有価証券報告書-第72期(平成30年8月1日-令和1年7月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、緩やかな回復基調が続きましたが、これまで牽引役でありました堅調な外需、在庫投資、耐久財買替需要等はピークアウトし、踊り場局面にありました。また、米中貿易摩擦問題、英国のEU離脱問題などのリスク要因から世界経済の減速懸念など、国内経済の先行きは不透明な状況にありました。
このような経済環境のもと、当社グループの事業環境について概観いたしますと、鋼製物置事業は、新製品の発売、用途開発の提案強化、台風などの自然災害による買替需要の増加を受け、小型製品、一般製品及び大型製品の需要は堅調に推移いたしました。一方で、前期に拡大したパブリック製品の需要に一服感が見られました。オフィス家具事業は、業績が好調な企業を中心としたオフィスの移転需要及びリニューアル需要は堅調に推移いたしました。当連結会計年度の平均鋼材価格につきましては、前期に比べ緩やかに上昇いたしました。
また、2018年8月には札幌営業所を開設、2018年11月にはイナバクリエイト株式会社大阪営業所を開設、2019年5月にはイナバインターナショナル株式会社福岡支店を開設いたしました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
流動資産は28,227百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,266百万円増加いたしました。主な変動要因は、現金及び預金の増加1,377百万円、売上債権回収方法の変更による電子記録債権の増加206百万円、消費税率引き上げ前の駆込み需要対応等による商品及び製品の増加206百万円、合同運用指定金銭信託の取得による有価証券の増加200百万円、第4四半期連結会計期間の売上減少による受取手形及び売掛金の減少566百万円であります。固定資産は25,087百万円となり、前連結会計年度末に比べ509百万円増加いたしました。主な変動要因は、生産設備の更新による機械装置及び運搬具(純額)の増加269百万円、繰延税金資産の増加169百万円、社債の取得による投資有価証券の増加127百万円、減価償却による建物及び構築物(純額)の減少68百万円、減損損失の計上による土地の減少90百万円であります。
その結果、当連結会計年度末の総資産は、53,314百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,775百万円増加いたしました。
(負債)
流動負債は12,152百万円となり、前連結会計年度末に比べ983百万円増加いたしました。主な変動要因は、設備投資に係る流動負債のその他に含まれる未払金の増加593百万円と、未払法人税等の増加495百万円、第4四半期連結会計期間の売上減少に伴う仕入の減少による支払手形及び買掛金の減少260百万円並びに電子記録債務の減少96百万円であります。固定負債は2,827百万円となり、前連結会計年度末に比べ218百万円増加いたしました。主な変動要因は、退職給付に係る負債の増加96百万円及び固定負債のその他に含まれる資産除去債務の増加67百万円であります。
その結果、当連結会計年度末における負債は、14,979百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,201百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、38,334百万円となり、前連結会計年度末に比べ574百万円増加いたしました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,060百万円、配当による利益剰余金の減少457百万円であります。
その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は71.9%、1株当たり純資産額は、2,182円58銭となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及適用後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高34,041百万円(前期比4.3%増)、営業利益1,777百万円(前期比344.8%増)、経常利益2,117百万円(前期比216.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として減損損失を計上したことなどにより、1,060百万円(前期比159.5%増)となりました。なお、売上高経常利益率は6.2%(前期比4.1ポイント増)、減価償却前営業利益は3,057百万円(前期比57.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(鋼製物置)
鋼製物置事業は、2018年8月にタイヤ専用収納庫「タイヤストッカー」、開放スペース併設型物置「ネクスタ・ウィズ」及び倉庫・ガレージ「SGN・ミディアムタイプ」を発売し、製品ラインナップを充実させました。新製品効果に加えて、自然災害による買替需要の増加を受け、小型製品、一般製品及び大型製品の需要は前期並みの水準で推移しました。一方で、価格改定の影響を受け、パブリック製品の需要は減少しました。その結果、鋼製物置事業全体としては、価格改定による単価上昇、新製品効果に加えて、堅調な需要により、売上高と利益は増加しました。
当セグメントの売上高は22,909百万円(前期比7.6%増)、セグメント利益は2,850百万円(前期比121.9%増)となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具事業は、首都圏や都市部における新築・移転の需要拡大やリニューアル需要を受け、オフィスでの働き方改革や健康への関心の高まりに対応した新しいオフィスづくりの提案営業に努めました。また、「仕事の内容に合わせて働く場所を選ぶ」という新たなオフィスや働き方を表す重要なキーワード「アクティビティ・ベースド・ワーキング」に対応する新製品の開発に取り組み、2019年2月にオフィスのフリーアドレス化に対応したパーソナルロッカー「iprea(イプリア)」及び吸音性能を高めたパーテーション「YURT(ユルト)」を、2019年3月に背と座の角度が人の動きに追従し変化するスウィング機能付きチェア「Swin(スウィン)」を発売しました。オフィス家具事業全体としては、新製品投入の遅れやオフィスの二次移転需要が弱含みで推移したことから、売上高は減少しました。また、競合環境の激化や新製品発売に係る費用負担、販売拠点の新設やシステム投資に係る費用の発生により、利益は減少しました。
当セグメントの売上高は11,132百万円(前期比1.9%減)、セグメント損失は97百万円(前期は85百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,377百万円増加し、16,658百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,465百万円の収入(前連結会計年度は2,111百万円の収入)となりました。
この主な内訳は、税金等調整前当期純利益の計上1,676百万円、減価償却費の発生1,314百万円及び売上債権の減少388百万円による収入と、仕入債務の減少356百万円及び法人税等の支払323百万円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,628百万円の支出(前連結会計年度は2,254百万円の支出)となりました。
この主な内訳は、有価証券の償還800百万円による収入と、有形固定資産の取得1,051百万円、有価証券の取得1,000百万円、投資有価証券の取得200百万円、無形固定資産の取得150百万円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、459百万円の支出(前連結会計年度は459百万円の支出)となりました。
この主な内訳は、配当金の支払457百万円の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は、販売計画に基づいた見込生産によっておりますが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っております。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断のもと、一定の前提条件に基づく見積りが必要な場合があり、これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(経営成績の分析)
a.計画との比較
当連結会計年度の売上高は、計画比478百万円減の34,041百万円(計画比1.4%減)となりました。計画未達成の主な要因は、オフィス家具事業における年度後半の需要が見込みを下回ったことであります。
当連結会計年度の経常利益は、計画比127百万円増の2,117百万円(計画比6.4%増)となりました。計画達成の主な要因は、原材料価格が想定を下回った影響を受け、売上原価率が計画比0.6ポイント改善したことであります。
セグメント別では、鋼製物置事業においては、価格改定効果に加え、自然災害等による買替需要の増加を受け、セグメント売上高は計画比146百万円増の22,909百万円(計画比0.6%増)となりました。オフィス家具事業においては、「アクティビティ・ベースド・ワーキング」に対応した新製品投入の遅れやオフィスの二次移転需要が弱含みで推移したことから、セグメント売上高は計画比624百万円減の11,132百万円(計画比5.3%減)となりました。
b.前期実績との比較
当連結会計年度の売上高は、前期比1,410百万円増の34,041百万円(前期比4.3%増)となりました。鋼製物置事業の売上高は前期に比べ増加しましたが、その増収要因は「a.計画との比較」に記載のとおりであります。一方で、オフィス家具事業の売上高は前期に比べ減少しましたが、その減収要因は「a.計画との比較」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の経常利益は、前期比1,448百万円増の2,117百万円(前期比216.2%増)となりました。主な増益要因は、増収に加え、価格改定の影響及び減価償却負担の軽減を受け、売上原価率が前期比3.9ポイント改善したことであります。
セグメント別では、鋼製物置事業のセグメント売上高は前期比1,620百万円増の22,909百万円(前期比7.6%増)となりました。オフィス家具事業のセグメント売上高は前期比210百万円減の11,132百万円(前期比1.9%減)となりました。
(収益性の改善等)
a.鋼製物置事業
前連結会計年度は、鋼材価格や段ボール等の副資材コストの上昇、さらには電力費や燃料費、物流業界の物流コストの高騰によるコストアップが断続的に続きました。当社グループは、コストアップを吸収すべく、製造コストの低減を図り、製品の品質維持と安定供給に努めてまいりましたが、自助努力のみでは、これまでと同様な高品質な製品の安定供給を維持することが限界に至り、2018年7月に鋼製物置製品の価格改定を行いました。当社は、この価格改定が当連結会計年度の売上拡大と収益性の改善に繋がったものと判断しております。
重点的に取り組みしている大型製品による用途開発は、次のとおりであります。
トランクルーム建築をパッケージ化した「INABA96 プレミアムクローゼット」では、確認申請や工事期間の圧縮を図り、室内型トランクの展開が投資採算上厳しいエリアへの出店を可能にしました。また、商品バリエーションを拡充し、2階建てから5階建てまで対応できるようにしました。「小規模店舗建築パッケージ」では、コインランドリー、農産物直売所・カフェレストラン等により新規市場に参入しました。また、ガレージハウス「OREGA(オレガ)」や廉価版トランクルーム「イナバボックスNEXT」の開発により、土地の活用度を高めました。新たな用途開発は、店舗だけでなく事務所からグランピングといった建築まで広がっており、これらの取り組みを積極的に行ってまいります。
b.オフィス家具事業
オフィス家具事業においては、高コスト体質による収益性の課題があり、これを改善するために様々な改善の取り組みを継続しております。具体的には、生産性向上や業務改善に向け、従来から取り組みしている「API活動」と「5S+S運動」並びに「イナバ製品とOEM製品の部材共通化」、「部品数の削減と製品の軽量化」、「オフィスカタログの統一」であります。また、勉強会・新製品発表会の開催方法等の見直しも検討しております。
当連結会計年度は、オフィスの多様化する働き方に対して提案可能な製品のラインナップの拡充に取り組みましたが、新製品投入の遅れ、競合環境の激化及び新製品発売に係る費用負担、販売拠点の新設やシステム投資に係る費用の発生により、オフィス家具事業の収益性は悪化しました。
なお、鋼製物置事業と同様な事業環境を背景に、2019年2月にオフィス家具製品の価格改定を行いました。この価格改定とコスト低減への取り組み継続により、翌連結会計年度の収益性の改善に繋がるものと判断しております。
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、特に、鋼材などの主要材料や副資材の価格動向について引き続き留意していく必要があると考えております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、売上高経常利益率を中長期的な経営指標として重視しており、また、生産性向上のため、省力化・自動化等に資する設備投資を継続的に実施することから、減価償却前営業利益の水準も重要な経営指標としております。
当連結会計年度の売上高経常利益率は、前期比4.1ポイント上昇の6.2%となりました。また、当連結会計年度の減価償却前営業利益は、前期比1,115百万円増の3,057百万円(前期比57.4%増)となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料、商品等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
運転資金及び設備資金の調達については、自己資金又は銀行借入で賄う方針であります。
当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計6,350百万円の当座貸越契約を締結しております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高はありません。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は16,658百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、緩やかな回復基調が続きましたが、これまで牽引役でありました堅調な外需、在庫投資、耐久財買替需要等はピークアウトし、踊り場局面にありました。また、米中貿易摩擦問題、英国のEU離脱問題などのリスク要因から世界経済の減速懸念など、国内経済の先行きは不透明な状況にありました。
このような経済環境のもと、当社グループの事業環境について概観いたしますと、鋼製物置事業は、新製品の発売、用途開発の提案強化、台風などの自然災害による買替需要の増加を受け、小型製品、一般製品及び大型製品の需要は堅調に推移いたしました。一方で、前期に拡大したパブリック製品の需要に一服感が見られました。オフィス家具事業は、業績が好調な企業を中心としたオフィスの移転需要及びリニューアル需要は堅調に推移いたしました。当連結会計年度の平均鋼材価格につきましては、前期に比べ緩やかに上昇いたしました。
また、2018年8月には札幌営業所を開設、2018年11月にはイナバクリエイト株式会社大阪営業所を開設、2019年5月にはイナバインターナショナル株式会社福岡支店を開設いたしました。
その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
流動資産は28,227百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,266百万円増加いたしました。主な変動要因は、現金及び預金の増加1,377百万円、売上債権回収方法の変更による電子記録債権の増加206百万円、消費税率引き上げ前の駆込み需要対応等による商品及び製品の増加206百万円、合同運用指定金銭信託の取得による有価証券の増加200百万円、第4四半期連結会計期間の売上減少による受取手形及び売掛金の減少566百万円であります。固定資産は25,087百万円となり、前連結会計年度末に比べ509百万円増加いたしました。主な変動要因は、生産設備の更新による機械装置及び運搬具(純額)の増加269百万円、繰延税金資産の増加169百万円、社債の取得による投資有価証券の増加127百万円、減価償却による建物及び構築物(純額)の減少68百万円、減損損失の計上による土地の減少90百万円であります。
その結果、当連結会計年度末の総資産は、53,314百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,775百万円増加いたしました。
(負債)
流動負債は12,152百万円となり、前連結会計年度末に比べ983百万円増加いたしました。主な変動要因は、設備投資に係る流動負債のその他に含まれる未払金の増加593百万円と、未払法人税等の増加495百万円、第4四半期連結会計期間の売上減少に伴う仕入の減少による支払手形及び買掛金の減少260百万円並びに電子記録債務の減少96百万円であります。固定負債は2,827百万円となり、前連結会計年度末に比べ218百万円増加いたしました。主な変動要因は、退職給付に係る負債の増加96百万円及び固定負債のその他に含まれる資産除去債務の増加67百万円であります。
その結果、当連結会計年度末における負債は、14,979百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,201百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、38,334百万円となり、前連結会計年度末に比べ574百万円増加いたしました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,060百万円、配当による利益剰余金の減少457百万円であります。
その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は71.9%、1株当たり純資産額は、2,182円58銭となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及適用後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高34,041百万円(前期比4.3%増)、営業利益1,777百万円(前期比344.8%増)、経常利益2,117百万円(前期比216.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として減損損失を計上したことなどにより、1,060百万円(前期比159.5%増)となりました。なお、売上高経常利益率は6.2%(前期比4.1ポイント増)、減価償却前営業利益は3,057百万円(前期比57.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(鋼製物置)
鋼製物置事業は、2018年8月にタイヤ専用収納庫「タイヤストッカー」、開放スペース併設型物置「ネクスタ・ウィズ」及び倉庫・ガレージ「SGN・ミディアムタイプ」を発売し、製品ラインナップを充実させました。新製品効果に加えて、自然災害による買替需要の増加を受け、小型製品、一般製品及び大型製品の需要は前期並みの水準で推移しました。一方で、価格改定の影響を受け、パブリック製品の需要は減少しました。その結果、鋼製物置事業全体としては、価格改定による単価上昇、新製品効果に加えて、堅調な需要により、売上高と利益は増加しました。
当セグメントの売上高は22,909百万円(前期比7.6%増)、セグメント利益は2,850百万円(前期比121.9%増)となりました。
(オフィス家具)
オフィス家具事業は、首都圏や都市部における新築・移転の需要拡大やリニューアル需要を受け、オフィスでの働き方改革や健康への関心の高まりに対応した新しいオフィスづくりの提案営業に努めました。また、「仕事の内容に合わせて働く場所を選ぶ」という新たなオフィスや働き方を表す重要なキーワード「アクティビティ・ベースド・ワーキング」に対応する新製品の開発に取り組み、2019年2月にオフィスのフリーアドレス化に対応したパーソナルロッカー「iprea(イプリア)」及び吸音性能を高めたパーテーション「YURT(ユルト)」を、2019年3月に背と座の角度が人の動きに追従し変化するスウィング機能付きチェア「Swin(スウィン)」を発売しました。オフィス家具事業全体としては、新製品投入の遅れやオフィスの二次移転需要が弱含みで推移したことから、売上高は減少しました。また、競合環境の激化や新製品発売に係る費用負担、販売拠点の新設やシステム投資に係る費用の発生により、利益は減少しました。
当セグメントの売上高は11,132百万円(前期比1.9%減)、セグメント損失は97百万円(前期は85百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,377百万円増加し、16,658百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,465百万円の収入(前連結会計年度は2,111百万円の収入)となりました。
この主な内訳は、税金等調整前当期純利益の計上1,676百万円、減価償却費の発生1,314百万円及び売上債権の減少388百万円による収入と、仕入債務の減少356百万円及び法人税等の支払323百万円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,628百万円の支出(前連結会計年度は2,254百万円の支出)となりました。
この主な内訳は、有価証券の償還800百万円による収入と、有形固定資産の取得1,051百万円、有価証券の取得1,000百万円、投資有価証券の取得200百万円、無形固定資産の取得150百万円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、459百万円の支出(前連結会計年度は459百万円の支出)となりました。
この主な内訳は、配当金の支払457百万円の支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) | 前期比(%) |
| 鋼製物置(百万円) | 20,825 | 107.9 |
| オフィス家具(百万円) | 5,465 | 95.8 |
| 合計(百万円) | 26,291 | 105.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は、販売計画に基づいた見込生産によっておりますが、オフィス家具の一部について、OEM先に対し受注生産を行っております。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| オフィス家具 | 2,594 | 90.9 | 113 | 90.9 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) | 前期比(%) |
| 鋼製物置(百万円) | 22,909 | 107.6 |
| オフィス家具(百万円) | 11,132 | 98.1 |
| 合計(百万円) | 34,041 | 104.3 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年8月1日 至 2018年7月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年8月1日 至 2019年7月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ユアサ商事株式会社 | 7,945 | 24.3 | 8,947 | 26.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断のもと、一定の前提条件に基づく見積りが必要な場合があり、これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(経営成績の分析)
a.計画との比較
当連結会計年度の売上高は、計画比478百万円減の34,041百万円(計画比1.4%減)となりました。計画未達成の主な要因は、オフィス家具事業における年度後半の需要が見込みを下回ったことであります。
当連結会計年度の経常利益は、計画比127百万円増の2,117百万円(計画比6.4%増)となりました。計画達成の主な要因は、原材料価格が想定を下回った影響を受け、売上原価率が計画比0.6ポイント改善したことであります。
セグメント別では、鋼製物置事業においては、価格改定効果に加え、自然災害等による買替需要の増加を受け、セグメント売上高は計画比146百万円増の22,909百万円(計画比0.6%増)となりました。オフィス家具事業においては、「アクティビティ・ベースド・ワーキング」に対応した新製品投入の遅れやオフィスの二次移転需要が弱含みで推移したことから、セグメント売上高は計画比624百万円減の11,132百万円(計画比5.3%減)となりました。
b.前期実績との比較
当連結会計年度の売上高は、前期比1,410百万円増の34,041百万円(前期比4.3%増)となりました。鋼製物置事業の売上高は前期に比べ増加しましたが、その増収要因は「a.計画との比較」に記載のとおりであります。一方で、オフィス家具事業の売上高は前期に比べ減少しましたが、その減収要因は「a.計画との比較」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の経常利益は、前期比1,448百万円増の2,117百万円(前期比216.2%増)となりました。主な増益要因は、増収に加え、価格改定の影響及び減価償却負担の軽減を受け、売上原価率が前期比3.9ポイント改善したことであります。
セグメント別では、鋼製物置事業のセグメント売上高は前期比1,620百万円増の22,909百万円(前期比7.6%増)となりました。オフィス家具事業のセグメント売上高は前期比210百万円減の11,132百万円(前期比1.9%減)となりました。
(収益性の改善等)
a.鋼製物置事業
前連結会計年度は、鋼材価格や段ボール等の副資材コストの上昇、さらには電力費や燃料費、物流業界の物流コストの高騰によるコストアップが断続的に続きました。当社グループは、コストアップを吸収すべく、製造コストの低減を図り、製品の品質維持と安定供給に努めてまいりましたが、自助努力のみでは、これまでと同様な高品質な製品の安定供給を維持することが限界に至り、2018年7月に鋼製物置製品の価格改定を行いました。当社は、この価格改定が当連結会計年度の売上拡大と収益性の改善に繋がったものと判断しております。
重点的に取り組みしている大型製品による用途開発は、次のとおりであります。
トランクルーム建築をパッケージ化した「INABA96 プレミアムクローゼット」では、確認申請や工事期間の圧縮を図り、室内型トランクの展開が投資採算上厳しいエリアへの出店を可能にしました。また、商品バリエーションを拡充し、2階建てから5階建てまで対応できるようにしました。「小規模店舗建築パッケージ」では、コインランドリー、農産物直売所・カフェレストラン等により新規市場に参入しました。また、ガレージハウス「OREGA(オレガ)」や廉価版トランクルーム「イナバボックスNEXT」の開発により、土地の活用度を高めました。新たな用途開発は、店舗だけでなく事務所からグランピングといった建築まで広がっており、これらの取り組みを積極的に行ってまいります。
b.オフィス家具事業
オフィス家具事業においては、高コスト体質による収益性の課題があり、これを改善するために様々な改善の取り組みを継続しております。具体的には、生産性向上や業務改善に向け、従来から取り組みしている「API活動」と「5S+S運動」並びに「イナバ製品とOEM製品の部材共通化」、「部品数の削減と製品の軽量化」、「オフィスカタログの統一」であります。また、勉強会・新製品発表会の開催方法等の見直しも検討しております。
当連結会計年度は、オフィスの多様化する働き方に対して提案可能な製品のラインナップの拡充に取り組みましたが、新製品投入の遅れ、競合環境の激化及び新製品発売に係る費用負担、販売拠点の新設やシステム投資に係る費用の発生により、オフィス家具事業の収益性は悪化しました。
なお、鋼製物置事業と同様な事業環境を背景に、2019年2月にオフィス家具製品の価格改定を行いました。この価格改定とコスト低減への取り組み継続により、翌連結会計年度の収益性の改善に繋がるものと判断しております。
③ 経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、特に、鋼材などの主要材料や副資材の価格動向について引き続き留意していく必要があると考えております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、売上高経常利益率を中長期的な経営指標として重視しており、また、生産性向上のため、省力化・自動化等に資する設備投資を継続的に実施することから、減価償却前営業利益の水準も重要な経営指標としております。
当連結会計年度の売上高経常利益率は、前期比4.1ポイント上昇の6.2%となりました。また、当連結会計年度の減価償却前営業利益は、前期比1,115百万円増の3,057百万円(前期比57.4%増)となりました。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料、商品等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
運転資金及び設備資金の調達については、自己資金又は銀行借入で賄う方針であります。
当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計6,350百万円の当座貸越契約を締結しております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高はありません。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は16,658百万円となっております。