有価証券報告書-第46期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 12:55
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、一部に不安要素を抱えながらも、総じて緩やかな回復基調で推移しました。米国では好調な内外需要を背景に企業収益が拡大しており、雇用環境の改善が続きました。欧州においては、主要国で重要な選挙が行われたものの政治的な混乱は無く、底堅い個人消費にも支えられて、景気の回復感が強まることとなりました。また中国においても、通信関連や電子機器関連等の産業分野を中心に設備投資が拡大し、安定的な経済成長を維持しました。こうした好調な海外経済を背景に、我が国経済も堅調に拡大しました。企業の生産活動や設備投資は増加傾向にあり、雇用・所得環境や個人消費は回復が続いています。しかし一方で、米国の保護主義的な通商政策や中東・アジア地域における地政学的リスク等、世界経済の減速につながりかねない不安要素が潜在しており、先行きの不透明感は払拭できない状況が続いています。
当社グループが関わる情報通信関連やエレクトロニクス関連市場においては、スマートフォンの普及を背景に、「ヒト」に関するデータの流通量が加速度的に増加しています。こうした「ヒト」に関するデータと人工知能(AI)技術の融合により生活の利便性を高めるスマートスピーカーが市場に登場し、話題を集めました。また、企業ではIoT(Internet of Things)やM2M(Machine to Machine)の活用が加速しており、「モノ」に関するデータの流通量も急増しています。これらの重要かつ膨大なデータを円滑に流通させるとともに、安全に効率よく保管、処理するインフラ基盤として、クラウド技術の活用とデータセンターの建設が世界中で進むこととなりました。カーエレクトロニクスの分野では、商用車をベースに自動運転が実用化に迫る一方、双方向の円滑な情報流通を可能とするコネクテッドカーの開発が加速しています。こうした様々な技術の進展に伴って今後も増大が予想される情報データを、高い信頼性のもとに、超高速で伝送することができる第5世代移動通信システム(5G)は、今後の市場を変容させる革新的な技術として大きな期待が寄せられており、各社がその実用化に向けた研究開発に力を注いでいます。
こうした中、当連結会計年度の当社グループは、前連結会計年度からスタートさせた6ヶ年の中期経営計画 『マスタープラン2016』 に基づき、「既存事業の収益力強化」、「事業ポートフォリオの最適化」、「経営基盤の強化」の各施策の遂行に取り組みました。
「既存事業の収益力強化」に向けては、自動車や電子機器等に搭載する精密部品や各種の金型、精密加工金属部品等を主力製品とする精機関連事業と、光通信インフラの敷設に不可欠な部品とそれらの製造や検査に用いる機器装置、テレビ中継に使用する光伝送装置、電波を測定する光電界センサー等を主力製品とする光製品関連事業の両セグメントにおいて、販売力と価格競争力の強化に取り組むと共に、新製品・新技術の開発を加速させるための施策を遂行しました。
「事業ポートフォリオの最適化」に向けては、昨年4月、持分法適用関連会社であったフランスの測定装置メーカー、DATA PIXEL SAS社の株式を追加取得して連結子会社化し、当社グループの事業領域の拡大を図りました。
「経営基盤の強化」に向けては、当社と主要子会社との間で共同プロジェクトを展開したほか、合同で管理職研修を行う等、シナジー創出を促すためのグループ内コミュニケーションの円滑化と人財力の強化を図りました。また当社においては働き方改革「メリハリワーク」を導入し、ノー残業デーの実施や有給休暇の取得を促す一方、1時間当たりの売上高や付加価値を目標に据えて毎月の進捗を管理し、生産効率の向上に取り組みました。
こうした諸施策を実施した結果、当連結会計年度の売上高は13,547,107千円(前連結会計年度比7.1%増)となり、当社創業以来の最高売上高を記録しました。
損益面では、金属プレス成形部品や無給電光伝送装置等、採算性の良い製品の販売が伸び悩み、営業利益は930,763千円(前連結会計年度比12.6%減)となりました。
経常利益は、北海道千歳市の新工場に係る補助金収入や投資不動産賃貸料等の営業外収益を178,181千円、為替差損等の営業外費用を55,082千円を計上したことにより、1,053,862千円(前連結会計年度比9.5%減)となりました。
また、DATA PIXEL SAS社の連結子会社化に伴う株式の段階取得に係る差益として255,690千円を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は914,647千円(前連結会計年度比14.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[精機関連]
精機関連では、自動車需要の拡大や自動車の電装化を背景に、燃料の噴射圧やブレーキ圧等を感知するセンサー用基幹部品の売上が増加しました。一昨年北海道千歳市に開設した車載用部品の新工場は、静岡県の既存工場からの生産移管が順調に進み、既存工場に空いたスペースでは、新たな車載用成形品の開発と量産検討を行いました。その他、自動車向けには、エンジン内部に搭載する精密金属加工部品や、カーナビゲーションシステムに使用する薄肉光学成形品等が伸長しました。また、インターネットを介して集積されたビッグデータを保存する目的で、データセンター内で使用されるアーカイブ光ディスクを成形するための金型も販売が伸長しました。一方、ノートパソコンのキーボードやスマートフォンのサイドスイッチ等に用いられる金属プレス成形品は一部製品の需要が停滞し、売上が減少することとなりました。開発面では、創業以来培ってきた精密金型技術や薄肉成形技術、ミクロン単位の凹凸を正確に写し取る微細転写技術を応用した加飾成形技術を展示会やホームページで広くアピールし、引き合いをいただいた顧客との間で、量産化に向けた技術課題の解消に取り組みました。
これらの結果、当連結会計年度の精機関連の売上高は7,686,568千円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。
[光製品関連]
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)や動画配信の増加、IoTやAIを活用した技術やサービスの拡大等を背景に、インターネットを介して流通するデジタルデータ量は急増しています。これを受けて、世界を結ぶ光通信網の敷設や、ビッグデータを処理・保管するデータセンターの建設が積極的に進められており、光通信網に不可欠な光コネクタ等の接続部品は需要の拡大が続いています。データセンターに用いられる光通信用部品には、限られた実装スペース内で大容量高速通信を要求されるため、小型化と多心化が進む傾向にあります。当連結会計年度は、多心光コネクタの端面研磨に係る作業性能を一段と向上させた新型光コネクタ研磨機を市場にリリースし、世界各国の光コネクタアッセンブリメーカーから引き合いをいただきました。また、昨年4月には、光通信用部品の検査装置や測定装置の分野において世界的なトップブランドであるDATA PIXEL SAS社(フランス)の株式を追加取得し、それまで持分法適用関連会社であった同社を連結子会社化しました。光通信以外の分野では、テレビ中継の電波を光ファイバーで伝送する無給電光伝送装置や、電子機器が発信する微量な電波の強度を正確に測定する光電界センサー等の拡販に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の光製品関連の売上高は5,860,539千円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。
当社グループは今後も、精機関連、光製品関連の両セグメントにおいて収益力の強化に努める一方、将来に向けて永続的に企業価値を向上することができる強固な経営基盤を確立してまいりたいと考えております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
精機関連(千円)7,598,43899.5
光製品関連(千円)6,059,400117.5
合計(千円)13,657,838106.7

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
精機関連7,776,382100.91,081,007109.1
光製品関連5,886,673113.9678,827104.0
合計13,663,056106.11,759,835107.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
精機関連(千円)7,686,568102.7
光製品関連(千円)5,860,539113.5
合計(千円)13,547,107107.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社デンソー4,667,43836.94,840,27835.7
シチズン電子株式会社1,334,52310.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4. 当連結会計年度のシチズン電子株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

(2) 財政状態
当連結会計年度末における総資産の残高は26,357,011千円となり、前連結会計年度末から1,330,887千円増加しました。当連結会計年度末における資産、負債の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
[流動資産]
当連結会計年度末における流動資産の残高は16,043,327千円となり、前連結会計年度末から1,089,189千円増加しました。その主な要因は、売上高や利益の増加、DATA PIXEL SAS社の連結子会社化に伴い、現金及び預金、売掛金が増加したこと等に因ります。
[固定資産]
当連結会計年度末における固定資産の残高は10,313,683千円となり、前連結会計年度末から241,697千円増加しました。有形固定資産は7,210,251千円となり、前連結会計年度末から324,155千円増加しました。その主な要因は、今後の生産拡大に向けて新たな機械装置を増設し、工具器具備品を購入したこと等に因ります。また、無形固定資産は2,155,741千円となり、前連結会計年度末から77,418千円増加しました。その主な要因は、DATA PIXEL SAS社の連結子会社化に伴いのれんが増加したこと等に因ります。
[流動負債]
当連結会計年度末における流動負債の残高は2,688,432千円となり、前連結会計年度末から262,933千円増加しました。その主な要因は、売上高の増加やDATA PIXEL SAS社の連結子会社化に伴い、材料等の買掛金や未払金が増加したこと等に因ります。
[固定負債]
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,183,951千円となり、前連結会計年度末から150,869千円増加しました。その主な要因は、子会社の留保利益に係る繰延税金負債を計上したこと等に因ります。
[純資産合計]
当連結会計年度末における純資産の残高は22,484,626千円となり、前連結会計年度末から917,084千円増加しました。その主な要因は、利益剰余金や為替換算調整勘定が増加したこと等に因ります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は3,305,599千円となり、前連結会計年度末から761,017千円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果増加した資金は、2,086,527千円(前連結会計年度は1,817,498千円の増加)となりました。営業活動による資金増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益1,310,176千円、減価償却費932,468千円、のれん償却額309,998千円、棚卸資産の減少額108,236千円等であります。資金減少の主な要因は、法人税等の支払額503,327千円、DATA PIXEL SAS社株式の段階取得に係る差益255,690千円、売上債権の増加額170,579千円等であります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果減少した資金は、2,706,538千円(前連結会計年度末は393,806千円の減少)となりました。投資活動による資金減少の主な要因は、機械装置等、有形固定資産の取得による支出1,189,823千円、定期預金の預入と払戻しとの差額1,363,313千円等であります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果減少した資金は、185,625千円(前連結会計年度末は123,235千円の減少)となりました。財務活動による資金減少の主な要因は、配当金の支払額184,729千円等であります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主要な資金需要は、製品製造に使用する原材料や部品の調達等の製造原価と、販売費及び一般管理費の他、既存製品の増産や新規製品の開発に向けた新しい機械装置の購入や既存の機械装置の改修等に使用しております。また、今後に向けては、当社グループの企業価値向上につなげるためのM&Aにも資金を積極的に投入していく考えです。
現時点におきましては、これらの資金については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金を充当していく予定であります。

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