四半期報告書

【提出】
2020/08/04 15:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
40項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第1四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けて世界各国で経済活動が大きく制限されたこと伴い、期初から自動車需要が異例の速さと深さで減退しました。
このような事業環境の中、当社グループは、アセアン地域では『エクスパンダー クロス』をタイやフィリピンなどに展開し、また、日本地域では新型『デリカD:5』の特別仕様車『JASPER(ジャスパー)』を発売するなど、各地域で販売促進に努めました。
しかしながら、都市封鎖や外出禁止令といった経済活動制限による自動車需要への影響は深刻で、制限緩和後も依然厳しい状況が続いたことから、当第1四半期連結累計期間のグローバル販売台数は139千台(前年同期比△159千台、同△53%)と大幅に減少しました。
主な地域別の販売状況は次のとおりです。いずれの地域においても、経済活動制限の影響で販売台数が減少しています。
・ アセアン : 24千台(前年同期比△51千台)
・ 豪州・ニュージーランド : 13千台( 同上 △9千台)
・ 日本 : 11千台( 同上 △12千台)
・ 中国他 : 25千台( 同上 △17千台)
・ 北米 : 17千台( 同上 △25千台)
・ 欧州 : 30千台( 同上 △28千台)
・ 中南米、中東、アフリカ他: 19千台( 同上 △17千台)
以上の結果、当第1四半期連結会計期間における当社グループの売上高は2,295億円(前年同期比△3,067億円、同△57%)となりました。
このような状況下、当社は収支バランスの改善に向けて一層のコスト削減に取り組んだものの、売上高の減少を相殺することは出来ず、営業損益は533億円の損失(前年同期は営業利益39億円)となりました。また、経常損益は587億円の損失(前年同期は経常損失14億円)、親会社株主に帰属する四半期純損益は1,762億円の損失(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益93億円)となりました。
② セグメントごとの経営成績
(ⅰ)自動車
当第1四半期連結累計期間における自動車事業に係る売上高は2,234億円となり、営業損失は△552億円となりました。各国の都市封鎖や移動制限などの影響で販売台数が減少したことなどにより、前年同期比で減収減益となっています。
(ⅱ)金融
当第1四半期連結累計期間における金融事業に係る売上高は79億円となり、営業利益は12億円となりました。
③ 財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産は1兆7,241億円(前年度末比△2,140億円)となりました。そのうち現金及び預金は4,323億円(前年度末比+327億円)となりました。負債合計は1兆1,052億円(前年度末比△445億円)となり、そのうちリース債務を含む有利子負債残高は、5,381億円(前年度末比+2,387億円)となりました。純資産は6,189億円(前年度末比△1,695億円)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等及び対処すべき課題
当社は、当社グループが強みを持つ地域・商品に経営資源を集中投入する2022年度までの新中期経営計画「Small but Beautiful」を発表しました。
本計画は計画年度後に会社の持続的な成長を実現させるため、経営基盤を安定させる構造改革であるコスト改革と収益力改革に重点を置いています。このために、これまでの全方位拡大戦略から方針を転換し、集中と選択をさらに加速させます。その上で構造改革をやり切り、当社が競争力のある領域をさらに強化し、本計画において確実に収益を上げられる体質への転換を実現します。
具体的な施策は、生産能力・販売体制・商品ラインナップの見直しや、固定費の大幅削減などを含みます。その上で、三菱自動車の強みのあるアセアン地域に経営資源を集中投入します。さらに、三菱自動車らしい自社開発のPHEVやHEVといった環境技術と4WD技術の強化に加え、アライアンス・パートナー技術を活用した世界最新レベルのクルマを提供することで、収益力を高めます。技術を結集することで、人とクルマと自然が共生する社会の発展のための環境にやさしいクルマを提供していきます。
本計画の主な取り組みは以下の通りです。
・固定費を2019年度比20%以上の削減、さらに集中投資で収益力を向上
・アセアンに経営資源を集中し、同市場のマーケットシェア11%超に拡大
・アセアンに続く第二の柱として、アフリカ・オセアニア・南米市場を開拓
・2022年度までに新型車投入により環境対応車(PHEV・EV)のラインナップを強化、
2022年度以降もアセアンでピックアップトラック・SUV・MPVなど新型車を投入
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は、268億円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当第1四半期連結累計期間における生産実績は次のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間
数量(台)
前第1四半期連結累計期間比(%)
国 内48,52532.7
海 外58,29535.5
合計106,82034.2

② 販売実績
当第1四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間前第1四半期連結累計期間比(%)
数量(台)金額(百万円)数量金額
国 内40,73878,36659.169.9
海 外86,165151,17933.135.6
合計126,903229,54538.642.8

(注)1. 販売実績は、外部顧客の所在地別の当社及び連結子会社の完成車及びKDパックの卸売り台数を示しております。
2. 上記金額は、消費税等を含んでおりません。