有価証券報告書-第78期(2024/08/01-2025/07/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概況は、次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、ウクライナ・中東情勢を巡るリスクの継続、中国経済の停滞、物価上昇の継続や米国の相互関税の発動などの影響を受け、先行き不透明な状況が続きました。また、諸資材及び物流費等の高騰も続いています。
鋼製物置市場においては、住宅着工が資材価格の高騰や人的資源不足などの要因から不安定な状況が続き需要が減少するなか、物価上昇に伴い個人消費が振るわなかった影響などもあり、市況は弱含みで推移しました。オフィス家具市場においては、新しい働き方に対応したオフィスの移転需要やリニューアル需要などが増え、市況は堅調に推移しました。また、当連結会計年度においては、仕入価格上昇の影響で材料価格は前期の水準を上回って高値圏で推移しました。
このような環境のもと、当社グループは、売上高、営業利益の拡大を目指しましたが、仕入単価の上昇、減価償却費・エネルギーコスト・労務費等の増加、及び生産高低下に伴う原価率の上昇により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期に比べ減少しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高41,905百万円(前期比1.2%減)、営業利益1,865百万円(前期比39.1%減)、経常利益2,197百万円(前期比35.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,546百万円(前期比36.7%減)となりました。
・2025年7月期実績
■売上高:減収 オフィス家具事業等の売上減
■損 益:減益 減収・原価率上昇等の影響
(注)予想比較は、2025年2月28日に公表した連結業績予想値との比較です。
ⅰ)売上高
鋼製物置事業の減収(前期比23百万円減)とオフィス家具事業の減収(前期比484百万円減)により、売上高は前期に比べ508百万円減少して41,905百万円(前期比1.2%減)となりました。
・売上高の推移(単位:百万円)
ⅱ)営業利益・経常利益
営業利益は、前期に比べ1,199百万円減少して1,865百万円(前期比39.1%減)となりました。減収や原価率上昇による利益の押し下げ要因により、営業利益は減益となりました。営業外損益は、前期に比べ5百万円減少して332百万円の利益(純額)となりました。この結果、経常利益は、前期に比べ1,204百万円減少して2,197百万円(前期比35.4%減)となりました。
・営業利益の増減分析(単位:百万円)
ⅲ)税金等調整前当期純利益
前期に投資有価証券売却益や受取保険金等を特別利益に計上していたことの反動から、特別損益は前期の72百万円の利益(純額)に対し25百万円の利益(純額)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ1,252百万円減少して2,222百万円(前期比36.0%減)となりました。
ⅳ)親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等費用は、前期の1,032百万円に対し675百万円となり、税効果会計適用後の法人税等の負担率は30.4%となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ895百万円減少して1,546百万円(前期比36.7%減)となりました。
なお、1株当たり当期純利益金額は、前期の148円91銭に対し95円97銭となり、自己資本当期純利益率は、3.5%(前期比2.2ポイント減)となりました。
ⅴ)減価償却前営業利益
減価償却前営業利益は、前期に比べ1,041百万円減少して3,844百万円(前期比21.3%減)となりました。この結果、売上高減価償却前営業利益率は9.2%(前期比2.3ポイント減)となりました。
ⅵ)セグメントの経営成績
当社グループは、「鋼製物置」「オフィス家具」の2つの報告セグメントに区分して評価、開示しています。セグメントの業績は、以下のとおりです。
・2025年7月期 セグメント情報
(注)セグメントの売上高については、外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計額を記載しています。
(鋼製物置)
鋼製物置事業については、物価上昇の継続による個人消費の伸び悩みの影響を受け、需要は弱含みで推移しました。このような状況のもと、当社グループは、製品説明会・勉強会の開催、用途開発の取り組みなど、積極的な営業活動を展開しました。また、建築対応製品(FORTA)の顧客認知度向上や、高い耐風圧性能を実現したガレージ機種の追加、居住性を備えて様々な用途に対応できる新製品「como space(コモ・スペース)」の発売など、製品ラインアップの充実にも取り組みました。
この結果、売上高は29,218百万円(前期比0.2%減)、セグメント利益は2,468百万円(前期比34.3%減)となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具事業については、コミュニケーションの活性化を図るオープンオフィス化や人材確保などに繋がるオフィスの移転・改装は増加しており、オフィス環境の見直し需要が好調に推移しました。このような状況を踏まえ、当社グループは、積極的な提案営業により受注の積上げに取り組みましたが、価格競争の影響を受け、オフィス移転・リニューアル案件の獲得が停滞しました。
この結果、売上高は12,687百万円(前期比3.7%減)、セグメント利益は318百万円(前期比12.5%減)となりました。
ⅶ)予想との比較
当連結会計年度の予想に対する実績は、以下のとおりです。
(注) 予想は、2025年2月28日に公表した連結業績予想値等です。
当連結会計年度の予想に対し、売上高は41,905百万円(達成率97.9%)、営業利益は1,865百万円(達成率106.6%)、経常利益は2,197百万円(達成率106.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,546百万円(達成率109.7%)、売上高経常利益率は5.2%となりました。
鋼製物置事業では、物価高に伴い消費マインドが冷え込み、耐久消費財の需要低迷が続いたこと。オフィス家具事業では、市況が好調であったものの、価格競争が厳しかった影響から、全体の受注が想定以上に減少したことから、売上高は予想を下回りました。損益につきましては、減収により売上総利益が減少しましたが、販管費の削減に努めた結果、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、予想を上回りました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりです。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ228百万円減少して31,290百万円となりました。主な変動要因は、受取手形及び売掛金の減少756百万円、電子記録債権の増加195百万円、有価証券の増加299百万円、商品及び製品の減少105百万円、流動資産のその他に含まれる未収入金の増加133百万円です。固定資産は、前連結会計年度末に比べ846百万円減少して28,176百万円となりました。主な変動要因は、減価償却費の発生による機械装置及び運搬具の減少765百万円、生産移管等による建設仮勘定の増加807百万円、無形固定資産のその他に含まれるソフトウエアの増加255百万円、投資有価証券の減少606百万円、退職給付に係る資産の増加165百万円、繰延税金資産の減少217百万円、及び投資その他の資産のその他に含まれる保険積立金の減少459百万円です。
この結果、資産合計は59,467百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,075百万円減少しました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,224百万円減少して12,932百万円となりました。主な変動要因は、支払手形及び買掛金の減少1,083百万円、電子記録債務の増加656百万円、未払法人税等の減少400百万円、流動負債のその他に含まれる設備関係電子記録債務の減少443百万円です。固定負債は、前連結会計年度末に比べ301百万円減少して2,515百万円となりました。主な変動要因は、固定負債のその他に含まれる長期未払金の減少259百万円です。
この結果、負債合計は15,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,525百万円減少しました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ450百万円増加して44,020百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加1,546百万円、配当金の支払による利益剰余金の減少683百万円、及び自己株式取得等による自己株式(控除項目)の増加438百万円です。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.0ポイント増加して74.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ55百万円減少して16,047百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,018百万円の収入(前連結会計年度は3,714百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,222百万円及び減価償却費の発生2,001百万円による収入と、法人税等の支払額1,020百万円及び仕入債務の減少額427百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,887百万円の支出(前連結会計年度は2,263百万円の支出)となりました。この主な要因は、定期預金の払戻2,500百万円、保険積立金の解約529百万円、及び投資有価証券の償還400百万円による収入と、定期預金の預入2,500百万円及び有形固定資産の取得2,325百万円の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,185百万円の支出(前連結会計年度は1,402百万円の支出)となりました。この主な要因は、配当金の支払額683百万円及び自己株式の取得500百万円の支出によるものです。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しています。
② 受注実績
当社の生産は、過去の販売実績及び需要予測等を考慮し、これに基づいて勘案された見込生産ですが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っています。
(注)金額は販売価格によっています。
③ 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
・当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
キャッシュ・フローの詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
(注)自己資本比率:純資産/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しています。
*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています。
*営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に記載の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」等を使用しています。
④ 資金の源泉と流動性
当社グループは、資金需要を満たすための資金は、原則として営業活動によるキャッシュ・フローを財源とし、自己資金又は銀行借入により資金調達することを基本方針としています。資金調達の際には、適切な手元資金の水準、期間及び金利等の調達条件、自己資本比率といった財務諸表への影響度を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して行います。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、16,047百万円です。当連結会計年度末において借入金はありませんが、当連結会計年度末現在において、当社グループは総額7,350百万円の当座貸越契約を複数の金融機関との間で締結しています。
資金の配分については、円滑な事業活動及び安全性を確保するための手元資金を確保しつつ、企業価値向上に資する配分に努めていきます。企業価値向上のための資金配分については、設備投資を推進するとともに、適切な株主還元を行います。
株主還元は、経営における最重要課題の一つと考えており、安定的配当を確保しつつ、経営体質の強化を図るための内部留保や業績等を総合的に勘案し、状況に応じた株主還元を行っていきます。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
⑤ 設備投資と減価償却費
当連結会計年度は、生産移管に係る富岡工場・生産設備の新設や犬山社員寮の新築などの設備投資を行いました。当連結会計年度の設備投資額は2,270百万円であり、全額自己資金で対応しました。
なお、当連結会計年度における減価償却費(無形固定資産を含む)は、前期に比べ158百万円増加して2,001百万円となりました。有形固定資産の減価償却費は1,910百万円であり、前期に比べ163百万円増加しました。前期差の主な要因は、機械装置に関する償却の増加です。
(設備投資と減価償却費のトレンド)
(4) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載しています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行っています。経営者は、これらの見積りについて過去の経験・実績や現在及び見込まれる経済状況などを勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果になる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針等、会計上の見積り及び見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えています。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・課税に基づいて、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概況は、次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、景気は緩やかな回復傾向にあるものの、ウクライナ・中東情勢を巡るリスクの継続、中国経済の停滞、物価上昇の継続や米国の相互関税の発動などの影響を受け、先行き不透明な状況が続きました。また、諸資材及び物流費等の高騰も続いています。
鋼製物置市場においては、住宅着工が資材価格の高騰や人的資源不足などの要因から不安定な状況が続き需要が減少するなか、物価上昇に伴い個人消費が振るわなかった影響などもあり、市況は弱含みで推移しました。オフィス家具市場においては、新しい働き方に対応したオフィスの移転需要やリニューアル需要などが増え、市況は堅調に推移しました。また、当連結会計年度においては、仕入価格上昇の影響で材料価格は前期の水準を上回って高値圏で推移しました。
このような環境のもと、当社グループは、売上高、営業利益の拡大を目指しましたが、仕入単価の上昇、減価償却費・エネルギーコスト・労務費等の増加、及び生産高低下に伴う原価率の上昇により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期に比べ減少しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高41,905百万円(前期比1.2%減)、営業利益1,865百万円(前期比39.1%減)、経常利益2,197百万円(前期比35.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,546百万円(前期比36.7%減)となりました。
・2025年7月期実績
■売上高:減収 オフィス家具事業等の売上減
■損 益:減益 減収・原価率上昇等の影響
| (単位:百万円) | 実 績 | 前期比較 | 予想比較(注) |
| 売上高 | 41,905 | △508 (△1.2%) | △914 (△2.1%) |
| 営業利益 [営業利益率] | 1,865 [4.5%] | △1,199 (△39.1%) | +115 (+6.6%) |
| 経常利益 [経常利益率] | 2,197 [5.2%] | △1,204 (△35.4%) | +127 (+6.2%) |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,546 | △895 (△36.7%) | +136 (+9.7%) |
(注)予想比較は、2025年2月28日に公表した連結業績予想値との比較です。
ⅰ)売上高
鋼製物置事業の減収(前期比23百万円減)とオフィス家具事業の減収(前期比484百万円減)により、売上高は前期に比べ508百万円減少して41,905百万円(前期比1.2%減)となりました。
・売上高の推移(単位:百万円)
ⅱ)営業利益・経常利益営業利益は、前期に比べ1,199百万円減少して1,865百万円(前期比39.1%減)となりました。減収や原価率上昇による利益の押し下げ要因により、営業利益は減益となりました。営業外損益は、前期に比べ5百万円減少して332百万円の利益(純額)となりました。この結果、経常利益は、前期に比べ1,204百万円減少して2,197百万円(前期比35.4%減)となりました。
・営業利益の増減分析(単位:百万円)
ⅲ)税金等調整前当期純利益前期に投資有価証券売却益や受取保険金等を特別利益に計上していたことの反動から、特別損益は前期の72百万円の利益(純額)に対し25百万円の利益(純額)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前期に比べ1,252百万円減少して2,222百万円(前期比36.0%減)となりました。
ⅳ)親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等費用は、前期の1,032百万円に対し675百万円となり、税効果会計適用後の法人税等の負担率は30.4%となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ895百万円減少して1,546百万円(前期比36.7%減)となりました。
なお、1株当たり当期純利益金額は、前期の148円91銭に対し95円97銭となり、自己資本当期純利益率は、3.5%(前期比2.2ポイント減)となりました。
ⅴ)減価償却前営業利益
減価償却前営業利益は、前期に比べ1,041百万円減少して3,844百万円(前期比21.3%減)となりました。この結果、売上高減価償却前営業利益率は9.2%(前期比2.3ポイント減)となりました。
ⅵ)セグメントの経営成績
当社グループは、「鋼製物置」「オフィス家具」の2つの報告セグメントに区分して評価、開示しています。セグメントの業績は、以下のとおりです。
・2025年7月期 セグメント情報
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | セグメント利益 (百万円) |
| 鋼製物置 | 29,218 (△0.2%) | 2,468 (△34.3%) |
| オフィス家具 | 12,687 (△3.7%) | 318 (△12.5%) |
(注)セグメントの売上高については、外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計額を記載しています。
(鋼製物置)
鋼製物置事業については、物価上昇の継続による個人消費の伸び悩みの影響を受け、需要は弱含みで推移しました。このような状況のもと、当社グループは、製品説明会・勉強会の開催、用途開発の取り組みなど、積極的な営業活動を展開しました。また、建築対応製品(FORTA)の顧客認知度向上や、高い耐風圧性能を実現したガレージ機種の追加、居住性を備えて様々な用途に対応できる新製品「como space(コモ・スペース)」の発売など、製品ラインアップの充実にも取り組みました。
この結果、売上高は29,218百万円(前期比0.2%減)、セグメント利益は2,468百万円(前期比34.3%減)となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具事業については、コミュニケーションの活性化を図るオープンオフィス化や人材確保などに繋がるオフィスの移転・改装は増加しており、オフィス環境の見直し需要が好調に推移しました。このような状況を踏まえ、当社グループは、積極的な提案営業により受注の積上げに取り組みましたが、価格競争の影響を受け、オフィス移転・リニューアル案件の獲得が停滞しました。
この結果、売上高は12,687百万円(前期比3.7%減)、セグメント利益は318百万円(前期比12.5%減)となりました。
ⅶ)予想との比較
当連結会計年度の予想に対する実績は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) | 予想(注) | 実績 | 達成率 |
| 売上高 | 42,820 | 41,905 | 97.9% |
| 営業利益 (営業利益率) | 1,750 (4.1%) | 1,865 (4.5%) | 106.6% - |
| 経常利益 (経常利益率) | 2,070 (4.9%) | 2,197 (5.2%) | 106.2% - |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,410 | 1,546 | 109.7% |
| 減価償却前営業利益 (減価償却前営業利益率) | 3,683 (8.6%) | 3,844 (9.2%) | 104.4% - |
(注) 予想は、2025年2月28日に公表した連結業績予想値等です。
当連結会計年度の予想に対し、売上高は41,905百万円(達成率97.9%)、営業利益は1,865百万円(達成率106.6%)、経常利益は2,197百万円(達成率106.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,546百万円(達成率109.7%)、売上高経常利益率は5.2%となりました。
鋼製物置事業では、物価高に伴い消費マインドが冷え込み、耐久消費財の需要低迷が続いたこと。オフィス家具事業では、市況が好調であったものの、価格競争が厳しかった影響から、全体の受注が想定以上に減少したことから、売上高は予想を下回りました。損益につきましては、減収により売上総利益が減少しましたが、販管費の削減に努めた結果、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、予想を上回りました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりです。
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 流動資産 | 31,519 | 31,290 | △228 |
| 固定資産 | 29,023 | 28,176 | △846 |
| 資産合計 | 60,542 | 59,467 | △1,075 |
| 流動負債 | 14,156 | 12,932 | △1,224 |
| 固定負債 | 2,816 | 2,515 | △301 |
| 負債合計 | 16,972 | 15,447 | △1,525 |
| 純資産 | 43,570 | 44,020 | +450 |
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ228百万円減少して31,290百万円となりました。主な変動要因は、受取手形及び売掛金の減少756百万円、電子記録債権の増加195百万円、有価証券の増加299百万円、商品及び製品の減少105百万円、流動資産のその他に含まれる未収入金の増加133百万円です。固定資産は、前連結会計年度末に比べ846百万円減少して28,176百万円となりました。主な変動要因は、減価償却費の発生による機械装置及び運搬具の減少765百万円、生産移管等による建設仮勘定の増加807百万円、無形固定資産のその他に含まれるソフトウエアの増加255百万円、投資有価証券の減少606百万円、退職給付に係る資産の増加165百万円、繰延税金資産の減少217百万円、及び投資その他の資産のその他に含まれる保険積立金の減少459百万円です。
この結果、資産合計は59,467百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,075百万円減少しました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,224百万円減少して12,932百万円となりました。主な変動要因は、支払手形及び買掛金の減少1,083百万円、電子記録債務の増加656百万円、未払法人税等の減少400百万円、流動負債のその他に含まれる設備関係電子記録債務の減少443百万円です。固定負債は、前連結会計年度末に比べ301百万円減少して2,515百万円となりました。主な変動要因は、固定負債のその他に含まれる長期未払金の減少259百万円です。
この結果、負債合計は15,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,525百万円減少しました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ450百万円増加して44,020百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加1,546百万円、配当金の支払による利益剰余金の減少683百万円、及び自己株式取得等による自己株式(控除項目)の増加438百万円です。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.0ポイント増加して74.0%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ55百万円減少して16,047百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
| 科目 | 前連結会計年度(百万円) | 当連結会計年度(百万円) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,714 | 3,018 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,263 | △1,887 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,402 | △1,185 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 16,103 | 16,047 |
| 借入金・社債期末残高 | - | - |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,018百万円の収入(前連結会計年度は3,714百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,222百万円及び減価償却費の発生2,001百万円による収入と、法人税等の支払額1,020百万円及び仕入債務の減少額427百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,887百万円の支出(前連結会計年度は2,263百万円の支出)となりました。この主な要因は、定期預金の払戻2,500百万円、保険積立金の解約529百万円、及び投資有価証券の償還400百万円による収入と、定期預金の預入2,500百万円及び有形固定資産の取得2,325百万円の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,185百万円の支出(前連結会計年度は1,402百万円の支出)となりました。この主な要因は、配当金の支払額683百万円及び自己株式の取得500百万円の支出によるものです。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) | 前期比(%) |
| 鋼製物置(百万円) | 26,773 | 99.8 |
| オフィス家具(百万円) | 5,580 | 91.2 |
| 合計(百万円) | 32,354 | 98.2 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しています。
② 受注実績
当社の生産は、過去の販売実績及び需要予測等を考慮し、これに基づいて勘案された見込生産ですが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っています。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| オフィス家具 | 3,002 | 102.6 | 214 | 120.9 |
(注)金額は販売価格によっています。
③ 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) | 前期比(%) |
| 鋼製物置(百万円) | 29,218 | 99.9 |
| オフィス家具(百万円) | 12,687 | 96.3 |
| 合計(百万円) | 41,905 | 98.8 |
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年8月1日 至 2024年7月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ユアサ商事株式会社 | 12,015 | 28.3 | 12,030 | 28.7 |
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
・当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
キャッシュ・フローの詳細については、「(1) 経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
| 2021年7月期 | 2022年7月期 | 2023年7月期 | 2024年7月期 | 2025年7月期 | |
| 自己資本比率(%) | 70.4 | 68.7 | 71.7 | 72.0 | 74.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 42.1 | 36.6 | 42.7 | 45.8 | 47.7 |
| 債務償還年数(年) | 0.2 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.3 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 2,353.7 | 1,196.6 | 1,066.3 | 1,392.8 | 1,212.7 |
(注)自己資本比率:純資産/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しています。
*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています。
*営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に記載の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」等を使用しています。
④ 資金の源泉と流動性
当社グループは、資金需要を満たすための資金は、原則として営業活動によるキャッシュ・フローを財源とし、自己資金又は銀行借入により資金調達することを基本方針としています。資金調達の際には、適切な手元資金の水準、期間及び金利等の調達条件、自己資本比率といった財務諸表への影響度を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して行います。
当社グループの当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、16,047百万円です。当連結会計年度末において借入金はありませんが、当連結会計年度末現在において、当社グループは総額7,350百万円の当座貸越契約を複数の金融機関との間で締結しています。
資金の配分については、円滑な事業活動及び安全性を確保するための手元資金を確保しつつ、企業価値向上に資する配分に努めていきます。企業価値向上のための資金配分については、設備投資を推進するとともに、適切な株主還元を行います。
株主還元は、経営における最重要課題の一つと考えており、安定的配当を確保しつつ、経営体質の強化を図るための内部留保や業績等を総合的に勘案し、状況に応じた株主還元を行っていきます。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
⑤ 設備投資と減価償却費
当連結会計年度は、生産移管に係る富岡工場・生産設備の新設や犬山社員寮の新築などの設備投資を行いました。当連結会計年度の設備投資額は2,270百万円であり、全額自己資金で対応しました。
なお、当連結会計年度における減価償却費(無形固定資産を含む)は、前期に比べ158百万円増加して2,001百万円となりました。有形固定資産の減価償却費は1,910百万円であり、前期に比べ163百万円増加しました。前期差の主な要因は、機械装置に関する償却の増加です。
(設備投資と減価償却費のトレンド)
| 2021年7月期 | 2022年7月期 | 2023年7月期 | 2024年7月期 | 2025年7月期 | ||
| 設備投資額(百万円) | 3,211 | 2,122 | 1,018 | 2,801 | 2,270 | |
| 減価償却費(百万円) | 1,720 | 1,959 | 1,852 | 1,843 | 2,001 | |
| 有形固定資産 | 1,557 | 1,893 | 1,751 | 1,746 | 1,910 | |
| 無形固定資産 | 163 | 65 | 100 | 96 | 90 | |
(4) 経営成績等に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載しています。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行っています。経営者は、これらの見積りについて過去の経験・実績や現在及び見込まれる経済状況などを勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果になる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針等、会計上の見積り及び見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えています。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・課税に基づいて、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。