有価証券報告書-第74期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/25 13:42
【資料】
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【項目】
151項目
当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
売上高につきましては、全体で72,297百万円(前連結会計年度比2.3%減)となりました。そのうち大半を占める当グループの中核をなす医薬品事業では、昨年12月に前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬「ユリーフ錠」及び「ユリーフOD錠」の特許が満了いたしましたが、主力製品における積極的な医薬情報活動を推進いたしましたことなどにより、ユリーフ錠及びユリーフOD錠、高リン血症治療薬「ピートルチュアブル錠」、潰瘍性大腸炎治療薬「レクタブル2mg注腸フォーム14回」などの売上が増加いたしました。一方、昨年4月に実施されました薬価改定の影響や技術料売上が減少いたしましたことなどにより、売上高は前連結会計年度に比べ2,371百万円(3.7%)減少し、61,520百万円となりました。その他の事業では、情報サービス業、物品販売業、建設請負業のそれぞれにおきまして増収となり、売上高は前連結会計年度に比べ658百万円(6.5%)増加し、10,777百万円となりました。
売上原価につきましては、売上原価率が2.0ポイント上昇いたしました。この結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ2,554百万円(5.3%)減少し、45,566百万円となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、販売費と一般管理費が減少いたしました一方で、研究開発費が増加いたしました。この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ3,684百万円(37.3%)減少し、6,202百万円となりました。
営業外損益では、有価証券評価損を計上いたしましたことに加えて、為替差損を計上いたしましたことなどにより前連結会計年度に比べ559百万円の費用の増加となり、経常利益は前連結会計年度に比べ4,244百万円(37.2%)減少し7,169百万円となりました。
特別損益では、投資有価証券売却益が減少いたしましたことに加えて、減損損失を計上したことなどにより前連結会計年度に比べ利益が331百万円減少いたしました。
以上により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ4,575百万円(39.1%)減少の7,121百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ3,564百万円(39.4%)減少の5,481百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業46,6422.2
報告セグメント計46,6422.2
その他の事業2,5510.6
合計49,1942.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業9,12516.4
報告セグメント計9,12516.4
その他の事業2,2193.6
合計11,34413.7

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
③ 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
その他の事業9,1723.93,62626.1
合計9,1723.93,62626.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.医薬品事業は販売計画に基づく生産計画により生産しております。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業
泌尿器科用薬剤18,8857.4
腎・透析科用薬剤11,5684.2
代謝内分泌科用薬剤7,815△20.3
産婦人科用薬剤1,830△30.6
眼科用薬剤1,208△15.3
その他の薬剤9,649△10.4
ヘルスケア食品3,789△0.2
その他6,7720.2
報告セグメント計61,520△3.7
その他の事業10,7776.5
合計72,297△2.3

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
アルフレッサ㈱11,79715.911,61216.1
㈱スズケン10,45514.110,05313.9
㈱メディセオ8,02710.87,73710.7

(2)財政状態
・総資産
当連結会計年度末の総資産は213,522百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,701百万円増加いたしました。流動資産は現金及び預金などが増加いたしましたが、受取手形及び売掛金、有価証券、たな卸資産が減少いたしましたことなどにより、2,380百万円減少し95,782百万円となりました。固定資産は投資有価証券の増加などにより、5,081百万円増加し117,739百万円となりました。
・負債
当連結会計年度末の負債は30,814百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,913百万円減少いたしました。流動負債は、支払手形及び買掛金、未払法人税等などが減少いたしましたことなどにより、3,646百万円減少し13,801百万円となりました。固定負債は繰延税金負債などが増加いたしましたが、退職給付に係る負債が減少いたしましたことなどにより、267百万円減少し、17,013百万円となりました。
・純資産
当連結会計年度末の純資産は182,707百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,614百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金、その他有価証券評価差額金が増加いたしましたことなどによります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の83.3%から85.4%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,954百万円増加し、当連結会計年度末では49,315百万円(前連結会計年度末比4.1%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、売上債権の減少、たな卸資産の減少など資金の増加要因がありましたが、税金等調整前当期純利益の減少、退職給付に係る負債の減少などが資金の減少要因となり、前連結会計年度に比べ2,499百万円減の6,346百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、投資有価証券の売却による収入の減少がありましたが、投資有価証券の取得による支出の減少、有形固定資産の取得による支出の減少などにより、前連結会計年度に比べ872百万円支出減の2,087百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ4,315百万円支出減の2,306百万円の支出となりました。主な要因は、自己株式の取得による支出の減少です。
なお、2020年3月期における重要な資本的支出の予定はありません。