有価証券報告書-第114期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 14:39
【資料】
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【項目】
143項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
(単位:百万円)

前連結会計年度当連結会計年度増減
(金額)(伸び率)
売上収益409,346399,898△9,448△2.3%
営業利益19,06217,530△1,532△8.0%
税引前利益23,20321,493△1,710△7.4%
親会社の所有者に帰属する当期利益17,39416,764△629△3.6%
基本的1株当たり当期利益113.90円112.15円△1.75円△1.5%
ROA(資産合計税引前利益率)4.3%3.8%△0.5ポイント
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)4.5%4.3%△0.2ポイント
為替レート(USD、EUR)152.62円/USD150.77円/USD△1.85円/USD
163.82円/EUR174.79円/EUR10.97円/EUR
国産ナフサ価格75,600円/kl65,200円/kl△10,400円/kl

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)

前連結会計年度当連結会計年度増減
事業別マテリアルズソリュー
ションズ
マテリアルズソリュー
ションズ
マテリアルズソリュー
ションズ
売上収益294,092115,254278,810121,088△15,2825,834
営業利益12,9005,11410,2346,503△2,6661,388
セグメント利益15,8866,14311,9435,996△3,943△147

(注)セグメント利益は「営業利益」+「持分法による投資損益(△損失)」の計算式により算出しております。
当連結会計年度末における当社グループの財政状態は次のとおりとなりました。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて365億5千万円増加の5,802億9百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて82億8百万円減少しました。原料価格の下落に伴う販売価格の下落等により営業債権が減少したことや、現金及び現金同等物が減少したこと等によるものです。非流動資産は、前連結会計年度末に比べて447億5千8百万円増加しました。設備投資や円安による外貨換算への影響等により有形固定資産が増加したことや、退職給付に係る資産が増加したこと等によるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて224億9千6百万円増加の1,736億2千2百万円となりました。原料価格の下落に伴う購入価格の下落等により営業債務の減少があったものの、設備投資等に伴い長期借入金が増加したこと等によるものです。
資本合計は、前連結会計年度末に比べて140億5千4百万円増加の4,065億8千7百万円となりました。自己株式の取得および消却があったものの、円安の進行に伴い在外営業活動体の換算差額が増加したこと等によるものです。
親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末の70.5%から68.4%へと2.1ポイント減少しました。なお、1株当たり親会社所有者帰属持分は、前連結会計年度末に比べて156.49円増加の2,684.47円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローの支出および財務活動によるキャッシュ・フローの支出が営業活動によるキャッシュ・フローの収入を上回ったため、前連結会計年度末に比べて27億4千5百万円減少の518億1千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の469億7千4百万円の収入に対し、535億4千4百万円の収入となりました。法人所得税の支払額が前連結会計年度を上回ったものの、原料価格の下落に伴う販売価格の下落等により営業債権が減少したことや、配当金の受取額が増加したこと等により、前連結会計年度に比べて65億7千万円の収入の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の305億6百万円の支出に対し、483億1千9百万円の支出となりました。投資有価証券の売却による収入が増加したものの、建設中のリチウムイオン電池用電解質製造設備等の有形固定資産の取得による支出の増加や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が生じたこと等により、前連結会計年度に比べて178億1千3百万円の支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の167億8千万円の支出に対し、98億3千7百万円の支出となりました。配当金の支払額や自己株式の取得による支出が増加したものの、借入れによる収入が増加したこと等により、前連結会計年度に比べて69億4千4百万円の支出の減少となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
マテリアルズ事業269,685△5.7
ソリューションズ事業106,7952.8
合計376,480△3.4

(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.生産実績が減少した主な要因は、製品海外市況および原料価格の下落等により、販売価格が低下したためであります。
b.受注実績
当社グループは、主として見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
マテリアルズ事業278,810△5.2
ソリューションズ事業121,0885.1
合計399,898△2.3


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要性のある会計方針および見積り
当社グループは、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要性のある会計方針および見積りの詳細については、「第5 経理の状況1(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」および「同 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、中東における地政学リスクの高まりや米国の通商政策を巡る不透明感がみられるなか、AI関連投資などが景気の下支えとなり、全体として底堅く推移しました。
米国においては、年度後半にやや減速感がみられたものの、AI関連投資や個人消費の拡大が続きました。
欧州においては、米国の通商政策の影響により輸出が弱含むなか、堅調な個人消費が下支えとなり、景気持ち直しの動きがみられました。
中国においては、景気下支え策の効果が一巡するなか、不動産市場の調整長期化に加え、過剰生産能力解消の動きや軟調な雇用環境などを背景に、内需を中心に景気停滞感の強い状況が続きました。
日本経済は、堅調な設備投資や、賃上げによる個人消費の持ち直しを背景に緩やかな回復が続きましたが、物価上昇の影響により力強さを欠く状況となりました。
当社グループの当連結会計年度の売上収益は、販売数量が増加したものの、製品海外市況および原料価格の下落等で販売価格が下落したことにより、前連結会計年度(以下、前年度)に比べて94億4千8百万円減収(△2.3%)の3,998億9千8百万円となりました。
利益面につきましては、一部製品での生産・販売数量の増加や、ソリューションズ製品でのスプレッド拡大等の増益要因があるものの、前年度において発生した在庫評価差益が当連結会計年度においては差損へ転じたことや、製造固定費、販売費及び一般管理費が増加したこと等が減益要因となり、営業利益は、前年度に比べて15億3千2百万円減益(△8.0%)の175億3千万円となりました。
税引前利益は、為替差損益の改善があるものの、営業利益の減益に加えて持分法による投資損益が減少したことにより、前年度に比べて17億1千万円減益(△7.4%)の214億9千3百万円となりました。
その結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年度に比べて6億2千9百万円減益(△3.6%)の167億6千4百万円となりました。
なお、ROA(資産合計税引前利益率)は、4.3%から3.8%へ0.5ポイント減少し、ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)は4.5%から4.3%へ0.2ポイント減少しました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性については次のとおりであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当連結会計年度末における当社グループの有利子負債の合計残高は、運転資金、設備投資のための借入が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて189億4千7百万円増加し、655億2千万円となりました。なお、今後の設備投資計画等につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであり、その資金につきましては自己資金および金融機関からの借入金により調達する予定であります。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資、戦略投資、研究開発投資、借入金返済であり、これらを自己資金、金融機関からの借入金により賄っております。
当社グループにおける、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標およびその進捗状況については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、次のとおりであります。
マテリアルズ事業
アクリル酸およびアクリル酸エステルは、製品海外市況や原料価格の下落に伴い販売価格が下落したことにより、減収となりました。
高吸水性樹脂は、製品海外市況や原料価格の下落に伴い販売価格が下落したものの、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
酸化エチレンおよび無水マレイン酸は、原料価格の下落に伴い販売価格が下落したことや、販売数量の減少により、減収となりました。
エチレングリコールは、原料価格の下落に伴い販売価格が下落したことにより、減収となりました。
特殊エステルは、販売数量の減少や、製品海外市況の下落に伴い販売価格が下落したことにより、減収となりました。
プロセス触媒は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
以上の結果、マテリアルズ事業の売上収益は、前年度に比べて5.2%減少の2,788億1千万円となりました。
営業利益は、一部製品の販売数量増加による増益要因があるものの、製造固定費の増加や、製品海外市況の下落に伴うスプレッド縮小等の減益要因により、前年度に比べて20.7%減少の102億3千4百万円となりました。
セグメント利益は、営業利益の減益に加えて持分法による投資損益が減少したことにより、前年度に比べて24.8%減少の119億4千3百万円となりました。
マテリアルズ事業の資産は、前連結会計年度末に比べて36億6千2百万円増加の3,635億2千7百万円となりました。主として、有形固定資産が増加したことによるものです。
ソリューションズ事業
コンクリート混和剤用ポリマー、エチレンイミン誘導品、セカンダリーアルコールエトキシレートおよび塗料用樹脂は、販売数量が減少したことにより、減収となりました。
洗剤原料等の水溶性ポリマーは、新規洗浄用高機能ポリマーの上市により、増収となりました。
ヨウ素化合物は、販売数量は減少したものの、販売価格が上昇したことにより、増収となりました。
電子情報材料および脱硝触媒は、販売数量が増加したことにより、増収となりました。
電池材料は、製品販売構成により、増収となりました。
以上に加えて、株式会社イーテックを連結の範囲に含めたことにより、ソリューションズ事業の売上収益は、前年度に比べて5.1%増加の1,210億8千8百万円となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費の増加や、原料価格下落による在庫評価差額の影響等の減益要因があるものの、一部製品の販売数量増加や、スプレッド拡大等により、前年度に比べて27.1%増加の65億3百万円となりました。
セグメント利益は、営業利益が増益となったものの、持分法で会計処理されている投資に対して減損損失を計上したこと等により、前年度に比べて2.4%減少の59億9千6百万円となりました。
ソリューションズ事業の資産は、前連結会計年度末に比べて306億4百万円増加の1,713億5千5百万円となりました。主として、有形固定資産が増加したことや株式会社イーテックを連結の範囲に含めたことによるものです。

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