四半期報告書

【提出】
2020/11/06 16:35
【資料】
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【項目】
42項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間においては、世界の自動車需要は先進国の一部では回復の兆しが見え始めているものの、グローバルでは依然厳しい状況が続いており、当社の販売台数も厳しい結果となりました。
主力のアセアンでは、回復基調にあるベトナム・タイ、活動制限が依然続いているインドネシア・フィリピンと、それぞれの国毎に異なる状況ではあるものの、全体的に厳しい状況となっており、同地域における当社の販売台数は71千台(前年同期比△80千台)となりました。豪州・ニュージーランドにつきましても、ロックダウンは段階的に解除されてきたものの、自動車総需要の回復は穏やかであり、当社販売は30千台(同△15千台)となりました。日本においては、新型コロナウイルスの経済への影響は収束しつつありますが、当社主力セグメントにおける需要の回復は上期では見られず、当社販売は27千台(同△25千台)となりました。その他地域においても、前年同期比でいずれも30%超の減少といった厳しい状況になりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間のグローバル販売台数は351千台(前年同期比△241千台、同△41%)となりました。主な地域別の販売状況は次のとおりです。
・ アセアン : 71千台(前年同期比△80千台)
・ 豪州・ニュージーランド : 30千台( 同上 △15千台)
・ 日本 : 27千台( 同上 △25千台)
・ 中国他 : 50千台( 同上 △31千台)
・ 北米 : 51千台( 同上 △27千台)
・ 欧州 : 75千台( 同上 △37千台)
・ 中南米、中東、アフリカ他: 47千台( 同上 △26千台)
以上の結果、当第2四半期連結会計期間における当社グループの売上高は5,749億円(前年同期比△5,531億円、同△49%)となりました。また、営業損益は826億円の損失(前年同期は営業利益102億円)、経常損益は870億円の損失(前年同期は経常利益12億円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損益は、構造改革により固定資産の減損等を認識したこともあり、2,099億円の損失(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益26億円)となりました。
② セグメントごとの経営成績
(ⅰ) 自動車
当第2四半期連結累計期間における自動車事業に係る売上高5,638億円となり、営業損失は△862億円となりました。世界的な需要低迷により販売台数が減少したことなどで、前年同期比減収減益となっています。
(ⅱ) 金融
当第2四半期連結累計期間における金融事業に係る売上高は156億円となり、営業利益は25億円となりました。
③ 財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は1兆7,323億円(前年度末比△2,058億円)となりました。そのうち現金及び預金は4,877億円(前年度末比+881億円)となりました。負債合計は1兆1,533億円(前年度末比+36億円)となり、そのうちリース債務を含む有利子負債残高は、5,627億円(前年度末比+2,633億円)となりました。純資産は5,790億円(前年度末比△2,094億円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により1,239億円の支出、投資活動により682億円の支出、財務活動により2,578億円の収入となりました。現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末残高に対し663億円増加し、4,659億円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは、△1,921億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による支出は1,239億円となり、前同累計期間の258億円の支出に対し981億円の支出増加となりました。これは主として、減収減益やそれに伴う仕入債務の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は682億円となり、前同累計期間の553億円の支出に対し129億円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による収入は2,578億円となり、前同累計期間の48億円の収入に対し2,530億円の収入増加となりました。これは主として、借入金の増加等によるものであります。
(注)フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計で算出しております。
(3)経営方針・経営戦略等及び対処すべき課題
当社は、当社グループが強みを持つ地域・商品に経営資源を集中投入する2022年度までの新中期経営計画「Small but Beautiful」を発表しました。
本計画は計画年度後に会社の持続的な成長を実現させるため、経営基盤を安定させる構造改革であるコスト改革と収益力改革に重点を置いています。このために、これまでの全方位拡大戦略から方針を転換し、集中と選択をさらに加速させます。その上で構造改革をやり切り、当社が競争力のある領域をさらに強化し、本計画において確実に収益を上げられる体質への転換を実現します。
具体的な施策は、生産能力・販売体制・商品ラインナップの見直しや、固定費の大幅削減などを含みます。その上で、三菱自動車の強みのあるアセアン地域に経営資源を集中投入します。さらに、三菱自動車らしい自社開発のPHEVやHEVといった環境技術と4WD技術の強化に加え、アライアンス・パートナー技術を活用した世界最新レベルのクルマを提供することで、収益力を高めます。技術を結集することで、人とクルマと自然が共生する社会の発展のための環境にやさしいクルマを提供していきます。
本計画の主な取り組みは以下の通りです。
・固定費を2019年度比20%以上の削減、さらに集中投資で収益力を向上
・アセアンに経営資源を集中し、同市場のマーケットシェア11%超に拡大
・アセアンに続く第二の柱として、アフリカ・オセアニア・南米市場を開拓
・2022年度までに新型車投入により環境対応車(PHEV・EV)のラインナップを強化、
2022年度以降もアセアンでピックアップトラック・SUV・MPVなど新型車を投入
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は、503億円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当第2四半期連結累計期間における生産実績は次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間
数量(台)
前第2四半期連結累計期間比(%)
国 内124,42341.3
海 外152,21542.0
合計276,63841.7

② 販売実績
当第2四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間前第2四半期連結累計期間比(%)
数量(台)金額(百万円)数量金額
国 内94,762179,76269.776.7
海 外232,240395,11242.844.2
合計327,002574,87448.250.9

(注)1. 販売実績は、外部顧客の所在地別の当社及び連結子会社の完成車及びKDパックの卸売り台数を示しております。
2. 上記金額は、消費税等を含んでおりません。
(6)設備の新設、除却等の計画
前連結会計年度の有価証券報告書提出日において未定でありました当連結会計年度における設備投資計画(新設・改修)について、自動車事業及び金融事業の当社及び連結子会社別の主な内訳は下表のとおりであります。
会社名セグメントの名称設備の内容計画金額
(百万円)
資金調達方法
当社自動車自動車生産設備、自動車開発研究設備、自動車販売拠点設備 他66,835自己資金及び借入金
ミツビシ・モーターズ・(タイランド)・
カンパニー・リミテッド 他1社
自動車自動車販売拠点設備及び
自動車生産設備 他
17,570自己資金及び借入金
その他国内・在外子会社自動車
・金融
自動車及び部品生産設備、自動車及び部品設計・試験設備、自動車輸送保管設備、自動車及び部品販売拠点設備、システム投資 他15,595自己資金及び借入金
合 計100,000

(注)上記金額は、消費税等を含みません。