有価証券報告書-第89期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 11:32
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費や雇用環境他の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いたが、年度後半に掛けて輸出や生産に弱さが見られ、製造業を中心に企業収益は弱含みで推移し、景気の減速感が出てきた。一方、わが国をとりまく世界経済は、米中貿易摩擦問題の長期化をめぐる中国経済の減速、英国のEU離脱他不安定な状況に加え新型コロナウイルス感染の世界的な拡大の影響など、不確実性が高まり先行きの不透明感が増した。
このような状況下、当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ23億80百万円減少し、365億95百万 円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ42億28百万円増加し、123億3百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ66億9百万円減少し、242億91百万円となった。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高193億37百万円(前年同期比15.1%減)と減収となった。また、利益については、営業利益7億68百万円(前年同期比55.4%減)、経常利益10億89百万円(前年同期比45.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失2億78百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
(a)鍛造事業
当社グループの主要事業である鍛造事業は、売上高は前期比23億66百万円減少の165億49百万円、営業利益は売上高の減少により前期比7億58百万円減少の9億26百万円となった。各分野の状況は以下のとおりである。
ⅰ 自動車産業向け
鍛造品の主要マーケットである国内自動車産業は海外生産拡大による現地調達化の基調が 続いており、国内自動車産業向けの鍛造品は引続き伸び悩んでいる。また、当社主力の大型部品の引き合いは見られるが売上貢献度が少なく、前期好調であったSUV車向けも低位で推移した。
海外子会社の市場であるタイ国の自動車産業においては、タイ・バーツ高により輸出が振るわないことや、同国での自動車ローンの引き締め等もありタイ国内での自動車生産台数が減速した。加えて同社が得意としている分野において、部品搭載車種の販売低迷の影響を受け、売上が減少した。
ⅱ 建設機械産業向け
建設機械産業においては、年度前半では、北米市場での建設機械需要が堅調であったこと や補用部品の引合いがあったこともあり、関連する鍛造部品は堅調に推移していたが、昨年夏場以降の世界経済の減速の影響も受け、建設機械需要が低位となり関連する鍛造品も減少した。
(b)建機事業
仮設機材の販売・リースを行う建機事業は、首都圏での再開発事業や社会インフラの改修整備等から、仮設機材自体の需要は引続きあるものの、機材保有量の高止まりや建設関連職人の人手不足問題ならびに人件費の高騰による建設工事の一部見直し等も見られ、やや停滞感が生じた。当社では一部の仮設機材の販売が増加したことから、売上高は前期比1億62百万円増加の18億68百万円となった。営業利益は、リース部門の利益率低下の影響を受け、前期比23百万円減少の1億38百万円となった。
(c)物流事業
金属製パレットの製造販売を中心とした物流事業は、前期業績に寄与した大口取引が終息したことと、主要取引先の販売低迷及び新車投入の遅れの影響を受けたことから、売上高は前期比12億16百万円減少の7億57百万円、営業利益は売上高の減少により19百万円に止まった。
(d)不動産事業
不動産事業の売上高は、一部テナントの退去で前期比11百万円減少の1億61百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7億70百万円減少し、105億69百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は16億51百万円(前連結会計年度は25億28百万円)となった。これは主に税金等調整前当期純利益3億4百万円・減価償却費11億22百万円計上したことによる。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は16億37百万円(前連結会計年度は16億59百万円)となった。鍛造事業タイ子会社におけるアクスルシャフト加工ライン増設ならびに関連設備更新等5億21百万円を含む16億38百万円の有形固定資産を取得したことなどによる。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は10億44百万円(前連結会計年度は5億72百万円)となった。これは、自己株式取得等で51億40百万円を新たに借入したが、配当金の支払い4億92百万円と自己株式取得に56億87百万円を要したことなどによる。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称金額(千円)前年比(%)
鍛造事業16,576,964△12.8
建機事業1,923,01415.3
物流事業759,007△61.6
不動産事業
合計19,258,985△15.0

(注) 1.金額は販売価格による。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3.不動産事業については、主に賃貸収入のため、生産実績は記載していない。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称受注高(千円)前年比(%)受注残高(千円)前年比(%)
鍛造事業16,181,994△13.52,579,000△12.5
建機事業1,852,12710.6289,000△5.2
物流事業750,771△61.7211,000△3.2
不動産事業
合計18,784,892△16.03,079,000△11.3

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2.不動産事業については、主に賃貸収入のため、受注実績は記載していない。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称金額(千円)前年比(%)
鍛造事業16,549,993△12.5
建機事業1,868,1269.6
物流事業757,770△61.6
不動産事業161,947△6.6
合計19,337,838△15.1

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日産自動車株式会社3,195,05714.01,855,3439.6

2.本表の金額には、消費税等は含まれていない。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計額は、365億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億80百万円の減少となった。資産の減少の主な要因は以下のとおりである。
流動資産では、現金及び預金は、税金等調整前当期純利益3億4百万円計上・減価償却11億22百万円実施や短期借入金51億40百万円調達等があったが、有形固定資産ならびに自己株式の取得や配当金の支払い等があり、前連結会計年度末に比べ7億70百万円減少した。また、売上減少により売上債権(電子記録債権含む)が7億50百万円減少し、流動資産全体では前連結会計年度末に比べ14億71百万円減少した。
固定資産では、機械装置などの取得もあり有形固定資産が4億18百万円増加したが、投資その他の資産の部で、株価下落等により投資有価証券が13億22百万円減少し、固定資産全体では前連結会計年度末に比べ9億9百万円減少した。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、123億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億28百万円増加となった。負債の増加の主な要因は以下のとおりである。
流動負債では、売上減少により仕入債務(電子記録債務含む)が7億18百万円減少したが、自己株式取得に際し資金調達をしたこともあり短期借入金が51億40百万円増加したことなどにより、流動負債全体では前連結会計年度末に比べ42億90百万円増加した。また、固定負債では、繰延税金負債が、ⅰ株式時価下落による投資有価証券の含み益減少、ⅱ子会社株式会社ジェイ・エム・ティ(以下「JMT」という。)の吸収合併に伴う税効果を背景とした減少、ⅲ海外子会社の留保利益に関わる方針変更に伴い新たに6億93百万円を計上したことにより64百万円増加した。一方、PCB処理関係費用として計上していた環境対策引当金は、概ねの処理が終了し2021年3月期中には完了見込みであることから再度見積を算定したことから1億23百万円減少となった。以上により固定負債全体では前連結会計年度末に比べ61百万円減少した。
なお、前連結会計年度末に計上していた役員退職慰労引当金は、同制度の廃止ならびに2019年6月27日に開催した定時株主総会にて役員退職慰労金打切支給が決議されたことにより、長期未払金に振替を行った。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、242億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ66億9百万円減少となった。純資産の減少の主な要因は以下のとおりである。
ⅰ親会社株主に帰属する当期純利益が2億78百万円の損失となったことと配当金の支払いにより利益剰余金が7億71百万円減少した、ⅱ自己株式の取得により自己株式勘定が56億86百万円増加した、ⅲ株価下落等により投資有価証券が減少したことを受けその他有価証券評価差額金が7億円減少した、ことなどによる。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、建機事業で一部の仮設機材の販売が増加したが、主要事業である鍛造事業において、ⅰタイ子会社で、タイ・バーツ高による輸出不振や、自動車ローンの引き締め等に伴うタイ国内での自動車生産台数が減速した影響を受けたこと ⅱ国内鍛造事業においても自動車向け・建設機械向けともに、昨年夏場以降の世界経済の減速の影響を受けたことなどから前期比34億31百万円減少の193億37百万円となった。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、売上高の減少により、前期比9億53百万円減少の7億68百万円となった。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、営業外収支で、タイ・バーツ高による受取利息の増加ならびに為替差益等もあり、前期より44百万円改善したが、営業利益減少の影響が大きく、前期比9億9百万円減少の10億89百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、ⅰ株価下落による投資有価証券評価損の計上、ⅱ海外子会社の留保利益に関わる繰延税金負債の計上、ⅲ不稼働資産の撤去に伴う費用の計上、等を行ったことから、前期比15億96百万円減少の2億78百万円の損失となった。なお、2019年10月15日に当社の完全子会社JMTを吸収合併し、その税効果として3億5百万円を計上した。
なお、セグメントごとの経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載している。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。
なお、今期のキャッシュ・フローに重要な影響を与える資本的支出は、鍛造事業において国内工場2000Tプレスライン新規増設4億35百万円をはじめ11億円の投資を計画しているが、これらの資金については自己資金を充当する予定です。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当とみとめられている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に与える見積りは、たな卸資産、固定資産、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金負債、環境対策引当金、株式給付引当金、退職給付に係る負債及び法人税等で、継続して評価を行っている。
当連結会計年度においては、固定資産において現在時価の見直しならびに不稼働資産の見直しにより、2億6百万円の減損処理を実施した。また、繰延税金負債においては海外子会社の留保利益に関わる方針の見直しにより、新たに6億93百万円の繰延税金負債を計上した。
なお、当連結会計年度末においては、新型コロナウィルス拡大の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込計画に反映させることが難しい状況にあるが、期末時点で入手可能な情報に基づいて検証等を実施した。

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