有価証券報告書-第158期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/25 12:46
【資料】
PDFをみる
【項目】
123項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月25日)現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [連結財務諸表注記] 3.重要な会計方針の要約」に記載のとおりです。
(2) 財政状態及び経営成績の状況
当社は、2016年11月8日に創立100周年を迎えました。当社グループの企業理念の実現に向けて、創立100周年から10年後の2026年に目指していく姿を「NSKビジョン2026(あたらしい動きをつくる。)」として策定しました。
この「NSKビジョン2026」の下、当社グループは2016年度から2018年度迄の第5次中期経営計画を進めてきました。この中期経営計画では、「次の100年に向けた進化のスタート」をスローガンとし、「オペレーショナル・エクセレンス(競争力の不断の追求)」と「イノベーションへのチャレンジ(あたらしい価値の創造)」を方針に据えて、持続的成長、収益基盤の再構築、新成長領域確立の3つの経営課題に取り組んできました。
当連結会計年度の世界経済を概観すると、日本は堅調な設備投資や良好な雇用環境などにより緩やかな成長が続きましたが、当期後半における海外景気の減速の影響により力強さに欠ける展開となりました。米国は設備投資や個人消費の拡大により成長が続きましたが、足元では減速感も見られました。欧州はユーロ圏で個人消費が底堅く推移した一方、英国のEU離脱問題による混乱や自動車生産の減少などによって成長が鈍化しました。中国においては、米国との貿易摩擦激化などで設備投資や個人消費が低迷し、自動車生産台数も前年を下回るなど、景気が減速しました。その他アジアも世界景気の減速影響を受け、成長が低下しました。
このような経済環境下、当連結会計年度の売上高は9,913億65百万円と前期に比べて2.8%の減収となりました。営業利益は792億79百万円(前期比△19.0%)、税引前利益は792億29百万円(前期比△18.5%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は558億9百万円と前期に比べて19.5%の減益となりました。
当社グループのセグメントごとの業績は次のとおりです。
(産業機械事業)
産業機械事業は、IoTや自動化、省人化などの設備投資の増加を受け、当社製品に対する旺盛な需要が当期前半まで続きました。当期後半はスマートフォン市場の低迷に加えて、中国経済の減速影響を受けるなど需要調整局面に転じましたが、通期では対前期比増収を確保しました。
地域別では、日本はスマートフォン関連投資の減速影響を受けましたが、アフターマーケット向けを中心に販売が伸びました。米州では医療向けなどが好調に推移しましたが、ブラジルなどの新興国通貨安により減収となりました。欧州は風力発電向けの販売が伸びた一方、家電など電機向けの販売減少により減収となりました。中国は電動工具やモーターなど電機向けの販売が減少しましたが、アフターマーケットや風力発電、工作機械向けの販売が伸び増収となりました。その他アジアではインドなどで増収となりました。
この結果、産業機械事業の売上高は2,699億74百万円(前期比+1.4%)となりました。営業利益は増収や価格政策による効果もあり、328億87百万円(前期比+16.1%)となりました。
当事業では、今後も需要動向の変化に機動的な対応をしていきます。また、IoTをはじめ、ロボティクスや再生可能エネルギーなどの社会的ニーズが高まる中、これらの成長分野に対応した新たな事業基盤の構築を進めていくことで、市場におけるプレゼンスの中長期的な向上と、収益を伴う事業の拡大を図っていきます。
(自動車事業)
自動車事業は、オートマチックトランスミッション(AT)関連製品やニードル軸受などの販売が増加しました。一方、モデルチェンジの影響による電動パワーステアリング(EPS)の減少と、中国や欧州市場の減速影響を受けた結果、対前期比減収となりました。
地域別では、日本はAT関連製品の販売が増加しましたが、EPSの減少により減収となりました。米州は主にAT関連製品で増収となりました。欧州では新排ガス試験法(WLTP)導入による自動車生産の減少が影響し減収となりました。中国では2017年までの小型車減税終了による反動減に加え、EPSの減少により減収となりました。その他アジアはインドで販売が伸びたものの為替換算の影響により減収となりました。
この結果、自動車事業の売上高は6,896億58百万円(前期比△4.7%)となりました。営業利益は減収影響に加え、鋼材価格や人件費などの上昇及び将来の成長に向けた技術開発費用の増加により、449億49百万円(前期比△31.9%)となりました。
当事業では、今後も需要の増加が見込まれるAT関連製品を中心に事業の拡大を図ると共に、EPSビジネスの再成長を目指していきます。さらに、これまで蓄積してきた技術と新たに取り組む技術開発によって、電動化・自動運転といった自動車の技術革新へ貢献していきます。また、生産性向上や固定費抑制を進めることで、収益力の改善を図っていきます。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,299億65百万円となり、前連結会計年度末に比べて13億18百万円減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて88億70百万円増加し、926億17百万円の収入となりました。主な収入の内訳は、税引前利益792億29百万円、減価償却費及び償却費488億1百万円、売上債権の減少額186億2百万円であり、一方で主な支出の内訳は、棚卸資産の増加額178億59百万円、仕入債務の減少額108億56百万円、法人所得税の支払額241億49百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて196億71百万円増加し、726億73百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出733億79百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて193億27百万円減少し、204億77百万円の支出となりました。主な収入の内訳は、長期借入れによる収入343億33百万円、社債の発行による収入400億円であり、一方で主な支出の内訳は、長期借入金の返済による支出468億9百万円、自己株式の取得による支出200億44百万円、配当金の支払額214億95百万円です。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの販売・生産品目は極めて広範囲かつ多種多様であり、また見込み生産を行う製品もあるため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示していません。このため、販売及び生産の状況については、「(2)財政状態及び経営成績の状況」に関連づけて記載しています。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に重要な影響を与えるリスク要因については、「2[事業等のリスク]」に記載のとおりです。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
① 財政状態の分析
資産合計は1兆864億56百万円となり、前連結会計年度末に比べて58億54百万円減少しました。主な増加は有形固定資産264億58百万円であり、主な減少は売上債権及びその他の債権219億12百万円、その他の金融資産(非流動)166億8百万円です。負債合計は5,260億55百万円となり、前連結会計年度末に比べて52億40百万円減少しました。主な減少は仕入債務及びその他の債務114億63百万円です。資本合計は5,604億0百万円となり、前連結会計年度末に比べて6億13百万円減少しました。主な増加は親会社の所有者に帰属する当期利益558億9百万円であり、主な減少は利益剰余金の配当215億14百万円、自己株式199億63百万円、その他の資本の構成要素185億58百万円です。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて37億27百万円減少し5,076億18百万円となり、また、流動負債は、前連結会計年度末に比べて225億48百万円減少し2,854億11百万円となりました。その結果、流動比率は、前連結会計年度末の1.66倍に対して1.78倍となりました。有利子負債につきましては、有利子負債総額は前連結会計年度末から238億71百万円増加して2,747億80百万円となり、純有利子負債(有利子負債残高から現金及び現金同等物残高を差し引いたもの)は前連結会計年度末から251億90百万円増加し1,448億14百万円となりました。ネットD/Eレシオは、前連結会計年度の0.22から0.27となりました。1株当たり親会社所有者帰属持分は、前連結会計年度の1,016.30円から1,048.18円へ増加しました。また親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度の49.2%から49.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。また、資本的支出の状況については、「第3[設備の状況]」に記載のとおりです。
③ 財政政策
当社グループは現在、自己資金及び借入れ等により資金調達することとしています。運転資金につきましては、借入れによる資金調達を行う場合、期限が一年以内の短期借入金で、各々の連結会社が使用する現地通貨で調達することが一般的です。2019年3月末現在、短期借入金の残高は586億37百万円となっています。また、生産設備などの長期資金は、主として長期借入金及び社債で調達しています。2019年3月末現在、長期借入金・社債の残高は2,161億42百万円となっており、内訳は金融機関からの借入金961億42百万円、無担保社債1,200億円となっています。
当社グループは、その健全な財務状況、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力、コミットメントライン契約150億円及びコマーシャルペーパー発行枠500億円などにより、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えています。
(7) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに関する項目との差異に関する事項につきまして、当社は日本基準に基づく連結財務諸表を作成しておらず、差異の金額を算定することが困難であるため、以下の通り概算値を記載しています。
① 表示方法の変更
日本基準では、営業外収益、営業外費用、特別利益及び特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を金融収益又は金融費用へ、それ以外の項目については、持分法による投資利益、その他の営業費用等へ表示しています。
② 退職給付に係る費用
日本基準では、発生した数理計算上の差異及び過去勤務費用をその他の包括利益として認識した後に、一定の期間で償却していました。IFRSでは、発生した数理計算上の差異はその他の包括利益として認識し、過去勤務費用は純損益として認識することが求められています。
この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、売上原価、販売費及び一般管理費が約15億円増加しています。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。