有価証券報告書-第63期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 16:58
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145項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、54,104百万円となり、前連結会計年度末に比べて168百万円の減少となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金、現金及び預金の減少及び商品及び製品の増加に加え、国際財務報告基準を適用する在外連結子会社のIFRS第16号「リース」の適用による使用権資産の増加によるものであります。
当連結会計年度末の負債につきましては、15,346百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,431百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金、長期借入金の減少及び国際財務報告基準を適用する在外連結子会社のIFRS第16号「リース」の適用によるリース負債の増加によるものであります。
当連結会計年度末の純資産につきましては、38,758百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,263百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加及び為替換算調整勘定の減少によるものであります。
②経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの業績は、中国を中心としたアジアセグメントにおけるバドミントン用品の売上回復が牽引しました。日本については、第3四半期までは国内は前年並みで推移し、海外代理店向けの売上は好調でしたが、第4四半期に発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、累計では国内は減収、海外代理店向けの売上についても前年並みとなりました。なお、当社現地法人(中国、台湾、北米、ドイツ、イギリス子会社及びインド製造子会社)は12月期決算の2019年12月31日現在の財務諸表を使用しているため、これらの業績を表すアジア、北米、ヨーロッパの各セグメントの当連結会計年度の業績への新型コロナウイルス感染症拡大による影響はほぼありません。以上のことから連結売上高は61,967百万円(前期比1.4%増)となりました。増収に伴い売上総利益も増加しましたが、将来の成長を見据えた先行投資としての広告宣伝費、人件費等の販管費が増加となり、営業利益は2,421百万円(前期比2.5%減)、経常利益は2,265百万円(前期比8.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,652百万円(前期比4.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[スポーツ用品事業]
(日本)
国内は、上期はバドミントン用品やウェアを中心に伸長しましたが、10月の消費税増税の駆け込み需要の反動等もあり2月までは前年並みで推移しました。3月以降は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う全国一斉休校により部活動停止の学校が増加したこと、また各種大会の相次ぐ中止や外出自粛の影響による消費の停滞で大きく減収となり、累計でも減収となりました。
海外代理店向けの売上については、第3四半期まではバドミントン用品を中心に好調でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2月以降は中国の生産委託先工場の稼働停止や、原材料の供給停止により一部商品の納期遅延が発生したことと、各国における移動制限や外出自粛等による販売への影響を受け、累計では前年並みで推移しました。中国に生産を委託している一部商品については、自社工場及び他国の協力工場への振替生産等により対応しました。
利益については、セールスミックスの変化及び円高による仕入コスト低減で売上総利益率が若干改善しました。一方で減収により売上総利益は前年並みで推移し、選手契約等の広告宣伝費、人件費の増加等により販管費が増加し、減益となりました。
この結果、売上高は38,119百万円(前期比1.6%減)、営業利益は448百万円(前期比50.9%減)となりました。
(北米)
北米販売子会社では、バドミントン用品については増収、テニス用品については減収となり、北米全体では前年並みで推移しました。利益面については、継続して製品のプロモーションや販売体制を強化しており、広告宣伝費等の販管費が増加しました。
この結果、売上高は2,212百万円(前期比0.4%増)、営業損失は50百万円(前期は73百万円の営業利益)となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパ販売子会社では、バドミントン用品は減収、テニス用品についてはラケットの売上増により増収となりました。全体では、現地通貨ベースでは前年並みで推移しましたが、為替換算の影響により減収となりました。利益面については、セールスミックスの変化により売上総利益率が低下し、さらに人件費等の販管費が増加しました。
この結果、売上高は2,286百万円(前期比5.4%減)、営業損失は73百万円(前期は43百万円の営業利益)となりました。
(アジア)
売上については、中国販売子会社では、シューズ、ラケット等の新製品が需要を喚起したこと、11月の大規模なネットセールに向けたソーシャルメディア活用による販売強化、ラケットの試打機会を積極的に増やしたこと等が奏功し、バドミントン用品全体の売上の回復基調が継続しました。台湾子会社では、当期より営業体制やプロモーション活動の強化、業務効率化に取り組んだことでバドミントン用品やウェア、アクセサリーを中心に売上が伸長しました。全体では、為替換算によるマイナス影響はあったものの増収となりました。
利益については、主に台湾では積極的投資により広告宣伝費が増加しましたが、増収に伴う売上総利益増加の影響が大きく、増益となりました。
この結果、売上高は18,835百万円(前期比9.3%増)、営業利益は1,999百万円(前期比59.1%増)となりました。
これらの結果、各地域セグメントを合計したスポーツ用品事業の売上高は61,454百万円(前期比1.4%増)、営業利益は2,323百万円(前期比1.6%増)となりました。
[スポーツ施設事業]
スポーツ施設事業の中核をなすヨネックスカントリークラブは、台風や猛暑、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もありましたが、12月から3月中旬にかけては暖冬による降雪の影響が少なかったことから累計入場者数は増加し、累計で増収となりました。利益については人件費や設備維持に係る費用の増加により減益となりました。
この結果、スポーツ施設事業の売上高は512百万円(前期比2.4%増)、営業利益は34百万円(前期比25.7%減)となりました。
(注)セグメントごとの経営成績の記載において、売上高については、「外部顧客への売上高」について記載し、営業損益については、「調整額」考慮前の金額によっております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25百万円増加し、10,927百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は2,967百万円(前期比30.0%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,454百万円、売上債権の減少1,679百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少1,022百万円、法人税等の支払838百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,493百万円(前期比8.7%減)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得1,443百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1,317百万円(前期比20.6%増)となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済668百万円、配当金の支払442百万円であります。
④生産、仕入及び販売の実績
スポーツ用品事業については、金額的な重要性を勘案し、用品区分ごとに記載するため、報告セグメントを集約しております。
なお、この項に記載の生産実績、仕入実績、販売実績の金額には消費税等は含まれておりません。
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
スポーツ用品事業バドミントン用品(千円)15,901,467102.4
テニス用品(千円)4,702,92898.2
ゴルフ用品(千円)853,42094.6
その他(千円)452,061152.2
計(千円)21,909,877101.8
スポーツ施設事業ゴルフ場(千円)--
その他(千円)--
計(千円)--
合計(千円)21,909,877101.8

(注) 金額は標準販売価格によっており、セグメント間の振替を含んでおります。
ロ.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
スポーツ用品事業バドミントン用品(千円)11,539,459101.4
テニス用品(千円)2,763,911106.4
ゴルフ用品(千円)382,65780.2
その他(千円)9,506,031103.2
計(千円)24,192,059102.2
スポーツ施設事業ゴルフ場(千円)63,101101.5
その他(千円)--
計(千円)63,101101.5
合計(千円)24,255,160102.2

(注)金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
ハ.受注実績
当社グループは販売計画に基づいて生産計画を立て、これにより生産を行っており、受注生産は行っておりません。
ニ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
スポーツ用品事業バドミントン用品(千円)35,246,910100.9
テニス用品(千円)8,475,585101.2
ゴルフ用品(千円)1,037,44794.9
その他(千円)16,694,666103.0
計(千円)61,454,610101.4
スポーツ施設事業ゴルフ場(千円)395,828101.6
その他(千円)116,668105.0
計(千円)512,497102.4
合計(千円)61,967,107101.4

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高61,967百万円、営業利益2,421百万円、経常利益2,265百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,652百万円となりました。
上記のほか、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況 及び ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、2,967百万円の資金獲得(前連結会計年度は2,283百万円の資金獲得)となりました。これは主に、売上債権の減少、仕入債務の減少によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローでは、1,493百万円の資金使用(前連結会計年度は1,635百万円の資金使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得よる支出が減少したことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローでは、1,317百万円の資金使用(前連結会計年度は1,092百万円の資金使用)となりました。これは主に、国際財務報告基準を適用する在外連結子会社のIFRS第16号「リース」の適用によるリース負債の返済による支出によるものです。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より25百万円増加し、10,927百万円(前期比0.2%増)となりました。
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入金等により資金調達することとしております。今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来に必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国で一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。連結財務諸表作成にあたり、当社の経営者は売上債権、たな卸資産、投資、退職金等に関する見積りや判断に対して継続的な評価を行っております。当社の経営者はこれらの評価にあたり、過去の実績や現在の状況から判断して合理的と考えられる諸要因を総合的に分析して、見積りや判断の基礎にしています。しかしながら実際の結果は、見積りに含まれる不確定要素によりこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループでは、以下の重要な会計方針が、連結財務諸表を作成するにあたり特に考慮されるべき見積りや判断に影響を及ぼす項目と考えています。
イ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財政状態が過去の実績等で見積もった範囲を超えて悪化した場合には、追加の引当が必要となる場合があります。
ロ.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の評価基準に原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。製品及び商品については、それぞれの販売可能性について推定される将来需要及び市場状況を踏まえて、販売見込額まで減額しています。当該製品及び商品に関する実際の販売価格が、販売見込額を下回った場合には追加の損失が発生する場合があります。
ハ.固定資産の減損
当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、土地、並びにソフトウェア、のれん等を有しており、回収可能額が帳簿価額を下回る兆候がある場合には、減損の有無を判定しています。減損判定を実施する契機となる重要な要素には、過去あるいは見込まれる営業成績に対して著しい実績の悪化等により決定しています。減損の判定には、グルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づき実施しております。現状、減損損失の認識が必要な資産はありませんが、今後、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化等が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる場合があります。
ニ.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する少数持分を所有しております。これらの株式には価格変動が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。当社グループは著しい投資価値の下落について、回復可能性がないと判断した場合、投資の減損損失を計上しております。
ホ.繰延税金資産の評価
当社グループは、将来の収益性予測に基づき、課税所得が十分に確保できることを慎重に判断した上で計上しております。したがって、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対しては、評価性引当額を設定し適切な繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は各社、各納税主体で実績情報とともに将来に関する状況を考慮し、肯定的及び否定的証拠を適切に検討することにより定期的に評価しております。将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化等が生じた場合には、繰延税金資産に対する評価性引当額を見直す可能性があります。
ヘ.年金給付費用
従業員に対する退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されます。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率及び直近の統計数値に基づいて算出される死亡率等が含まれております。また、年金資産は過去の実績を踏まえて算出された収益率が含まれております。
④当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、バドミントンにおけるアジア市場での基盤づくり及びテニスにおけるグローバルな成長を中期的な重点分野として位置付けております。当連結会計年度におきましては、バドミントン最大市場である中国でラケット、シューズ等の売上の回復基調が継続し、増収を牽引しました。お客様のニーズや嗜好を捉えた新製品の投入や、オンライン、オフラインにおける効果的なプロモーションと、販路としてのEコマースや小売店舗が連動し売上増に貢献しました。テニスについては、注力している欧米の販売網構築が想定通りに進捗せず海外が微減となりましたが、国内は少子化による競技人口の減少という厳しい状況の中でもソフトテニスラケットの新シリーズが需要を喚起し売上が増加しました。
利益につきましては、アジアセグメントの増収に伴い売上総利益が増加した一方で、日本セグメントの減収やグローバルの広告宣伝費等の販管費の増加により減益となりました。
セグメントごとの詳細な状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況 及び ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大によりスポーツ活動がほぼ停止した状態が続いております。当社の事業はスポーツ用品の中でも競技に特化した製品が中心となっており、スポーツ活動自体が消費と密接に結びついているため、業績もその影響を大きく受けることが予想されます。このような状況において、継続的に取り組んできた事業のグローバル化は今回のような事態においてリスク分散の面で一定の成果があったと考えており、これまで以上に注力すべき事業課題と認識しています。また、売上に対する固定費の割合が大きい事業構造についても改めて見直し、固定費の削減と業務効率化による事業構造の強化にも取り組んでいきます。加えてデジタル化やオンライン化については中国での取り組みが先行しておりますが、今後はグローバルでの展開を推進してまいります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金及び設備投資等の長期資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響に鑑み、資金繰りについては仕入れや設備投資を延期、抑制することによって手元流動性を確保していくことに加え、今後需要の回復が想定よりも遅れた場合に備え、当座貸越枠の設定等を行っております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,814百万円、現金及び現金同等物の残高は10,927百万円となっております。
2021年3月期を最終年度とする中期経営計画については、新型コロナウイルス感染症の拡大により業績も影響を大きく受けることが予想され、その合理的な算定が困難であることから、数値目標を取り下げております。
一方、中期経営計画で掲げる基本方針については、今回のような不測の事態への対応力を強化する意味でも引き続き中長期の方向性として重要と考え、継続して取り組んでまいります。中期経営計画の基本方針の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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