有価証券報告書-第90期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:37
【資料】
PDFをみる
【項目】
163項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(財政状態の状況)
総資産については、前年度末比6.4%増の56,511百万円(前連結会計年度末は53,125百万円)となり3,386百万円増加いたしました。この主な要因は、前年度末に比べ、現金及び預金の増加3,220百万円、投資有価証券の増加361百万円及び退職給付に係る資産の増加343百万円に、関係会社出資金の減少368百万円を加味したことによるものであります。
負債については、前年度末比0.5%増の24,126百万円(前連結会計年度末は24,013百万円)となり113百万円増加いたしました。この主な要因は、前年度末に比べ、未払金等の増加に伴うその他流動負債の増加735百万円及び繰延税金負債の増加687百万円に、電子記録債務の減少863百万円及び長期借入金の減少467百万円を加味したことによるものであります。
純資産については、前年度末比11.2%増の32,384百万円(前連結会計年度末は29,112百万円)となり3,272百万円増加いたしました。この主な要因は、為替換算調整勘定の増加1,643百万円、第三者割当増資による資本金の増加568百万円、資本剰余金の増加568百万円及び退職給付に係る調整累計額の増加460百万円に、親会社株主に帰属する当期純損失計上等に伴う利益剰余金の減少358百万円を加味したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末53.2%から55.5%となりました。
(経営成績の状況)
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が見られたものの、円安の長期化、人手不足の深刻化、エネルギー・原材料価格の高止まりにより、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、中東情勢等の地政学リスクの影響により、世界経済は不確実性の高い状況が継続しております。
当社グループの関連するトラック製造業界は、半導体供給の改善等に伴い生産台数が回復したことにより、普通トラック(積載量4トン以上)の国内登録台数は、76,187台と前年度比2.2%の増加となりました。一方、海外においては、アセアン地域、とりわけタイでは、家計債務の増加を背景とした金融機関の自動車ローン審査厳格化の影響により、主力であるピックアップトラックを中心に新車販売は低迷が継続しております。足元では一部回復の動きが見られるものの、本格回復にはなお時間を要する状況にあります。また、中国においては、当社グループの主力製品が使用される大型商用車分野では持ち直しの傾向がみられるものの、厳しい事業環境が続いており、需要の回復には時間を要すると予測しております。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度における売上高は54,756百万円(前年度比0.6%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は1,496百万円(前年度比59.0%増)、経常利益は1,730百万円(前年度比459.9%増)、当社において特別損失に固定資産の減損損失712百万円、海外連結子会社である TBK America, Inc.を解散及び清算したことに伴う固定資産売却益236百万円及び事業再編損297百万円、持分法適用関連会社の株式一部譲渡による関係会社出資金売却損19百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は131百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純損失1,204百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
日本における売上高は32,501百万円(前年度比8.9%増)、セグメント利益は534百万円(前年度比245.2%増)となりました。収益体質改善のため、原材料・エネルギー価格高騰によるコスト上昇分の販売価格への転嫁に注力し事業活動を進めた結果、増収増益となりました。
アジアにおける売上高は19,784百万円(前年度比6.0%増)、セグメント利益は1,232百万円(前年度比30.2%増)となりました。エネルギー調達コスト改善や価格改定など収益性向上施策を進めてきた結果、増収増益となりました。
中国における売上高は6,194百万円(前年度比21.2%増)、セグメント損失は107百万円(前年度はセグメント損失107百万円)となりました。収益体質改善として自動化など原価改善を進めてきたことと、中国国内向けの大型トラック需要が持ち直したことで増収となりましたが、原材料の高騰が長期化しており、回復にはまだ時間が掛かると予測しております。
北米における売上高は9百万円(前年度比99.8%減)、セグメント利益は9百万円(前年度比39.4%減)となりました。生産の最適化を目的として、2024年9月に北米での生産を終了し、主力製品の生産はインド子会社へ移管のうえ、TBK America, Inc.を解散し、2025年11月25日に清算いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,344百万円となりました。なお、当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,001百万円(前年度は3,894百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益925百万円に減価償却費2,921百万円、売上債権の減少751百万円及び仕入債務の減少1,218百万円を加味したことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,647百万円(前年度は2,323百万円の使用)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出2,650百万円及び有形固定資産の売却による収入827百万円によるものであります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、492百万円(前年度は1,885百万円の使用)となりました。この主な要因は、短期借入金及び長期借入金の有利子負債が合計で364百万円減少したことと株式の発行による収入1,111百万円及び配当金の支払額226百万円によるものであります。
(キャッシュ・フローの指標)
第86期
2022年3月
第87期
2023年3月
第88期
2024年3月
第89期
2025年3月
第90期
2026年3月
自己資本比率(%)55.451.650.653.255.5
時価ベースの自己資本比率(%)20.915.219.015.920.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.73.52.92.01.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)31.412.510.714.629.0

(注)上記各指標の算式は次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー / 利払い
③生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年度比(%)
日本ブレーキ(百万円)12,79820.5
エンジンコンポーネント他(百万円)13,8682.1
アジアブレーキ(百万円)1,419△64.2
エンジンコンポーネント他(百万円)16,905△4.6
中国ブレーキ(百万円)2,6619.1
エンジンコンポーネント他(百万円)1011.6
北米ブレーキ(百万円)--
エンジンコンポーネント他(百万円)--
合計(百万円)47,754△9.4

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
ロ 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
受注高
(百万円)
前年度比(%)受注残高
(百万円)
前年度比(%)
日本ブレーキ16,46018.31,21117.0
エンジンコンポーネント他16,4216.41,17423.3
アジアブレーキ2,228△30.679376.7
エンジンコンポーネント他16,698△2.42,738138.8
中国ブレーキ3,7584.7--
エンジンコンポーネント他1221.220△0.6
北米ブレーキ----
エンジンコンポーネント他----
合計55,690△3.55,93964.7

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
ハ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年度比(%)
日本ブレーキ(百万円)15,08610.9
エンジンコンポーネント他(百万円)16,5009.3
アジアブレーキ(百万円)1,804△11.6
エンジンコンポーネント他(百万円)17,3018.3
中国ブレーキ(百万円)3,94522.6
エンジンコンポーネント他(百万円)108△14.5
北米ブレーキ(百万円)--
エンジンコンポーネント他(百万円)9△99.8
合計(百万円)54,7560.6

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.自動車部品等製造事業はブレーキ、エンジンコンポーネント他で構成されており、これらの業務の意思決定は地域別に一括して決定しております。
3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
4.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2024年4月1日
至 2025年3月31日
当連結会計年度
自 2025年4月1日
至 2026年3月31日
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
いすゞ自動車株式会社10,32919.012,00321.9
三菱ふそうトラック・バス
株式会社
3,5846.64,1977.7
日野自動車株式会社2,0063.72,2434.1
株式会社小松製作所1,8483.41,6773.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、日本セグメントでは、収益体質の改善のため、原材料・エネルギー価格高騰によるコスト上昇分の販売価格への転嫁に注力した結果、増収増益となりました。アジアセグメントでは、タイにおいては、金融機関のローン審査厳格化と経済の低迷が続いたことによる需要減少が続いているものの、海外向売上が堅調に推移したことにより増収増益となりました。インドにおいては、堅調な経済成長に加え、当社の北米子会社からの生産移管が順調に進み増収増益となりました。中国セグメントでは、中国国内向けの大型トラック需要が持ち直しましたが、収益体質改善として自動化など原価改善を進めてきたものの原材料の高騰が長期化しており、増収減益となりました。北米セグメントでは、生産の最適化を目的として、2024年9月に北米での生産を終了し、主力製品の生産はインド子会社へ移管のうえ、TBK America, Inc.を解散し、2025年11月25日に清算いたしました。
ブレーキ部門の売上高は、前連結会計年度に比べて1,974百万円増(前年度比10.5%増)の20,837百万円となり、エンジンコンポーネント他部門の売上高は、前連結会計年度に比べて1,633百万円減(前年度比4.6%減)の33,919百万円となりました。
主な販売先別の状況につきましては、いすゞ自動車株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて1,673百万円増(前年度比16.2%増)の12,003百万円、三菱ふそうトラック・バス株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて612百万円増(前年度比17.1%増)の4,197百万円、日野自動車株式会社に対する売上が、前連結会計年度に比べて236百万円増(前年度比11.8%増)の2,243百万円、株式会社小松製作所に対する売上が、前連結会計年度に比べて171百万円減(前年度比9.3%減)の1,677百万円となりました。
売上原価につきましては、前連結会計年度に比べて694百万円減(前年度比1.4%減)の47,931百万円となり、売上高に占める売上原価の割合は、前連結会計年度に比べて1.4%減の87.5%となりました。その要因として、材料市況高騰による材料費の増加及び原油価格高騰に起因するエネルギーコストの上昇による動力費の増加分を販売価格に転嫁したことによるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度に比べて479百万円増(前年度比9.9%増)の5,329百万円となりました。増加の主な要因は、製品保証費の増加によるものです。
営業外損益につきましては、234百万円の利益(前年度は632百万円の損失)となりました。利益の主な要因は受取配当金及び為替差益によるものであります。
特別損益につきましては、805百万円の損失(前年度は1,226百万円の損失)となりました。これは、固定資産の減損損失が主な要因であります。
税金費用につきましては、前連結会計年度では182百万円となっておりましたが、当連結会計年度におきましては924百万円となりました。これは、法人税、住民税及び事業税として422百万円を計上したことに加え、繰延税金負債を主とした法人税等調整額502百万円を計上したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の購入費用及び製造費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,652百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,344百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産の認識に際して用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損処理)
減損損失の認識に際して用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第16次中期経営計画初年度にあたる2026年3月期の期初時点においては、「連結売上高520億円」、「連結営業利益11億円」として掲げておりました。目標財務指標に対して、連結売上高の実績は547億円となり達成、グループ各社をあげて売上拡大に注力したことに加え、総原価低減活動を進めた結果、連結営業利益の実績は1,496百万円、連結営業利益率は2.7%となり達成、当社において特別損失に固定資産の減損損失、海外子会社であるTBK America, Inc.の清算に伴う特別損失を計上したことによりROEは▲0.4%となりました。
1.中期経営計画の概要
当社グループは、2030年に目指す姿を「VISION 2030」として「時代の変化に合った価値をスピーディーに創造する企業」としております。
当社グループは、「VISION 2030」の実現に向けて、2030年からのバックキャストに基づき、3年ごとの中期経営計画を3つの段階で設定し、活動を推進しております。この度策定した「第16次中期経営計画(2025年~2027年)」は、「VISION 2030」に向けた第2次中期経営計画として、これまでの活動で得られた新たな技術や知見に基づき、保有しているコア技術・コア製品に更に磨きを掛け、新領域への挑戦を推進することで「イノベーションで未来を切り拓く」ことをテーマとして活動してまいります。
2.財務指標
評価指標2027年度目標
営業利益率3~5%
ROE5%

なお、第16次中期経営計画の2年目にあたる2027年3月期は、売上高530億円、営業利益11億円、経常利益12億円、親会社株主に帰属する当期純利益6億円を目標としております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。