有価証券報告書-第79期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 9:07
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界景気の拡大により輸出や生産面の好調が続き、それらの影響を受け企業の設備投資も堅調に推移し、また雇用環境の改善や賃上げの浸透に伴い個人消費も持ち直すと共に、インバウンド消費などの恩恵を受けた小売業やサービス業などの業績が向上し、国内の景気全般としては底堅く推移いたしました。
一方、米国の保護主義的な通商政策や円高の進行などにより、外需における不透明感が強まり、朝鮮半島情勢の行方など海外経済にやや不確実性も見られたものの、米国の景気回復は着実に続いており、アジアの地域経済も順調であったことから、世界経済は堅調な回復基調を辿りました。
当社グループの主な事業分野である建設・土木業界におきましては、オリンピック関連の建設投資による底堅い内需に加え、戸建住宅及び共同住宅などの住宅部門は順調な伸びを示し、民間非住宅建設投資においても企業業績の好調さに伴い相応の復調はあったものの、鉄筋コンクリート構造の建築物につきましては、建設現場における鉄筋工や型枠大工などの不足や人件費の高騰などの影響により、短納期かつ経済性優先の鉄骨構造の建築物などへのシフト傾向が強まり、当社の主要製品であるワイヤーメッシュ及びフープの販売は伸び悩み、当社を取り巻く市場環境は依然として厳しい状況が続きました。
このような環境において当社グループは、建設現場への迅速かつ確実なデリバリー体制の強化を図ると共に品質本位の製品供給に努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3億25百万円増加し 149億31百万円となりました。主な要因としましては、原材料及び貯蔵品が5億78百万円、建設仮勘定が1億92百万円それぞれ増加しましたが、現金及び預金が2億27百万円、機械装置及び運搬具が1億23百万円、土地が94百万円それぞれ減少したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末比5億90百万円増加の41億72百万円となりました。主な要因としましては、支払手形及び買掛金が3億74百万円、短期借入金が1億69百万円、それぞれ増加したことによるものです。
純資産は、利益剰余金が1億85百万円、その他有価証券評価差額金が92百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末比2億65百万円減少の107億58百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、118億8百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
損益面におきましては、前期末から国内外の鉄鋼メーカーによる急激な値上げ攻勢が起こり、深刻な材料高が続くとともに鉄筋需要の伸びも鈍化した結果、当業界全体として最終需要先に対する価格転嫁が遅れ、昨今の輸送費コストの急激な上昇などと相まって、営業損失は1億63百万円(前年同期は営業利益2億43百万円)となり、為替差益等を計上したことにより、経常損失は31百万円(前年同期は経常利益3億51百万円)となり、一部投資有価証券の売却により、財務体質の健全性維持にも努めましたが、減損処理の実施、繰延税金資産の取崩し等により、親会社株主に帰属する当期純損失が61百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益3億39百万円)となりました。
また当社グループの事業区分は単一セグメントであるため、記載は省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億27百万円減少し、当連結会計年度末には23億39百万円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果支出した資金は3億50百万円(前年同期は6億73百万円の獲得)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益4百万円、減価償却費1億81百万円、減損損失1億96百万円がありましたが、たな卸資産が7億55百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は76百万円(前年同期は1億63百万円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得2億61百万円、関係会社貸付けによる支出28百万円がありましたが、投資有価証券売却による収入3億66百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は45百万円(前年同期は2億31百万円の支出)となりました。
これは主に短期借入金の純増額1億69百万円と配当金の支払額1億22百万円を計上したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
土木建築用資材(千円)8,661,087112.2
合計(千円)8,661,087112.2

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当社グループの当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
土木建築用資材(千円)1,422,980103.5
合計(千円)1,422,980103.5

(注)1.金額は仕入価額によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
C.受注実績
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループの当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
土木建築用資材(千円)11,808,568105.5
合計(千円)11,808,568105.5

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
これらの見積りについては過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りそのものに不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ6億円増加して90億73百万円となりました。
主たる要因は、原材料及び貯蔵品が5億78百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ41百万円減少して49億33百万円となりました。
主たる要因は、建設仮勘定が1億92百万円増加しましたが、建物及び構築物が19百万円、機械装置及び運搬具が1億23百万円、土地が94百万円それぞれ減少したことによるものであります。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ5百万円増加して59百万円となりました。
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ2億39百万円減少して8億64百万円となりました。
主たる要因は、投資有価証券が2億68百万円減少したことによるものであります。
以上の結果、固定資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億74百万円減少して58億57百万円となりました。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ6億29百万円増加して35億71百万円となりました。
これは主に、支払手形及び買掛金が3億74百万円、短期借入金が1億69百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末に比べ38百万円減少して6億1百万円となりました。
主たる要因は、その他固定負債が2億68百万円増加しましたが、役員退職慰労引当金が3億4百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
資本剰余金は、自己株式処分差益により2百万円増加して12億9百万円となりました。
利益剰余金は、剰余金の配当1億23百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上61百万円により、83億1百万円となりました。
自己株式の控除額は、8百万円減少しました。
その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金92百万円の減少などにより61百万円となりました。
以上の結果、純資産の部の合計は、前連結会計年度末に比べ2億65百万円減少して 107億58百万円となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
建設現場への迅速かつ確実なデリバリー体制の強化を図るとともに品質本位の製品供給に努めました結果、当社グループの連結会計年度の売上高は、118億8百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、前連結会計年度に比べ10億10百万円増加して99億23百万円となりました。
売上高は、値上げの進行により増加しましたが、高騰し続けた材料価格相場に対して、販売価格転嫁の遅れが影響したことなどにより、売上原価が増加して、前連結会計年度に比べ売上原価率においては 4.4ポイント悪化しております。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ12百万円増加して20億49百万円となりました。
主たる要因は、運搬費が10百万円増加したことによるものであります。
(営業損益)
前連結会計年度は2億43百万円の営業利益でしたが、当連結会計年度は1億63百万円の営業損失となりました。
(営業外収益・費用)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ25百万円増加して1億42百万円となりました。
主たる要因は、為替差益が16百万円、受取配当金が5百万円それぞれ増加したことによるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ1百万円増加して10百万円となりました。
(経常損益)
前連結会計年度は3億51百万円の経常利益でしたが、当連結会計年度は31百万円の経常損失となりました。
(特別利益・損失)
特別利益は、前連結会計年度に比べ2億34百万円増加しました。
主たる要因は、投資有価証券売却益2億29百万円を計上したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ1億94百万円増加し、1億98百万円となりました。
主たる要因は、減損損失1億96百万円を計上したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
前連結会計年度は3億39百万円の親会社株主に帰属する当期純利益でしたが、当連結会計年度は61百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
当社グループの営業基盤である民間非住宅建設投資におきましては、オリンピックの関連事業など特異な建設需要を除き、将来的にも少子高齢化等による人口減少の要因を抱え、建設事業全体としましても必ずしも順調な成長分野とは言えない状況です。
そのような中、当社グループの経営成績等に重要な影響を与えた要因としましては、主たる製品である溶接金網が、近年の建築構造の変化により需要量が減少しつつあるという状況が挙げられます。2017年度の建築着工面積全体に占める鉄筋コンクリート構造の割合は、5年前に比し17%と3ポイント低下し、一方、鉄骨構造は38%と3ポイント上昇しており、特に従来鉄筋構造が主流であった学校や病院、近年増加傾向にあるホテルの建設等が、短納期かつ建築費の経済的理由から、鉄骨構造へのシフトが見られ、それらによる受注物件の減少が価格競争に拍車を掛ける要因となっていることから、当社グループはこれらの傾向を今後の鉄筋需要の先行指標として重要視しております。
当連結会計年度におきましては、国内外の材料価格の急激な高騰に対する製品価格の値上げが追いつかず、赤字計上の大きな要因となったことから、今後業界全体としての適正利潤の確保が重要な課題と考えております。
今後における当社グループの経営への対応としましては、生産性の効率化及びコストの構造改革が急務と考えており、そのためには将来を見据えた新たな機械設備への投資も実施し、高品質を維持しつつコスト競争力の強化を図り、製品供給体制の再構築とサービスの向上に努めてまいります。
また、IT化を推し進めながら業務の効率化とともに業績管理の強化・向上も図ってまいります。
c.キャッシュ・フローの状況についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、材料及び商品仕入資金としての運転資金並びに労務費、経費、人件費等その他の経費であります。
近年の資金投資の状況は、新販売管理システムへの投資及び労務管理の効率化を図る目的でのソフトウエア購入費であり、その他は、主として設備の更新及び改良によるものであります。
これらは、基本的に自己資金を主な充当原資としており、不足が生じる場合のみ金融機関からの短期融資にて賄っている状況です。
当連結会計年度のキャッシュ・フローにおいても、営業キャッシュ・フローは主として材料仕入による支出であり、材料価格の高騰により支出額は膨らんだものの、材料の調達管理、製品価格への値上げも着実に実施しており、また取引金融機関とも良好な関係が維持できていることから、当社グループの事業展開に必要な資金の流動性は十分に確保されているものと考えております。

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