有価証券報告書-第63期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 10:57
【資料】
PDFをみる
【項目】
117項目
(1)業績等の状況の概要
①財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前事業年度末比4,700百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金1,090百万円、グループ預け金4,500百万円が増加した一方、売上債権352百万円、たな卸資産602百万円が減少したことによるものであります。
固定資産は、前事業年度末比4,843百万円の増加となりました。その主な要因は、設備投資による固定資産の取得5,248百万円に対し、減価償却費624百万円を計上したことによるものであります。
(負債)
負債は、前事業年度末比3,320百万円の増加となりました。その主な要因は、仕入債務1,380百万円、未払金1,138百万円、設備関係電子記録債務1,276百万円が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、当期純損失を計上したこと、公募及び第三者割当による増資等により前事業年度末比6,223百万円増加の14,662百万円となり、自己資本比率は56.3%となりました。
②経営成績の状況
当事業年度における二次電池業界は、①世界各国の環境規制への対応から自動車のEV(電気自動車)シフトが加速 ②中国市場においてはEV関連産業の育成を企図した補助金政策も段階的に減少され、関連メーカーの競争環境の変化 ③EV含め環境対応車の普及やIoTの進展から高安全性、高容量、長寿命、短時間充電などより高性能電池への要求が増大 ④車載用はじめ用途拡大による二次電池の需要拡大から必要な希少金属の資源確保に向けた動きが官民連携で展開 など各国政府や関連するメーカーにおいては増大していく市場への対応として増産体制や新たなサプライチェーンの構築及び次世代電池の開発競争など業界全体で主導権争いが活発化しております。
このような市場環境の中、当社といたしましても前事業年度央から車載用途製品の販売が増加基調で推移しており、短中期的にも顧客からの増産要請が高まる中で段階的に増産体制の構築を図っております。当事業年度は、第一期投資とした原料溶解設備は当年第3四半期に完成し、第二期投資として製品生産設備及び工場のインフラ設備の増強、さらに第三期投資として工場建屋及び製品生産設備の増強を決定しております。
業績面においては車載用途を中心に販売量は増加基調で推移しているものの、期初からの主要なケミカル材料や電力料金の値上げにより大幅に上昇したコスト部分の顧客への転嫁には時間を要しました。さらに、中期的な増産に向けた設備投資に加えて組織人員体制を強化していることから労務費を中心に経費が増加しております。
また、当社製品の主原料であるニッケル及びコバルトの国際相場において、ニッケルは前期より、またコバルトは前々年第2四半期より当年第1四半期にかけて上昇を続けておりましたが、当年第2四半期から徐々に下落をはじめ、当事業年度末にかけてはニッケル、コバルトともに急激かつ下げ幅も当年第1四半期の最高値比でニッケルは約30%、コバルトについては約70%の下落幅となり、期末における在庫評価減とあわせて大きな減益要因となりました。
以上の結果、売上高32,632百万円(前事業年度比52.4%増)、営業損失494百万円(前事業年度は営業利益730百万円)、経常損失521百万円(前事業年度は経常利益633百万円)、当期純損失は524百万円(前事業年度は当期純利益681百万円)となりました。
主要な製品用途別の販売数量の概況は以下のとおりであります。なお、当社は二次電池事業の単一セグメントであるため、セグメントごとに記載しておりません。
「リチウムイオン電池向け製品」
前事業年度比で38.5%の増加となりました。用途別の増減は次のとおりであります。
・車載用途は、前年第3四半期より新製品の販売が開始された事により、前事業年度比で149.2%の増加となりました。
・民生用途は、生産設備の一部を車載用途へと転換させた事により、前事業年度比で6.1%の減少となりました。
「ニッケル水素電池向け製品」
前事業年度比で10.5%の増加となりました。用途別の増減は次のとおりであります。
・車載用途は、主要顧客からの受注が増加基調で推移しており、前事業年度比で15.8%の増加となりました。
・民生用途は販売数量自体、他の製品分野と比較すると限定的ではありますが受注量が減少しており、前事業年度比で19.4%の減少となりました。
(ご参考)
(ニッケル国際相場:円換算) (単位:円/kg)
4~6月平均7~9月平均10~12月平均1~3月平均
2019年3月期1,5921,4891,3071,378
2018年3月期1,0371,1781,3201,452

(コバルト国際相場:円換算) (単位:円/kg)
4~6月平均7~9月平均10~12月平均1~3月平均
2019年3月期10,4298,7418,0894,483
2018年3月期6,9657,3248,0599,456

※ ニッケル LME(ロンドン金属取引所)月次平均×TTS月次平均
コバルト LMB(ロンドン発行メタルブリテン誌)月次平均×TTS月次平均
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末比5,590百万円増加し、8,535百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,524百万円の収入(前事業年度は797百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失531百万円に対し、減価償却費624百万円、運転資本の減少に伴う収入2,334百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,212百万円の支出(前事業年度は331百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得に伴う支出3,210百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,276百万円の収入(前事業年度は423百万円の支出)となりました。これは主に、株式発行による収入6,715百万円に対し、長期借入金の返済による支出300百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出138百万円があったためであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社は二次電池事業の単一セグメントであるため、品目別に生産、受注及び販売の状況を記載しております。
(生産実績)
当事業年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目生産高(千円)前期比(%)
リチウムイオン電池向け製品29,855,641156.7
ニッケル水素電池向け製品1,985,536115.2
その他825,712139.8
合計32,666,889152.9

(注)生産金額は販売予定価額をもって示しております。
(受注実績)
当事業年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
リチウムイオン電池向け製品29,457,127152.9609,03759.6
ニッケル水素電池向け製品1,933,087109.292,743100.1
その他5,3618.6--
合計31,395,576148.8701,78163.0

(注)受注金額は販売予定価額をもって示しております。
(販売実績)
当事業年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目販売高(千円)前期比(%)
リチウムイオン電池向け製品29,869,368157.2
ニッケル水素電池向け製品1,933,029105.6
その他829,737141.5
合計32,632,135152.4

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度当事業年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
パナソニック㈱4,513,73521.111,291,93234.6
L&F Co.,LTD.5,801,69427.17,747,23823.7
丸紅㈱--5,535,93117.0
三洋電機㈱2,436,44111.4--

(注)1.前事業年度の丸紅㈱への販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満となっているため記載を省略しております。
2.当事業年度の三洋電機㈱への販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満となっているため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析につきましては、「(1)業績等の状況の概要、①財政状態の状況」をご参照ください。
②経営成績の分析
(売上高)
当社販売製品の主原料となるニッケル及びコバルトの国際相場が上下に変動したことに加え、製品の販売数量が増加したため、売上高は前事業年度比52.4%増の32,632百万円となりました。
(売上原価)
上記主原料の国際相場の変動、主要ケミカル材料や電力料金等の値上げ、製品の販売数量の増加のため、売上原価は前事業年度比63.2%増の31,438百万円となりました。
(売上総利益)
以上の結果、売上総利益は1,194百万円(前事業年度は2,150百万円)となりました。また、売上総利益率は3.7%(前事業年度は10.0%)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度と比較して268百万円増加の1,688百万円となりました。なお、販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費の総額は555百万円(前事業年度は463百万円)となりました。
(営業利益)
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業損失は494百万円(前事業年度は営業利益730百万円)、売上高営業利益率は△1.5%(前事業年度は3.4%)となりました。
(営業外収益・費用)
当事業年度は、有利子負債にかかる利息から受取利息を差引いた純金利負担は18百万円(前事業年度は22百万円)となりました。また、営業外収益として、為替差益24百万円(前事業年度は為替差損71百万円)を計上いたしました。以上の結果、営業外収益から営業外費用を差引いた金額は△27百万円となりました。
(経常利益)
以上の結果、営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常損失は521百万円(前事業年度は経常利益633百万円)となりました。売上高経常利益率は△1.6%(前事業年度は3.0%)となりました。
(特別利益・損失)
当事業年度は、特別利益として、受取保険金4百万円を計上いたしました。
特別損失として、固定資産除却損11百万円、固定資産圧縮損3百万円を計上いたしました。
(税引前当期純利益)
経常損失から特別利益・損失を加減算した税引前当期純損失は、531百万円(前事業年度は税引前当期純利益632百万円)となりました。
(法人税、住民税及び事業税等)
繰延税金資産の計上による影響及び過年度において発生した税務上の繰越欠損金の影響等により、税効果会計適用後の法人税等の負担率は、△1.31%となりました。
(当期純利益)
以上の結果、当期純損失は524百万円(前事業年度は当期純利益681百万円)となりました。売上高当期純利益率は△1.6%、1株当たり当期純損失は19円17銭、自己資本当期純利益率は△4.5%となりました。
なお、当事業年度の目標とする経営指標である経常利益の黒字化を達成しておりません。
③資本の財源及び資金の流動性
(キャッシュ・フロー)
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)業績等の状況の概要、③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(契約債務)
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
長期借入金2,400300600600900
リース債務142142---

(注)1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財務政策)
当社は、運転資金及び設備投資資金の調達を行うため主要取引金融機関5行とシンジケートローン契約を締結しております。
・借入残高 2,400百万円
・コミットメントラインの総額 2,000百万円(借入実行残高-百万円)
また、設備投資資金の調達を行うため2018年12月18日を払込期日とする公募及び第三者割当による新株式の発行、2019年1月17日を払込期日とする第三者割当による新株式の発行を実施し、資金調達を行っております。
・公募及び第三者割当による新株式の発行による資金調達額 6,752百万円
④経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
(たな卸資産)
当社は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、将来需要及び市場環境により評価損の計上が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損)
当社が有する固定資産のうち、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされるものについては、損益報告や経営計画などの企業内部の情報、経営環境や資産の市場価格などの企業外部の要因に関する情報に基づき、資産又は資産グループ別に減損の兆候の有無を確認し、企業環境の変化や経済事象の発生によりその帳簿価額の回収が懸念されているかなど、減損損失の認識を判定しております。
この判定により減損損失を認識すべきと判断した場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を行っております。事業計画や経営・市場環境の変化により、回収可能価額が変更された場合には、減損損失の金額の増加又は新たな減損損失の認識の可能性があります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について評価性引当額を計上することによって回収可能性のある金額としております。評価性引当額は将来の課税所得及び慎重かつ継続的な税務計画を検討して計上しております。繰延税金資産については、将来減算の見込みが高い一時差異等に対して、法定実効税率に基づいて計上しております。また、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上する必要が生じる可能性があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。