシア」(殺虫剤)が好調でした。「ラウンドアップ」(非選択性茎葉処理除草剤)は、上期において自然災害等の影響を受けた昨年より増収となり、更に下期でも順調に推移しました。海外向け農薬は、「タルガ」(除草剤)が減収となりましたが、韓国向け「グレーシア」と当第3四半期に買収した「クィンテック」(殺菌剤)が売上に貢献しました。 この結果、当事業の売上高は640億38百万円(前年同期比13億13百万円増)、営業利益は193億3百万円(同9億52百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円、営業利益は3億円の下ぶれとなりました。
医薬品事業 「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は、国内では出荷が増加しましたが、海外では後発品の増勢により販売価格が下がり、減収となりました。「ファインテック」は、ジェネリック原薬販売が順調で増収となりました。
この結果、当事業の売上高は69億62百万円(前年同期比46百万円減)、営業利益は9億39百万円(同60百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は予想通り、営業利益は2億円の下ぶれとなりました。 卸売事業 当事業の売上高は679億7百万円(前年同期比27百万円増)、営業利益は21億13百万円(同75百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は8億円の上ぶれ、営業利益は予想通りとなりました。
その他の事業 当事業の売上高は223億94百万円(前年同期比22億15百万円減)、営業利益は6億93百万円(同2億29百万円減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、商品及び製品、無形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末比25億31百万円増の2,495億22百万円となりました。
負債は、借入金などの減少により、前連結会計年度末比9億22百万円減の639億93百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比34億54百万円増の1,855億28百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.7ポイント増加し、73.7%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、355億50百万円の収入(前連結会計年度は320億70百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に156億24百万円の支出(前連結会計年度は108億84百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより251億86百万円の支出(前連結会計年度は225億63百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額2億83百万円を調整した結果、306億39百万円(前連結会計年度末は361億83百万円)となり、前連結会計年度末に比較して55億44百万円減少しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2020年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の後半3ヵ年(2019年度~2021年度)のStageⅡにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末現在における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用等に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じて合理的と思われる方法によって判断を行っておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)の国内景気は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調 が続いていましたが、海外経済の減速に伴う輸出の低迷に加え、年度後半にかけては新型コロナウイルス影響により 世界的に経済活動が停滞したことから、大幅に悪化しました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、基礎化学品の売上が減少しました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料が順調に推移しました。農業化学品事業は、堅調な売上となりました。医薬品事業は、「ファインテック」(医薬品技術開発型受託事業)は増収でしたが、創薬事業は減収となりました。
この結果、当期間における業績は以下の結果となり、営業利益、経常利益は6年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は7年連続で、それぞれ過去最高益を更新し、11月に発表した業績予想値を上回りました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (実績) | 前年比増減 | 2020年3月期 (業績予想) | 業績予想比 増減 | ||
| 売上高 | 204,896 | 206,837 | +1,941 | 209,000 | △2,163 | |
| 営業利益 | 37,091 | 38,647 | +1,556 | 38,600 | +47 | |
| 経常利益 | 39,098 | 40,003 | +905 | 39,700 | +303 | |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 29,372 | 30,779 | +1,407 | 30,600 | +179 |
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業 基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)の販売は増加したものの、メラミン(合板用接着剤原料等)は市況の影響を受け減収となりました。ファインケミカルでは、「テピック」の電材向け(ソルダーレジストインキ、LED封止材等)は販売が減少しましたが、一般向け(粉体塗料硬化剤)は増収となりました。 この結果、当事業の売上高は343億36百万円(前年同期比13億14百万円減)、営業利益は13億72百万円(同16億74百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は30億円、営業利益は20億円の下ぶれとなりました。
機能性材料事業 ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けおよびテレビなど大型向けが、ともに好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)が顧客の稼働好調を受けて増収となりました。無機コロイドは、「スノーテックス」の電子材料用研磨剤向けが減収となりました。オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)の販売も減少しました。 この結果、当事業の売上高は654億60百万円(前年同期比24億28百万円増)、営業利益は173億53百万円(同23億86百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は20億円、営業利益は23億円の上ぶれとなりました。 * ARC®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業 フルララネル(動物用医薬品原薬)は、顧客在庫影響により減収となりました。国内向け農薬は、5月より日本で販売を開始した「グレーシア」(殺虫剤)が好調でした。「ラウンドアップ」(非選択性茎葉処理除草剤)は、上期において自然災害等の影響を受けた昨年より増収となり、更に下期でも順調に推移しました。海外向け農薬は、「タルガ」(除草剤)が減収となりましたが、韓国向け「グレーシア」と当第3四半期に買収した「クィンテック」(殺菌剤)が売上に貢献しました。 この結果、当事業の売上高は640億38百万円(前年同期比13億13百万円増)、営業利益は193億3百万円(同9億52百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円、営業利益は3億円の下ぶれとなりました。
医薬品事業 「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は、国内では出荷が増加しましたが、海外では後発品の増勢により販売価格が下がり、減収となりました。「ファインテック」は、ジェネリック原薬販売が順調で増収となりました。
この結果、当事業の売上高は69億62百万円(前年同期比46百万円減)、営業利益は9億39百万円(同60百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は予想通り、営業利益は2億円の下ぶれとなりました。 卸売事業 当事業の売上高は679億7百万円(前年同期比27百万円増)、営業利益は21億13百万円(同75百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は8億円の上ぶれ、営業利益は予想通りとなりました。
その他の事業 当事業の売上高は223億94百万円(前年同期比22億15百万円減)、営業利益は6億93百万円(同2億29百万円減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前連結会計年度比 (%) |
| 金額(百万円) | ||
| 化学品事業 | 34,336 | △3.7 |
| 機能性材料事業 | 65,460 | 3.9 |
| 農業化学品事業 | 64,038 | 2.1 |
| 医薬品事業 | 6,962 | △0.7 |
| 卸売事業 | 67,907 | 0.0 |
| その他の事業 | 22,394 | △9.0 |
| セグメント間の内部売上高(消去) | △54,262 | △3.1 |
| 合計 | 206,837 | 0.9 |
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、商品及び製品、無形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末比25億31百万円増の2,495億22百万円となりました。
負債は、借入金などの減少により、前連結会計年度末比9億22百万円減の639億93百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比34億54百万円増の1,855億28百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比0.7ポイント増加し、73.7%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、355億50百万円の収入(前連結会計年度は320億70百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に156億24百万円の支出(前連結会計年度は108億84百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより251億86百万円の支出(前連結会計年度は225億63百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額2億83百万円を調整した結果、306億39百万円(前連結会計年度末は361億83百万円)となり、前連結会計年度末に比較して55億44百万円減少しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2020年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の後半3ヵ年(2019年度~2021年度)のStageⅡにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移しております。
| 経営目標 | 2019年度実績 | |
| 売上高営業利益率 | 18%以上 | 18.7% |
| ROE | 16%以上 | 16.9% |
| 配当性向 | 19年度:42.5%、20年度以降:45%維持 | 42.8% |
| 株主総還元性向 | 19年度:72.5%、20年度以降:75%維持 | 75.1% |
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末現在における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用等に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じて合理的と思われる方法によって判断を行っておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。