有価証券報告書-第59期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当事業年度の当社の業績は、新型コロナウイルス禍により外出の自粛や営業活動の制限、在宅勤務やウエブ会議の導入など社会が変化する事業環境の下、スパンクリート事業は、北陸新幹線の延伸工事による防音壁が堅調に推移しましたが、倉庫向け壁材の他素材製品との競合や、集合住宅向け床材の不調と、プレキャストコンクリート製品(以下、プレキャスト製品といいます。)におけるトライアル取引の費用が増加したため、前年より営業損失が拡大しました。従って、第3四半期末(2020年12月末)において当事業年度が営業赤字見込みとなりましたことから、前事業年度から2期連続で営業赤字の見込みとなり、固定資産の減損損失として、特別損失361百万円を計上しました。一方、不動産事業は、オフィスビルの賃料収入により堅実な業績でありました。なお、2020年12月に賃貸用ビル1棟を売却し、特別利益990百万円を計上しました。その結果、売上高3,344百万円(前年度比7.5%増)、営業損失188百万円(前事業年度は128百万円の営業損失)、経常損失180百万円(前事業年度は106百万円の経常損失)、当期純利益240百万円(前年度比556.4%増)と増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(スパンクリート事業)
当事業は、北陸新幹線の延伸工事による防音壁の出荷は堅調でしたが、倉庫向け壁材の他素材製品との競合や、集合住宅向け床材の不調により売上数量が25万㎡となりました。当売上高は3,054百万円(前年度比9.3%増)となりましたが、岩瀬工場で新たに取り組んでいるプレキャスト製品でのトライアル取引の費用が増加したため、営業損失304百万円(前事業年度は258百万円の営業損失)と増収減益となりました。
なお、当事業は、第3四半期末(2020年12月末)において前事業年度に続き当事業年度の2期連続営業赤字の見込みとなったことから固定資産の減損会計が適用となり、特別損失349百万円を計上しました。(2021年3月期末時点の減損会計の適用による特別損失は361百万円であります。)
(不動産事業)
当事業は、賃貸用不動産がほぼ100%の稼働率を維持し、安定した賃料収入を得ておりますが、所有ビルの大規模修繕に備え2020年12月に賃貸用オフィスビル「30山京ビル」(東京都新宿区)1棟を売却し、賃貸用ビル3棟となりました結果、売上高289百万円(前年度比8.4%減)、営業利益116百万円(前年度比10.8%減)と減収減益となっております。当該ビルの売却益990百万円は特別利益に計上いたしました。
b.財政状態の状況
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べて429百万円増加し、8,159百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて127百万円増加し、1,361百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて302百万円増加し、6,797百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末比856百万円増加して2,664百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は150百万円(前年同期は747百万円の増加)となりました。
これは主に、税引前当期純利益454百万円、減価償却費158百万円、減損損失361百万円等の資金の増加があったものの、固定資産売却益990百万円、売上債権の増加235百万円等の資金の減少が上回ったものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、増加した資金は1,068百万円(前年同期は163百万円の増加)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出494百万円の資金の減少があったものの、有形固定資産の売却による収入1,590百万円等の資金の増加が上回ったものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は62百万円(前年同期は138百万円の減少)となりました。
これは主に配当金の支払額62百万円等の支出であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①当事業年度の経営成績の状況に関する分析・検討内容
a.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、事業の発展を通じて企業価値を安定的に成長させていくことを目標としており、営業利益等利益の確保と利益率の向上を重要な経営指標として認識しております。今後とも、経営基盤の強化と効率化の追求により、安定的な収益を確保し企業価値を高めてまいります。
b.財政状態
(資産合計)
当事業年度末における流動資産は3,874百万円となり、前事業年度末に比べ1,025百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が856百万円増加、売掛債権が235百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,284百万円となり、前事業年度末に比べ595百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が573百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は8,159百万円となり、前事業年度末に比べ429百万円増加いたしました。
(負債合計)
当事業年度末における流動負債は921百万円となり、前事業年度末に比べ104百万円増加いたしました。これは主に、買掛債務が44百万円増加、未払金が46百万円減少、未払法人税が87百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は439百万円となり、前事業年度末に比べ22百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金負債が60百万円増加、長期預り敷金が38百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は1,361百万円となり、前事業年度末に比べ127百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当事業年度末における純資産合計は6,797百万円となり、前事業年度末に比べ302百万円増加いたしました。これは主に、当期純利益240百万円(賃貸用不動産1棟売却による土地再評価差額金195百万円を利益剰余金へ取崩)、その他有価証券評価差額金が38百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は83.3%(前事業年度末84.0%)となりました。
c.経営成績
当社の経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、価格競争、材料や諸費用の変動費動向における個々の契約、事故・災害、ものづくりの低下等があります。
市場動向については、当社の主力であるスパンクリート事業が関係する建設業界は、オリンピック関連の躯体工事が終了し、市場が小休止状態で受注減少となっていますが、競合他社との厳しい競争が予想され、当社を取り巻く環境は決して楽観できない経営環境が続いています。こうした中、当社は製品を安定的に供給できる生産、販売体制を強化し、かつ効率化を推進することによりリスクへの対応力を高め、顧客との関係を強化し、企業体質を強化してまいります。
材料や諸費用の変動費動向については、原材料・燃料価格の高騰やトレーラー不足による輸送費の増加が予想されますが、工場作業効率の向上、標準品の採用推進に取り組むほか、資材取引先との関係を強化しコスト削減努力を行います。
事故・災害については、重量物であるスパンクリート製品の工場や工事現場での運搬には、クレーンや重機等を使ったハンドリングを必要とします。現場作業に携わる作業員には継続的に注意喚起を行い、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めてまいります。
ものづくり力(技術力)低下については、特に世代交代に伴う技術・技能の伝承問題等が懸念されますが、生産プロセス革新に向けて合理化投資や研究開発を継続的に行うとともに、人材の強化・育成に取り組むことで、ものづくり基盤の維持・強化を図ってまいります。
当事業年度の当社の業績は、第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績の状況で記載したとおり、スパンクリート事業は前年度より増収であったものの、他素材製品との競合や床材の不調により、売上は依然低迷しており、不動産事業はオフィスビルの賃料収入により堅実な業績でありましたが、売上高3,344百万円(前年度比7.5%増)、営業損失188百万円(前事業年度は128百万円の営業損失)、経常損失180百万円(前事業年度は106百万円の経常損失)、有価証券の一部売却及び賃貸用オフィスビル1棟の売却を実施し、当期純利益240百万円(前年度比556.4%増)と増収増益となりました。
(売上高)
スパンクリート事業の売上高は、売上数量が前年同期比10.0%増加し、3,054百万円(前年度比9.3%増)と増収となりました。
不動産事業の売上高は、賃貸ビルの稼働状況は引き続き高水準を維持しておりますが、賃貸用オフィスビル1棟を売却したため、289百万円(前年度比8.4%減)と減収となりました。
(営業損益)
スパンクリート事業の営業損益は、プレキャスト製品におけるトライアル取引の費用が増加したため、営業損失304百万円(前事業年度は258百万円の営業損失)と減益となりました。
不動産事業の営業損益は、オフィスビル4棟の賃料収入が安定収益源となっておりましたが、内1棟を売却し、営業利益は、116百万円(前年度比10.8%減)と減益となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は42百万円となっており、その主な内容につきましては「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載のとおりであります。
(営業外収益・費用)
受取利息及び有価証券利息から支払利息を差し引いた純額は、△3百万円であります。
(当期純損益)
当期純利益は240百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は30.80円となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症による当期の業績への影響は軽微であると判断しております。
(セグメント資産)
スパンクリート事業のセグメント資産は、受取手形及び売掛債権が235百万円増加、たな卸資産が57百万円減少、有形固定資産が37百万円増加、投資その他の資産が7百万円減少等の結果、前年同期末に比べ153百万円増加の2,587百万円となりました。
不動産事業のセグメント資産は、有形固定資産が610百万円減少等の結果、前年同期末に比べ609百万円減少の2,527百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
a.当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、スパンクリート製品製造のための原材料の仕入れ、人件費及び製造設備の投資等にかかるものがあります。
また、不動産事業のために生じる資金需要については、既存3棟の維持補修等の設備投資があります。
財務政策
当社は現在、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金又は借入金により賄っております。運転資金及び設備資金につきましては期限が一年以内の短期借入金で調達しており、2021年3月31日現在の短期借入金残高は合計500百万円であります。
③重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
a.投資有価証券
当社の保有する投資有価証券は、その他有価証券に該当し、概ね業務上の関係を有する企業の株式であります。これらは株式市場の価格変動リスクや、財政状態・経営成績の悪化による価格の下落リスクを負っているため、内規により期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、時価の回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。このため、株式市況の変動により、投資有価証券の減損費用が発生する可能性があります。
b.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。ただし、これらの見積には管理不能な不確実性が含まれるため、予測不能な前提条件の変化などにより回収可能性の評価に関する見積が変化した場合には、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c.工事進行基準
当社は、施工取引については、原則として、施工が完了して売先の検収後に一括して売上を計上しています。ただし、契約金額が5百万円以上且つ工期が3ヵ月以上の取引については、その取引の「売約報告・実行予算書」に記載された総売上原価に対して、期末までに発生した売上原価に比例させて売上を計上しています。この工事進行基準に基づき2021年3月末に計上した売上高は114百万円及び粗利は27百万円であります。
実際に発生する売上原価が「売約報告・実行予算書」の見積に比べ大きく変動すると、売上の計上額が見積と大きく乖離するリスクがあります。
この対応策として、営業本部及び管理本部が対象施工取引の施工の状況と売上原価の発生状況、及び施工完了時の総利益の予想をチェックして、必要な場合には「売約報告・実行予算書」の修正報告を行い、工事進行基準の基となる数値の訂正を行います。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当事業年度の当社の業績は、新型コロナウイルス禍により外出の自粛や営業活動の制限、在宅勤務やウエブ会議の導入など社会が変化する事業環境の下、スパンクリート事業は、北陸新幹線の延伸工事による防音壁が堅調に推移しましたが、倉庫向け壁材の他素材製品との競合や、集合住宅向け床材の不調と、プレキャストコンクリート製品(以下、プレキャスト製品といいます。)におけるトライアル取引の費用が増加したため、前年より営業損失が拡大しました。従って、第3四半期末(2020年12月末)において当事業年度が営業赤字見込みとなりましたことから、前事業年度から2期連続で営業赤字の見込みとなり、固定資産の減損損失として、特別損失361百万円を計上しました。一方、不動産事業は、オフィスビルの賃料収入により堅実な業績でありました。なお、2020年12月に賃貸用ビル1棟を売却し、特別利益990百万円を計上しました。その結果、売上高3,344百万円(前年度比7.5%増)、営業損失188百万円(前事業年度は128百万円の営業損失)、経常損失180百万円(前事業年度は106百万円の経常損失)、当期純利益240百万円(前年度比556.4%増)と増収増益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(スパンクリート事業)
当事業は、北陸新幹線の延伸工事による防音壁の出荷は堅調でしたが、倉庫向け壁材の他素材製品との競合や、集合住宅向け床材の不調により売上数量が25万㎡となりました。当売上高は3,054百万円(前年度比9.3%増)となりましたが、岩瀬工場で新たに取り組んでいるプレキャスト製品でのトライアル取引の費用が増加したため、営業損失304百万円(前事業年度は258百万円の営業損失)と増収減益となりました。
なお、当事業は、第3四半期末(2020年12月末)において前事業年度に続き当事業年度の2期連続営業赤字の見込みとなったことから固定資産の減損会計が適用となり、特別損失349百万円を計上しました。(2021年3月期末時点の減損会計の適用による特別損失は361百万円であります。)
(不動産事業)
当事業は、賃貸用不動産がほぼ100%の稼働率を維持し、安定した賃料収入を得ておりますが、所有ビルの大規模修繕に備え2020年12月に賃貸用オフィスビル「30山京ビル」(東京都新宿区)1棟を売却し、賃貸用ビル3棟となりました結果、売上高289百万円(前年度比8.4%減)、営業利益116百万円(前年度比10.8%減)と減収減益となっております。当該ビルの売却益990百万円は特別利益に計上いたしました。
b.財政状態の状況
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べて429百万円増加し、8,159百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて127百万円増加し、1,361百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて302百万円増加し、6,797百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末比856百万円増加して2,664百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は150百万円(前年同期は747百万円の増加)となりました。
これは主に、税引前当期純利益454百万円、減価償却費158百万円、減損損失361百万円等の資金の増加があったものの、固定資産売却益990百万円、売上債権の増加235百万円等の資金の減少が上回ったものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、増加した資金は1,068百万円(前年同期は163百万円の増加)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出494百万円の資金の減少があったものの、有形固定資産の売却による収入1,590百万円等の資金の増加が上回ったものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は62百万円(前年同期は138百万円の減少)となりました。
これは主に配当金の支払額62百万円等の支出であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| スパンクリート事業(千円) | 3,069,536 | 5.2 |
| 不動産事業(千円) | - | - |
| 合計(千円) | 3,069,536 | 5.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| スパンクリート事業 | 2,792,939 | 11.2 | 481,185 | △35.2 |
| 不動産事業 | - | - | - | - |
| 合計 | 2,792,939 | 11.2 | 481,185 | △35.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| スパンクリート事業(千円) | 3,054,688 | 9.3 |
| 不動産事業(千円) | 289,421 | △8.4 |
| 合計(千円) | 3,344,110 | 7.5 |
(注)1.最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 三菱商事建材株式会社 | 2,311,848 | 74.3 | 2,471,947 | 73.9 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①当事業年度の経営成績の状況に関する分析・検討内容
a.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、事業の発展を通じて企業価値を安定的に成長させていくことを目標としており、営業利益等利益の確保と利益率の向上を重要な経営指標として認識しております。今後とも、経営基盤の強化と効率化の追求により、安定的な収益を確保し企業価値を高めてまいります。
b.財政状態
(資産合計)
当事業年度末における流動資産は3,874百万円となり、前事業年度末に比べ1,025百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が856百万円増加、売掛債権が235百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は4,284百万円となり、前事業年度末に比べ595百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が573百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は8,159百万円となり、前事業年度末に比べ429百万円増加いたしました。
(負債合計)
当事業年度末における流動負債は921百万円となり、前事業年度末に比べ104百万円増加いたしました。これは主に、買掛債務が44百万円増加、未払金が46百万円減少、未払法人税が87百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は439百万円となり、前事業年度末に比べ22百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金負債が60百万円増加、長期預り敷金が38百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は1,361百万円となり、前事業年度末に比べ127百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当事業年度末における純資産合計は6,797百万円となり、前事業年度末に比べ302百万円増加いたしました。これは主に、当期純利益240百万円(賃貸用不動産1棟売却による土地再評価差額金195百万円を利益剰余金へ取崩)、その他有価証券評価差額金が38百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は83.3%(前事業年度末84.0%)となりました。
c.経営成績
当社の経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、価格競争、材料や諸費用の変動費動向における個々の契約、事故・災害、ものづくりの低下等があります。
市場動向については、当社の主力であるスパンクリート事業が関係する建設業界は、オリンピック関連の躯体工事が終了し、市場が小休止状態で受注減少となっていますが、競合他社との厳しい競争が予想され、当社を取り巻く環境は決して楽観できない経営環境が続いています。こうした中、当社は製品を安定的に供給できる生産、販売体制を強化し、かつ効率化を推進することによりリスクへの対応力を高め、顧客との関係を強化し、企業体質を強化してまいります。
材料や諸費用の変動費動向については、原材料・燃料価格の高騰やトレーラー不足による輸送費の増加が予想されますが、工場作業効率の向上、標準品の採用推進に取り組むほか、資材取引先との関係を強化しコスト削減努力を行います。
事故・災害については、重量物であるスパンクリート製品の工場や工事現場での運搬には、クレーンや重機等を使ったハンドリングを必要とします。現場作業に携わる作業員には継続的に注意喚起を行い、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めてまいります。
ものづくり力(技術力)低下については、特に世代交代に伴う技術・技能の伝承問題等が懸念されますが、生産プロセス革新に向けて合理化投資や研究開発を継続的に行うとともに、人材の強化・育成に取り組むことで、ものづくり基盤の維持・強化を図ってまいります。
当事業年度の当社の業績は、第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績の状況で記載したとおり、スパンクリート事業は前年度より増収であったものの、他素材製品との競合や床材の不調により、売上は依然低迷しており、不動産事業はオフィスビルの賃料収入により堅実な業績でありましたが、売上高3,344百万円(前年度比7.5%増)、営業損失188百万円(前事業年度は128百万円の営業損失)、経常損失180百万円(前事業年度は106百万円の経常損失)、有価証券の一部売却及び賃貸用オフィスビル1棟の売却を実施し、当期純利益240百万円(前年度比556.4%増)と増収増益となりました。
(売上高)
スパンクリート事業の売上高は、売上数量が前年同期比10.0%増加し、3,054百万円(前年度比9.3%増)と増収となりました。
不動産事業の売上高は、賃貸ビルの稼働状況は引き続き高水準を維持しておりますが、賃貸用オフィスビル1棟を売却したため、289百万円(前年度比8.4%減)と減収となりました。
(営業損益)
スパンクリート事業の営業損益は、プレキャスト製品におけるトライアル取引の費用が増加したため、営業損失304百万円(前事業年度は258百万円の営業損失)と減益となりました。
不動産事業の営業損益は、オフィスビル4棟の賃料収入が安定収益源となっておりましたが、内1棟を売却し、営業利益は、116百万円(前年度比10.8%減)と減益となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は42百万円となっており、その主な内容につきましては「第2 事業の状況 5 研究開発活動」に記載のとおりであります。
(営業外収益・費用)
受取利息及び有価証券利息から支払利息を差し引いた純額は、△3百万円であります。
(当期純損益)
当期純利益は240百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は30.80円となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症による当期の業績への影響は軽微であると判断しております。
(セグメント資産)
スパンクリート事業のセグメント資産は、受取手形及び売掛債権が235百万円増加、たな卸資産が57百万円減少、有形固定資産が37百万円増加、投資その他の資産が7百万円減少等の結果、前年同期末に比べ153百万円増加の2,587百万円となりました。
不動産事業のセグメント資産は、有形固定資産が610百万円減少等の結果、前年同期末に比べ609百万円減少の2,527百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
a.当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社の運転資金需要のうち主なものは、スパンクリート製品製造のための原材料の仕入れ、人件費及び製造設備の投資等にかかるものがあります。
また、不動産事業のために生じる資金需要については、既存3棟の維持補修等の設備投資があります。
財務政策
当社は現在、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金又は借入金により賄っております。運転資金及び設備資金につきましては期限が一年以内の短期借入金で調達しており、2021年3月31日現在の短期借入金残高は合計500百万円であります。
③重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
a.投資有価証券
当社の保有する投資有価証券は、その他有価証券に該当し、概ね業務上の関係を有する企業の株式であります。これらは株式市場の価格変動リスクや、財政状態・経営成績の悪化による価格の下落リスクを負っているため、内規により期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、時価の回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。このため、株式市況の変動により、投資有価証券の減損費用が発生する可能性があります。
b.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。ただし、これらの見積には管理不能な不確実性が含まれるため、予測不能な前提条件の変化などにより回収可能性の評価に関する見積が変化した場合には、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c.工事進行基準
当社は、施工取引については、原則として、施工が完了して売先の検収後に一括して売上を計上しています。ただし、契約金額が5百万円以上且つ工期が3ヵ月以上の取引については、その取引の「売約報告・実行予算書」に記載された総売上原価に対して、期末までに発生した売上原価に比例させて売上を計上しています。この工事進行基準に基づき2021年3月末に計上した売上高は114百万円及び粗利は27百万円であります。
実際に発生する売上原価が「売約報告・実行予算書」の見積に比べ大きく変動すると、売上の計上額が見積と大きく乖離するリスクがあります。
この対応策として、営業本部及び管理本部が対象施工取引の施工の状況と売上原価の発生状況、及び施工完了時の総利益の予想をチェックして、必要な場合には「売約報告・実行予算書」の修正報告を行い、工事進行基準の基となる数値の訂正を行います。