有価証券報告書-第17期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復や企業収益の改善により、緩やかな回復が続いておりますが、米中の貿易摩擦拡大や金融資本市場の変動等の影響により、依然として先行きは不透明な状況となっております。
このような状況のもと、当社グループは、2018年3月期よりスタートした3ヵ年の中期経営計画「タカラバイオ中期経営計画2019」において、「⦅バイオ産業支援事業⦆、⦅遺伝子医療事業⦆、⦅医食品バイオ事業⦆の3つの事業部門戦略の推進とこれを支える経営基盤を強化し、グローバル企業かつ再生医療等製品企業としてのプレゼンスを向上させ、飛躍的な成長を目指す」ことを全体方針とし、上方修正した最終年度営業利益目標6,000百万円を実現するための取り組みを推進いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、主力の研究用試薬および受託サービスが前期比で増加したことに加え、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料の受領等により35,841百万円(前期比110.9%)と増収となりました。売上原価は、売上高の増加により15,155百万円(前期比111.0%)となりましたので、売上総利益は、20,685百万円(前期比110.9%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等が増加し、15,221百万円(前期比100.8%)となりましたが、営業利益は、5,463百万円(前期比153.7%)と増益となりました。
営業利益の増益にともない、経常利益は、5,665百万円(前期比146.7%)、税金等調整前当期純利益は、4,823百万円(前期比143.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,657百万円(前期比156.6%)と増益となりました。
事業セグメント別の状況は、次のとおりであります。
1)バイオ産業支援事業
バイオテクノロジー関連分野の研究開発活動がますます広がりを見せるなか、当社グループは、こうした研究開発活動を支援する製品・商品やサービスを中心に展開する当事業をコアビジネスと位置づけております。
当連結会計年度は、理化学機器の売上高は前期比で減少いたしましたが、主力の研究用試薬および受託サービスの売上高は前期比で増加いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、31,575百万円(前期比106.8%)と増収となりました。売上総利益は、売上高の増加により18,369百万円(前期比104.6%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加により11,269百万円(前期比103.7%)となりましたが、営業利益は、7,100百万円(前期比106.2%)と増益となりました。
2)遺伝子医療事業
当事業では、がん等の疾患を対象とし、腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(略称C-REV、旧称HF10)や、独自技術である高効率遺伝子導入技術レトロネクチン法、高効率リンパ球増殖技術であるレトロネクチン拡大培養法、siTCR®技術を使用した、遺伝子改変T細胞療法等の遺伝子治療の開発を進めております。
当連結会計年度は、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料および本契約に基づく治験製品等の売上高を計上いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、2,443百万円(前期比488.6%)と増収となり、売上総利益は、1,915百万円(前期比383.2%)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の減少により1,409百万円(前期比77.3%)となり、営業利益は、506百万円(前期営業損失1,322百万円)と大幅に改善いたしました。
3)医食品バイオ事業
当事業では、当社グループ独自の先端バイオテクノロジーを駆使して食物の科学的根拠を明確にした機能性食品素材の開発、製造および販売を行い、ガゴメ昆布フコイダン関連製品、寒天アガロオリゴ糖関連製品、明日葉カルコン関連製品、ボタンボウフウイソサミジン関連製品、ヤムイモヤムスゲニン関連製品およびキノコ関連製品等を中心に事業を展開しておりました。
当連結会計年度は、健康食品関連製品およびキノコ関連製品の売上高がいずれも前期比で減少いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、1,822百万円(前期比81.2%)と減収となり、売上総利益は、399百万円(前期比66.5%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の減少により429百万円(前期比86.9%)となりましたものの、営業損失29百万円(前期営業利益107百万円)となりました。
なお、当事業のうち健康食品にかかる事業は、2019年1月1日を効力発生日として、会社分割(吸収分割)の方法によりシオノギヘルスケア株式会社へ承継いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」および「2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
また、当事業のうちキノコにかかる事業は、2019年3月1日を効力発生日として、株式会社雪国まいたけへ事業譲渡いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」および「2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、71,040百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,369百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の減少503百万円や無形固定資産の減少1,535百万円があったものの、建設仮勘定の増加4,720百万円があったことによるものであります
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、6,945百万円となり、前連結会計年度末に比べて233百万円増加いたしました。これは主に、賞与引当金の増加259百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、64,095百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,136百万円増加いたしました。これは主に、為替換算調整勘定の減少1,078百万円があったものの、利益剰余金の増加3,115百万円があったことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは5,783百万円の収入となり、前連結会計年度に比べて1,847百万円の収入増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加1,462百万円や賞与引当金の増加544百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは5,576百万円の支出となり、前連結会計年度に比べて9,179百万円の支出減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出の増加4,477百万円があったものの、前期に発生した連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出12,396百万円がなくなったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは541百万円の支出となり、前連結会計年度に比べて663百万円の支出減少となりました。これは主に、前期に発生した社債の償還による支出547百万円がなくなったことによるものであります。
(現金及び現金同等物)
以上の結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を含めた当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、9,464百万円となり、前連結会計年度末より587百万円の減少となりました。
④ 生産、仕入、受注および販売の状況
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
2)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3)受注実績
バイオ産業支援セグメントにおいて受託サービスを行っていることから、一部受注生産を行っておりますが、ほとんどの場合生産に要する期間が短いこと、かつ、受注残高が僅少であることから記載を省略しております。
4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の内部売上高は除いて記載しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)当連結会計年度の経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高35,841百万円(前期比110.9%)、営業利益5,463百万円(前期比153.7%)、経常利益5,665百万円(前期比146.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,657百万円(前期比156.6%)で、増収増益となりました。売上高・各利益ともに過去最高業績を更新するとともに、営業利益および経常利益は、10期連続増益を達成することができました。
バイオ産業支援事業において、主力の研究用試薬と受託サービスが大きく伸長したことで、増収増益となったことに加え、遺伝子医療事業において、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料を受領したこと等により、同事業部門発足以来初の黒字化を実現することができました。当連結会計年度中に医食品バイオ事業(健康食品およびキノコにかかる両事業)の譲渡はあったものの、この影響を吸収し、全体で大幅増収増益を実現することができました。
なお、経営成績等の概要(事業セグメント別の経営成績等を含む)につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
2)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、現状では次のとおりであると考えております。
a)各国政府のバイオ関連への研究予算規模・配分動向
当社グループのコア事業であるバイオ産業支援事業における主要な顧客は、大学、公的研究機関であります。この大学、公的研究機関は、政府より投下される研究予算により活動しているため、各国政府のバイオ関連への予算規模、配分(拡大・縮小)動向により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b)研究用試薬の売上高構成比の変動
当社グループの主力製品である研究用試薬は、他の理化学機器や受託サービスと比べて相対的に売上総利益率が高い製品群であります。この研究用試薬の売上高構成比の変動は、売上総利益、売上総利益率への影響も大きく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
c)為替レートの変動
当社グループは、海外への事業展開も積極的に行っており、海外売上高比率は、50%を超える状況となっております。当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる収益、費用および外貨建債権・債務ならびに在外連結子会社の外貨建財務諸表における収益、費用、資産等の項目の円換算額は、為替レートの変動の影響を受け、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、その他にも「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載する要因が考えられます。
3)資本の財源および資金の流動性
当社グループは、研究開発型企業として、バイオ産業支援および遺伝子医療の両事業における研究開発投資を積極的に実施し、また今後の持続的成長のための戦略投資(設備投資やM&A投資等)も必要に応じて実施していく方針であることから、これらの資金需要に対応するため、内部留保の充実、十分な手元流動性の確保が必要と考えております。
当連結年会計度末の現金及び現金同等物残高は、9,464百万円であり、十分な手元流動性は維持できているものと認識しております。
当社グループは、現在の十分な手元流動性と営業活動によるキャッシュ・フローの創出により、財務健全性を維持しながら、今後の資金需要に対応可能であるものと考えております。
4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「営業利益」を当面最も重視する経営指標として位置付けており、本中計期間におけるその進捗状況は、以下のとおりであります。
本中計最終年度を迎え、修正営業利益目標6,000百万円を上回る6,200百万円を目指して、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等 (5)事業上および財務上の対処すべき課題」に記載しております取り組みを実施し、持続的成長を実現してまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復や企業収益の改善により、緩やかな回復が続いておりますが、米中の貿易摩擦拡大や金融資本市場の変動等の影響により、依然として先行きは不透明な状況となっております。
このような状況のもと、当社グループは、2018年3月期よりスタートした3ヵ年の中期経営計画「タカラバイオ中期経営計画2019」において、「⦅バイオ産業支援事業⦆、⦅遺伝子医療事業⦆、⦅医食品バイオ事業⦆の3つの事業部門戦略の推進とこれを支える経営基盤を強化し、グローバル企業かつ再生医療等製品企業としてのプレゼンスを向上させ、飛躍的な成長を目指す」ことを全体方針とし、上方修正した最終年度営業利益目標6,000百万円を実現するための取り組みを推進いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、主力の研究用試薬および受託サービスが前期比で増加したことに加え、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料の受領等により35,841百万円(前期比110.9%)と増収となりました。売上原価は、売上高の増加により15,155百万円(前期比111.0%)となりましたので、売上総利益は、20,685百万円(前期比110.9%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等が増加し、15,221百万円(前期比100.8%)となりましたが、営業利益は、5,463百万円(前期比153.7%)と増益となりました。
営業利益の増益にともない、経常利益は、5,665百万円(前期比146.7%)、税金等調整前当期純利益は、4,823百万円(前期比143.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,657百万円(前期比156.6%)と増益となりました。
事業セグメント別の状況は、次のとおりであります。
1)バイオ産業支援事業
バイオテクノロジー関連分野の研究開発活動がますます広がりを見せるなか、当社グループは、こうした研究開発活動を支援する製品・商品やサービスを中心に展開する当事業をコアビジネスと位置づけております。
当連結会計年度は、理化学機器の売上高は前期比で減少いたしましたが、主力の研究用試薬および受託サービスの売上高は前期比で増加いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、31,575百万円(前期比106.8%)と増収となりました。売上総利益は、売上高の増加により18,369百万円(前期比104.6%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加により11,269百万円(前期比103.7%)となりましたが、営業利益は、7,100百万円(前期比106.2%)と増益となりました。
2)遺伝子医療事業
当事業では、がん等の疾患を対象とし、腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(略称C-REV、旧称HF10)や、独自技術である高効率遺伝子導入技術レトロネクチン法、高効率リンパ球増殖技術であるレトロネクチン拡大培養法、siTCR®技術を使用した、遺伝子改変T細胞療法等の遺伝子治療の開発を進めております。
当連結会計年度は、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料および本契約に基づく治験製品等の売上高を計上いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、2,443百万円(前期比488.6%)と増収となり、売上総利益は、1,915百万円(前期比383.2%)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の減少により1,409百万円(前期比77.3%)となり、営業利益は、506百万円(前期営業損失1,322百万円)と大幅に改善いたしました。
3)医食品バイオ事業
当事業では、当社グループ独自の先端バイオテクノロジーを駆使して食物の科学的根拠を明確にした機能性食品素材の開発、製造および販売を行い、ガゴメ昆布フコイダン関連製品、寒天アガロオリゴ糖関連製品、明日葉カルコン関連製品、ボタンボウフウイソサミジン関連製品、ヤムイモヤムスゲニン関連製品およびキノコ関連製品等を中心に事業を展開しておりました。
当連結会計年度は、健康食品関連製品およびキノコ関連製品の売上高がいずれも前期比で減少いたしました。
以上の結果、当事業の外部顧客に対する売上高は、1,822百万円(前期比81.2%)と減収となり、売上総利益は、399百万円(前期比66.5%)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の減少により429百万円(前期比86.9%)となりましたものの、営業損失29百万円(前期営業利益107百万円)となりました。
なお、当事業のうち健康食品にかかる事業は、2019年1月1日を効力発生日として、会社分割(吸収分割)の方法によりシオノギヘルスケア株式会社へ承継いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」および「2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
また、当事業のうちキノコにかかる事業は、2019年3月1日を効力発生日として、株式会社雪国まいたけへ事業譲渡いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」および「2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、71,040百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,369百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の減少503百万円や無形固定資産の減少1,535百万円があったものの、建設仮勘定の増加4,720百万円があったことによるものであります
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、6,945百万円となり、前連結会計年度末に比べて233百万円増加いたしました。これは主に、賞与引当金の増加259百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、64,095百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,136百万円増加いたしました。これは主に、為替換算調整勘定の減少1,078百万円があったものの、利益剰余金の増加3,115百万円があったことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは5,783百万円の収入となり、前連結会計年度に比べて1,847百万円の収入増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加1,462百万円や賞与引当金の増加544百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは5,576百万円の支出となり、前連結会計年度に比べて9,179百万円の支出減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出の増加4,477百万円があったものの、前期に発生した連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出12,396百万円がなくなったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは541百万円の支出となり、前連結会計年度に比べて663百万円の支出減少となりました。これは主に、前期に発生した社債の償還による支出547百万円がなくなったことによるものであります。
(現金及び現金同等物)
以上の結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を含めた当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、9,464百万円となり、前連結会計年度末より587百万円の減少となりました。
④ 生産、仕入、受注および販売の状況
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業セグメント | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| バイオ産業支援 | |||
| 研究用試薬 | 8,772 | 97.5 | |
| 受託サービス | 5,013 | 126.6 | |
| その他 | 22 | 142.7 | |
| 計 | 13,808 | 106.5 | |
| 遺伝子医療 | 563 | - | |
| 医食品バイオ | 1,787 | 118.0 | |
| 合計 | 16,159 | 111.6 | |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
2)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業セグメント | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| バイオ産業支援 | |||
| 研究用試薬 | 2,943 | 98.5 | |
| 理化学機器 | 1,168 | 80.4 | |
| その他 | 765 | 93.4 | |
| 計 | 4,877 | 91.2 | |
| 遺伝子医療 | - | - | |
| 医食品バイオ | 389 | 105.6 | |
| 合計 | 5,267 | 92.2 | |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3)受注実績
バイオ産業支援セグメントにおいて受託サービスを行っていることから、一部受注生産を行っておりますが、ほとんどの場合生産に要する期間が短いこと、かつ、受注残高が僅少であることから記載を省略しております。
4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 事業セグメント | 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| バイオ産業支援 | |||
| 研究用試薬 | 23,601 | 106.3 | |
| 理化学機器 | 2,570 | 97.5 | |
| 受託サービス | 4,954 | 117.6 | |
| その他 | 449 | 87.3 | |
| 計 | 31,575 | 106.8 | |
| 遺伝子医療 | 2,443 | 488.6 | |
| 医食品バイオ | 1,822 | 81.2 | |
| 合計 | 35,841 | 110.9 | |
(注)1.セグメント間の内部売上高は除いて記載しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
1)当連結会計年度の経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高35,841百万円(前期比110.9%)、営業利益5,463百万円(前期比153.7%)、経常利益5,665百万円(前期比146.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,657百万円(前期比156.6%)で、増収増益となりました。売上高・各利益ともに過去最高業績を更新するとともに、営業利益および経常利益は、10期連続増益を達成することができました。
バイオ産業支援事業において、主力の研究用試薬と受託サービスが大きく伸長したことで、増収増益となったことに加え、遺伝子医療事業において、国内におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料を受領したこと等により、同事業部門発足以来初の黒字化を実現することができました。当連結会計年度中に医食品バイオ事業(健康食品およびキノコにかかる両事業)の譲渡はあったものの、この影響を吸収し、全体で大幅増収増益を実現することができました。
なお、経営成績等の概要(事業セグメント別の経営成績等を含む)につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
2)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、現状では次のとおりであると考えております。
a)各国政府のバイオ関連への研究予算規模・配分動向
当社グループのコア事業であるバイオ産業支援事業における主要な顧客は、大学、公的研究機関であります。この大学、公的研究機関は、政府より投下される研究予算により活動しているため、各国政府のバイオ関連への予算規模、配分(拡大・縮小)動向により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b)研究用試薬の売上高構成比の変動
当社グループの主力製品である研究用試薬は、他の理化学機器や受託サービスと比べて相対的に売上総利益率が高い製品群であります。この研究用試薬の売上高構成比の変動は、売上総利益、売上総利益率への影響も大きく、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
c)為替レートの変動
当社グループは、海外への事業展開も積極的に行っており、海外売上高比率は、50%を超える状況となっております。当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる収益、費用および外貨建債権・債務ならびに在外連結子会社の外貨建財務諸表における収益、費用、資産等の項目の円換算額は、為替レートの変動の影響を受け、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、その他にも「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載する要因が考えられます。
3)資本の財源および資金の流動性
当社グループは、研究開発型企業として、バイオ産業支援および遺伝子医療の両事業における研究開発投資を積極的に実施し、また今後の持続的成長のための戦略投資(設備投資やM&A投資等)も必要に応じて実施していく方針であることから、これらの資金需要に対応するため、内部留保の充実、十分な手元流動性の確保が必要と考えております。
当連結年会計度末の現金及び現金同等物残高は、9,464百万円であり、十分な手元流動性は維持できているものと認識しております。
当社グループは、現在の十分な手元流動性と営業活動によるキャッシュ・フローの創出により、財務健全性を維持しながら、今後の資金需要に対応可能であるものと考えております。
4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「営業利益」を当面最も重視する経営指標として位置付けており、本中計期間におけるその進捗状況は、以下のとおりであります。
| 2018年3月期 実績 | 2019年3月期 実績 | 2020年3月期 | ||
| 計画(2018年 5月11日公表) | 予想(2019年 5月14日公表) | |||
| 営業利益(百万円) | 3,555 | 5,463 | 6,000 | 6,200 |
本中計最終年度を迎え、修正営業利益目標6,000百万円を上回る6,200百万円を目指して、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等 (5)事業上および財務上の対処すべき課題」に記載しております取り組みを実施し、持続的成長を実現してまいります。