有価証券報告書-第151期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
また、当連結会計年度の期首より、米国連結子会社において従来の米国会計基準にかえてIFRSを適用しており、当該会計方針の変更を遡及適用した後の数値で比較分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により、世界各地において経済・社会活動が制限され、第1四半期に景気が大幅に悪化しました。第2四半期以降は、景気は総じて回復傾向で推移したものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大によって経済・社会活動に再び制限を受ける地域もあり、一部で弱さが残る状況となっております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による自動車生産の減少や通信・電力関連工事の遅延のほか、光ファイバの価格低下もあり、上半期を中心に厳しいものとなりました。このような環境のもと、当連結会計年度の連結決算は、売上高は、2,918,580百万円(前連結会計年度3,107,027百万円、6.1%減)と前連結会計年度比で減収となりました。利益面では、不急の費用の圧縮、設備投資の抑制などの徹底したコスト削減対策に取り組みましたが、売上減少の影響を吸収しきれず、営業利益は113,926百万円(前連結会計年度127,216百万円、10.4%減)と前連結会計年度に比べ減益、営業利益率は3.9%(前連結会計年度4.1%、0.2ポイント低下)となりました。営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより1,686百万円増の28,683百万円、営業外費用は、休止固定資産減価償却費の増加などにより4,822百万円増の28,537百万円となり、経常利益は114,072百万円(前連結会計年度130,498百万円、12.6%減)と前連結会計年度に比べ減益となりました。特別利益では投資有価証券売却益16,772百万円を計上しました。特別損失では、固定資産除却損2,980百万円、減損損失9,238百万円に加え、事業構造改善費用8,286百万円を計上し、合計では20,504百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は110,340百万円となりました。ここから法人税等41,552百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益12,444百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は56,344百万円(前連結会計年度72,720百万円、22.5%減)と前連結会計年度に比べ減益となりました。なお、下半期につきましては、売上高は1,679,293百万円、営業利益は125,340百万円、経常利益は138,115百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は98,216百万円となり、自動車生産の急回復により自動車向けの需要が高水準で推移したことに加え、全社を挙げたコスト削減対策の効果もあり、前年同期比で増収・増益、売上高と利益の各項目はいずれも下半期としては過去最高となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
自動車関連事業は、ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴム・ホースの需要が、第1四半期を中心とした新型コロナウイルス感染症の影響による自動車生産の落ち込みにより減少したため、売上高は1,602,042百万円と81,588百万円(前連結会計年度比4.8%)の減収となりました。営業利益は、売上減少に加えて、一部生産拠点のロックダウンに伴う代替生産や下期以降の需要急回復に伴う物流費の増加もあり、最大限のコスト削減対策を実施したものの、48,198百万円と20,015百万円の減益となりました。売上高営業利益率は3.0%と1.1ポイント低下しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ116,171百万円増加の1,535,415百万円となりました。
情報通信関連事業は、光・電子デバイスやアクセス系ネットワーク機器などの需要増加により、売上高は224,576百万円と7,175百万円(3.3%)の増収となりました。営業利益は、売上増加と生産性改善によるコスト削減により光ファイバの価格低下を吸収して、24,343百万円と6,508百万円の増益となりました。売上高営業利益率は10.8%と2.6ポイント上昇しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ36,679百万円増加の283,164百万円となりました。
エレクトロニクス関連事業は、携帯機器用FPCの売上は減少しましたが、電池端子用リード線などの電子ワイヤー製品の需要が増加したことに加え、前連結会計年度の第2四半期に子会社化した㈱テクノアソシエの寄与もあり、売上高は前連結会計年度比ほぼ横ばいの252,618百万円(448百万円、0.2%の増収)となりました。営業利益は、電子ワイヤー製品の売上増加と、携帯機器用FPCのコスト改善や不採算品からの撤退などの収益力回復の取り組みにより、10,047百万円と9,511百万円の増益となりました。売上高営業利益率は4.0%と3.8ポイント上昇しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7,212百万円増加の238,291百万円となりました。
環境エネルギー関連事業は、新型コロナウイルス感染症の影響によって巻線や電動車向け電池用金属多孔体(セルメット)などの自動車向けの需要が落ち込んだほか、電力ケーブルと電力工事は案件が遅延、また、建設・電販市場向けの産業用電線や住友電設㈱の電気設備工事の減少もあり、売上高は634,191百万円と78,352百万円(11.0%)の減収となりました。営業利益は、売上減少により25,024百万円と2,090百万円の減益となりました。売上高営業利益率は3.9%と0.1ポイント上昇しました。なお、工事・プラント受注高は341,678百万円(当連結会計年度末の受注残高は320,458百万円)と、前連結会計年度比27,501百万円(8.8%)増加しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ98,271百万円増加の764,852百万円となりました。
産業素材関連事業他は、超硬工具やダイヤ・CBN工具、焼結部品、ばね用鋼線、スチールコードなどの需要が新型コロナウイルス感染症の影響により特に上半期に大きく落ち込み、売上高は302,524百万円と28,826百万円(8.7%)の減収となりました。営業利益は、工場の稼働率が低下したことに伴う収益性の悪化もあり、6,660百万円と6,765百万円の減益となりました。売上高営業利益率は2.2%と1.9ポイント低下しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ114,884百万円増加の773,646百万円となりました。
なお、各セグメントの営業利益又は営業損失は、連結損益計算書の営業利益又は営業損失に対応しております。
② 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、下半期以降に自動車向けの需要が高水準で推移したことや銅価格上昇の影響により受取手形及び売掛金並びにたな卸資産が増加したことに加え、年金資産の時価上昇や当社の退職一時金制度の一部を確定給付制度から確定拠出制度に変更したことに伴う退職給付に係る資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ281,654百万円増加し、3,381,914百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、支払手形及び買掛金や借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ155,795百万円増加し1,489,408百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、配当金支払の一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や年金資産の時価上昇に伴う退職給付に係る調整累計額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ125,859百万円増加し1,892,506百万円となりました。自己資本比率は48.2%と、前連結会計年度末対比0.8ポイント低下しております。
③ キャッシュ・フロー
まず、営業活動によるキャッシュ・フローで169,656百万円の資金を獲得(前連結会計年度比94,952百万円の収入減少)しました。これは、税金等調整前当期純利益110,340百万円と減価償却費168,040百万円との合計、すなわち事業の生み出したキャッシュ・フローが278,380百万円あり、これに運転資本の増減などを差し引いた結果であります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、163,430百万円の資金を使用(前連結会計年度比14,590百万円の支出減少)しました。これは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出166,831百万円などがあったことによるものであります。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・
キャッシュ・フローは、6,226百万円のプラス(前連結会計年度は86,588百万円のプラス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、13,099百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,277百万円の資金の減少)となりました。これは、借入金の増加額やコマーシャル・ペーパーの発行による収入から、配当金の支払などを差し引いたことによるものであります。
以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,430百万円(1.0%)増加し251,441百万円となりました。また、当連結会計年度末における有利子負債は、前連結会計年度末より48,825百万円増加し685,087百万円となり、有利子負債から現金及び現金同等物を差し引いたネット有利子負債は、46,395百万円増加し433,646百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社及び連結子会社の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績」に記載のセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績等の状況の分析
当社グループは、中期経営計画「22VISION」において、経営上の目標の達成状況を、売上高、営業利益、ROIC及びROEを重要な指標として測定することとしております。
当連結会計年度における「売上高」は2,918,580百万円(前連結会計年度比188,447百万円減)、「営業利益」は113,926百万円(前連結会計年度比13,290百万円減)、「ROIC」は4.6%(前連結会計年度比0.8ポイント低下)、「ROE」は3.6%(前連結会計年度比1.1ポイント低下)と、いずれの指標も前年を下回る結果となりました。なお、営業利益の前連結会計年度比での増減要因は以下のとおりとなっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析、資本の財源及び資金の流動性に係る状況
当社グループの資金需要のうち主なものは、事業運営に必要な設備資金や運転資金であり、必要資金については自己資金の充当及び金融機関からの借入や社債発行等により調達しております。
当社グループは、中期経営計画「22VISION」において、健全かつ強固な財務体質を維持することを基本方針とし、自己資本比率を50%水準に維持することとしております。また、資金の流動性を確保するために、金融機関とコミットメントライン契約を締結するとともに、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所(JCR)より「AA(長期)、J-1+(短期)」、格付投資情報センター(R&I)より「AA-(長期)、a-1+(短期)」の格付を取得しております。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。また、当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5 経理の状況」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
また、当連結会計年度の期首より、米国連結子会社において従来の米国会計基準にかえてIFRSを適用しており、当該会計方針の変更を遡及適用した後の数値で比較分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
| 売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 経常利益 (百万円) | 親会社株主に帰属 する当期純利益 (百万円) | |
| 当連結会計年度 | 2,918,580 | 113,926 | 114,072 | 56,344 |
| 前連結会計年度 | 3,107,027 | 127,216 | 130,498 | 72,720 |
| 増減率(%) | △6.1 | △10.4 | △12.6 | △22.5 |
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行により、世界各地において経済・社会活動が制限され、第1四半期に景気が大幅に悪化しました。第2四半期以降は、景気は総じて回復傾向で推移したものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大によって経済・社会活動に再び制限を受ける地域もあり、一部で弱さが残る状況となっております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による自動車生産の減少や通信・電力関連工事の遅延のほか、光ファイバの価格低下もあり、上半期を中心に厳しいものとなりました。このような環境のもと、当連結会計年度の連結決算は、売上高は、2,918,580百万円(前連結会計年度3,107,027百万円、6.1%減)と前連結会計年度比で減収となりました。利益面では、不急の費用の圧縮、設備投資の抑制などの徹底したコスト削減対策に取り組みましたが、売上減少の影響を吸収しきれず、営業利益は113,926百万円(前連結会計年度127,216百万円、10.4%減)と前連結会計年度に比べ減益、営業利益率は3.9%(前連結会計年度4.1%、0.2ポイント低下)となりました。営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより1,686百万円増の28,683百万円、営業外費用は、休止固定資産減価償却費の増加などにより4,822百万円増の28,537百万円となり、経常利益は114,072百万円(前連結会計年度130,498百万円、12.6%減)と前連結会計年度に比べ減益となりました。特別利益では投資有価証券売却益16,772百万円を計上しました。特別損失では、固定資産除却損2,980百万円、減損損失9,238百万円に加え、事業構造改善費用8,286百万円を計上し、合計では20,504百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は110,340百万円となりました。ここから法人税等41,552百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益12,444百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は56,344百万円(前連結会計年度72,720百万円、22.5%減)と前連結会計年度に比べ減益となりました。なお、下半期につきましては、売上高は1,679,293百万円、営業利益は125,340百万円、経常利益は138,115百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は98,216百万円となり、自動車生産の急回復により自動車向けの需要が高水準で推移したことに加え、全社を挙げたコスト削減対策の効果もあり、前年同期比で増収・増益、売上高と利益の各項目はいずれも下半期としては過去最高となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
| 売上高 | 営業利益又は営業損失 | |||||
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減率 (%) | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 自動車 | 1,683,630 | 1,602,042 | △4.8 | 68,213 | 48,198 | △29.3 |
| 情報通信 | 217,401 | 224,576 | 3.3 | 17,835 | 24,343 | 36.5 |
| エレクトロニクス | 252,170 | 252,618 | 0.2 | 536 | 10,047 | - |
| 環境エネルギー | 712,543 | 634,191 | △11.0 | 27,114 | 25,024 | △7.7 |
| 産業素材他 | 331,350 | 302,524 | △8.7 | 13,425 | 6,660 | △50.4 |
| 合計 | 3,197,094 | 3,015,951 | △5.7 | 127,123 | 114,272 | △10.1 |
| 調整額 | △90,067 | △97,371 | - | 93 | △346 | - |
| 連結損益計算書 計上額 | 3,107,027 | 2,918,580 | △6.1 | 127,216 | 113,926 | △10.4 |
自動車関連事業は、ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴム・ホースの需要が、第1四半期を中心とした新型コロナウイルス感染症の影響による自動車生産の落ち込みにより減少したため、売上高は1,602,042百万円と81,588百万円(前連結会計年度比4.8%)の減収となりました。営業利益は、売上減少に加えて、一部生産拠点のロックダウンに伴う代替生産や下期以降の需要急回復に伴う物流費の増加もあり、最大限のコスト削減対策を実施したものの、48,198百万円と20,015百万円の減益となりました。売上高営業利益率は3.0%と1.1ポイント低下しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ116,171百万円増加の1,535,415百万円となりました。
情報通信関連事業は、光・電子デバイスやアクセス系ネットワーク機器などの需要増加により、売上高は224,576百万円と7,175百万円(3.3%)の増収となりました。営業利益は、売上増加と生産性改善によるコスト削減により光ファイバの価格低下を吸収して、24,343百万円と6,508百万円の増益となりました。売上高営業利益率は10.8%と2.6ポイント上昇しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ36,679百万円増加の283,164百万円となりました。
エレクトロニクス関連事業は、携帯機器用FPCの売上は減少しましたが、電池端子用リード線などの電子ワイヤー製品の需要が増加したことに加え、前連結会計年度の第2四半期に子会社化した㈱テクノアソシエの寄与もあり、売上高は前連結会計年度比ほぼ横ばいの252,618百万円(448百万円、0.2%の増収)となりました。営業利益は、電子ワイヤー製品の売上増加と、携帯機器用FPCのコスト改善や不採算品からの撤退などの収益力回復の取り組みにより、10,047百万円と9,511百万円の増益となりました。売上高営業利益率は4.0%と3.8ポイント上昇しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7,212百万円増加の238,291百万円となりました。
環境エネルギー関連事業は、新型コロナウイルス感染症の影響によって巻線や電動車向け電池用金属多孔体(セルメット)などの自動車向けの需要が落ち込んだほか、電力ケーブルと電力工事は案件が遅延、また、建設・電販市場向けの産業用電線や住友電設㈱の電気設備工事の減少もあり、売上高は634,191百万円と78,352百万円(11.0%)の減収となりました。営業利益は、売上減少により25,024百万円と2,090百万円の減益となりました。売上高営業利益率は3.9%と0.1ポイント上昇しました。なお、工事・プラント受注高は341,678百万円(当連結会計年度末の受注残高は320,458百万円)と、前連結会計年度比27,501百万円(8.8%)増加しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ98,271百万円増加の764,852百万円となりました。
産業素材関連事業他は、超硬工具やダイヤ・CBN工具、焼結部品、ばね用鋼線、スチールコードなどの需要が新型コロナウイルス感染症の影響により特に上半期に大きく落ち込み、売上高は302,524百万円と28,826百万円(8.7%)の減収となりました。営業利益は、工場の稼働率が低下したことに伴う収益性の悪化もあり、6,660百万円と6,765百万円の減益となりました。売上高営業利益率は2.2%と1.9ポイント低下しました。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ114,884百万円増加の773,646百万円となりました。
なお、各セグメントの営業利益又は営業損失は、連結損益計算書の営業利益又は営業損失に対応しております。
② 財政状態
| 資産合計 (百万円) | 負債合計 (百万円) | 純資産合計 (百万円) | 自己資本比率 (%) | |
| 当連結会計年度末 | 3,381,914 | 1,489,408 | 1,892,506 | 48.2 |
| 前連結会計年度末 | 3,100,260 | 1,333,613 | 1,766,647 | 49.0 |
| 増減 | 281,654 | 155,795 | 125,859 | △0.8 |
当連結会計年度末の資産合計は、下半期以降に自動車向けの需要が高水準で推移したことや銅価格上昇の影響により受取手形及び売掛金並びにたな卸資産が増加したことに加え、年金資産の時価上昇や当社の退職一時金制度の一部を確定給付制度から確定拠出制度に変更したことに伴う退職給付に係る資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ281,654百万円増加し、3,381,914百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、支払手形及び買掛金や借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ155,795百万円増加し1,489,408百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、配当金支払の一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や年金資産の時価上昇に伴う退職給付に係る調整累計額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ125,859百万円増加し1,892,506百万円となりました。自己資本比率は48.2%と、前連結会計年度末対比0.8ポイント低下しております。
③ キャッシュ・フロー
| 営業活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 投資活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 財務活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 現金及び現金同等物の残高 (百万円) | |
| 当連結会計年度 | 169,656 | △163,430 | △13,099 | 251,441 |
| 前連結会計年度 | 264,608 | △178,020 | △1,277 | 249,011 |
| 増減 | △94,952 | 14,590 | △11,822 | 2,430 |
まず、営業活動によるキャッシュ・フローで169,656百万円の資金を獲得(前連結会計年度比94,952百万円の収入減少)しました。これは、税金等調整前当期純利益110,340百万円と減価償却費168,040百万円との合計、すなわち事業の生み出したキャッシュ・フローが278,380百万円あり、これに運転資本の増減などを差し引いた結果であります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、163,430百万円の資金を使用(前連結会計年度比14,590百万円の支出減少)しました。これは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出166,831百万円などがあったことによるものであります。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・
キャッシュ・フローは、6,226百万円のプラス(前連結会計年度は86,588百万円のプラス)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、13,099百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,277百万円の資金の減少)となりました。これは、借入金の増加額やコマーシャル・ペーパーの発行による収入から、配当金の支払などを差し引いたことによるものであります。
以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より2,430百万円(1.0%)増加し251,441百万円となりました。また、当連結会計年度末における有利子負債は、前連結会計年度末より48,825百万円増加し685,087百万円となり、有利子負債から現金及び現金同等物を差し引いたネット有利子負債は、46,395百万円増加し433,646百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社及び連結子会社の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績」に記載のセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績等の状況の分析
当社グループは、中期経営計画「22VISION」において、経営上の目標の達成状況を、売上高、営業利益、ROIC及びROEを重要な指標として測定することとしております。
当連結会計年度における「売上高」は2,918,580百万円(前連結会計年度比188,447百万円減)、「営業利益」は113,926百万円(前連結会計年度比13,290百万円減)、「ROIC」は4.6%(前連結会計年度比0.8ポイント低下)、「ROE」は3.6%(前連結会計年度比1.1ポイント低下)と、いずれの指標も前年を下回る結果となりました。なお、営業利益の前連結会計年度比での増減要因は以下のとおりとなっております。
| 前期営業利益 | 127,216 | 百万円 |
| 新型コロナウイルス感染症の影響 | △50,000 | |
| 売値の低下・品種構成の変化 | △44,100 | |
| 銅価・資材価格変動の影響 | △5,100 | |
| 売上数量の増加 | 41,700 | |
| 原価の低減 | 38,300 | |
| その他 | 5,910 | |
| 当期営業利益 | 113,926 |
② キャッシュ・フローの状況の分析、資本の財源及び資金の流動性に係る状況
当社グループの資金需要のうち主なものは、事業運営に必要な設備資金や運転資金であり、必要資金については自己資金の充当及び金融機関からの借入や社債発行等により調達しております。
当社グループは、中期経営計画「22VISION」において、健全かつ強固な財務体質を維持することを基本方針とし、自己資本比率を50%水準に維持することとしております。また、資金の流動性を確保するために、金融機関とコミットメントライン契約を締結するとともに、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所(JCR)より「AA(長期)、J-1+(短期)」、格付投資情報センター(R&I)より「AA-(長期)、a-1+(短期)」の格付を取得しております。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。また、当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5 経理の状況」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。