有価証券報告書-第13期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2018年6月18日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、積極的なグローバル事業の展開による企業価値の向上に資するために、基準とすべき会計及び財務報告のあり方を検討した結果、資本市場における財務情報の国際的な比較、グループ内での会計処理の統一、グローバル市場における資金調達手段の多様化等を目的として、2014年3月期よりIFRSを適用しております。
当社グループの連結財務諸表の作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としており、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」に記載しております。
(1) 業績等の概要
当社グループの当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)の売上収益は、前連結会計年度比51億円(0.5%)増収の9,602億円となりました。独占販売期間の満了に伴いオルメサルタンが減収となったものの、エドキサバン等の主力品の伸長及び為替影響(140億円)により、増収となりました。
営業利益は、前連結会計年度比126億円(14.2%)減益の763億円となりました。売上総利益は、84億円(1.4%)増益の6,142億円となりました。販売製品の構成比の変化に伴う売上原価の増加影響があったものの、前連結会計年度に売上原価としてワクチン事業の有形固定資産及び無形資産の減損損失(206億円)を計上していたこと等により、増益となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度並みの3,018億円となりました。研究開発費は、制吐剤配合麻薬性鎮痛剤CL-108に関する無形資産の減損損失(278億円)を計上したこと等から、217億円(10.1%)増加の2,360億円となりました。営業利益に係る為替の増益影響は19億円となりました。
税引前利益は、前連結会計年度比68億円(7.7%)減益の810億円となりました。外貨建資産等に係る為替差損益が改善したこと等から、営業利益に比べ、小幅な減益となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比68億円(12.7%)増益の603億円となりました。米国における税率引下げに伴う法人所得税費用の減少影響等により、増益となりました。
当期包括利益合計額は、前連結会計年度比296億円(91.4%)増益の619億円となりました。金融資産評価差額金が改善したこと等から、前連結会計年度に比べ、大幅な増益となりました。
地域別の売上状況は次のとおりであります。
① 日本
日本の売上収益は、前連結会計年度比397億円(6.9%)増収の6,129億円となりました。
[国内医薬事業]
国内医薬事業では、オルメテックの減収やジェネリック医薬品の処方拡大による長期収載品の減収影響があったものの、リクシアナ、イナビル、プラリア、ネキシウム、エフィエント、テネリア、メマリー、ランマーク等の主力品の伸長、及び新発売したオーソライズド・ジェネリック(注1)製品の寄与等により、売上収益は335億円(6.6%)増収の5,400億円となりました。なお、この売上収益には、第一三共エスファ㈱が取り扱うジェネリック事業、並びに北里第一三共ワクチン㈱及びジャパンワクチン㈱等が取り扱うワクチン事業の売上収益が含まれております。
当社は、ヒドロモルフォン塩酸塩を主成分とする癌疼痛治療剤ナルラピド錠(即放性製剤)及びナルサス錠(徐放性製剤)を2017年6月に新発売いたしました。また、2型糖尿病治療用配合剤カナリア(テネリアとカナグルの配合剤)を2017年9月、経口抗凝固剤リクシアナOD錠(口腔内崩壊錠)を2017年11月に新発売いたしました。
抗てんかん剤ビムパットについて、てんかん患者の部分発作に対する単剤療法が2017年8月に承認されました。さらに、9月に厚生労働省の告示に基づく投薬期間制限が解除されました。
第一三共エスファ㈱は、オルメサルタンOD錠を含む複数のオーソライズド・ジェネリック製品を2017年6月以降、順次新発売いたしました。
(注)1.オーソライズド・ジェネリック:先発医薬品メーカーからの許諾を受けて製造される後発医薬品
[ヘルスケア事業]
ヘルスケア事業の売上収益は、第一三共ヘルスケア㈱が取り扱うミノンシリーズ等の伸長により、62億円(9.3%)増収の729億円となりました。
<日本の主な売上構成>(単位:億円)
(注)2.ジェネリック事業、ワクチン事業を含む
<国内医薬主力品売上収益>(単位:億円)
② 北米
北米の売上収益は、前連結会計年度比502億円(21.8%)減収の1,802億円、現地通貨ベースでは、5億米ドル(23.5%)減収の16億2千5百万米ドルとなりました。この売上収益には、第一三共Inc.とルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.の売上収益が含まれております。
第一三共Inc.では、オルメサルタン及び配合剤、ウェルコール並びにエフィエントが減収となりました。
第一三共Inc.は、乱用防止特性を備えた麻薬性鎮痛薬2剤の米国における商業化の独占的実施権の許諾を受けるライセンス契約を2016年10月に米国Inspirion Delivery Sciences, LLCと締結いたしました。本契約に基づき、モルヒネ徐放性製剤モルファボンドを2017年10月に新発売いたしました。また、承認取得済のオキシコドン速放性製剤ロキシボンドの商業化を2017年5月に決定し、上市に向けた準備を進めております。
なお、第一三共Inc.では、米国における製品群及びがん領域のパイプライン(新薬候補群)を踏まえ、営業組織オペレーションの一層の効率化を図ると共に、がん領域の将来的な新製品上市に備えるため、営業部門約280名の人員削減を含む組織再編を実施することを2018年3月に決定いたしました。
ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.では、インジェクタファー及びヴェノファーが増収となりました。
<第一三共Inc.主力品売上収益>(単位:百万米ドル)
(注)3.ベニカー/ベニカーHCT、エイゾール、トライベンゾール及びオルメサルタンのオーソライズド・ジェネリック
<ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.主力品売上収益>(単位:百万米ドル)
③ 欧州
欧州の売上収益は、前連結会計年度期比85億円(12.0%)増収の794億円、現地通貨ベースでは1千5百万ユーロ(2.6%)増収の6億1千3百万ユーロとなりました。オルメサルタン及び配合剤が減収となったものの、リクシアナが伸長したこと等により、増収となりました。
<第一三共ヨーロッパGmbH主力品売上収益>(単位:百万ユーロ)
(注)4.オルメテック/オルメテックプラス、セビカー及びセビカーHCT
④ アジア・中南米
アジア・中南米の売上収益は、前連結会計年度期比82億円(11.4%)増収の804億円となりました。なお、この売上収益には、海外ラインセンシーへの売上収益等が含まれております。
中国では、合成抗菌剤クラビット等の主力品が増収となりました。
韓国では、抗凝固剤リクシアナ等の主力品が増収となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は正味販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等を含めておりません。
② 受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これにより生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記金額には消費税等を含めておりません。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」となることを2025年ビジョンとして掲げ、研究開発活動、ライセンス活動に取り組んでおります。当社グループでは、引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを創出すること等によって、必要な資金調達が可能であると考えております。
① 財政状態
当連結会計年度末における資本合計は1兆1,330億円(前連結会計年度末比384億円減少)、資産合計は1兆8,978億円(前連結会計年度末比172億円減少)、親会社所有者帰属持分比率は59.7%(前連結会計年度末61.4%)となりました。資本合計は、当期利益の計上があった一方で、配当金の支払による減少及び自己株式の取得等により、減少いたしました。資産合計は、その他の金融資産(非流動資産)が増加した一方、無形資産の減少等により、減少いたしました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首に比べ1,117億円増加の3,577億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益810億円、減価償却費及び償却費467億円及び減損損失367億円等の非資金項目のほか、法人所得税の支払等による資金の減少により、1,084億円の収入(前連結会計年度は1,362億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資や無形資産の取得による支出があった一方で、定期預金の払戻による収入等により、1,086億円の収入(前連結会計年度は968億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の支払等により、1,018億円の支出(前連結会計年度は150億円の支出)となりました。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2020年度の定量目標として、売上収益1兆1,000億円、営業利益1,650億円、ROE 8%以上を目指しております。また、2020年度時点で、5年以内に市場投入し、かつピーク時売上収益1,000億円以上を期待できる後期開発品を3~5品目保有することを目指しております。
当連結会計年度においては、売上収益9,602億円、営業利益763億円、ROE5.2%となりました。なお、目標達成に向けた主な取り組み課題と実績については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんは、その効果が発現すると見積もられる期間で償却することとしておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降、のれんの償却を行わず、毎期減損テストを行っております。この結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、日本基準に比べて61億円減少しております。
(無形資産)
日本基準では、技術導入契約の一時金等の支出は、費用として認識しておりましたが、IFRSでは、IAS第38号による無形資産の定義を満たすものについては資産化しております。当連結会計年度において、過年度に計上済みの無形資産について減損損失を計上したことにより、当連結会計年度の研究開発費は、日本基準に比べて338億円増加しております。
当社グループは、積極的なグローバル事業の展開による企業価値の向上に資するために、基準とすべき会計及び財務報告のあり方を検討した結果、資本市場における財務情報の国際的な比較、グループ内での会計処理の統一、グローバル市場における資金調達手段の多様化等を目的として、2014年3月期よりIFRSを適用しております。
当社グループの連結財務諸表の作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としており、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」に記載しております。
(1) 業績等の概要
当社グループの当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)の売上収益は、前連結会計年度比51億円(0.5%)増収の9,602億円となりました。独占販売期間の満了に伴いオルメサルタンが減収となったものの、エドキサバン等の主力品の伸長及び為替影響(140億円)により、増収となりました。
営業利益は、前連結会計年度比126億円(14.2%)減益の763億円となりました。売上総利益は、84億円(1.4%)増益の6,142億円となりました。販売製品の構成比の変化に伴う売上原価の増加影響があったものの、前連結会計年度に売上原価としてワクチン事業の有形固定資産及び無形資産の減損損失(206億円)を計上していたこと等により、増益となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度並みの3,018億円となりました。研究開発費は、制吐剤配合麻薬性鎮痛剤CL-108に関する無形資産の減損損失(278億円)を計上したこと等から、217億円(10.1%)増加の2,360億円となりました。営業利益に係る為替の増益影響は19億円となりました。
税引前利益は、前連結会計年度比68億円(7.7%)減益の810億円となりました。外貨建資産等に係る為替差損益が改善したこと等から、営業利益に比べ、小幅な減益となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比68億円(12.7%)増益の603億円となりました。米国における税率引下げに伴う法人所得税費用の減少影響等により、増益となりました。
当期包括利益合計額は、前連結会計年度比296億円(91.4%)増益の619億円となりました。金融資産評価差額金が改善したこと等から、前連結会計年度に比べ、大幅な増益となりました。
地域別の売上状況は次のとおりであります。
① 日本
日本の売上収益は、前連結会計年度比397億円(6.9%)増収の6,129億円となりました。
[国内医薬事業]
国内医薬事業では、オルメテックの減収やジェネリック医薬品の処方拡大による長期収載品の減収影響があったものの、リクシアナ、イナビル、プラリア、ネキシウム、エフィエント、テネリア、メマリー、ランマーク等の主力品の伸長、及び新発売したオーソライズド・ジェネリック(注1)製品の寄与等により、売上収益は335億円(6.6%)増収の5,400億円となりました。なお、この売上収益には、第一三共エスファ㈱が取り扱うジェネリック事業、並びに北里第一三共ワクチン㈱及びジャパンワクチン㈱等が取り扱うワクチン事業の売上収益が含まれております。
当社は、ヒドロモルフォン塩酸塩を主成分とする癌疼痛治療剤ナルラピド錠(即放性製剤)及びナルサス錠(徐放性製剤)を2017年6月に新発売いたしました。また、2型糖尿病治療用配合剤カナリア(テネリアとカナグルの配合剤)を2017年9月、経口抗凝固剤リクシアナOD錠(口腔内崩壊錠)を2017年11月に新発売いたしました。
抗てんかん剤ビムパットについて、てんかん患者の部分発作に対する単剤療法が2017年8月に承認されました。さらに、9月に厚生労働省の告示に基づく投薬期間制限が解除されました。
第一三共エスファ㈱は、オルメサルタンOD錠を含む複数のオーソライズド・ジェネリック製品を2017年6月以降、順次新発売いたしました。
(注)1.オーソライズド・ジェネリック:先発医薬品メーカーからの許諾を受けて製造される後発医薬品
[ヘルスケア事業]
ヘルスケア事業の売上収益は、第一三共ヘルスケア㈱が取り扱うミノンシリーズ等の伸長により、62億円(9.3%)増収の729億円となりました。
<日本の主な売上構成>(単位:億円)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 増減 |
| 国内医薬事業(注)2 | 5,066 | 5,400 | 335 6.6% |
| ヘルスケア | 667 | 729 | 62 9.3% |
(注)2.ジェネリック事業、ワクチン事業を含む
<国内医薬主力品売上収益>(単位:億円)
| 製品名 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 増減 |
| ネキシウム 抗潰瘍剤 | 840 | 865 | 26 3.0% |
| メマリー アルツハイマー型認知症治療剤 | 469 | 486 | 17 3.6% |
| オルメテック 高血圧症治療剤 | 694 | 446 | △248 △35.8% |
| リクシアナ 抗凝固剤 | 250 | 453 | 203 81.4% |
| ロキソニン 消炎鎮痛剤 | 374 | 365 | △10 △2.6% |
| テネリア 2型糖尿病治療剤 | 242 | 263 | 21 8.8% |
| プラリア 骨粗鬆症治療剤・関節リウマチに伴う 骨びらんの進行抑制剤 | 180 | 232 | 52 29.1% |
| レザルタス 高血圧症治療剤 | 175 | 168 | △8 △4.4% |
| ランマーク がん骨転移による骨病変治療剤 | 139 | 154 | 15 10.6% |
| エフィエント 抗血小板剤 | 104 | 128 | 24 23.2% |
| イナビル 抗インフルエンザウイルス剤 | 196 | 253 | 57 29.2% |
| クラビット 合成抗菌剤 | 151 | 127 | △24 △16.1% |
| ユリーフ 排尿障害治療剤 | 114 | 111 | △3 △2.7% |
| オムニパーク 造影剤 | 142 | 140 | △2 △1.6% |
| メバロチン 高コレステロール血症治療剤 | 104 | 86 | △18 △17.6% |
② 北米
北米の売上収益は、前連結会計年度比502億円(21.8%)減収の1,802億円、現地通貨ベースでは、5億米ドル(23.5%)減収の16億2千5百万米ドルとなりました。この売上収益には、第一三共Inc.とルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.の売上収益が含まれております。
第一三共Inc.では、オルメサルタン及び配合剤、ウェルコール並びにエフィエントが減収となりました。
第一三共Inc.は、乱用防止特性を備えた麻薬性鎮痛薬2剤の米国における商業化の独占的実施権の許諾を受けるライセンス契約を2016年10月に米国Inspirion Delivery Sciences, LLCと締結いたしました。本契約に基づき、モルヒネ徐放性製剤モルファボンドを2017年10月に新発売いたしました。また、承認取得済のオキシコドン速放性製剤ロキシボンドの商業化を2017年5月に決定し、上市に向けた準備を進めております。
なお、第一三共Inc.では、米国における製品群及びがん領域のパイプライン(新薬候補群)を踏まえ、営業組織オペレーションの一層の効率化を図ると共に、がん領域の将来的な新製品上市に備えるため、営業部門約280名の人員削減を含む組織再編を実施することを2018年3月に決定いたしました。
ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.では、インジェクタファー及びヴェノファーが増収となりました。
<第一三共Inc.主力品売上収益>(単位:百万米ドル)
| 製品名 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 増減 |
| オルメサルタン(注)3 高血圧症治療剤 | 612 | 192 | △420 △68.5% |
| ウェルコール 高コレステロール血症治療剤 ・2型糖尿病治療剤 | 420 | 306 | △114 △27.1% |
| エフィエント 抗血小板剤 | 205 | 96 | △109 △53.0% |
| サベイサ 抗凝固剤 | 17 | 20 | 2 13.0% |
| モバンティック オピオイド誘発性便秘薬 | 38 | 42 | 4 9.9% |
(注)3.ベニカー/ベニカーHCT、エイゾール、トライベンゾール及びオルメサルタンのオーソライズド・ジェネリック
<ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.主力品売上収益>(単位:百万米ドル)
| 製品名 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 増減 |
| ヴェノファー 鉄欠乏性貧血治療剤 | 263 | 279 | 17 6.3% |
| インジェクタファー 鉄欠乏性貧血治療剤 | 221 | 310 | 89 40.1% |
③ 欧州
欧州の売上収益は、前連結会計年度期比85億円(12.0%)増収の794億円、現地通貨ベースでは1千5百万ユーロ(2.6%)増収の6億1千3百万ユーロとなりました。オルメサルタン及び配合剤が減収となったものの、リクシアナが伸長したこと等により、増収となりました。
<第一三共ヨーロッパGmbH主力品売上収益>(単位:百万ユーロ)
| 製品名 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 増減 |
| オルメサルタン(注)4 高血圧症治療剤 | 363 | 258 | △105 △28.9% |
| エフィエント 抗血小板剤 | 67 | 62 | △5 △7.6% |
| リクシアナ 抗凝固剤 | 81 | 208 | 127 155.7% |
(注)4.オルメテック/オルメテックプラス、セビカー及びセビカーHCT
④ アジア・中南米
アジア・中南米の売上収益は、前連結会計年度期比82億円(11.4%)増収の804億円となりました。なお、この売上収益には、海外ラインセンシーへの売上収益等が含まれております。
中国では、合成抗菌剤クラビット等の主力品が増収となりました。
韓国では、抗凝固剤リクシアナ等の主力品が増収となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 医薬事業 | 509,213 | 98.4 |
| 合計 | 509,213 | 98.4 |
(注)1.金額は正味販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等を含めておりません。
② 受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これにより生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 医薬事業 | 960,195 | 100.5 |
| 合計 | 960,195 | 100.5 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| アルフレッサホールディングス 株式会社及びそのグループ会社 | 190,637 | 20.0 | 199,809 | 20.8 |
| 株式会社スズケン及びそのグループ会社 | 88,539 | 9.3 | 98,603 | 10.3 |
| マッケソン社 | 109,800 | 11.5 | 62,276 | 6.5 |
2.上記金額には消費税等を含めておりません。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」となることを2025年ビジョンとして掲げ、研究開発活動、ライセンス活動に取り組んでおります。当社グループでは、引き続き財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを創出すること等によって、必要な資金調達が可能であると考えております。
① 財政状態
当連結会計年度末における資本合計は1兆1,330億円(前連結会計年度末比384億円減少)、資産合計は1兆8,978億円(前連結会計年度末比172億円減少)、親会社所有者帰属持分比率は59.7%(前連結会計年度末61.4%)となりました。資本合計は、当期利益の計上があった一方で、配当金の支払による減少及び自己株式の取得等により、減少いたしました。資産合計は、その他の金融資産(非流動資産)が増加した一方、無形資産の減少等により、減少いたしました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首に比べ1,117億円増加の3,577億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益810億円、減価償却費及び償却費467億円及び減損損失367億円等の非資金項目のほか、法人所得税の支払等による資金の減少により、1,084億円の収入(前連結会計年度は1,362億円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資や無形資産の取得による支出があった一方で、定期預金の払戻による収入等により、1,086億円の収入(前連結会計年度は968億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の支払等により、1,018億円の支出(前連結会計年度は150億円の支出)となりました。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2020年度の定量目標として、売上収益1兆1,000億円、営業利益1,650億円、ROE 8%以上を目指しております。また、2020年度時点で、5年以内に市場投入し、かつピーク時売上収益1,000億円以上を期待できる後期開発品を3~5品目保有することを目指しております。
当連結会計年度においては、売上収益9,602億円、営業利益763億円、ROE5.2%となりました。なお、目標達成に向けた主な取り組み課題と実績については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんは、その効果が発現すると見積もられる期間で償却することとしておりましたが、IFRSでは、IFRS移行日以降、のれんの償却を行わず、毎期減損テストを行っております。この結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、日本基準に比べて61億円減少しております。
(無形資産)
日本基準では、技術導入契約の一時金等の支出は、費用として認識しておりましたが、IFRSでは、IAS第38号による無形資産の定義を満たすものについては資産化しております。当連結会計年度において、過年度に計上済みの無形資産について減損損失を計上したことにより、当連結会計年度の研究開発費は、日本基準に比べて338億円増加しております。