有価証券報告書-第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:15
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復基調が続いたものの、米中貿易摩擦の長期化、中国の景気減速などに加え、第4四半期には、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、各国政府による非常事態宣言や各種規制の措置が行われ、今後も世界全体で厳しい経済状況が続くと予想されます。当社グループの主要な販売先である中国をはじめとするアジア地域におきましてもロックダウンや工場閉鎖が行われ、2020年4月以降も引き続き当社グループの業績に影響を与えると想定しております。
当社グループの重要な販売分野である繊維工業関連におきましては、国内では、顧客の生産拠点の海外移転、不採算製品の生産中止及び体力強化のための事業構造改革の影響による販売量の減少等もあり、依然として厳しい状態が続いております。一方、海外では、中国国内での設備投資は減速し、各業界内での企業淘汰やベトナム等の中国以外への海外移転等の兆しも見え始めています。
非繊維工業分野におきましては、国内自動車関連では新車販売が軽自動車に加え中・大型車においても堅調に推移しましたが、建築関連は都心の再開発は続くものの需要には陰りが出ております。海外自動車関連では中国、インドでの新車販売が急減速し、米国も低迷が続いております。
このような状況下、当社グループでは高品質で価格競争力のある製品の開発を行うとともに、市場ニーズに合致した製品の早期開発に注力してまいりました。また、国内においては、顧客の生産拠点の海外移転への対応を柔軟に行い、海外においては、主力の中国市場以外での拡販にも注力いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高31,393百万円(前年同期比4.3%減)、営業利益4,751百万円(前年同期比9.6%減)、経常利益5,448百万円(前年同期比14.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3,888百万円(前年同期比14.2%減)となりました。
売上高営業利益率は前連結会計年度より0.9ポイント減少して15.1%となりました。
営業利益が減少した主な要因は、売上高が減少したこと、及び原材料価格や人件費の上昇により売上総利益率が減少したことによるものです。
総資産経常利益率は前連結会計年度より1.9ポイント減少して8.5%となりました。
経常利益が減少した主な要因は、営業利益が減少したこと、及び為替差益の計上額が減少したことによるものであります。
自己資本当期純利益率は前連結会計年度より1.7ポイント減少して7.2%となりました。
以上の結果、1株当たり当期純利益金額は1,201円59銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 日本
日本における当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は30,694百万円(前年同期比4.3%減)、セグメント利益(営業利益)は4,723百万円(前年同期比9.7%減)となりました。
陰イオン界面活性剤の分野におきましては、国内繊維メーカー各社が縮小傾向の中、新規に開発した洗浄剤が貢献しました。海外向けでは、繊維工業分野は堅調でしたが、非繊維工業分野の販売不振もあり、外部顧客に対する売上高は3,173百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
非イオン界面活性剤の分野におきましては、国内ではユニフォームを含む衣料分野の生産に陰りが見え始めました。産業資材分野におきましては顧客による生産調整の影響で低迷しました。非繊維工業分野では自動車分野が堅調に推移しました。海外向けでは産業用繊維分野が好調でしたが、外部顧客に対する売上高は17,965百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
陽・両性イオン界面活性剤の分野におきましては、国内の繊維衣料用加工剤の販売は前年同期よりやや減少しましたが、シャンプー、洗剤向けの界面活性剤と、海外向けの化合繊油剤が好調であったため、外部顧客に対する売上高は959百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
高分子・無機製品等の分野におきましては、繊維工業関連では、衣料の国内生産は引き続き低迷していますが、新規拡販により前年同期を上回る結果となりました。非繊維工業関連では、自動車関連をはじめとする海外需要が減速してきており、前年同期を下回る結果となりました。設備投資関連資材は、半導体市場の減速により前年同期を下回る販売となりました。その結果、外部顧客に対する売上高は8,595百万円(前年同期比6.7%減)となりました。
② インドネシア
インドネシアにおける当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は698百万円(前年同期比4.5%減)、セグメント利益(営業利益)は23百万円(前年同期比11.1%増)となりました。
非イオン界面活性剤の分野におきましては、製織油剤関係の販売量が前年同期に比べ増加しましたが、精錬剤分野の販売量が減少しました。その結果、外部顧客に対する売上高は385百万円(前年同期比3.5%減)となりました。
高分子・無機製品等の分野におきましては、中国からの安価な製品が増加し、国内製織生産量が減少したため、糊剤使用料が減少しています。輸出量は順調に前年同期を上回っていますが、国内の販売減少をカバーするまでには至っていません。その結果、外部顧客に対する売上高は301百万円(前年同期比5.7%減)となりました。
陰イオン界面活性剤及び陽・両性イオン界面活性剤の分野におきましては、販売数量、販売金額ともに大きな進展は見られず、外部顧客に対する売上高はそれぞれ8百万円(前年同期比45.2%増)及び2百万円(前年同期比55.3%減)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
日本31,221△3.6
インドネシア721+16.1
合計31,943△3.2

(注) 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績
当社グループは見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
外部顧客への販売高(百万円)前年同期比(%)
日本30,694△4.3
インドネシア698△4.5
合計31,393△4.3

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
丸紅ケミックス株式会社7,49822.97,31923.3
日本クエーカー・ケミカル株式会社4,90014.94,60014.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べて2.6%増加し、64,706百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.05%減少し、49,666百万円となりました。これは、有価証券が3,851百万円増加したものの、現金及び預金が3,528百万円、受取手形及び売掛金が743百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて12.4%増加し、15,039百万円となりました。これは、投資有価証券が795百万円減少したものの、建設仮勘定が1,631百万円増加したことなどによるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて6.2%減少し、8,518百万円となりました。これは、買掛金が322百万円、未払法人税等が294百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4.8%増加し、1,178百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が69百万円増加したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて5.0%減少し、9,696百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4.1%増加し、55,010百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が646百万円減少したものの、利益剰余金が2,755百万円増加したことなどによるものです。
この結果自己資本比率は、前連結会計年度末の83.6%から84.8%となりました。自己資本比率は例年80%以上を維持しており、経営の高い安定性を示しているものと考えております。
期末発行済株式数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の16,291円48銭から16,951円76銭となりました。1株当たり純資産額は、2016年3月期13,446円73銭、2017年3月期14,481円23銭、2018年3月期15,302円55銭と年々増加しており、継続的に株主利益の増大を図ってきた結果であると考えております。
セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。
① 日本
日本における総資産は、前連結会計年度末に比べて2.3%増加し、63,214百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて0.2%減少し、49,244百万円となりました。これは、有価証券が3,851百万円増加したものの、現金及び預金が3,556百万円、売掛金が636百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて12.0%増加し、13,969百万円となりました。これは、投資有価証券が1,022百万円減少したものの、建設仮勘定が1,631百万円増加したことなどによるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて6.5%減少し、8,494百万円となりました。これは、買掛金が358百万円、未払法人税等が295百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて3.6%増加し、1,144百万円となりました。これは、退職給付引当金が73百万円増加したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて5.4%減少し、9,639百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3.8%増加し、53,574百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が646百万円減少したものの、繰越利益剰余金が2,612百万円増加したことなどによるものです。
この結果自己資本比率は、前連結会計年度末の83.5%から84.8%となりました。連結経営指標と同様に、自己資本比率は例年80%以上を維持しており、経営の高い安定性を示しているものと考えております。
期末発行済株式数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の15,948円20銭から16,555円95銭となりました。1株当たり純資産額も連結経営指標と同様に年々増加しており、継続的に株主利益の増大を図ってきた結果であると考えております。
② インドネシア
インドネシアにおける総資産は、前連結会計年度末に比べて2.5%増加し、603百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.0%増加し、536百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が9百万円減少したものの、現金及び預金が28百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて6.5%増加し、67百万円となりました。これは、有形固定資産が2百万円増加したことなどによるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて11.2%減少し、127百万円となりました。これは、買掛金が9百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて23.4%増加し、36百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が6百万円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて5.3%減少し、164百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5.8%増加し、439百万円となりました。これは、繰越利益剰余金が14百万円増加したことなどによるものです。
この結果自己資本比率は、前連結会計年度末の70.6%から72.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、323百万円増加し、当連結会計年度末には、37,137百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは3,923百万円の増加(前連結会計年度は4,608百万円の増加)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,459百万円、売上債権の減少額746百万円、減価償却費654百万円、利息及び配当金の受取額214百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額1,863百万円、仕入債務の減少額325百万円、たな卸資産の増加額232百万円、為替差益224百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは2,599百万円の減少(前連結会計年度は1,261百万円の減少)となりました。
収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入1,020百万円、投資有価証券の売却による収入329百万円、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出2,729百万円、定期預金の預入による支出1,020百万円、投資有価証券の取得による支出197百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,133百万円の減少(前連結会計年度は973百万円の減少)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額1,132百万円であります。
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備の新設、改修等に係る投資であります。
これらの必要資金は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金により賄うことを基本方針としております。
当連結会計年度におきましては、主に日本における本社工場及び静岡工場での設備投資を実施してまいりましたが、今後も継続的にこれらの拠点における設備の新設・更新を行っていく予定であります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・退職給付債務の算定
当社は、確定給付制度を採用しております。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、長期期待運用収益率、予定昇給率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
退職給付債務の算定において、主要な仮定の変化が当連結会計年度末の退職給付債務に与える感応度は以下のとおりであります。感応度分析は分析の対象となる数理計算上の仮定以外のすべての数理計算上の仮定が一定であることを前提としております。
当連結会計年度末(2020年3月31日)
数理計算上の仮定の変化退職給付債務に与える影響額(百万円)
割引率1.0%の低下+158

なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係) (8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。

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