有価証券報告書-第50期(2022/09/01-2023/08/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、円安の進行を背景とする物価の高騰や海外経済の回復ペース鈍化による下押し圧力はあるものの、社会経済活動の正常化が進むなかで、供給制約の影響の緩和等にも支えられ、緩やかな回復を続けました。海外経済については、欧米地域の物価上昇率はひと頃に比べ低下してはいるものの、依然として世界的なインフレ圧力が続くなか、一部の地域で回復ペースに鈍化の兆しも見られました。米国経済は回復を続けており、今後も景気回復が続くと期待されていますが、金融引締めにともなう影響等による下振れリスクがあります。欧州経済は足踏み状態にあり、先行きも弱さが見込まれますが、特にウクライナ情勢の先行きによっては、ユーロ圏を中心に資源、穀物価格の上昇にともなう下押し圧力が高まる可能性があります。中国経済も持ち直しの動きに足踏みが見られており、労働市場や不動産市場における調整圧力が残るなか、先行きの持ち直しペースを巡る不確実性が高くなっています。その他のアジア地域の景気は持ち直し、あるいは緩やかに回復しています。
このようななか、当社主力であるアフターマーケット事業におきましては、ウィズコロナにともなう消費行動の多様化等で、ユーザーの消費行動に変化の兆しがみられるものの、引き続き、当社が重点商材と位置付け、拡販に注力しているマフラー、サスペンション商材をはじめ、オイルやフィルターなどの用品系商材等で売上が伸長し、売上全体では前期を上回りました。売上全体に占める海外向け売上の割合も伸長しており、円安による買い込み需要等で売上が伸びた米国をはじめ、前期にゼロコロナ政策で出荷便が滞り、売上を落とした中国向けの出荷量の回復等が売上伸長の要因となっています。
アフターマーケット以外の分野では、一部の製品にて委託企業の生産調整の影響等による受注の減少があったほか、受託開発売上が減少したこと等から、売上高は前期を下回りました。以上の結果、当連結会計年度における連結売上高は9,241百万円(前期比7.1%増)となりました。
損益面では、販売費及び一般管理費が、創業50周年記念行事等の開催による広告宣伝費の増加、昇給等による人件費の増加、およびウィズコロナや行動制限の緩和による旅費交通費の増加等で、前期比で180百万円増加しましたが、内製品の売上高の増加で工場の稼働率が上昇したこと等から、連結売上総利益率が前期比で上昇し、営業利益は637百万円(前期比19.7%増)となりました。また、経常利益は725百万円(前期比0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は451百万円(前期比9.1%減)となりました。経常利益の前期比での増加率が営業利益に比べ縮小したのは、主として為替の状況を要因としたものであり、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比で減少したのは、前期に特別利益として計上した土地の売却益がなくなったこと等によるものです。
b.財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ254百万円増加し、13,345百万円となりました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、6,296百万円となりました。これは主に、満期により有価証券が426百万円減少しましたが、新規商材や売れ筋商材を中心に、お客様をお待たせしない体制を作るため在庫の積み増しを進めたことで、棚卸資産が414百万円増加したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ246百万円増加し、7,048百万円となりました。これは主に、固定資産の稼働開始にともない建設仮勘定が64百万円減少しましたが、生産能率向上や新規商材開発等への投資により、建物及び構築物が79百万円、機械装置及び運搬具が75百万円、その他有形固定資産が70百万円増加したほか、投資有価証券が70百万円増加したこと等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ215百万円減少し、3,355百万円となりました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ66百万円減少し、2,443百万円となりました。これは主に、電子記録債務が67百万円、未払法人税等が52百万円、それぞれ増加しましたが、返済により短期借入金が86百万円、その他流動負債が72百万円、支払手形及び買掛金が60百万円、それぞれ減少したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ149百万円減少し、911百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ470百万円増加し、9,990百万円となりました。これは主に、利益剰余金が380百万円、為替換算調整勘定が50百万円、それぞれ増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ453百万円減少し、1,394百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は694百万円(前期は658百万円の取得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額388百万円、法人税等の支払額203百万円等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益694百万円、減価償却費603百万円等の資金の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は822百万円(前期は946百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の償還額700百万円等の収入に対し、有形固定資産の取得額687百万円、投資有価証券の取得額503百万円等の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は329百万円(前期は166百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の減少額252百万円、配当金の支払額70百万円等の減少要因があったことによるものです。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度は、中期経営計画「HKS Transform to 50th」(2021年8月期から2023年8月期まで)の最終年度に当たります。当社では、同中期経営計画における長期ビジョン「アフターマーケットで築き上げた独自技術とOEM開発で培った知識・技術を融合し、今までにないものを創り出す「世界に通用するトップブランド企業」を目指す」に基づき、「インナーブランディング」「パッケージ展開からコンプリート展開への転換」「CASEに対応した受託開発および量産事業の獲得」「IoT、AIを取り入れた電子制御製品の展開」をテーマとして定め、これに基づいた各種施策を推進してまいりました。
当期は、連結売上高9,000百万円、営業利益450百万円、経常利益475百万円、親会社株主に帰属する当期純利益310百万円の計画でスタートし、第3四半期にて同計画を連結売上高9,180百万円、営業利益550百万円、経常利益595百万円、親会社株主に帰属する当期純利益390百万円に修正いたしましたが、これに対し、連結売上高は9,241百万円(達成率100.7%)と計画を61百万円上回りました。これは、タイムリーな新製品の投入の成果に加え、主に米国にて、売上が想定以上に伸長したこと等によるものです。売上高を地域別で見ますと、国内のアフターマーケットは前期比で5.9%の増加となりましたが、製造受託、開発受託事業においては、コロナ禍に伴う委託企業の生産調整等の影響等により前期比で6.5%の減少となりました。これらの結果、国内全体の売上は前期比190百万円の増加(3.3%増)となりました。海外の売上高につきましては、堅調な米国市場が売上を牽引し、北米では前期比197百万円の増加(15.0%増)となったほか、アジアの売上高につきましても、主に中国市場が前期のゼロコロナ政策によるロックダウン等の影響から脱却し、出荷が堅調に推移したことから、前期比270百万円の増加(23.5%増)となりました。なお、ヨーロッパの売上高は、前期比24百万円の減少(10.0%減)となりました。
損益面では、売上高の増加に加え、売れ筋商材等の在庫積み増しにともなう工場稼働率の上昇等により、売上総利益率が前連結会計年度の40.5%から40.9%に上昇したことから、創立50周年記念行事等の開催による広告宣伝費の増加や昇給による人件費の増加、コロナ禍による行動制約の緩和等にともなう旅費交通費の増加等で、販売費及び一般管理費が前期比180百万円増の3,144百万円へと増えたにもかかわらず、営業利益は550百万円の計画に対し、87百万円増の637百万円(達成率116.0%)となりました。また、経常利益は、為替が円安に振れたことによる為替差益48百万円の計上等により、595百万円の計画に対し130百万円増の725百万円(達成率122.0%)、税金等調整前当期純利益は、前期に計上された土地の売却益がなくなったこと等で増益幅が縮小し、前期比2百万円増の694百万円(0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、390百万円の計画に対し61百万円増の451百万円(達成率115.7%)と、それぞれ計画を上回りました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
WHOが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて発令していた「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態の宣言」を終了し、日本でも新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に変更されるなど、同感染症に関する行動制限の緩和や社会経済活動の正常化が世界的に進展しておりますが、これにより、今まで制約されていた旅行、外食、アミューズメントへの支出等、ユーザーの消費行動も多様化していくことが予想されます。消費行動の多様化は、これまで巣ごもり消費の影響で堅調に推移していた当社業績に影響を与える可能性があります。加えて、終わりの見えないロシア・ウクライナ情勢に加え、イスラエル・ハマスも戦争状態に突入するなど、地政学的なリスクが高まっており、これらに起因する資源価格やエネルギー価格の上昇、あるいは円安の進行による物価の上昇、半導体不足への懸念等、次期の売上高・利益に影響を及ぼす要因は多々ございます。
これに対し、当社では、引き続きトヨタGR86やGRヤリス、GRカローラ、スバルBRZ、WRX等、当社が重点車種として積極的に新製品の投入を行うスポーツタイプの車両に注力していくとともに、スポーツカー以外の車両カテゴリーへの商品展開やブランディングの強化を背景とした新たな国・地域への進出等、お客様の裾野をより拡げていく活動を展開し、さらなる売上の伸展に注力してまいります。また、欠品による売り逃しを極力減らし、商機を最大限に生かすため、製販技一貫体制の強化によるタイムリーなものづくりに注力するとともに、売れ筋在庫を積み増し、お客様をお待たせしない体制づくりを進めます。また、お客様と触れ合う機会をより増やすことで、体感、体験に訴えるものづくり、ことづくりに注力し、お客様のニーズをとらえ、お客様の期待を上回る新規商材の迅速かつ積極的な開発・上市に取り組んでまいります。
④ 当社グループの資本の財源および資金の流動性について
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料購入費用および製造費用、販売費用、研究開発費、生産能力強化のための設備投資費用等であります。
これらの資金需要への対応は、主に自己資金および金融機関からの借入による資金調達を基本としております。
当社の資金状況は、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末に比べ453百万円減少し、1,394百万円となりました。
流動性の確保に関しましては、当連結会計年度における流動比率は257.7%、当座比率は133.7%となっており、十分な流動性を確保していると認識しております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、円安の進行を背景とする物価の高騰や海外経済の回復ペース鈍化による下押し圧力はあるものの、社会経済活動の正常化が進むなかで、供給制約の影響の緩和等にも支えられ、緩やかな回復を続けました。海外経済については、欧米地域の物価上昇率はひと頃に比べ低下してはいるものの、依然として世界的なインフレ圧力が続くなか、一部の地域で回復ペースに鈍化の兆しも見られました。米国経済は回復を続けており、今後も景気回復が続くと期待されていますが、金融引締めにともなう影響等による下振れリスクがあります。欧州経済は足踏み状態にあり、先行きも弱さが見込まれますが、特にウクライナ情勢の先行きによっては、ユーロ圏を中心に資源、穀物価格の上昇にともなう下押し圧力が高まる可能性があります。中国経済も持ち直しの動きに足踏みが見られており、労働市場や不動産市場における調整圧力が残るなか、先行きの持ち直しペースを巡る不確実性が高くなっています。その他のアジア地域の景気は持ち直し、あるいは緩やかに回復しています。
このようななか、当社主力であるアフターマーケット事業におきましては、ウィズコロナにともなう消費行動の多様化等で、ユーザーの消費行動に変化の兆しがみられるものの、引き続き、当社が重点商材と位置付け、拡販に注力しているマフラー、サスペンション商材をはじめ、オイルやフィルターなどの用品系商材等で売上が伸長し、売上全体では前期を上回りました。売上全体に占める海外向け売上の割合も伸長しており、円安による買い込み需要等で売上が伸びた米国をはじめ、前期にゼロコロナ政策で出荷便が滞り、売上を落とした中国向けの出荷量の回復等が売上伸長の要因となっています。
アフターマーケット以外の分野では、一部の製品にて委託企業の生産調整の影響等による受注の減少があったほか、受託開発売上が減少したこと等から、売上高は前期を下回りました。以上の結果、当連結会計年度における連結売上高は9,241百万円(前期比7.1%増)となりました。
損益面では、販売費及び一般管理費が、創業50周年記念行事等の開催による広告宣伝費の増加、昇給等による人件費の増加、およびウィズコロナや行動制限の緩和による旅費交通費の増加等で、前期比で180百万円増加しましたが、内製品の売上高の増加で工場の稼働率が上昇したこと等から、連結売上総利益率が前期比で上昇し、営業利益は637百万円(前期比19.7%増)となりました。また、経常利益は725百万円(前期比0.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は451百万円(前期比9.1%減)となりました。経常利益の前期比での増加率が営業利益に比べ縮小したのは、主として為替の状況を要因としたものであり、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比で減少したのは、前期に特別利益として計上した土地の売却益がなくなったこと等によるものです。
b.財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ254百万円増加し、13,345百万円となりました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、6,296百万円となりました。これは主に、満期により有価証券が426百万円減少しましたが、新規商材や売れ筋商材を中心に、お客様をお待たせしない体制を作るため在庫の積み増しを進めたことで、棚卸資産が414百万円増加したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ246百万円増加し、7,048百万円となりました。これは主に、固定資産の稼働開始にともない建設仮勘定が64百万円減少しましたが、生産能率向上や新規商材開発等への投資により、建物及び構築物が79百万円、機械装置及び運搬具が75百万円、その他有形固定資産が70百万円増加したほか、投資有価証券が70百万円増加したこと等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ215百万円減少し、3,355百万円となりました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ66百万円減少し、2,443百万円となりました。これは主に、電子記録債務が67百万円、未払法人税等が52百万円、それぞれ増加しましたが、返済により短期借入金が86百万円、その他流動負債が72百万円、支払手形及び買掛金が60百万円、それぞれ減少したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ149百万円減少し、911百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ470百万円増加し、9,990百万円となりました。これは主に、利益剰余金が380百万円、為替換算調整勘定が50百万円、それぞれ増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ453百万円減少し、1,394百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は694百万円(前期は658百万円の取得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額388百万円、法人税等の支払額203百万円等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益694百万円、減価償却費603百万円等の資金の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は822百万円(前期は946百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券の償還額700百万円等の収入に対し、有形固定資産の取得額687百万円、投資有価証券の取得額503百万円等の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は329百万円(前期は166百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の減少額252百万円、配当金の支払額70百万円等の減少要因があったことによるものです。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車等の関連部品事業(千円) | 9,045,821 | 102.1 |
| その他の事業(千円) | ― | ― |
| 合計 | 9,045,821 | 102.1 |
(注) 金額は販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 自動車等の関連部品事業 | 1,028,318 | 101.0 | 267,372 | 94.4 |
| その他の事業 | ― | ― | ― | ― |
| 合計 | 1,028,318 | 101.0 | 267,372 | 94.4 |
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車等の関連部品事業(千円) | 9,239,587 | 107.1 |
| その他の事業(千円) | 1,775 | 252.4 |
| 合計 | 9,241,362 | 107.1 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Turn14 Distribution, Inc. | 1,210,493 | 14.0 | 1,479,454 | 16.0 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度は、中期経営計画「HKS Transform to 50th」(2021年8月期から2023年8月期まで)の最終年度に当たります。当社では、同中期経営計画における長期ビジョン「アフターマーケットで築き上げた独自技術とOEM開発で培った知識・技術を融合し、今までにないものを創り出す「世界に通用するトップブランド企業」を目指す」に基づき、「インナーブランディング」「パッケージ展開からコンプリート展開への転換」「CASEに対応した受託開発および量産事業の獲得」「IoT、AIを取り入れた電子制御製品の展開」をテーマとして定め、これに基づいた各種施策を推進してまいりました。
当期は、連結売上高9,000百万円、営業利益450百万円、経常利益475百万円、親会社株主に帰属する当期純利益310百万円の計画でスタートし、第3四半期にて同計画を連結売上高9,180百万円、営業利益550百万円、経常利益595百万円、親会社株主に帰属する当期純利益390百万円に修正いたしましたが、これに対し、連結売上高は9,241百万円(達成率100.7%)と計画を61百万円上回りました。これは、タイムリーな新製品の投入の成果に加え、主に米国にて、売上が想定以上に伸長したこと等によるものです。売上高を地域別で見ますと、国内のアフターマーケットは前期比で5.9%の増加となりましたが、製造受託、開発受託事業においては、コロナ禍に伴う委託企業の生産調整等の影響等により前期比で6.5%の減少となりました。これらの結果、国内全体の売上は前期比190百万円の増加(3.3%増)となりました。海外の売上高につきましては、堅調な米国市場が売上を牽引し、北米では前期比197百万円の増加(15.0%増)となったほか、アジアの売上高につきましても、主に中国市場が前期のゼロコロナ政策によるロックダウン等の影響から脱却し、出荷が堅調に推移したことから、前期比270百万円の増加(23.5%増)となりました。なお、ヨーロッパの売上高は、前期比24百万円の減少(10.0%減)となりました。
損益面では、売上高の増加に加え、売れ筋商材等の在庫積み増しにともなう工場稼働率の上昇等により、売上総利益率が前連結会計年度の40.5%から40.9%に上昇したことから、創立50周年記念行事等の開催による広告宣伝費の増加や昇給による人件費の増加、コロナ禍による行動制約の緩和等にともなう旅費交通費の増加等で、販売費及び一般管理費が前期比180百万円増の3,144百万円へと増えたにもかかわらず、営業利益は550百万円の計画に対し、87百万円増の637百万円(達成率116.0%)となりました。また、経常利益は、為替が円安に振れたことによる為替差益48百万円の計上等により、595百万円の計画に対し130百万円増の725百万円(達成率122.0%)、税金等調整前当期純利益は、前期に計上された土地の売却益がなくなったこと等で増益幅が縮小し、前期比2百万円増の694百万円(0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、390百万円の計画に対し61百万円増の451百万円(達成率115.7%)と、それぞれ計画を上回りました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
WHOが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて発令していた「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態の宣言」を終了し、日本でも新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に変更されるなど、同感染症に関する行動制限の緩和や社会経済活動の正常化が世界的に進展しておりますが、これにより、今まで制約されていた旅行、外食、アミューズメントへの支出等、ユーザーの消費行動も多様化していくことが予想されます。消費行動の多様化は、これまで巣ごもり消費の影響で堅調に推移していた当社業績に影響を与える可能性があります。加えて、終わりの見えないロシア・ウクライナ情勢に加え、イスラエル・ハマスも戦争状態に突入するなど、地政学的なリスクが高まっており、これらに起因する資源価格やエネルギー価格の上昇、あるいは円安の進行による物価の上昇、半導体不足への懸念等、次期の売上高・利益に影響を及ぼす要因は多々ございます。
これに対し、当社では、引き続きトヨタGR86やGRヤリス、GRカローラ、スバルBRZ、WRX等、当社が重点車種として積極的に新製品の投入を行うスポーツタイプの車両に注力していくとともに、スポーツカー以外の車両カテゴリーへの商品展開やブランディングの強化を背景とした新たな国・地域への進出等、お客様の裾野をより拡げていく活動を展開し、さらなる売上の伸展に注力してまいります。また、欠品による売り逃しを極力減らし、商機を最大限に生かすため、製販技一貫体制の強化によるタイムリーなものづくりに注力するとともに、売れ筋在庫を積み増し、お客様をお待たせしない体制づくりを進めます。また、お客様と触れ合う機会をより増やすことで、体感、体験に訴えるものづくり、ことづくりに注力し、お客様のニーズをとらえ、お客様の期待を上回る新規商材の迅速かつ積極的な開発・上市に取り組んでまいります。
④ 当社グループの資本の財源および資金の流動性について
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための原材料購入費用および製造費用、販売費用、研究開発費、生産能力強化のための設備投資費用等であります。
これらの資金需要への対応は、主に自己資金および金融機関からの借入による資金調達を基本としております。
当社の資金状況は、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末に比べ453百万円減少し、1,394百万円となりました。
流動性の確保に関しましては、当連結会計年度における流動比率は257.7%、当座比率は133.7%となっており、十分な流動性を確保していると認識しております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
| 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | |
| 自己資本比率(%) | 71.9 | 72.6 | 74.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 21.0 | 21.8 | 25.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.0 | 1.7 | 1.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 272.2 | 560.8 | 237.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。