有価証券報告書-第149期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)の国内景気は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が続きましたが、年度の後半にかけて中国、欧州などの景気減速感が強まったことなどから、輸出は減少傾向となりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、基礎化学品が増収、ファインケミカルは減収となりました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料が順調に推移しました。農業化学品事業は、フルララネル(動物用医薬品原薬)の出荷が伸長しました。医薬品事業は、「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬の売上が減少しました。 この結果、当期間における業績は以下の結果となり、営業利益、経常利益は5年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は6年連続で、それぞれ過去最高益を更新しました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業
基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)の販売は減少しましたが、メラミン(合板用接着剤原料等)は増収となりました。ファインケミカルでは、「ハイライト」(殺菌消毒剤)は増収となった一方、「テピック」(封止材用等特殊エポキシ)の販売は減少しました。また、原燃料価格や運賃の上昇に伴い価格改定を行いましたが、事業全体では増収減益となりました。
この結果、当事業の売上高は356億51百万円(前年同期比7億14百万円増)、営業利益は30億46百万円(同3億63百万円減)となりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を上回りました。
機能性材料事業
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けが好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)および多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働好調を受けて増収となりました。無機コロイド材料は、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)の一般用途向けが増加しました。オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)は低調でした。
この結果、当事業の売上高は630億31百万円(前年同期比42億69百万円増)、営業利益は149億66百万円(同7億65百万円増)となりました。
*ARC®およびOptiStack®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業
フルララネルの出荷は順調に推移しました。国内向け農薬は、「アルテア」(水稲用除草剤)の第二世代剤を中心に順調に推移しましたが、「ラウンドアップ」(非選択性茎葉処理除草剤)は前期への出荷前倒しに加え、上期における日本国内の猛暑や自然災害の影響により厳しい状況となりました。また、海外向け農薬は、「パルサー」(殺菌剤)の増加や「タルガ」(除草剤)の出荷前倒し、韓国における「グレーシア」(殺虫剤)の販売開始などにより、好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は627億24百万円(前年同期比45億86百万円増)、営業利益は183億51百万円(同19億80百万円増)となりました。
医薬品事業
「リバロ」原薬は、国内外共に後発品の増勢により売上が減少しました。「ファインテック」(医薬品技術開発型受託事業)は堅調な売上となりました。
この結果、当事業の売上高は70億9百万円(前年同期比5億10百万円減)、営業利益は10億円(同2億33百万円減)となりました。
卸売事業
当事業の売上高は678億80百万円(前年同期比83億93百万円増)、営業利益は20億37百万円(同2億11百万円増)となりました。
その他の事業
当事業の売上高は246億10百万円(前年同期比31億49百万円増)、営業利益は9億23百万円(同3億11百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことなどにより、前連結会計年度末比9億49百万円増の2,469億90百万円となりました。
負債は、借入金などの減少により、前連結会計年度末比47億59百万円減の649億16百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比57億9百万円増の1,820億74百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.0ポイント増加し、73.0%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、320億70百万円の収入(前連結会計年度は376億91百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に108億84百万円の支出(前連結会計年度は152億44百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより225億63百万円の支出(前連結会計年度は202億68百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額1億41百万円を調整した結果、361億83百万円(前連結会計年度末は377億2百万円)となり、前連結会計年度末に比較して15億18百万円減少しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2019年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の前半3ヵ年(2016年度~2018年度)のStageⅠにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移致しました。
なお、2019年4月に始動した中期経営計画「Vista2021」のStageⅡでは、以下の経営目標を掲げております。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)の国内景気は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が続きましたが、年度の後半にかけて中国、欧州などの景気減速感が強まったことなどから、輸出は減少傾向となりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品事業は、基礎化学品が増収、ファインケミカルは減収となりました。機能性材料事業は、ディスプレイ材料、半導体材料が順調に推移しました。農業化学品事業は、フルララネル(動物用医薬品原薬)の出荷が伸長しました。医薬品事業は、「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬の売上が減少しました。 この結果、当期間における業績は以下の結果となり、営業利益、経常利益は5年連続、親会社株主に帰属する当期純利益は6年連続で、それぞれ過去最高益を更新しました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前年比増減 | |
| 売上高 | 193,389 | 204,896 | +11,506 |
| 営業利益 | 34,988 | 37,091 | +2,102 |
| 経常利益 | 36,235 | 39,098 | +2,862 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 27,142 | 29,372 | +2,229 |
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品事業
基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)の販売は減少しましたが、メラミン(合板用接着剤原料等)は増収となりました。ファインケミカルでは、「ハイライト」(殺菌消毒剤)は増収となった一方、「テピック」(封止材用等特殊エポキシ)の販売は減少しました。また、原燃料価格や運賃の上昇に伴い価格改定を行いましたが、事業全体では増収減益となりました。
この結果、当事業の売上高は356億51百万円(前年同期比7億14百万円増)、営業利益は30億46百万円(同3億63百万円減)となりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を上回りました。
機能性材料事業
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶表示用材料ポリイミド)のスマートフォンなど中小型向けが好調でした。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)および多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働好調を受けて増収となりました。無機コロイド材料は、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)の一般用途向けが増加しました。オルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)は低調でした。
この結果、当事業の売上高は630億31百万円(前年同期比42億69百万円増)、営業利益は149億66百万円(同7億65百万円増)となりました。
*ARC®およびOptiStack®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。
農業化学品事業
フルララネルの出荷は順調に推移しました。国内向け農薬は、「アルテア」(水稲用除草剤)の第二世代剤を中心に順調に推移しましたが、「ラウンドアップ」(非選択性茎葉処理除草剤)は前期への出荷前倒しに加え、上期における日本国内の猛暑や自然災害の影響により厳しい状況となりました。また、海外向け農薬は、「パルサー」(殺菌剤)の増加や「タルガ」(除草剤)の出荷前倒し、韓国における「グレーシア」(殺虫剤)の販売開始などにより、好調に推移しました。
この結果、当事業の売上高は627億24百万円(前年同期比45億86百万円増)、営業利益は183億51百万円(同19億80百万円増)となりました。
医薬品事業
「リバロ」原薬は、国内外共に後発品の増勢により売上が減少しました。「ファインテック」(医薬品技術開発型受託事業)は堅調な売上となりました。
この結果、当事業の売上高は70億9百万円(前年同期比5億10百万円減)、営業利益は10億円(同2億33百万円減)となりました。
卸売事業
当事業の売上高は678億80百万円(前年同期比83億93百万円増)、営業利益は20億37百万円(同2億11百万円増)となりました。
その他の事業
当事業の売上高は246億10百万円(前年同期比31億49百万円増)、営業利益は9億23百万円(同3億11百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前連結会計年度比 (%) |
| 金額(百万円) | ||
| 化学品事業 | 35,651 | 2.0 |
| 機能性材料事業 | 63,031 | 7.3 |
| 農業化学品事業 | 62,724 | 7.9 |
| 医薬品事業 | 7,009 | △6.8 |
| 卸売事業 | 67,880 | 14.1 |
| その他の事業 | 24,610 | 14.7 |
| セグメント間の内部売上高(消去) | △56,011 | 19.4 |
| 合計 | 204,896 | 6.0 |
(注) 1. 金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したことなどにより、前連結会計年度末比9億49百万円増の2,469億90百万円となりました。
負債は、借入金などの減少により、前連結会計年度末比47億59百万円減の649億16百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比57億9百万円増の1,820億74百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.0ポイント増加し、73.0%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、320億70百万円の収入(前連結会計年度は376億91百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に108億84百万円の支出(前連結会計年度は152億44百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、自己株式の取得による支出、配当金の支払、長期借入金の返済などにより225億63百万円の支出(前連結会計年度は202億68百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の減少額1億41百万円を調整した結果、361億83百万円(前連結会計年度末は377億2百万円)となり、前連結会計年度末に比較して15億18百万円減少しました。
当社グループの資本の財源は、安定した事業活動から生みだされる営業キャッシュ・フローを主な源泉としております。2019年度においては、研究設備の充実や製造設備の増強等の資本的支出を予定しており、さらに毎年継続的に行っている自己株式の取得等の株主還元により資金の有効活用を図ると同時に流動性を保っていきます。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2021」の前半3ヵ年(2016年度~2018年度)のStageⅠにて掲げた以下の経営目標に対し順調に推移致しました。
| 経営目標 | 2018年度実績 | |
| 売上高営業利益率 | 15%以上 | 18.1% |
| ROE | 14%以上 | 16.6% |
| 売上高研究開発費比率 | 8%以上 | 8.7% |
| 配当性向(30%から段階的に引き上げ、 2018年度以降40%以上) | 40% | 41.5% |
| 株主総還元性向 | 70%維持 | 72.0% |
なお、2019年4月に始動した中期経営計画「Vista2021」のStageⅡでは、以下の経営目標を掲げております。
| 経営目標 | |
| 売上高営業利益率 | 18%以上 |
| ROE | 16%以上 |
| 配当性向 | 19年度:42.5%、20年度以降:45%維持 |
| 株主総還元性向 | 19年度:72.5%、20年度以降:75%維持 |