有価証券報告書-第88期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/28 9:05
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(財政状態の状況)
総資産については、前年度末比8.3%増の56,536百万円(前連結会計年度末は、52,179百万円)となり4,357百万円増加いたしました。この主な要因は、前年度末に比べ、受取手形および売掛金の増加2,035百万円及び有形固定資産の増加1,113百万円に、棚卸資産の増加870百万円を加味したことによるものであります。
負債については、前年度末比10.3%増の27,178百万円(前連結会計年度末は、24,650百万円)となり2,528百万円増加いたしました。この主な要因は、前年度末に比べ、支払手形及び買掛金の増加1,638百万円に、繰延税金負債の増加562百万円を加味したことによるものであります。
純資産については、前年度末比6.6%増の29,358百万円(前連結会計年度末は、27,529百万円)となり1,828百万円増加いたしました。この主な要因は、為替換算調整勘定の増加888百万円及びその他有価証券評価差額金の増加422百万円に、親会社株主に帰属する当期純利益計上等に伴う利益剰余金の増加190百万円を加味したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末51.6%から50.6%となりました。
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行されるなど、経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方、海外におきましては、ウクライナや中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりや、世界的な原材料・エネルギー価格の高騰、円安による物価上昇の継続など、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの関連するトラック製造業界は、世界的な半導体不足などの部品不足の影響を受けた状態から回復し、普通トラック(積載量4トン以上)の国内登録台数は、67,619台と前年度比22.9%の増加となりました。また、アセアン向けを中心とした輸出は堅調に推移いたしました。一方、中国においては不動産業の不振などから、中国経済全体の先行き不透明感は長期化が見込まれ、厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度における売上高は56,659百万円(前年度比5.9%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は903百万円(前年度は営業損失628百万円)、経常利益は841百万円(前年度は経常損失623百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益332百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,065百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
日本における売上高は、31,256百万円(前年度比1.8%増)、営業利益は、152百万円(前年度は営業損失425百万円)となりました。半導体などの部品不足の影響から回復したものの、一部完成車メーカーの受注減の影響を受け、売上は横ばいとなりました。一方、原材料及び燃料価格高騰による、コスト上昇については、販売価格への転嫁も見られ、営業利益増加の要因となりました。
アジアにおける売上高は、19,804百万円(前年度比8.0%増)、営業利益は、1,002百万円(前年度比7.1%増)となりました。タイにおいては、金利上昇やインフレの影響により需要が減退しているものの、新規商権の獲得により売上が増加しました。インドにおいては、政府による積極的なインフラ投資による好調な内需により、堅調に推移いたしました。
中国における売上高は、5,923百万円(前年度比40.9%増)、営業損失は、69百万円(前年度は営業損失728百万円)となりました。インフラ投資や不動産投資の停滞等が続いている中、売上は昨年対比回復は見られますが依然中国経済は不動産不況による景気低迷により、不透明な状況が続いております。
北米における売上高は、4,178百万円(前年度比1.1%減)、営業損失は、34百万円(前年度は営業損失449百万円)となりました。受注は昨年度同様であったものの、材料等のコスト上昇分の価格転嫁やコスト削減が進み、営業損失が大幅に減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,254百万円となりました。なお、当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,163百万円(前年度は2,539百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益1,166百万円に減価償却費3,186百万円、仕入債務の増加1,395百万円及び売上債権の増加1,612百万円を加味したことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,521百万円(前年度は3,847百万円の使用)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出3,411百万円及び投資有価証券の売却による収入594百万円によるものであります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、372百万円(前年度は958百万円の収入)となりました。この主な要因は、短期借入金及び長期借入金の有利子負債が合計で159百万円減少したことと配当金の支払額141百万円によるものであります。
(キャッシュ・フローの指標)
第84期
2020年3月
第85期
2021年3月
第86期
2022年3月
第87期
2023年3月
第88期
2024年3月
自己資本比率(%)51.252.755.451.650.6
時価ベースの自己資本比率(%)27.126.020.915.219.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.71.51.73.52.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)17.931.231.412.510.7

(注)上記各指標の算式は次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー / 利払い
③生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年度比(%)
日本ブレーキ(百万円)14,37315.0
エンジンコンポーネント他(百万円)17,2890.6
アジアブレーキ(百万円)3,720△2.0
エンジンコンポーネント他(百万円)15,81610.0
中国ブレーキ(百万円)2,03326.9
エンジンコンポーネント他(百万円)12978.6
北米ブレーキ(百万円)--
エンジンコンポーネント他(百万円)4,2813.4
合計(百万円)57,6447.4

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
ロ 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
受注高
(百万円)
前年度比(%)受注残高
(百万円)
前年度比(%)
日本ブレーキ15,0446.99893.9
エンジンコンポーネント他13,793△10.2907△9.0
アジアブレーキ3,012△14.3421△51.2
エンジンコンポーネント他15,23510.61,076△63.3
中国ブレーキ2,91761.5--
エンジンコンポーネント他14346.814△31.4
北米ブレーキ----
エンジンコンポーネント他4,154△1.4--
合計54,3022.83,409△40.9

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
ハ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年度比(%)
日本ブレーキ(百万円)14,8389.0
エンジンコンポーネント他(百万円)14,885△6.5
アジアブレーキ(百万円)3,480△2.9
エンジンコンポーネント他(百万円)15,76211.1
中国ブレーキ(百万円)3,06161.4
エンジンコンポーネント他(百万円)455342.5
北米ブレーキ(百万円)--
エンジンコンポーネント他(百万円)4,174△0.9
合計(百万円)56,6595.9

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
4.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
いすゞ自動車株式会社10,23719.110,00217.7
三菱ふそうトラック・バス
株式会社
4,6508.75,1589.1
日野自動車株式会社1,7573.32,2494.0
株式会社小松製作所1,8633.51,7683.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、日本セグメントでは、半導体不足により売上が見込よりも伸長しなかったこと、原材料・エネルギーコストの高騰、原材料等のコスト上昇に対する価格転嫁の遅れにより増収減益となりました。アジアセグメントでは、タイにおいては、国内・輸出向とも堅調に推移し、インドにおいては、主要顧客向けの売上増により、アジアセグメントは増収増益となりました。中国セグメントでは、インフラ投資や不動産投資の停滞等により需要が引き続き停滞しており、減収減益となりました。北米セグメントでは、引き続き需要は堅調に推移したことと材料比率の良化により減益幅は縮小しました。
ブレーキ部門の売上高は、前連結会計年度に比べて976百万円増(前年度比5.1%増)の20,075百万円となり、エンジンコンポーネント他部門の売上高は、前連結会計年度に比べて2,159百万円増(前年度比6.3%増)の36,583百万円となりました。
主な販売先別の状況につきましては、いすゞ自動車株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて234百万円減(前年度比2.3%減)の10,002百万円、三菱ふそうトラック・バス株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて508百万円増(前年度比10.9%増)の5,158百万円、日野自動車株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて492百万円増(前年度比28.0%増)の2,249百万円、株式会社小松製作所に対する売上が、前連結会計年度に比べて95百万円減(前年度比5.1%減)の1,768百万円となりました。
売上原価につきましては、前連結会計年度に比べて1,526百万円増(前年度比3.1%増)の50,678百万円となり、売上高に占める売上原価の割合は、前連結会計年度に比べて2.4%減の89.4%となりました。その要因として、材料市況高騰による材料費の増加・原油価格高騰に起因するエネルギーコストの上昇による動力費の増加によるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度に比べて77百万円増(前年度比1.6%増)の5,078百万円となりました。増加の主な要因は、運搬費、支払手数料等の費用増加によるものであります。
営業外損益につきましては、61百万円の損失(前年度は5百万円の利益)となりました。減少の主な要因は為替差益の減少によるものであります。
特別損益につきましては、324百万円の利益(前年度は66百万円の損失)となりました。これは、投資有価証券売却益及び受取保険金の計上が主な要因であります。
税金費用につきましては、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額などを加えた金額は、前連結会計年度では1,270百万円の費用となっておりましたが、当連結会計年度におきましては765百万円の費用となりました。これは、法人税、住民税及び事業税として361百万円を計上する一方で、繰延税金資産を計上したことによる法人税等調整額として403百万円の費用を計上したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の購入費用及び製造費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は9,082百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,254百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産の認識に際して用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ割引前将来キャッシュ・フローの総額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第15次中期経営計画初年度の2022年度において、世界的な資源価格の高騰、急激な円安の進行という外部要因に加え、外部顧客への価格転嫁の遅れという内部要因を受け営業利益赤字というスタートになりました。
折り返し点にあたる2023年度においては、重要テーマとして掲げていたプライム市場への上場維持を断念し、スタンダード市場上場の選択申請を行いましたが、各経営戦略・経営目標については当初計画を据置として取組んでまいりました。前述の外部要因については依然として継続しておりますが、北米事業の合理化改善・国内事業の経営統合の実行・価格転嫁の実行などの内部要因については確実に実行できたことで営業利益黒字を実現できました。
中期経営計画最終年度の2024年度においては、北米事業の黒字化実現・経営統合効果の最大化により経営目標の達成を目指しておりましたが、国内では各社バックオーダー解消と新型へのモデルチェンジ前の駆け込み需要が終息した事、海外ではタイにおけるローン審査厳格化等に伴う需要減により国内外共に減収が見込まれます。また、中国事業の回復も想定より遅く当初目標から大きく需要減となります。
その結果として、中期経営計画最終年度となる2025年3月期には、「連結売上高540億円」、「連結営業利益10億円」、「連結営業利益率1.9%」、「ROE1.4%」を目標財務指標としております。

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