有価証券報告書-第74期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 9:03
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済が、米国トランプ政権の関税・通商政策、地政学的リスク、中国経済減速など先行きの不透明な状況の中、国内鉄鋼需要は低調に推移し、特に建築・土木分野については、人手不足や資機材高騰等により低迷が継続した。
線材加工製品業界においては、普通線材製品でフェンス・土木向けの需要減少が継続し、特殊線材製品では、自動車関連は緩やかな回復傾向にあるものの、鋼索分野は低調に推移した。鋲螺線材製品は、昨年度下期以降の建築・土木向け物件の停滞が継続した。
また、コスト面では、人件費の上昇に加え、物流費や副原料費等が増加した。
このような事業環境の中、当社グループは、生産コストの改善・物流効率化等の自助努力を継続した上で、自社で吸収することが困難なコスト増分については販価転嫁を進めながら、数量捕捉対策並びにコスト削減策等を積極的に推進した。
その結果、財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態については、総資産は73,097百万円と前連結会計年度末に比べ758百万円の増加、負債合計は15,890百万円と前連結会計年度末に比べ1,073百万円の減少、純資産合計は57,206百万円と前連結会計年度末に比べ1,831百万円の増加となった。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績については、売上高は販売数量の減少により33,793百万円と前期に比べ333百万円(△1.0%)の減収、利益面においては、販売数量が減少したものの、諸コスト上昇に対する販売価格改善やコスト削減策等により、営業利益は1,431百万円と前期比82百万円(6.1%)の増益、経常利益は2,229百万円と前期比89百万円(4.2%)の増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に不採算事業であったタイ関係会社の関係会社整理損を計上したこと等により、1,017百万円と前期比47百万円(△4.5%)の減益となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
また、セグメント利益は、営業利益ベースの数値である。
普通線材製品
普通線材を素材とした各種めっき鉄線、また、めっき鉄線を素線とした加工製品からなり、公共土木向けのかご、落石防護網及び民間向けを含めた各種フェンス等に使用されている。
売上高は、人件費や物流費等のコスト上昇に対する販売価格改善の一方で、販売数量が減少したことにより、
9,188百万円と前期に比べ207百万円(△2.2%)の減収となった。
営業利益は、販価改善等の増益要因が、販売数量減等の減益要因を上回ったことにより、498百万円と前期に比
べ185百万円(59.4%)の増益となった。
特殊線材製品
特殊線材を素材とした硬鋼線、各種めっき鋼線、鋼平線、鋼より線、鋼索等からなり、自動車向け、電力通信向け及び公共土木向け等、多岐に渡って使用されている。
売上高は、人件費や物流費等のコスト上昇に対する販売価格改善等により、17,287百万円と前期に比べ403百万
円(2.4%)の増収となった。
営業利益は、販価改善等の増益要因が、諸コスト上昇等の減益要因を上回ったことにより、609百万円と前期に
比べ262百万円(75.7%)の増益となった。
鋲螺線材製品
鋲螺線材を素材としたトルシア形高力ボルト、六角高力ボルト及びGNボルト等からなり、主として建築向けに使用されている。
売上高は、販売数量の減少及び販売価格低下により、6,673百万円と前期に比べ488百万円(△6.8%)の減収となった。
営業利益は、販売数量減及び諸コスト上昇等により、210百万円と前期に比べ363百万円(△63.3%)の減益となった。
不動産賃貸
主に賃貸用不動産を所有・経営している。
売上高は、161百万円と前期に比べ2百万円(△1.4%)の減収となった。
営業利益は98百万円と前期に比べほぼ横這いとなった。
その他
めっき受託加工等の売上高は545百万円と前期に比べ38百万円(△6.6%)の減収となった。
営業利益は15百万円と前期に比べほぼ横這いとなった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,356百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円(0.4%)の増加となった。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,038百万円となり、前期に比べ672百万円(28.4%)の増加となった。これは主に、棚卸資産の増減額の減少への転換、関係会社整理損の増加が売上債権の増減額の増加への転換、関係会社整理損失引当金の増減額の減少への転換を上回ったことによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、836百万円となり、前期に比べ1,269百万円(△60.3%)の減少となった。これは主に、定期預金の預入による支出の減少、有価証券の償還による収入の増加が有形固定資産の取得による支出の増加、貸付けによる支出の増加、投資有価証券の売却による収入の減少を上回ったことによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,187百万円となり、前期に比べ586百万円(36.6%)の増加となった。これは主に、自己株式の取得による支出の増加、長期借入金返済による支出の増加、短期借入金の純増減額の減少が非支配株主への配当金の支払額の減少を上回ったことによるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
普通線材製品7,088,262△4.1
特殊線材製品13,905,867△0.8
鋲螺線材製品4,461,355△5.3
その他230,422△6.7
合計25,685,907△2.6

(注)金額は、製造原価によっている。
b.受注実績
当社グループは原則として需要状況を勘案した見込生産を行っているため、該当事項なし。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
普通線材製品9,188,218△2.2
特殊線材製品17,287,9152.4
鋲螺線材製品6,673,304△6.8
不動産賃貸161,590△1.4
その他545,126△6.6
調整額△62,7570.4
合計33,793,398△1.0

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社メタルワン
鉄鋼製品販売
3,555,80210.43,715,68211.0

(注)株式会社メタルワン鉄鋼製品販売は2026年4月1日付で株式会社メタルワン特殊鋼と合併し、株式会社Metal One Nexusに名称を変更している。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社グループは、生産コストの改善・物流効率化等の自助努力を継続した上で、自社で吸収することが困難なコスト増分については販価転嫁を進めながら、数量捕捉対策並びにコスト削減策等を積極的に推進した。
その結果、当連結会計年度における売上高は、販売数量の減少により33,793百万円と前期に比べ333百万円(△1.0%)の減収となった。
営業利益は、販売数量が減少したものの、諸コスト上昇に対する販売価格改善やコスト削減策等により、1,431百万円と前期に比べ82百万円(6.1%)の増益となった。
経常利益は、2,229百万円と前期に比べ89百万円(4.2%)の増益となった。
特別利益は、為替換算調整勘定取崩益の増加等により、前期に比べ224百万円増加の225百万円となった。
特別損失は、関係会社整理損の増加等により、前期に比べ434百万円増加の1,143百万円となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ120百万円減少の1,311百万円となった。また、税効果による法人税等調整額を含む税金費用は、前期に比べ264百万円減少し、非支配株主に帰属する当期純利益は191百万円増加した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,017百万円と前期に比べ47百万円(△4.5%)の減益となった。
セグメント別の経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
b.財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は73,097百万円となり、前連結会計年度末に比べ758百万円の増加となった。流動資産は34,062百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,765百万円の減少となった。これは主に現金及び預金の減少によるものである。固定資産は39,034百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,523百万円の増加となった。これは主に建設仮勘定の増加によるものである。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は15,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,073百万円の減少となった。流動負債は10,393百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,335百万円の減少となった。これは主に1年内返済予定の長期借入金の減少によるものである。固定負債は5,497百万円となり、前連結会計年度末に比べ262百万円の増加となった。これは主に繰延税金負債の増加によるものである。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は57,206百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,831百万円の増加となった。この結果、自己資本比率は73.1%となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載している。
当社グループの資金需要の主なものは、原材料の購入、設備投資等によるものである。
当社グループは、事業の運営に必要な資金については、自己資金を活用するとともに、銀行等金融機関からの借入により調達している。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えている。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しているが、将来計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性がある。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について、将来計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上している。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
(退職給付債務の算定)
確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定している。数理計算上の仮定には、割引率等の計算基礎がある。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性がある。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係) 2 確定給付制度 (8)数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりである。

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