有価証券報告書-第77期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の増加により、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外におきましては、中国における不動産不況に伴う景気の低迷、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの長期化、米国の政策動向による影響懸念など、先行きは不透明な状態が続きました。
このような状況のもと当社グループの当連結会計年度の業績は、主力事業分野である電子材料において、スマートフォン、及び半導体の需要が回復してきたことに加え、ディスプレイ材料が好調に推移したことから、売上高は498億15百万円(前年同期比18.3%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は48億93百万円(前年同期比229.8%増)、経常利益は52億67百万円(前年同期比253.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は39億69百万円(前年同期比142.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
電子材料
電子材料では、フレキシブルプリント配線板用材料(受注高214億34百万円28.8%増、生産高28.9%増、前連結会計年度比較、提出会社単体ベース)、及びプリント配線板用ガラスクロスの売上高が増加したこと等により、売上高は314億77百万円(前年同期比25.4%増)、セグメント利益は売上高が増加したことに加え、操業度が向上したことなどから、28億54百万円(前年同期比997.1%増)となりました。
産業用構造材料
産業用構造材料では、航空機用ハニカムパネルが軟調に推移したものの、水処理用FRP製圧力容器の売上高が増加したこと等により、売上高は106億16百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は品種構成の変化により、17億61百万円(前年同期比19.3%増)となりました。
電気絶縁材料
電気絶縁材料では、インフラ関連向けの売上高が減少したこと等により、売上高は24億56百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は1億70百万円(前年同期比45.9%減)となりました。
ディスプレイ材料
ディスプレイ材料では、3D関連材料、及び偏光利用部材の売上高が増加したこと等により、売上高は49億13百万円(前年同期比39.0%増)、セグメント利益は17億29百万円(前年同期比83.9%増)となりました。
その他(その他の事業分野)
その他では、売上高は3億51百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は2億9百万円(前年同期比5.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比べ13億28百万円減少し、163億71百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は45億48百万円(前年同期比41.3%増)となりました。主な資金増加の要因は、税金等調整前当期純利益52億63百万円、減価償却費21億22百万円等であり、主な資金減少の要因は、棚卸資産の増加29億20百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は20億76百万円(前年同期比95.7%増)となりました。主な資金減少の要因は、有形固定資産の取得による支出22億10百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は40億86百万円(前年同期比19.7%増)となりました。これは主に、配当金の支払27億23百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社 以下同様)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、販売実績の割合が100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、主力の電子材料関連を中心に生産能力の向上及び拡大に向けた設備投資を行い、既存事業の継続的成長に取り組んでまいりました。同時に、各セグメントで市場の変化を先取りした新製品の開発を行い、市場拡大と当社グループの成長を促す挑戦を続けております。当社グループの主力製品である電子材料は、多機能携帯端末向けに子会社の新揚科技股份有限公司を含め受注を拡大し、グループ全体の支えとなりました。産業用構造材料、電気絶縁材料及びディスプレイ材料につきましては、さらなる成長を期待しており、継続して新規開発と収益力強化を行う考えであります。
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の分析は、次のとおりであります。
a.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は717億36百万円(前連結会計年度末は688億16百万円)となり、29億19百万円(4.2%)の増加となりました。
主な要因は、商品及び製品が15億30百万円、原材料及び貯蔵品が13億88百万円、有形固定資産が8億2百万円それぞれ増加し、現金及び預金が13億2百万円減少したこと等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は231億77百万円(前連結会計年度末は225億70百万円)となり、6億6百万円(2.7%)の増加となりました。
主な要因は、支払手形及び買掛金が6億90百万円、長期借入金が17億6百万円それぞれ増加し、1年内返済予定の長期借入金が21億59百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は485億59百万円(前連結会計年度末は462億46百万円)となり、23億12百万円(5.0%)の増加となりました。
主な要因は、利益剰余金が12億41百万円、為替換算調整勘定が8億92百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、498億15百万円(前連結会計年度は421億14百万円)と77億1百万円18.3%の増収となりました。また、売上原価につきましては、381億94百万円(前連結会計年度は347億59百万円)と34億34百万円の増加となりましたが、徹底したコスト削減に努め、売上原価率は76.7%と5.8ポイントの改善となりました。
これにより、売上総利益は116億21百万円(前連結会計年度は73億54百万円)となり、42億66百万円の増益となりました。売上総利益率は23.3%と5.8ポイント増加しております。
(営業損益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、67億28百万円(前連結会計年度は58億71百万円)と8億57百万円の増加となりましたが、売上原価と同様に徹底したコスト削減に努め、販売費及び一般管理費率は13.5%と0.4ポイントの改善となりました。
これにより、営業利益は48億93百万円(前連結会計年度は14億83百万円)となり、34億9百万円の増加となりました。営業利益率は9.8%と6.3ポイント増加しております。
(経常損益)
当連結会計年度における営業外損益は3億74百万円の利益(前連結会計年度は4百万円の利益)と3億69百万円の増加となりました。主な増加要因は、為替差益が1億93百万円増加したこと等によるものです。
これにより、経常利益は52億67百万円(前連結会計年度は14億88百万円)となり、37億79百万円の増加となりました。経常利益率は10.6%と7.1ポイント増加しております。
(税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度における特別損益は4百万円の損失(前連結会計年度は5億83百万円の利益)と5億88百万円の減少となりました。主な減少要因は、投資有価証券売却益が6億76百万円減少したこと等によるものです。
これにより、税金等調整前当期純利益は52億63百万円(前連結会計年度は20億72百万円)となり、31億90百万円の増加となりました。税金等調整前当期純利益率は10.6%と5.7ポイント増加しております。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における法人税等は12億93百万円(前連結会計年度は4億32百万円)となり、8億60百万円の増加となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は39億69百万円(前連結会計年度は16億39百万円)となり、23億29百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益率は8.0%と4.1ポイント増加しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(キャッシュ・フローの指標)
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※キャッシュ・フロー及び利払いは連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
a.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としておりますが、不足時の一時的な運転資金を効率的に調達するため、主要取引銀行と当座貸越契約を締結しております。設備投資等の資本形成に関わる資金については、調達コストやリスク分散などを勘案しながら自己資金及び金融機関からの長期借入による調達を基本としております。また、資金運用の効率化と金融リスクの低減及び支払利息の削減を図るため、当社グループにおいて、グループファイナンスを進めております。
b.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営財務目標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計上の見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し回収不能見込額を計上しております。顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、税効果会計の適用にあたり繰延税金資産については、その回収可能性を合理的に見積り、評価性引当額を控除して計上しております。繰延税金資産の回収可能性は有税項目の将来の無税処理の可能性や将来の収益力に基づく将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が変動した場合には、繰延税金資産の取崩し又は追加計上により利益が変動する可能性があります。
c.有価証券及び投資有価証券の減損
当社グループは、有価証券及び投資有価証券を保有しており、評価方法は市場価格のない株式等以外のものについては時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、市場価格のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、市場価格のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。
当社グループでは有価証券及び投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
d.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しており、独立してキャッシュ・フローを生み出す事業単位を基準にして固定資産をグルーピングしております。資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しております。将来、新たに資産グループの回収可能額が低下した場合、追加の減損損失の計上が必要となる可能性があります。
この適用により、当連結会計年度においては提出会社の製造設備について減損損失9,209千円を特別損失として計上しました。
e.棚卸資産の評価
当社グループは、棚卸資産について正味売却価額が簿価を下回った場合に簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上滞留が認められる棚卸資産については、販売の実現可能性が低下しつつあると仮定し、期間の経過に応じ規則的に簿価を切り下げる方法で早期に償却を行っております。さらに、販売が困難と認められる場合などには、個別に簿価の切下げも実施しております。
正味売却価額は、販売実績等を基礎として見積っているため、将来の市場環境の変化や販売見込みの相違によっては、棚卸資産の評価損に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の増加により、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外におきましては、中国における不動産不況に伴う景気の低迷、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの長期化、米国の政策動向による影響懸念など、先行きは不透明な状態が続きました。
このような状況のもと当社グループの当連結会計年度の業績は、主力事業分野である電子材料において、スマートフォン、及び半導体の需要が回復してきたことに加え、ディスプレイ材料が好調に推移したことから、売上高は498億15百万円(前年同期比18.3%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は48億93百万円(前年同期比229.8%増)、経常利益は52億67百万円(前年同期比253.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は39億69百万円(前年同期比142.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
電子材料
電子材料では、フレキシブルプリント配線板用材料(受注高214億34百万円28.8%増、生産高28.9%増、前連結会計年度比較、提出会社単体ベース)、及びプリント配線板用ガラスクロスの売上高が増加したこと等により、売上高は314億77百万円(前年同期比25.4%増)、セグメント利益は売上高が増加したことに加え、操業度が向上したことなどから、28億54百万円(前年同期比997.1%増)となりました。
産業用構造材料
産業用構造材料では、航空機用ハニカムパネルが軟調に推移したものの、水処理用FRP製圧力容器の売上高が増加したこと等により、売上高は106億16百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は品種構成の変化により、17億61百万円(前年同期比19.3%増)となりました。
電気絶縁材料
電気絶縁材料では、インフラ関連向けの売上高が減少したこと等により、売上高は24億56百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は1億70百万円(前年同期比45.9%減)となりました。
ディスプレイ材料
ディスプレイ材料では、3D関連材料、及び偏光利用部材の売上高が増加したこと等により、売上高は49億13百万円(前年同期比39.0%増)、セグメント利益は17億29百万円(前年同期比83.9%増)となりました。
その他(その他の事業分野)
その他では、売上高は3億51百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は2億9百万円(前年同期比5.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比べ13億28百万円減少し、163億71百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は45億48百万円(前年同期比41.3%増)となりました。主な資金増加の要因は、税金等調整前当期純利益52億63百万円、減価償却費21億22百万円等であり、主な資金減少の要因は、棚卸資産の増加29億20百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は20億76百万円(前年同期比95.7%増)となりました。主な資金減少の要因は、有形固定資産の取得による支出22億10百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は40億86百万円(前年同期比19.7%増)となりました。これは主に、配当金の支払27億23百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社 以下同様)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 電子材料(百万円) | 31,477 | 25.4 |
| 産業用構造材料(百万円) | 10,616 | 0.1 |
| 電気絶縁材料(百万円) | 2,456 | △3.0 |
| ディスプレイ材料(百万円) | 4,913 | 39.0 |
| 報告セグメント計(百万円) | 49,463 | 18.4 |
| その他(百万円) | 351 | 3.8 |
| 合計(百万円) | 49,815 | 18.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、販売実績の割合が100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、主力の電子材料関連を中心に生産能力の向上及び拡大に向けた設備投資を行い、既存事業の継続的成長に取り組んでまいりました。同時に、各セグメントで市場の変化を先取りした新製品の開発を行い、市場拡大と当社グループの成長を促す挑戦を続けております。当社グループの主力製品である電子材料は、多機能携帯端末向けに子会社の新揚科技股份有限公司を含め受注を拡大し、グループ全体の支えとなりました。産業用構造材料、電気絶縁材料及びディスプレイ材料につきましては、さらなる成長を期待しており、継続して新規開発と収益力強化を行う考えであります。
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の分析は、次のとおりであります。
a.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は717億36百万円(前連結会計年度末は688億16百万円)となり、29億19百万円(4.2%)の増加となりました。
主な要因は、商品及び製品が15億30百万円、原材料及び貯蔵品が13億88百万円、有形固定資産が8億2百万円それぞれ増加し、現金及び預金が13億2百万円減少したこと等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は231億77百万円(前連結会計年度末は225億70百万円)となり、6億6百万円(2.7%)の増加となりました。
主な要因は、支払手形及び買掛金が6億90百万円、長期借入金が17億6百万円それぞれ増加し、1年内返済予定の長期借入金が21億59百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は485億59百万円(前連結会計年度末は462億46百万円)となり、23億12百万円(5.0%)の増加となりました。
主な要因は、利益剰余金が12億41百万円、為替換算調整勘定が8億92百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、498億15百万円(前連結会計年度は421億14百万円)と77億1百万円18.3%の増収となりました。また、売上原価につきましては、381億94百万円(前連結会計年度は347億59百万円)と34億34百万円の増加となりましたが、徹底したコスト削減に努め、売上原価率は76.7%と5.8ポイントの改善となりました。
これにより、売上総利益は116億21百万円(前連結会計年度は73億54百万円)となり、42億66百万円の増益となりました。売上総利益率は23.3%と5.8ポイント増加しております。
(営業損益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、67億28百万円(前連結会計年度は58億71百万円)と8億57百万円の増加となりましたが、売上原価と同様に徹底したコスト削減に努め、販売費及び一般管理費率は13.5%と0.4ポイントの改善となりました。
これにより、営業利益は48億93百万円(前連結会計年度は14億83百万円)となり、34億9百万円の増加となりました。営業利益率は9.8%と6.3ポイント増加しております。
(経常損益)
当連結会計年度における営業外損益は3億74百万円の利益(前連結会計年度は4百万円の利益)と3億69百万円の増加となりました。主な増加要因は、為替差益が1億93百万円増加したこと等によるものです。
これにより、経常利益は52億67百万円(前連結会計年度は14億88百万円)となり、37億79百万円の増加となりました。経常利益率は10.6%と7.1ポイント増加しております。
(税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度における特別損益は4百万円の損失(前連結会計年度は5億83百万円の利益)と5億88百万円の減少となりました。主な減少要因は、投資有価証券売却益が6億76百万円減少したこと等によるものです。
これにより、税金等調整前当期純利益は52億63百万円(前連結会計年度は20億72百万円)となり、31億90百万円の増加となりました。税金等調整前当期純利益率は10.6%と5.7ポイント増加しております。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における法人税等は12億93百万円(前連結会計年度は4億32百万円)となり、8億60百万円の増加となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は39億69百万円(前連結会計年度は16億39百万円)となり、23億29百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益率は8.0%と4.1ポイント増加しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(キャッシュ・フローの指標)
| 前連結会計年度 (2024年3月期) | 当連結会計年度 (2025年3月期) | |
| 自己資本比率(%) | 67.2 | 67.7 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 54.8 | 64.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 3.4 | 2.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 15.6 | 23.2 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※キャッシュ・フロー及び利払いは連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
a.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としておりますが、不足時の一時的な運転資金を効率的に調達するため、主要取引銀行と当座貸越契約を締結しております。設備投資等の資本形成に関わる資金については、調達コストやリスク分散などを勘案しながら自己資金及び金融機関からの長期借入による調達を基本としております。また、資金運用の効率化と金融リスクの低減及び支払利息の削減を図るため、当社グループにおいて、グループファイナンスを進めております。
b.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営財務目標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計上の見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し回収不能見込額を計上しております。顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、税効果会計の適用にあたり繰延税金資産については、その回収可能性を合理的に見積り、評価性引当額を控除して計上しております。繰延税金資産の回収可能性は有税項目の将来の無税処理の可能性や将来の収益力に基づく将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が変動した場合には、繰延税金資産の取崩し又は追加計上により利益が変動する可能性があります。
c.有価証券及び投資有価証券の減損
当社グループは、有価証券及び投資有価証券を保有しており、評価方法は市場価格のない株式等以外のものについては時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、市場価格のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、市場価格のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。
当社グループでは有価証券及び投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
d.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しており、独立してキャッシュ・フローを生み出す事業単位を基準にして固定資産をグルーピングしております。資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しております。将来、新たに資産グループの回収可能額が低下した場合、追加の減損損失の計上が必要となる可能性があります。
この適用により、当連結会計年度においては提出会社の製造設備について減損損失9,209千円を特別損失として計上しました。
e.棚卸資産の評価
当社グループは、棚卸資産について正味売却価額が簿価を下回った場合に簿価の切下げを行っております。また、一定期間以上滞留が認められる棚卸資産については、販売の実現可能性が低下しつつあると仮定し、期間の経過に応じ規則的に簿価を切り下げる方法で早期に償却を行っております。さらに、販売が困難と認められる場合などには、個別に簿価の切下げも実施しております。
正味売却価額は、販売実績等を基礎として見積っているため、将来の市場環境の変化や販売見込みの相違によっては、棚卸資産の評価損に重要な影響を及ぼす可能性があります。