訂正有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2022/06/27 9:09
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、経営方針・経営戦略等の内容については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
「企業結合等関係」の「企業結合に係る暫定的な会計処理の確定」に記載の見直しに伴い、前連結会計年度の比較情報については、当該見直し反映後のものを記載しております。
(1) 経営成績
日本向け売上高は、高所作業車が増加、建設用クレーン・車両搭載型クレーンが減少し、932億7千7百万円(前連結会計年度比89.2%)となりました。海外向け売上高は、2019年7月31日に買収を完了したDemagブランドのクレーン事業連結により、欧州は増加したものの、それ以外の地域は減少し、927億6千3百万円(前連結会計年度比75.2%)となりました。この結果、総売上高は1,860億4千万円(前連結会計年度比81.6%)、海外売上高比率は49.9%となりました。
売上減少に加え、販売機種構成の変化と減産による影響もあり、売上原価率は悪化し、売上総利益は減少しました。販売費及び一般管理費は、Demag事業連結による増加があったものの、経費削減に努めた結果減少し、営業損失は41億9千6百万円(前連結会計年度は139億4千9百万円の利益)、経常損失は46億8千3百万円(前連結会計年度は137億9千1百万円の利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、排ガス規制関連損失引当金繰入、投資有価証券評価損、欧州事業再生関連費用を計上した結果、129億8千7百万円(前連結会計年度は64億3千3百万円の利益)となりました。
さて、2018年1月19日に公表しました米国排ガス規制の緩和措置に関する自己申告について、2021年1月、米国当局(環境保護庁・司法省)から当社グループによる違反とそれに伴う民事制裁金(Civil Penalty)4,050万USドルおよびその他の合意条件について提案を受けました。今後も当局と協議を続け、最終的に確定した段階において、改めてお知らせいたします。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高については、セグメント間の取引を含めて記載しております。
①日本
日本向け売上は、高所作業車が増加、建設用クレーン・車両搭載型クレーンが減少、海外向け売上も減少し、その結果、売上高は1,251億7千万円(前連結会計年度比77.5%)、営業利益は82億7千2百万円(前連結会計年度比48.5%)となりました。
②欧州
建設用クレーン売上は、Demag事業が連結に加わったものの、建設用クレーンの需要が減少し、売上高は618億1千1百万円(前連結会計年度比90.2%)、営業損失は125億5千7百万円(前連結会計年度は63億7千6百万円の営業損失)となりました。
③米州
建設用クレーンの需要が減少する中、売上高は375億7千3百万円(前連結会計年度比63.5%)、営業損失は2億3千8百万円(前連結会計年度は37億1千9百万円の営業利益)となりました。
④その他
建設用クレーンの需要が減少する中、売上高は137億1千2百万円(前連結会計年度比84.5%)、営業利益は2億1千3百万円(前連結会計年度は1千4百万円の営業損失)となりました。
主要品目別の状況は次のとおりです。
①建設用クレーン
日本向け売上は、需要が減少する中、396億1千5百万円(前連結会計年度比82.8%)となりました。
海外向け売上は、Demag事業が連結に加わったものの、すべての地域で需要が減少し、698億1千5百万円(前連結会計年度比67.8%)となりました。
この結果、建設用クレーンの売上高は1,094億3千万円(前連結会計年度比72.6%)となりました。
②車両搭載型クレーン
日本向け売上は、需要の減少により、179億2千万円(前期比88.3%)となりました。
海外向け売上は、13億9千3百万円(前連結会計年度比74.5%)となりました。
この結果、車両搭載型クレーンの売上高は193億1千4百万円(前連結会計年度比87.1%)となりました。
③高所作業車
高所作業車の売上高は、需要が減少する中、高付加価値商品の拡販に注力し、187億1百万円(前連結会計年度比104.0%)となりました。
④その他
部品、修理、中古車等のその他の売上高は、Demag事業連結により、385億9千3百万円(前連結会計年度比104.4%)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(提出会社)
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
日本102,55171.7
合計102,55171.7

(タダノ・ファウンGmbH、タダノ・デマーグGmbH)
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
欧州48,81280.0
合計48,81280.0

(タダノ・マンティスCorp.)
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
米州5,05598.4
合計5,05598.4

(注) 生産金額は販売価格で表示しております。
②受注実績
当社グループは、受注見込による生産方式をとっているため、該当事項はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
日本102,50884.4
欧州33,393104.1
米州37,13763.3
その他13,00082.5
合計186,04081.6

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
新型コロナウイルス感染症は、経済及び事業活動に広範な影響を与えており、今後の収束時期について予想を行うことは困難であります。そのような中、当社グループとしては、現時点の段階で、クレーン需要について、本感染症が収束した際には比較的早く回復するものと考えており、その収束後においても従来の需要構造が大きく変わることはないとの想定をしております。なお、予想が困難ではあるものの、本感染が広がり始めた頃から、収束に1年、回復に1年の、計2年間を要すると想定・覚悟して準備・対応しております。
一方で、世界経済に与える影響としては、リーマンショック以上のインパクトがあり、その影響が長期化することを想定した上での準備を進めてまいりました。キャッシュフロー経営へのシフトをはじめ、在庫の削減、経費削減や投資の抑制などに注力しておりますが、技術研究や開発などへの必要な投資は今後も継続してまいります。
なお、現時点での当社グループへの主な影響は、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載のとおりであります。
(2) 財政状態
(資産)
総資産は、3,239億2千万円(前連結会計年度比126億5千9百万円増)となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少145億1千4百万円やたな卸資産の減少154億2千4百万円があったものの、現金及び預金の増加460億3千4百万円があったことによるものです。
(負債)
負債は、1,785億1千5百万円(前連結会計年度比254億1千3百万円増)となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少67億4百万円があったものの、短期借入金の増加218億8千万円や社債の増加100億円に加え、排ガス規制関連損失引当金の計上44億8千3百万円があったことによるものです。
(純資産)
純資産は、1,454億4百万円(前連結会計年度比127億5千4百万円減)となりました。主な要因は、利益剰余金の減少147億6千万円があったことによるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ459億9千7百万円増加し、1,029億9千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によって得られた資金は204億4千8百万円(前連結会計年度比234億3千万円増)となりました。主な要因は、減少要因として税金等調整前当期純損失123億5千8百万円や仕入債務の減少79億8千万円があったものの、増加要因として排ガス規制関連損失引当金繰入42億7百万円や減価償却費56億9千5百万円に加え、売上債権の減少143億1千7百万円やたな卸資産の減少155億3千9百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によって使用された資金は37億3千1百万円(前連結会計年度比278億1千1百万円増)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得38億5千3百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によって得られた資金は290億3千9百万円(前連結会計年度比30億8千4百万円増)となりました。主な要因は、減少要因として配当金の支払額17億7千2百万円があったものの、増加要因として短期借入金の増加214億6千9百万円や社債の発行による収入100億円があったことによるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
第69期第70期第71期第72期第73期
自己資本比率(%)61.860.960.250.544.5
時価ベースの自己資本比率(%)71.682.252.031.546.4
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率
(年)11.31.112.04.6
インタレスト・
カバレッジ・レシオ
(倍)7.666.36.835.8

(注)自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
第72期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表は、収益及び費用、資産及び負債の測定にあたり、経営者の見積りや仮定を含んでおります。これらの見積りや仮定は、過去の実績や決算日において合理的であると考えられる様々な要素を勘案し、経営者が判断した結果に基づいております。加えて、継続的な見直しも行なっております。しかしながら、実際には、これらの見積りや仮定とは異なるものとなる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると考えられる見積りや仮定を含む項目は以下のとおりであります。なお、それ以外の重要な会計上の見積りとして、排ガス規制関連損失引当金を計上しております。その内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症が、当社グループの会計上の見積りに与える影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
(有形固定資産及び無形固定資産)
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について、減損の兆候がある場合に減損の判定を行っております。減損判定の契機としては、過去の業績や事業計画と比較して業績の大幅な悪化が見込まれる場合、市場や業界トレンドに大きな変動がある場合、資産の用途やそれらを用いる事業の見直しを行う場合等があります。減損については、公正価値と帳簿価額を比較し、公正価値が帳簿価額を下回っている場合に減損損失を計上しておりますが、公正価値の評価にあたり用いる見積りや仮定が将来的に変化した場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(法人税等)
当社グループは、財務諸表上の資産及び負債の計上額と税務上の金額との間に生じる差異について、将来発生すると見込まれる課税所得の範囲において、その差異が解消されると見込まれる期間に適用される法定実効税率を使用し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の解消については、将来の課税所得の見積りによるところが大きく、その課税所得の見積りが変動する場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
(退職給付)
当社グループでは、当社、国内子会社及び一部の海外子会社で確定給付型の退職給付制度を設けております。確定給付制度の債務について、その現在価値や関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しており、割引率や長期期待運用収益率等、基礎率についての見積りが必要になります。当社グループでは、外部の年金数理人からの意見も踏まえ、適切な見積りと判断を行っておりますが、将来の経済状況によりその仮定が変動する場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」に記載のとおりであります。
(財政状態及びキャッシュフローの状況)
当連結会計年度の財政状態の状況については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態」に記載のとおりであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債の発行等により、資金調達を行うことを基本方針としております。自己資本比率やD/Eレシオ等の財務健全指標、ROEやROICなどを注視する一方で、資金調達コストの低減や金利変動のリスクも勘案した上で、最適な調達方法を選択しております。また、日本国内の各拠点においては、グループ内の余剰資金を活用するために、キャッシュマネジメントシステムを導入し、資金効率の向上に努めております。加えて、金融機関とはコミットメントライン契約を結んでおり、高水準な現預金と併せて、流動性を確保しております。
2020年度においては、コロナ禍長期化への備えとして、社債発行による資金の確保、コミットメントライン契約の拡大による資金枠の確保を行ないました。
今後も「LE世界No.1」を目指し、「四拍子そろったメーカー(商品力・製品品質・部品を含めたサービス力・中古車流動性)」になるための設備投資・投融資等に手元資金を活用し、持続的成長と企業価値向上を図ってまいります。また、複雑・高速・極端に変化する時代にあるとの認識に立ち、不測の事態への備えも意識しながら、引き続き資金の流動性を確保してまいります。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、3年毎に中期経営計画を策定しており、2020年4月には「中期経営計画(20-22)」を発表し、「誇れる企業を目指して(赤い矢印に集中)」を基本方針として、4つの重点テーマ実現のために、8つの戦略に取り組んでまいりました。しかし、数値目標については、新型コロナウイルスの感染拡大が事業活動及び経営成績に与える影響により、適正かつ合理的な算定が困難であることから、開示しておりませんでした。
このような状況の中、コロナ禍での経営環境の変化が収束後も大きな影響を与えることを見据え、「中期経営計画(21-23)」として見直すこととしました。 2021年度(第73期)をスタートとする「中期経営計画(21-23)」は『誇れる企業を目指して、赤い矢印に集中』『「目の前の闘い」と「時代との闘い」を同時に制する』を基本方針として、5つの重点テーマ実現のために、9つの戦略に取り組んでまいります。5つの重点テーマと9つの戦略につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標と対処すべき課題」に記載のとおりであります。
なお、その進捗を計る指標として、売上高、営業利益、営業利益率、海外売上高比率、ROIC(投下資本営業利益率)を定めており、中計最終年度の2023年度(第76期)においては、売上高は2,750億円、営業利益は275億円、営業利益率は10.0%、海外売上高比率は66.9%(海外売上高1,840億円)、ROICは8.0%以上を、それぞれ数値目標として掲げております。
各指標の推移は以下のとおりです。
項目第69期第70期第71期第72期第73期第76期目標
売上高1,796億円1,737億円1,884億円2,279億円1,860億円2,750億円
内)日本1,022億円975億円970億円1,045億円932億円910億円
内)海外774億円761億円913億円1,234億円927億円1,840億円
海外売上高比率43.1%43.8%48.5%54.1%49.9%66.9%
営業利益184億円155億円158億円139億円△41億円275億円
営業利益率10.3%8.9%8.4%6.1%△2.3%10.0%
ROIC
(投下資本営業利益率)
7.4%5.6%6.0%4.1%△2.1%8.0%以上

※ROIC:税引後営業利益/投下資本
投下資本:純資産+有利子負債(各年度の前年度末および当年度末を平均して算出)

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