有価証券報告書-第105期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度の売上収益は前期比150億34百万円増の1,473億29百万円となり、売上総利益は前期比45億25百万円増の400億28百万円となり、売上収益売上総利益率は前期の26.8%から27.2%に増加しました。販売費及び一般管理費は前期比5億60百万円増の271億93百万円となりました。また、持分法による投資利益は前期比6億11百万円増の22億30百万円となり、その他の収支は前期比8億57百万円の悪化となり20億92百万円の損失となりました。その結果、営業利益は前期比37億17百万円増の129億73百万円となり、売上収益営業利益率は前期の7.0%から8.8%に増加しました。
金融収支は、前期比15百万円の悪化となり2億90百万円の損失となりました。その結果、税引前利益は前期比37億1百万円増の126億83百万円となりました。
法人所得税費用は28億69百万円となり、当期利益は前期比27億7百万円増の98億13百万円となりました。非支配持分に帰属する当期利益を1億16百万円計上し、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比26億96百万円増の96億97百万円となりました。
(セグメントの業績の状況)
(単位:百万円)
(注) 営業利益の調整額には、報告セグメントに配分していないその他の収支が含まれております。詳細は、連結財務諸表注記「26.その他の収益」および「27.その他の費用」に記載しております。
機能製品事業
機能樹脂分野では、リチウムイオン二次電池用バインダ-用途向けのフッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂、シェ-ルオイル・ガス掘削用途向けのPGA(ポリグリコ-ル酸)樹脂および加工品の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
炭素製品分野では、売上げが増加し、前期の営業損失から営業利益となりました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比24.8%増の416億40百万円となり、営業利益は前期の79百万円から16億69百万円となりました。
化学製品事業
医薬・農薬分野では、慢性腎不全用剤「クレメジン」等の医薬品の売上げは減少しましたが、農業・園芸用殺菌剤の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
工業薬品分野では、無機薬品類および有機薬品類の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比1.2%増の261億76百万円となり、営業利益は前期比34.8%増の34億21百万円となりました。
樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」、フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルム等の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比6.1%増の453億97百万円となり、営業利益は前期比38.5%増の69億7百万円となりました。
建設関連事業
建設事業では、民間工事および公共工事で建築工事が増加し、売上げ、営業利益はともに増加しました。
エンジニアリング事業では、営業利益は減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比24.5%増の173億54百万円となり、営業利益は前期比1.1%増の10億37百万円となりました。
その他関連事業
環境事業では、産業廃棄物処理等の増加により、売上げ、営業利益はともに増加しました。
運送事業では、売上げは減少しましたが、コスト削減により営業利益は増加しました。
病院事業では、売上げは前期並みでしたが、営業損失は増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比2.6%増の167億60百万円となり、営業利益は前期比5.0%増の18億12百万円となりました。
(財政状態の状況)
当期末の資産合計については、前期末比73億74百万円増の2,422億81百万円となりました。流動資産は、前期末比16億90百万円増の769億63百万円となりました。非流動資産は、大型の設備投資が一巡したこと等により有形固定資産が前期末比16億74百万円減の1,142億36百万円となりましたが、その他の金融資産に含まれる投資有価証券の評価額の増加等があり、前期末比56億83百万円増の1,653億18百万円となりました。
負債合計については、前期末比186億94百万円減の902億40百万円となりました。これは、転換社債の株式転換が完了したこと等により有利子負債が前期末比229億18百万円減の480億89百万円となったこと等によります。
資本合計については、前期末比260億68百万円増の1,520億41百万円となりました。これは、剰余金の配当を20億33百万円実施する一方、親会社の所有者に帰属する当期利益を96億97百万円計上するとともに、転換社債の株式転換が完了したことにより資本金等が増加したこと、および投資有価証券の評価額の増加等によりその他の資本の構成要素が増加したこと等によります。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは201億78百万円の収入となり、前期に比べ78億27百万円収入が増加しました。これは、主に税引前利益の増加等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは96億98百万円の支出となり、前期に比べ86億27百万円支出が増加しました。これは、主に前期に発生したふくしま産業復興企業立地補助金による収入がなかったこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは104億15百万円の支出となり、前期に比べ13億11百万円支出が減少しました。これは、前期に比べ長期借入金の返済による支出が減少したこと等によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物等の当期末残高は、前期末に比べ2億53百万円増加し、64億75百万円となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は平均販売単価によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における土木・建築工事の施工請負等の受注実績は次のとおりであります。なお、これ以外の製品については見込生産を行っております。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(経営成績等)
当社グループでは、「中計 Challenge 2018」で掲げた経営目標の達成に向けて取り組んでおります。「中計 Challenge 2018」の定量的な経営目標は、当初、売上収益1,600億円、営業利益140億円、親会社の所有者に帰属する当期利益90億円でしたが、「中計 Challenge 2018」最終年度である2018年度において見直しを行い、売上収益1,500億円、営業利益140億円、親会社の所有者に帰属する当期利益105億円としております。売上収益は下方修正にはなりますが、営業利益の達成に拘って進めてまいります。「中計 Challenge 2018」2年目にあたる当連結会計年度の経営成績等については、定量的なコミットメントの達成に向けての過程として評価できると考えております。
当社グループでは、差別化製品のグローバル展開と新事業の創出により企業価値向上を目指す観点から売上収益および営業利益、資産効率の指標である総資産利益率(ROA)ならびに資本効率の指標である自己資本利益率(ROE)を経営指標としております。
当連結会計年度の売上収益は前期比150億34百万円増の1,473億29百万円、営業利益は前期比37億17百万円増の129億73百万円となり、前期比で増収増益となりました。市場の好況等の外部要因もありますが、家庭用ラップ「NEWクレラップ」を中心に既存事業をベースとして増収増益を達成し、既存事業における収益力・競争力の強化が進んでいると評価しております。さらに機能製品事業においては、将来に向けて積極的な設備増強を進め継続的に収益力・競争力の強化を進めております。一方で、将来の収益の柱とするPGA事業はいまだ成長過程にあり、市場開発および拡販に取り組んでいく必要があります。また、新規事業テーマの探索は、当社グループの得意技術を活かしつつ様々な企業等とのコラボレーションにより進めており、今後は探索したテーマの事業化検討を加速していきます。
また、当連結会計年度のROAは前期比1.5%増の5.3%、およびROEは前期比1.3%増の7.1%となり、ともに前期比で向上しました。今後とも、当社グループの企業価値を最大限に高めるよう、資産・資本の効率的活用に努めてまいります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当連結会計年度の国内経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな景気拡大基調が継続しました。また、地政学的リスクはあるものの、世界経済も米国、欧州およびアジア経済圏で比較的堅調に推移しました。このような状況のなか、当社グループは既存事業を中心に堅調に推移しております。一方で、主に機能製品事業において自動車関連分野での市場拡大がみられる中、他社との競争が激化する傾向にあります。引き続き、差別化された高品質製品の供給とともに、原価低減等による収益力強化を進めてまいります。PGA事業については、当初描いたシナリオからスケジュールに遅れはあるものの、市場ニーズに応えた新製品の開発も完了しており、市場開発および拡販は進むものと考えております。また、当社グループが使用する石油化学品等の原燃料市況や外国為替の変動による経営成績への影響には留意し、適宜対応を図っております。
(資本の財源および資金の流動性)
当社グループは、必要な資金を金融機関からの借入、社債およびコマーシャル・ペーパーの発行により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結することにより、流動性を確保できております。
当社グループは、計画利益の確保と資産の効率化による営業キャッシュ・フローの最大化を図り、優先的に新規事業および既存事業拡大のための設備投資、投融資、研究開発投資、および株主への配当等に資金を配分することを基本方針としております。その上で、長期的な資金の確保を第一としながら、長短借入金のバランスについても考慮し、必要な資金調達を実施しております。
重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源については、機能製品事業を中心に設備投資を予定し、その資金調達は自己資金、社債及び借入金を考えております。
② セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(機能製品事業)
PPS樹脂は自動車向けを中心に底堅く推移するとともに、フッ化ビニリデン樹脂はリチウムイオン二次電池バインダー用途向けに堅調に推移しており、収益の拡大を図っております。PGA樹脂および加工品はシェールガス・オイル掘削用途向けに、超低温分解タイプの自社製フラックプラグの開発を進め、市場開発および拡販を進めております。炭素繊維は市場環境に左右されない安定した事業基盤の再構築を行った結果、当連結会計年度に黒字化しており、引き続き安定的な収益を見込んでいます。
また、PPS樹脂およびフッ化ビニリデン樹脂については、差別化された高品質製品を安定的かつ効率的に供給する体制を整えるための設備投資を進めております。なお、炭素繊維は、中国での需要動向の変化や競争の激化を受け、中国の製造設備について減損を計上しました。
(化学製品事業)
農薬はこれまで堅調に推移してきており、当面需要に大きな変動はない見込みです。医薬品は薬価改定や後発医薬品による影響が見込まれますが、2018年1月に販売開始した慢性腎不全用剤「クレメジン」の新剤形の拡販を進めております。
(樹脂製品事業)
コンシューマー・グッズは、家庭用ラップ「NEWクレラップ」を中心に好調な販売が継続していますが、新商品の販売開始やリニューアルによるさらなる価値訴求によって、安定的な収益確保を行っております。
業務用食品包装材は、価格競争が激しい状況ですが、グローバル市場における高機能品の拡販およびコスト競争力の強化を図っております。
なお、中国での塩化ビニリデン樹脂(PVDC)の輸入ダンピング規制による影響等により、新旧PVDCプラントのうち旧プラントについて、将来の使用が見込まれないことから減損を計上しました。
(建設関連事業)
震災からの復興が進み復興関連建設事業は減少しております。また、資材費や人件費が高騰しておりますが、資材の一括購買などの合理化に取り組み、安定的な収益確保を進めております。
(その他関連事業)
環境事業については、低濃度PCB処理は競争激化により収益力が低減しておりますが、産業廃棄物処理の需要は拡大傾向にあり、原価低減などにより競争力の強化を推進しております。
なお、産業廃棄物処理の全体管理と排出者責任から、産業廃棄物処分場であるひめゆり総業㈱に持分法投資として出資しております。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
当連結会計年度のIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異は、次のとおりです。
(有形固定資産に係る調整)
IFRS第1号に規定されている免除規定を適用し、一部の土地について移行日の公正価値をみなし原価として使用しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、有形固定資産が5,055百万円増加しております。
(退職給付)
日本基準では、退職給付債務に割引率を乗じて算定した利息費用と年金資産に合理的に期待される収益率(長期期待運用収益率)を乗じて算定した期待運用収益をそれぞれ純損益で認識しておりましたが、IFRSでは、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定した利息純額を純損益で認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、営業利益が428百万円減少しております。
(金融商品に係る調整)
株式等の売却損益について、日本基準では純損益で認識しておりましたが、IFRSではその他の包括利益として認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、税引前利益が195百万円減少しております。
(表示組替)
日本基準では、営業外損益および特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、金融収益および金融費用を除くこれらの項目も営業損益に含まれております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度の売上収益は前期比150億34百万円増の1,473億29百万円となり、売上総利益は前期比45億25百万円増の400億28百万円となり、売上収益売上総利益率は前期の26.8%から27.2%に増加しました。販売費及び一般管理費は前期比5億60百万円増の271億93百万円となりました。また、持分法による投資利益は前期比6億11百万円増の22億30百万円となり、その他の収支は前期比8億57百万円の悪化となり20億92百万円の損失となりました。その結果、営業利益は前期比37億17百万円増の129億73百万円となり、売上収益営業利益率は前期の7.0%から8.8%に増加しました。
金融収支は、前期比15百万円の悪化となり2億90百万円の損失となりました。その結果、税引前利益は前期比37億1百万円増の126億83百万円となりました。
法人所得税費用は28億69百万円となり、当期利益は前期比27億7百万円増の98億13百万円となりました。非支配持分に帰属する当期利益を1億16百万円計上し、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比26億96百万円増の96億97百万円となりました。
(セグメントの業績の状況)
(単位:百万円)
| 売 上 収 益 | 営 業 利 益 | |||||
| 前期 | 当期 | 増減 | 前期 | 当期 | 増減 | |
| 機能製品事業 | 33,369 | 41,640 | 8,270 | 79 | 1,669 | 1,589 |
| 化学製品事業 | 25,866 | 26,176 | 309 | 2,538 | 3,421 | 883 |
| 樹脂製品事業 | 42,791 | 45,397 | 2,605 | 4,986 | 6,907 | 1,921 |
| 建設関連事業 | 13,934 | 17,354 | 3,420 | 1,026 | 1,037 | 11 |
| その他関連事業 | 16,332 | 16,760 | 428 | 1,726 | 1,812 | 86 |
| 調整額 (注) | - | - | - | △1,101 | △1,876 | △774 |
| 連結合計 | 132,294 | 147,329 | 15,034 | 9,255 | 12,973 | 3,717 |
(注) 営業利益の調整額には、報告セグメントに配分していないその他の収支が含まれております。詳細は、連結財務諸表注記「26.その他の収益」および「27.その他の費用」に記載しております。
機能製品事業
機能樹脂分野では、リチウムイオン二次電池用バインダ-用途向けのフッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂、シェ-ルオイル・ガス掘削用途向けのPGA(ポリグリコ-ル酸)樹脂および加工品の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
炭素製品分野では、売上げが増加し、前期の営業損失から営業利益となりました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比24.8%増の416億40百万円となり、営業利益は前期の79百万円から16億69百万円となりました。
化学製品事業
医薬・農薬分野では、慢性腎不全用剤「クレメジン」等の医薬品の売上げは減少しましたが、農業・園芸用殺菌剤の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
工業薬品分野では、無機薬品類および有機薬品類の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比1.2%増の261億76百万円となり、営業利益は前期比34.8%増の34億21百万円となりました。
樹脂製品事業
コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」、フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルム等の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比6.1%増の453億97百万円となり、営業利益は前期比38.5%増の69億7百万円となりました。
建設関連事業
建設事業では、民間工事および公共工事で建築工事が増加し、売上げ、営業利益はともに増加しました。
エンジニアリング事業では、営業利益は減少しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比24.5%増の173億54百万円となり、営業利益は前期比1.1%増の10億37百万円となりました。
その他関連事業
環境事業では、産業廃棄物処理等の増加により、売上げ、営業利益はともに増加しました。
運送事業では、売上げは減少しましたが、コスト削減により営業利益は増加しました。
病院事業では、売上げは前期並みでしたが、営業損失は増加しました。
この結果、本セグメントの売上収益は前期比2.6%増の167億60百万円となり、営業利益は前期比5.0%増の18億12百万円となりました。
(財政状態の状況)
当期末の資産合計については、前期末比73億74百万円増の2,422億81百万円となりました。流動資産は、前期末比16億90百万円増の769億63百万円となりました。非流動資産は、大型の設備投資が一巡したこと等により有形固定資産が前期末比16億74百万円減の1,142億36百万円となりましたが、その他の金融資産に含まれる投資有価証券の評価額の増加等があり、前期末比56億83百万円増の1,653億18百万円となりました。
負債合計については、前期末比186億94百万円減の902億40百万円となりました。これは、転換社債の株式転換が完了したこと等により有利子負債が前期末比229億18百万円減の480億89百万円となったこと等によります。
資本合計については、前期末比260億68百万円増の1,520億41百万円となりました。これは、剰余金の配当を20億33百万円実施する一方、親会社の所有者に帰属する当期利益を96億97百万円計上するとともに、転換社債の株式転換が完了したことにより資本金等が増加したこと、および投資有価証券の評価額の増加等によりその他の資本の構成要素が増加したこと等によります。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは201億78百万円の収入となり、前期に比べ78億27百万円収入が増加しました。これは、主に税引前利益の増加等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは96億98百万円の支出となり、前期に比べ86億27百万円支出が増加しました。これは、主に前期に発生したふくしま産業復興企業立地補助金による収入がなかったこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは104億15百万円の支出となり、前期に比べ13億11百万円支出が減少しました。これは、前期に比べ長期借入金の返済による支出が減少したこと等によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物等の当期末残高は、前期末に比べ2億53百万円増加し、64億75百万円となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 機能製品事業 | 35,633 | +16.4 |
| 化学製品事業 | 13,398 | +0.0 |
| 樹脂製品事業 | 35,984 | +4.2 |
| 合計 | 85,015 | +8.2 |
(注) 1 金額は平均販売単価によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における土木・建築工事の施工請負等の受注実績は次のとおりであります。なお、これ以外の製品については見込生産を行っております。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 建設関連事業 | 15,062 | △11.6 | 9,371 | △19.8 |
| その他関連事業 | 1,872 | +23.8 | 1,864 | △1.0 |
| 合計 | 16,935 | △8.7 | 11,236 | △17.2 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 機能製品事業 | 41,640 | +24.8 |
| 化学製品事業 | 26,176 | +1.2 |
| 樹脂製品事業 | 45,397 | +6.1 |
| 建設関連事業 | 17,354 | +24.5 |
| その他関連事業 | 16,760 | +2.6 |
| 合計 | 147,329 | +11.4 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(経営成績等)
当社グループでは、「中計 Challenge 2018」で掲げた経営目標の達成に向けて取り組んでおります。「中計 Challenge 2018」の定量的な経営目標は、当初、売上収益1,600億円、営業利益140億円、親会社の所有者に帰属する当期利益90億円でしたが、「中計 Challenge 2018」最終年度である2018年度において見直しを行い、売上収益1,500億円、営業利益140億円、親会社の所有者に帰属する当期利益105億円としております。売上収益は下方修正にはなりますが、営業利益の達成に拘って進めてまいります。「中計 Challenge 2018」2年目にあたる当連結会計年度の経営成績等については、定量的なコミットメントの達成に向けての過程として評価できると考えております。
当社グループでは、差別化製品のグローバル展開と新事業の創出により企業価値向上を目指す観点から売上収益および営業利益、資産効率の指標である総資産利益率(ROA)ならびに資本効率の指標である自己資本利益率(ROE)を経営指標としております。
当連結会計年度の売上収益は前期比150億34百万円増の1,473億29百万円、営業利益は前期比37億17百万円増の129億73百万円となり、前期比で増収増益となりました。市場の好況等の外部要因もありますが、家庭用ラップ「NEWクレラップ」を中心に既存事業をベースとして増収増益を達成し、既存事業における収益力・競争力の強化が進んでいると評価しております。さらに機能製品事業においては、将来に向けて積極的な設備増強を進め継続的に収益力・競争力の強化を進めております。一方で、将来の収益の柱とするPGA事業はいまだ成長過程にあり、市場開発および拡販に取り組んでいく必要があります。また、新規事業テーマの探索は、当社グループの得意技術を活かしつつ様々な企業等とのコラボレーションにより進めており、今後は探索したテーマの事業化検討を加速していきます。
また、当連結会計年度のROAは前期比1.5%増の5.3%、およびROEは前期比1.3%増の7.1%となり、ともに前期比で向上しました。今後とも、当社グループの企業価値を最大限に高めるよう、資産・資本の効率的活用に努めてまいります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当連結会計年度の国内経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな景気拡大基調が継続しました。また、地政学的リスクはあるものの、世界経済も米国、欧州およびアジア経済圏で比較的堅調に推移しました。このような状況のなか、当社グループは既存事業を中心に堅調に推移しております。一方で、主に機能製品事業において自動車関連分野での市場拡大がみられる中、他社との競争が激化する傾向にあります。引き続き、差別化された高品質製品の供給とともに、原価低減等による収益力強化を進めてまいります。PGA事業については、当初描いたシナリオからスケジュールに遅れはあるものの、市場ニーズに応えた新製品の開発も完了しており、市場開発および拡販は進むものと考えております。また、当社グループが使用する石油化学品等の原燃料市況や外国為替の変動による経営成績への影響には留意し、適宜対応を図っております。
(資本の財源および資金の流動性)
当社グループは、必要な資金を金融機関からの借入、社債およびコマーシャル・ペーパーの発行により調達しております。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結することにより、流動性を確保できております。
当社グループは、計画利益の確保と資産の効率化による営業キャッシュ・フローの最大化を図り、優先的に新規事業および既存事業拡大のための設備投資、投融資、研究開発投資、および株主への配当等に資金を配分することを基本方針としております。その上で、長期的な資金の確保を第一としながら、長短借入金のバランスについても考慮し、必要な資金調達を実施しております。
重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源については、機能製品事業を中心に設備投資を予定し、その資金調達は自己資金、社債及び借入金を考えております。
② セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(機能製品事業)
PPS樹脂は自動車向けを中心に底堅く推移するとともに、フッ化ビニリデン樹脂はリチウムイオン二次電池バインダー用途向けに堅調に推移しており、収益の拡大を図っております。PGA樹脂および加工品はシェールガス・オイル掘削用途向けに、超低温分解タイプの自社製フラックプラグの開発を進め、市場開発および拡販を進めております。炭素繊維は市場環境に左右されない安定した事業基盤の再構築を行った結果、当連結会計年度に黒字化しており、引き続き安定的な収益を見込んでいます。
また、PPS樹脂およびフッ化ビニリデン樹脂については、差別化された高品質製品を安定的かつ効率的に供給する体制を整えるための設備投資を進めております。なお、炭素繊維は、中国での需要動向の変化や競争の激化を受け、中国の製造設備について減損を計上しました。
(化学製品事業)
農薬はこれまで堅調に推移してきており、当面需要に大きな変動はない見込みです。医薬品は薬価改定や後発医薬品による影響が見込まれますが、2018年1月に販売開始した慢性腎不全用剤「クレメジン」の新剤形の拡販を進めております。
(樹脂製品事業)
コンシューマー・グッズは、家庭用ラップ「NEWクレラップ」を中心に好調な販売が継続していますが、新商品の販売開始やリニューアルによるさらなる価値訴求によって、安定的な収益確保を行っております。
業務用食品包装材は、価格競争が激しい状況ですが、グローバル市場における高機能品の拡販およびコスト競争力の強化を図っております。
なお、中国での塩化ビニリデン樹脂(PVDC)の輸入ダンピング規制による影響等により、新旧PVDCプラントのうち旧プラントについて、将来の使用が見込まれないことから減損を計上しました。
(建設関連事業)
震災からの復興が進み復興関連建設事業は減少しております。また、資材費や人件費が高騰しておりますが、資材の一括購買などの合理化に取り組み、安定的な収益確保を進めております。
(その他関連事業)
環境事業については、低濃度PCB処理は競争激化により収益力が低減しておりますが、産業廃棄物処理の需要は拡大傾向にあり、原価低減などにより競争力の強化を推進しております。
なお、産業廃棄物処理の全体管理と排出者責任から、産業廃棄物処分場であるひめゆり総業㈱に持分法投資として出資しております。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
当連結会計年度のIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異は、次のとおりです。
(有形固定資産に係る調整)
IFRS第1号に規定されている免除規定を適用し、一部の土地について移行日の公正価値をみなし原価として使用しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、有形固定資産が5,055百万円増加しております。
(退職給付)
日本基準では、退職給付債務に割引率を乗じて算定した利息費用と年金資産に合理的に期待される収益率(長期期待運用収益率)を乗じて算定した期待運用収益をそれぞれ純損益で認識しておりましたが、IFRSでは、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定した利息純額を純損益で認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、営業利益が428百万円減少しております。
(金融商品に係る調整)
株式等の売却損益について、日本基準では純損益で認識しておりましたが、IFRSではその他の包括利益として認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、税引前利益が195百万円減少しております。
(表示組替)
日本基準では、営業外損益および特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、金融収益および金融費用を除くこれらの項目も営業損益に含まれております。