半期報告書-第143期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/14 9:02
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、インバウンド消費をはじめとした経済活動に緩やかな回復がみられる一方、日米の金融政策転換に起因する円高への転換や株価の乱高下の他、欧州・中東における地政学的リスクの長期化、中国経済停滞の影響など不安定な状況が続きました。
ステンレス特殊鋼業界におきましては、自動車等輸送機器分野については堅調に推移しましたが、建築事業における慢性的な人手不足による案件の遅れや半導体製造装置向けの需要回復の遅れなど軟調な動きとなりました。
当社グループの戦略分野である高機能材におきましては、天然ガス関連でのパイプライン・熱交換器やインドでの火力発電所排煙脱硫装置向けといった環境・エネルギー分野での需要は堅調に推移しました。また苛性ソーダプラントの設備寿命に対する交換需要の他、米国における家電製品向けシーズヒーター材やバイメタル材等の耐久消費財分野において前年後半から在庫調整が一服した以降は底堅い需要環境となっております。一方、中国市場については多くの産業分野で需要が停滞し、低調な状態が継続しました。
当社グループではこのような外部環境のもと、回復基調にある産業分野での需要取り込みに注力しながら「中期経営計画2023」で掲げた施策を着実に遂行しつつ徹底したコストダウンに努めてまいりましたが、ニッケル価格相場等の変動による在庫評価損益や高機能材の販売構成の影響等により、前年同期比で収益が悪化する状況となりました。
その結果、当中間連結会計期間の販売数量につきましては前年同期比16.0%増(高機能材3.0%増、一般材20.5%増)となりましたが、売上高は前年同期比5,072百万円減の88,834百万円となりました。また、利益面につきましても、営業利益は前年同期比4,358百万円減の8,543百万円、経常利益は前年同期比4,560百万円減の8,298百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比3,226百万円減の5,807百万円となりました。
当中間連結会計期間末における総資産の額は217,561百万円となり、前連結会計年度末対比2,427百万円減少しております。これは主として現金及び預金の減少(△6,649百万円)、機械装置及び運搬具の増加(2,726百万円)、及び建設仮勘定の増加(1,787百万円)によるものであります。
当中間連結会計期間末における負債の額は125,277百万円となり、前連結会計年度末対比4,926百万円減少しております。これは主として仕入債務の減少(△4,716百万円)及び未払消費税等の減少(△2,239百万円)によるものであります。
当中間連結会計期間末における純資産の額は92,284百万円となり、前連結会計年度末対比2,499百万円増加しております。これにより自己資本比率は42.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前中間純利益の計上及び仕入債務の減少等により3,643百万円の収入(前年同期比7,346百万円の収入減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形及び無形固定資産の取得による支出等により、7,046百万円の支出(前年同期比4,472百万円の支出増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主として長期借入金の返済による支出等により3,424百万円の支出(前年同期比3,704百万円の支出減少)となりました。
この結果、当中間連結会計期間における現金及び現金同等物残高は、換算差額を含めて10,267百万円となり、前年同期比2,928百万円減少いたしました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、381百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。