四半期報告書-第77期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/11 12:58
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、2022年3月期第1四半期に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における医薬品業界は、薬価制度改革をはじめとする医療費抑制策の一環として、昨年4月に続き、本年4月にも薬価の中間年改定が実施されるなど、引き続き厳しい経営環境のもとに推移しております。また、情報サービス業界、建設請負業界、物品販売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化などにより、設備投資の鈍化が継続し、また、足元の個人消費も回復基調にまでは至っておらず、依然として厳しい競争環境下にありました。
このような状況下、当第1四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
前第1四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年6月30日)
当第1四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年6月30日)
増減率(%)
売上高(百万円)16,06116,6353.6
営業利益(百万円)1,633293△82.1
経常利益(百万円)2,169764△64.8
親会社株主に帰属する
四半期純利益(百万円)
1,7253,644111.2

(注)収益認識会計基準等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しているため、上記表中及び下記文章中に記載している増減率、前年同期比は参考値です。
・売上高の状況
医薬品事業の売上高は、13,924百万円(前年同期比5.3%減)となりました。前連結会計年度に引き続き、コロナ禍において感染防止に十分配慮した上での医薬情報活動の中、過活動膀胱治療薬「ベオーバ錠」、男性における夜間多尿による夜間頻尿治療薬「ミニリンメルトOD錠25µg/50µg」、夜尿症・中枢性尿崩症治療薬「ミニリンメルトOD錠60µg/120µg/240µg」及び「デスモプレシン製剤」などの売上が増加いたしました一方、本年4月に実施されました薬価改定の影響及び輸出売上が減少いたしましたことなどにより、減収となりました。なお、本年6月には、株式会社三和化学研究所との間で二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「ウパシタ静注透析用シリンジ」につきまして、同社による同月での承認取得を受け、日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結し、現在、両社にて医薬情報活動を開始しております。
情報サービス事業の売上高は1,869百万円(前年同期比145.2%増)、建設請負事業の売上高は691百万円(前年同期比47.9%増)、物品販売事業の売上高は150百万円(前年同期比14.1%増)となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、従前の会計処理と比較して、医薬品事業の売上高は7百万円増加、情報サービス事業の売上高は147百万円増加、建設請負事業の売上高は212百万円増加、物品販売事業の売上高は37百万円減少しております。
・利益の状況
利益面では、売上原価率の上昇、研究開発費を主とした販売費及び一般管理費の増加などにより、営業利益、経常利益は減益となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、投資有価証券売却益の計上などにより増益となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、従前の会計処理と比較して、営業利益、経常利益はそれぞれ74百万円増加しております。
・資産の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は261,205百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,655百万円減少いたしました。流動資産は現金及び預金が増加いたしましたが、有価証券が減少いたしましたことなどにより、1,182百万円減少し91,783百万円となりました。固定資産は投資有価証券の減少などにより、6,473百万円減少し169,422百万円となりました。
・負債の状況
当第1四半期連結会計期間末の負債は45,342百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,564百万円減少いたしました。流動負債は、収益認識会計基準等の適用により契約負債が増加いたしましたが、支払手形及び買掛金が減少いたしましたことなどにより、802百万円減少し17,442百万円となりました。固定負債は繰延税金負債の減少などにより2,762百万円減少し、27,899百万円となりました。
・純資産の状況
当第1四半期連結会計期間末の純資産は215,862百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,091百万円減少いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が減少いたしましたことによります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の81.6%から82.4%となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の当期首残高が1,472百万円減少しております。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当グループ全体の研究開発費の総額は、2,189百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況のセグメントごとの変更内容は次のとおりです。
医薬品事業における研究開発の状況につきましては、本年5月に、EAファーマ株式会社と共同開発を行っております潰瘍性大腸炎治療薬カロテグラストメチル(一般名、開発番号:AJM300)につきまして、同社から承認申請が行われました。また、本年6月には、当社がライジェルファーマシューティカルズ社(アメリカ)より技術導入し、国内にて第Ⅲ相臨床試験を実施中の慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬ホスタマチニブ(一般名、開発番号:R788)につきまして、韓国における開発権及び販売権をJWファーマシューティカル社(韓国)に許諾するサブライセンス契約を締結いたしました。
情報サービス事業、建設請負事業及び物品販売事業における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 新型コロナウイルスの影響
当第1四半期連結累計期間における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況につきまして、新型コロナウイルスの感染拡大による重要な影響はありませんでした。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があることから、実際の結果と異なる可能性があります。