訂正有価証券報告書-第124期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/12/27 14:10
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139項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の制限により、多くの国でマイナス成長に転じ、大きく景気後退する展開となりました。各国においては経済対策が講じられましたが、景気回復への足取りは重く、先行き不透明な状況が継続しました。
そうした中、当社グループの主力製品である船舶用塗料分野においては、新型コロナウイルスの感染拡大によるマイナス影響は東南アジアを除き総じて限定的で、修繕船向けの販売は欧州を中心に堅調に推移しました。一方で、新造船向けについては、日本国内及び韓国において船舶竣工量の減少を受け塗料需要が縮小したことから低調に推移し、船舶用塗料全体の売上高も前期比で減少いたしました。
工業用塗料分野では、国内において多くの建材メーカーが生産調整を実施したほか、東南アジアでは一部のインフラ関連プロジェクトが延期や中止となるなど、世界各地で新型コロナウイルス感染拡大の影響により塗料需要が減退し、建材用、重防食ともに販売が落ち込みました。
コンテナ用塗料分野については、2020年夏頃まではコロナ禍もあり需要が低迷しておりましたが、同年秋以降は世界的にコンテナ輸送需要が急速に回復し、塗料需要も持ち直しました。しかしながら、当社グループでは採算重視のスタンスを継続し低採算案件の受注抑制を徹底したことから、大幅な減収となりました。
損益面では、主要原材料価格が軟調に推移する中で、従来から取り組んでいる原材料調達方法の見直しを含め、当社グループ全体で横断的コストダウンに努めたことや、商品構成の改善が寄与し収益性が大幅に改善いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は82,442百万円(前期比6.0%減)、営業利益は6,506百万円(同89.1%増)、経常利益は6,376百万円(同59.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,279百万円(前連結会計年度は124百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
国内造船所の船舶竣工量が減少したことで新造船向け塗料の需要が低迷したほか、工業用塗料分野では建材メーカーが生産調整を実施したこと等から、船舶用塗料、工業用塗料ともに販売が低調に推移し、売上高は32,775百万円(前期比7.4%減)となりました。一方、損益面では、原材料価格が軟調に推移する中、原材料調達方法の見直しを含め各種コストダウンに努めたことから、セグメント利益は2,218百万円(同32.6%増)となりました。
(中国)
船舶用塗料については、第1四半期において新型コロナウイルス感染拡大の影響により低調に推移していたものの、第2四半期以降は回復し増収を確保いたしましたが、コンテナ用塗料において、採算性を重視した受注抑制を徹底したことから、売上高は16,147百万円(同12.3%減)となりました。一方、損益面では、原材料調達コストの低減や低採算案件の受注抑制に努めたことに加え、前期に実施したコンテナ関連設備の減損処理による減価償却費の削減効果等により、セグメント利益は391百万円(前連結会計年度はセグメント損失1,134百万円)となりました。
(韓国)
船舶用塗料において、修繕船向けの販売が伸長したものの、新造船向けについては船舶竣工量の減少を受け塗料販売が低調に推移したことから、売上高は6,884百万円(同5.9%減)となりました。一方、損益面では、原材料調達手法の見直しを含む経費削減等に努めたことにより採算性も改善し、セグメント利益は318百万円(同184.9%増)となりました。
(東南アジア)
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、修繕船市場においては一部の修繕ヤードが稼働停止となったほか、工業用塗料に関しても一部のインフラ関連プロジェクトが延期や中止となるなど、各種塗料の需要が低迷し販売が低調に推移したことから、売上高は11,633百万円(同8.1%減)となりました。一方、損益面では、原価率の低下等により、セグメント利益は1,858百万円(同8.0%増)となりました。
(欧州・米国)
船舶用塗料において主に修繕船向けの販売が伸長したことから、売上高は15,001百万円(同7.6%増)となりました。増収効果に加え、高付加価値製品の拡販や原材料調達コストの低減等による採算改善により、主に東アジア地域で塗料を製造・納入する欧州船主案件の営業コストを含む経費を吸収し、セグメント利益は313百万円(前連結会計年度はセグメント損失883百万円)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ904百万円減少し、105,170百万円となりました。また自己資本は前連結会計年度末に比べ87百万円減少し57,377百万円となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末に比べ63.01円増加し1,050.10円となりました。
(流動資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ3,143百万円減少の72,138百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少(2,653百万円)や現金及び預金の減少(1,986百万円)、電子記録債権の増加(1,596百万円)であります。
(固定資産)
固定資産は前連結会計年度末に比べ2,239百万円増加の33,032百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加(3,290百万円)や繰延税金資産の減少(610百万円)であります。
(流動負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ938百万円増加の36,219百万円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加(2,700百万円)や電子記録債務の増加(1,248百万円)、支払手形及び買掛金の減少(1,907百万円)であります。
(固定負債)
固定負債は前連結会計年度末に比べ1,937百万円減少の6,634百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少(2,710百万円)や繰延税金負債の増加(1,351百万円)であります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ93百万円増加の62,315百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加(2,380百万円)や親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる利益剰余金の増加(1,311百万円)、自己株式の増加(3,622百万円)であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ440百万円増加し、21,920百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、7,129百万円となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益6,235百万円、減価償却費1,989百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは、867百万円となりました。主な増加は、定期預金の払戻による収入10,664百万円、主な減少は、定期預金の預入による支出8,476百万円、固定資産の取得による支出1,348百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、7,009百万円となりました。主な減少は、自己株式の取得による支出3,639百万円、非支配株主への支払いを含めた配当金の支払額2,257百万円です。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比増減率(%)
日本(百万円)26,151△9.5
中国(百万円)15,995△16.3
韓国(百万円)5,622△4.7
東南アジア(百万円)7,757△15.0
欧州・米国(百万円)4,4942.1
合計(百万円)60,021△11.0

(注) 1 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
一部の特殊品を除いて販売予量に基づく見込み生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比増減率(%)
日本(百万円)32,775△7.4
中国(百万円)16,147△12.3
韓国(百万円)6,884△5.9
東南アジア(百万円)11,633△8.1
欧州・米国(百万円)15,0017.6
合計(百万円)82,442△6.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2021年6月24日)現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は82,442百万円(前期比6.0%減)、営業利益は6,506百万円(同89.1%増)、経常利益は6,376百万円(同59.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,279百万円(前連結会計年度は124百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
これらの要因は下記のとおりであります。
a.売上高
製品分野別・セグメント(地域)別の売上高は以下のとおりです。
分析内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に含めて記載しております。
(単位:百万円)
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b.売上原価・売上総利益 主要原材料価格の指標となる国産ナフサの期中平均価格が前年度比で約27%下落するなど原材料価格が軟化基調となったことや、調達先の集約やグローバル調達といった購買手法の見直しを実施したことで原材料調達コストがグループ全体で低減し、売上原価は前連結会計年度比10.4%(6,631百万円)減の57,111百万円となりました。原価の低減に加え、高付加価値製品の販売比率拡大といった商品構成の改善も寄与し、売上総利益は前連結会計年度比5.6%(1,345百万円)増の25,331百万円、売上総利益率は同3.4ポイント上昇し30.7%となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費については、売上減に伴い販売手数料や運送費等の変動費が減少したほか、グループ全体で各種経費の抑制に努めたことから、前連結会計年度比8.4%(1,719百万円)減の18,824百万円となりました。
営業利益については、売上総利益の拡大と販売費及び一般管理費の減少が寄与し、前連結会計年度比89.1%(3,065百万円)増の6,506百万円、営業利益率は同4.0ポイント上昇し7.9%となりました。地域別では、新造船向けの採算性改善が進んだ中国と修繕船向けの販売が好調だった欧州・米国において増益幅が特に大きくなりました。
d.営業外損益・特別損益・税金費用
営業外収益では受取利息が減少したほか、前連結会計年度の為替差益計上から一転して営業外費用で為替差損を計上したことなどから、営業外損益は130百万円の損(前連結会計年度は566百万円の益)となりました。
特別損失については、新型コロナウイルス感染症関連損失等で172百万円を計上し、特別損益は140百万円の損(前連結会計年度2,722百万円の損)となりました。
また、税金等調整前当期純利益の増加に加え、子会社の配当方針変更によって繰延税金負債を認識したこともあり、税金費用(法人税等合計)は前連結会計年度比116.9%(1,283百万円)増の2,380百万円となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画における業績目標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略(中期経営計画等)」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度より増加したものの、投資活動・財務活動の各キャッシュ・フローはともに前連結会計年度より減少し、現金及び現金同等物の増減額は前連結会計年度比239百万円減の440百万円となりました。
各キャッシュ・フローの主な変動要因は以下のとおりです。
(単位:百万円)
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④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、塗料原材料等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性を確保すると共に資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては、自己資金または金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資や長期運転資金の資金調達につきましては、自己資金または金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は19,813百万円(前連結会計年度末比1,004百万円減)となっております。
短期運転資金以外の資金の活用としては、生産設備の新設やリニューアル、競争力強化の為の製品開発といった成長投資を優先いたします。その上で、余剰資金については積極的な株主還元を行うことで自己資本を適切にコントロールし、自己資本利益率(ROE)の改善を図ってまいります。当連結会計年度においては、設備投資に1,348百万円、配当に1,965百万円、自己株式取得に3,639百万円、それぞれ資金を配分いたしました。 当連結会計年度末現在の現金及び現金同等物の残高は21,920百万円(前連結会計年度末比440百万円増加)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上やその他有価証券評価差額金の増加等により自己資本が増加したこともあり、自己資本比率は54.6%(前連結会計年度末比0.4ポイント上昇)となりました。今後とも資産効率及び資本効率の向上や営業キャッシュ・フローの改善に努めてまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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