有価証券報告書-第126期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/27 16:35
【資料】
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【項目】
141項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルスの世界的な感染再拡大により経済活動の制限や緩和が繰り返され収束が見通せない状況に加えて、半導体不足による完成車メーカーの減産や原材料価格上昇などもあり、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況下、当連結会計年度(注)における当社グループの業績は、北米では半導体不足による影響と米系の完成車メーカーのモデルチェンジによってOEM(新車組付け)用製品がほぼ生産終了となり、欧州においても半導体不足や新型コロナウイルスの感染再拡大に起因するサプライチェーン問題による完成車メーカーの減産影響により受注が減少しました。一方、日本・タイ・インドネシアでは、前期における新型コロナウイルス感染症の影響による完成車メーカーの工場稼働停止や事業活動の制限などからの反動増により受注が大きく回復し、売上高は1,355億円と対前期比15億円(+1.1%)の増収となりました。利益面では、北米や欧州における受注減少による利益の減少はありましたが、日本やアジアにおける新型コロナウイルス感染症の影響による受注減少からの回復、事業構造改革の一部の施策の効果、固定費の削減、特に日本や北米における人員適正化の効果が大きく寄与し、営業利益は42億円(前期は営業損失6億円)となり、経常利益は、為替相場の変動により当社及び連結子会社が保有する外貨建ての資産・負債に対し発生した為替差益などで61億円の利益(前期は経常損失18億円)となりました。
特別損益については、米国のケンタッキー州エリザベスタウン工場で鑑定評価に基づき5億円の減損損失を計上いたしました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は42億円の利益(前期は119億円の損失)となりました。
(単位:億円)
前期当期増減増減率
売上高1,3401,355151.1%
営業利益△64248-%
経常利益△186179-%
税金等調整前当期純利益△10756163-%
親会社株主に帰属する当期純利益△11942161-%

地域セグメントごとの業績は次のとおりです。
(単位:億円)
売上高営業利益
前期当期増減増減率前期当期増減増減率
日本608650426.9%28431554.9%
北米404327△76△18.9%△52△2626-%
欧州147128△19△13.0%1△3△4-%
中国12112100.0%64△2△34.4%
タイ5462814.5%264248.0%
インドネシア1211755444.8%71610144.8%
連結消去△115△1096-%32△1△24.1%
連結1,3401,355151.1%△64248-%

① 日本
半導体不足による完成車メーカーの減産の影響が継続しているものの、前期の新型コロナウイルス感染症の影響による受注減少からの回復や小型トラックの需要拡大により、売上高は650億円と対前期比42億円(+6.9%)の増収となりました。利益面では、市況高騰や前期にあった休業補償の補填がなくなった影響はあったものの、売上高増加による利益の増加に加えて、前期に実施した国内生産拠点の早期退職措置による労務費の適正化、生産性向上、材料スクラップ率改善といった生産合理化やこれまでに取り組んできた費用抑制の効果が持続していることなどにより、営業利益は43億円と対前期比15億円(+54.9%)の増益となりました。
② 北米
主要な顧客であった米系完成車メーカーのモデルチェンジによってOEM用製品がほぼ生産終了となったことに加え、半導体不足による完成車メーカーの減産影響の継続もあり、売上高は327億円と対前期比76億円(△18.9%)の大幅な減収となりました。利益面では、売上高減少による影響に加え、原材料価格上昇の影響などがありましたが、大幅な受注減少に対応するため前期に生産2拠点を閉鎖して、生産人員の適正化や生産性改善、工場間の生産移管による生産効率化などに取り組んできた効果により、営業損失は26億円(前期は営業損失52億円)に留まりました。
③ 欧州
半導体不足や新型コロナウイルス感染再拡大に起因するサプライチェーン問題による完成車メーカーの減産影響、日系完成車メーカー向けグローバルプラットフォーム(全世界での車台共通化)車用製品の生産終了などにより、売上高は128億円と対前期比19億円(△13.0%)の減収となりました。利益面では、スロバキア工場においては、不良品の低減、経費削減、生産性向上などのコスト削減効果はあったものの、売上高の減少、原材料価格の上昇、エネルギーコストの高騰などによる影響があり、加えてフランス工場においても、原材料価格上昇の影響や閉鎖に向けた費用が嵩んだことなどから、営業損失は3億円(前期は営業利益1億円)となりました。
④ 中国
米系完成車メーカーのモデルチェンジによるOEM用製品の生産終了により受注は減少しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復及び円安の影響により売上高は121億円と対前期比1百万円(+0.0%)の増収となりました。利益面では、受注減少による利益の減少に加え、前期にあった政府による社会保険料の減免措置がなくなり、人員の適正化や合理化改善に努めたものの、営業利益は4億円と対前期比2億円(△34.4%)の減益となりました。
⑤ タイ
一部の欧米系完成車メーカーのOEM用製品の生産終了があったものの、前期の新型コロナウイルス感染症の影響による受注減少からの反動により受注が回復し、また、市場回復による主要な日系完成車メーカー向けの補修用製品の受注の増加や輸出販売の好調により、売上高は62億円と対前期比8億円(+14.5%)の増収となりました。利益面では、売上高増加による利益の増加が大きく寄与したことに加え、基幹部品である鋳物の外部購入から当社の鋳物工場での内製への切り替えが進み付加価値が高まったことにより、営業利益は6億円と対前期比4億円(+248.0%)の増益となりました。
⑥ インドネシア
欧州向けグローバルプラットフォーム車用製品の生産終了はあったものの、政府による新車購入時の奢侈税免除・減税が実施されたことに加え、前期の新型コロナウイルス感染症の影響による受注減少からの反動増や、小型乗用車用製品の新規立ち上げが好調なこともあり、売上高は175億円と対前期比54億円(+44.8%)の大幅な増収となりました。利益面では、インドネシア工場で発生した火災によるエキストラ費用の発生やサプライチェーン問題による輸送費の増加はあったものの、下期からの売上高増加による利益の増加が大きく寄与したことに加えて、生産性改善や購入部品の内製化、現地調達への切り替えなどの合理化効果もあり、営業利益は16億円と対前期比10億円(+144.8%)の増益となりました。
(注)当連結会計年度とは
(1) 北米・中国・タイ・インドネシア:2021年1月~2021年12月
(2) 日本・欧州 :2021年4月~2022年3月 となります。
(2) 財政状態
当期末の総資産は、前期末比70億円増加の1,397億円となりました。
(単位:億円)
(資産の部)前期末当期末前期末比(負債・純資産の部)前期末当期末前期末比
流動資産70074949流動負債3133184
現金及び預金2963037仕入債務1721764
売上債権260250△9有利子負債10100
棚卸資産12216745その他132131△0
その他23296固定負債5875903
固定資産62764822有利子負債4804822
有形固定資産468466△2その他1071091
投資有価証券587720負債合計9009088
その他1011054純資産42648963
総資産1,3261,39770負債・純資産1,3261,39770

(3) キャッシュ・フローの状況
当期末の現金及び現金同等物は、前期末比7億円増加の303億円となりました。
(単位:億円)
前期当期増減
営業活動によるキャッシュ・フロー5655△1
投資活動によるキャッシュ・フロー△27△225
(フリー・キャッシュ・フロー)28324
財務活動によるキャッシュ・フロー△50△1138

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主な要因として、税金等調整前当期純利益56億円や減価償却費56億円があった一方で、棚卸資産の増減額△35億円や事業再編による支出16億円などにより、資金が増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主な要因として、有形及び無形固定資産の売却による収入28億円があった一方で、日米を中心とした設備投資により有形及び無形固定資産の取得による支出が50億円となり、資金が減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主な要因として、ファイナンス・リース債務の返済による支出7億円、長期借入金の返済による支出3億円及び非支配株主への配当金の支払額2億円などにより、資金が減少となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本58,2267.2
北米31,489△18.0
欧州13,1231.8
中国11,847△0.4
タイ5,59210.8
インドネシア16,77759.2
合計137,0533.0

(注) 金額は、販売価格によるものであります。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
日本57,3223.54,854△9.8
北米31,342△17.91,129△1.5
欧州11,985△19.7889△31.7
中国11,552△5.2974△11.4
タイ5,61612.0509△7.5
インドネシア16,95163.51,69030.5
合計134,768△0.910,046△6.8

(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本57,8507.0
北米31,359△18.4
欧州12,398△10.7
中国11,677△3.1
タイ5,65711.6
インドネシア16,55657.4
合計135,4981.1

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものでありますが、予測しえない経済状況の変化等、様々な要因があるため、その結果について、当社が保証するものではありません。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度は、売上高は1,355億円と対前期比15億円(+1.1%)の増加となりました。半導体不足の影響などにより北米で76億円の減収となった一方で、前連結会計年度における新型コロナウイルス感染症影響の反動によりインドネシアで54億円、日本で42億円の増収となったことが主な要因です。
売上原価は1,182億円と対前期比32億円(△2.6%)の減少となり、販売費及び一般管理費は131億円と対前期比2億円(△1.3%)の減少となりました。北米での減収に対して、事業構造改革の各施策(固定費削減・人員適正化・経費削減)の効果が大きく寄与し、営業利益は42億円と対前期比48億円の大幅な増益となりました。
営業外損益については、為替差益が対前期比で19億円増加したことにより、経常利益は61億円の利益と対前期比79億円の増益となりました。特別損益については、減損損失5億円等を計上いたしました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は56億円の利益(対前期比163億円の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億円の利益(対前期比161億円の増益)となりました。
(3) 財政状態の分析
(単位:億円)
(資産の部)前期末当期末前期末比(負債・純資産の部)前期末当期末前期末比
流動資産70074949流動負債3133184
現金及び預金2963037仕入債務1721764
売上債権260250△9有利子負債10100
棚卸資産12216745その他132131△0
その他23296固定負債5875903
固定資産62764822有利子負債4804822
有形固定資産468466△2その他1071091
投資有価証券587720負債合計9009088
その他1011054純資産42648963
総資産1,3261,39770負債・純資産1,3261,39770


(資産)
当期末の資産は1,397億円と前期末比70億円の増加となりました。
流動資産は749億円と前期末比49億円の増加となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の影響に端を発した海上輸送遅延による在庫積み増しなどにより棚卸資産が45億円増加したことによるものです。固定資産は648億円と前期末比22億円の増加となりました。これは主に、株価の上昇により投資有価証券が20億円増加したことによるものです。
(負債)
当期末の負債は908億円と前期末比8億円の増加となりました。
流動負債は318億円と前期末比4億円の増加となりました。これは主に、在庫積み増しなどの影響により仕入債務が4億円増加したことによるものです。固定負債は590億円と前期末比3億円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債が8億円増加した一方で、リース債務が4億円減少したことによるものです。なお、有利子負債残高492億円から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債は189億円であります。
(純資産)
当期末の純資産は489億円と前期末比63億円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益42億円を計上したことに加え、株価の上昇によりその他有価証券評価差額金が14億円増加したことによるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は492億円、現金及び現金同等物の残高は303億円となっております。有利子負債残高から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債残高は189億円と前期末と比べ5億円減少しました。

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