有価証券報告書-第97期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/30 10:03
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当連結会計年度の当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a. 事業全体の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末より160億37百万円増加し707億47百万円となりました。これは、たな卸資産が3億27百万円が減少したものの、現金及び預金が164億3百万円増加したことなどによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末より35億92百万円減少し491億22百万円となりました。これは主に、投資有価証券が13億19百万円、退職給付に係る資産が12億45百万円及び繰延税金資産が6億52百万円増加したものの、のれんが66億52百万円減少したことなどによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末より21億12百万円減少し548億84百万円となりました。これは主に、仕入債務が49億35百万円、未払金が34億50百万円及び未払法人税等が18億69百万円増加したものの、短期借入金が121億25百万円減少したことなどによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末より9億43百万円減少し51億61百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が3億62百万円増加したものの、長期借入金が13億31百万円減少したことなどによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末より155億円増加し598億23百万円となりました。これは主に、資本金及び資本剰余金が合わせて127億円、利益剰余金が15億24百万円増加したことなどによるものです。
b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(家庭用品事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は、前連結会計年度末より155億35百万円増加し1,224億38百万円となりました。これは主に、減損損失の計上や償却が進んだことによりのれんが66億52百万円減少したものの、資金調達により現金及び預金が168億94百万円増加したほか、投資有価証券が13億58百万円、退職給付に係る資産が12億45百万円増加したことなどによるものです。
(総合環境衛生事業)
当連結会計年度末におけるセグメント資産の残高は、前連結会計年度末より11億80百万円増加し165億19百万円となりました。これは主に、2020年度に一部稼働を開始した基幹システムの更新費用により無形固定資産が6億70百万円増加したことなどによるものです。
(2) 経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a. 事業全体の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済について、国内景気は、新型コロナウイルス感染症の拡大により東京2020オリンピック・パラリンピックが延期され、緊急事態宣言の発出及びその後の段階的な解除など状況が変化するなか、個人消費や企業活動は大きく縮小し景気後退局面となりました。緊急事態宣言の解除後は経済活動再開の動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症は再拡大しており先行きは依然として不透明な状況が続いております。また、当社グループが展開に注力するアジア地域は、アメリカ・中国間の通商問題の動向に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、人やモノの移動が制限され経済活動が大きく停滞し、景気は減速傾向で推移しております。
このような経済状況のなか、経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」のもと「お客様目線による市場創造」を重視し、『海外展開の強化』『収益力の向上』『グループシナジーの最大化』に加え、従来からの取り組みの発展・強化をテーマに、成長力と収益性の双方を高める経営を進めてまいりました。なお、2021年から開始する新たな中期経営計画において取り組む、基本的な成長戦略の骨子を2020年2月に公表し、当該成長戦略を定性面・定量面から更に具体化した中期経営計画「Act For SMILE-COMPASS 2023-」を2021年2月に公表しております。
当連結会計年度における当社グループの業績については、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け浸透した新しい生活様式に伴うお客様需要の変化がポジティブに働いたほか、虫ケア用品では良好な気象条件の後押し、日用品では新製品寄与などによりそれぞれ売上を伸ばしました。これに加えて総合環境衛生事業の伸長もあり、売上高1,960億45百万円(前期比 3.4%増)となりました。利益については、売上構成比の変化、製品の季節性に伴い生じる返品の低減に伴う売上総利益への寄与、マーケティング費用の効率化などにより、営業利益114億16百万円(前期比 191.5%増)、経常利益116億61百万円(前期比 169.6%増)となりました。また、海外事業においてEarth Corporation Vietnamの収益計画の見直しなどにより、特別損失にのれんの減損損失等を計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益35億47百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益12億50百万円)と過去最高益となりました。
b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況 ※セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益ベース
(家庭用品事業)
家庭用品事業におきましては、新製品投入による新規ユーザーの開拓、既存製品のリニューアルによる製品価値の向上とともに、広告宣伝や魅力ある売場づくりなどお客様とのコミュニケーション施策を通じて、市場の活性化に努めました。また、製造コストの低減やマーケティング費用の効率化に取り組み、収益性の改善に努めました。海外においても、経営資源の積極的な投入により、タイ・中国を中心に売上を伸ばしました。
当連結会計年度における当事業の業績については、コロナ禍での新しい生活様式への対応需要が増したほか、出荷最盛期における良好な気象条件の後押しを受けた虫ケア用品の売上増、新製品寄与や既存品リニューアル効果などにより、売上高は1,793億74百万円(前期比3.7%増)となりました。利益面では、増収及び売上構成比の変化に伴う売上原価率の改善により売上総利益が増加したことに加え、マーケティング費用の効率化、コロナ禍による旅費・交際費といった活動費の減少などにより、セグメント利益(営業利益)は99億80百万円(前期は23億73百万円)となりました。
(家庭用品事業の業績)(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
虫ケア用品部門59,39465,9906,59511.1%
日用品部門105,369104,164△1,204△1.1%
口腔衛生用品44,37045,2228521.9%
入浴剤24,08626,3342,2489.3%
その他日用品36,91232,606△4,305△11.7%
ペット用品・その他部門8,2589,22096111.6%
売 上 高 合 計173,022179,3746,3523.7%
セグメント利益又は損失(△)2,3739,9807,606320.4%

(注)売上高にはセグメント間及びセグメント内の内部売上高又は振替高が含まれており、金額は前連結会計年度では8,950百万円、当連結会計年度では9,615百万円です。
部門別の主な売上高の状況は次のとおりであります。
虫ケア用品部門
国内においては、年初から全国的に記録的な暖冬となり、出荷最盛期に差し掛かる5月から6月にかけても良好な気象条件でありました。また、新型コロナウイルスの感染予防策として換気が推奨されたことを背景に『アースノーマット』など害虫の侵入予防効果のある製品が売上を伸ばしました。加えて、経営課題として取り組む返品削減施策の効果によって返品額が過去最小規模となり、売上高は前年を大幅に上回りました。一方、主にゴキブリ用エアゾールが市場の伸びを下回ったことなどが影響し、市場シェアは55.0%(自社推計、前期比1.2ポイント減)となりました。
海外においては、ASEAN・中国の現地法人での販売が堅調なことに加え、サウジアラビアなどへの輸出売上高が伸長しました。
以上の結果、当部門の売上高は659億90百万円(前期比11.1%増)となりました。
日用品部門
口腔衛生用品分野においては、知覚過敏予防ハミガキ『シュミテクト』が引き続き好調に推移したことに加え、洗口液の新製品『モンダミン プレミアムケア ストロングミント』の売上寄与もあり、売上高は452億22百万円(前期比1.9%増)となりました。
入浴剤分野においては、入浴剤市場の拡大に伴い粒剤タイプの『きき湯』、分包タイプの『日本の名湯』・『いい湯旅立ち』、錠剤タイプの『温泡』などが好調に推移し、売上高は263億34百万円(前期比9.3%増)となりました。
その他日用品分野においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により家庭用マスク『快適ガード』が売上を伸ばし、また、巣ごもり需要の拡大を受け掃除用品なども売上を伸ばしましたが、レキットベンキーザー社と2019年末に販売業務提携を解消した影響で、売上高は326億6百万円(前期比11.7%減)となりました。
以上の結果、当部門の売上高は1,041億64百万円(前期比1.1%減)となりました。
ペット用品・その他部門
ペット用品分野においては、コロナ禍でお客様のペットと暮らす時間が増えたことや既存製品のリニューアルによりタオル・クリーナーなどのペットケア用品が売上を伸ばしました。また、ドラッグストアへの導入促進などの積極的な販売施策により、当部門の売上高は92億20百万円(前期比11.6%増)となりました。
(総合環境衛生事業)
総合環境衛生事業におきましては、消費者の「安全・安心」に対する意識の高まりや、労働力人口の減少等により工場での労働者確保が困難であることを背景に、衛生管理へのアウトソーシングニーズが増しており、当社の主要な顧客層である食品関連工場や包材関連工場において、当社グループが提供する高品質の衛生管理サービスへのニーズが高まる状況でありました。
このような状況のなか、人材の採用・育成、業務効率の改善を目的としたソフトウェアの開発など、お客様のニーズに速やかに対応できる社内体制構築に向けた投資を積極化するとともに、技術開発力の強化により差別化された品質保証サービスを提供することで、契約の維持・拡大を図りました。その中でも、医薬品業界・再生医療業界への取り組み、食品安全マネジメントに関する監査・コンサルタント業務への取り組みを強化してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における当事業の売上高は264億20百万円(前期比3.3%増)、セグメント利益(営業利益)は14億19百万円(前期比3.9%増)となりました。
(総合環境衛生事業の業績)(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率
売 上 高25,57126,4208493.3%
セグメント利益1,3661,419533.9%

(注)売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれており、金額は前連結会計年度では115百万円、当連結会計年度では134百万円です。
c. 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、2016年に公表した中期経営計画(2019年に定量目標を見直し)の最終年度である2020年において、連結売上高1,900億円、連結経常利益50億円の達成を主要な経営指標の目標として経営を進めておりました。
当連結会計年度は、レキットベンキーザー社との販売業務提携契約を2019年末に解消した影響がありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け浸透した新しい生活様式に伴うお客様需要の変化がポジティブに働いたほか、虫ケア用品では良好な気象条件の後押し、日用品では新製品寄与などがあり売上を伸ばし、実績は連結売上高1,960億45百万円、連結経常利益116億61百万円と目標を達成しました。
また、当社グループは中期経営計画「Act For SMILE-COMPASS 2023-」を2021年2月に公表しております。当該中期経営計画の最終年度である2023年度には、売上高2,130億円、営業利益140億円~160億円、当期純利益100億円、ROE13.0%以上、DOE4.0%の達成を目指してまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
家庭用品事業130,888+11.6
合計130,888+11.6

(注) 1. 金額は、販売実績に基づいた価格によっております。
2. 総合環境衛生事業はサービス事業であるため、生産実績はありません。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
家庭用品事業44,805△12.0
総合環境衛生事業2,120+3.2
合計46,926△11.4

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、仕入実績に基づいた価格によっております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注状況
当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
家庭用品事業169,759+3.5
総合環境衛生事業26,286+3.3
合計196,045+3.4

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱PALTAC41,29221.841,60721.2
㈱あらた33,60317.734,60117.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) キャッシュ・フローの状況
① 現金及び現金同等物
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて164億3百万円増加し、237億16百万円となりました。
② 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は245億90百万円(前期は100億22百万円の増加)となりました。この主な内容は、税金等調整前当期純利益72億78百万円(前期は33億72百万円)、仕入債務の増加額49億76百万円(前期は9億42百万円の減少)、減損損失38億31百万円(前期は1億84百万円)、減価償却費33億34百万円(前期は33億34百万円)、のれん償却額28億49百万円(前期は32億54百万円)であります。
③ 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、減少した資金は31億68百万円(前期は39億90百万円の減少)となりました。この主な内容は、有形固定資産の取得による支出22億98百万円(前期は23億88百万円)、その他の支出11億6百万円(前期は10億64百万円)であります。
④ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、減少した資金は49億38百万円(前期は47億68百万円の減少)となりました。この主な内容は、新株予約権の行使による株式の発行による収入125億95百万円(前期はゼロ)、短期借入金の減少額120億29百万円(前期は16億97百万円の増加)、長期借入金の返済による支出32億79百万円(前期は38億96百万円)、配当金の支払額20億23百万円(前期は23億24百万円)であります。
⑤ キャッシュ・フロー関連指標の推移
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
営業活動によるキャッシュ・フロー10,02224,59014,568
投資活動によるキャッシュ・フロー△3,990△3,168821
財務活動によるキャッシュ・フロー△4,768△4,938△169
現金及び現金同等物に係る換算差額△11△79△67
現金及び現金同等物の増減額1,25116,40315,152
新規連結に伴う現金及び現金同等物の
増加額
16-△16
現金及び現金同等物の期末残高7,31223,71616,403

⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、営業活動から得られる自己資金、金融機関からの借入などを資金の源泉としております。また、当社及び国内連結子会社間でキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中して一元管理を行うことで、資金の流動性の確保と資金効率の最適化に努めております。
設備投資やM&Aなどに伴う長期的な資金需要については、資金需要が見込まれる時点で、内部留保に加え、金融機関からの長期借入及びエクイティ・ファイナンスなどを活用して対応しております。また、運転資金など短期の資金需要については、自己資金及び短期借入を充当しております。なお、当連結会計年度において、第2回新株予約権を発行し、125億95百万円の資金調達を行いました。
今後の中長期的な成長に向け、アジア収益基盤の拡大、ESG・オープンイノベーション、ICTインフラ刷新・DX推進などをターゲットに、資本コストを上回る選択的な投資によってキャッシュ・フローの拡大を目指してまいります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いられた仮定が特に重要な影響を及ぼすと考えられる、固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りは、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき合理的に判断し実施しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

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