有価証券報告書-第70期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 13:04
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業業績を背景として雇用・所得環境が堅調に推移し、個人消費につきましても緩やかな回復傾向が続きました。
しかしながら、食品流通業界におきましては、人手・車両不足による物流コストの上昇や、原材料価格の上昇による商品の値上げが進行するなか、消費者の節約志向は続き、足踏み状態が継続いたしました。
水産物卸売市場業界におきましては、海外での需要増加により仕入価格が高止まりし、水産資源の減少や魚の回遊水域の変化による漁獲量の減少、さらに市場外流通との競合とも相俟って取扱数量の減少が続くという厳しい事業環境で推移いたしました。
延期されていた築地市場の豊洲市場への移転につきましては、集客施設の整備問題や安全性に対する風評被害の払拭等、いくつかの課題を残しながらも、本年(平成30年)10月11日を開場日とする移転が正式に決定しております。
このような状況のなかで当社グループは、消費者ニーズと消費形態の変化を見極め、仕入先との協働、きめ細かい営業や販売先への協力、グループ会社間の連携、収益率を重視した効率的な集荷・販売に注力することにより、経営基盤の強化を図ってまいりました。
また、消費者の食の安全安心への意識が一層高まるなかで、取引先の要望も多様化してきており、これに応えるべく集荷・販売への機動性確保と、消費者の皆様の豊かで魅力的な食生活の創出を第一義に考えた商品提供に取り組んでまいりました。
加えて、「波崎地区6次産業化推進プロジェクト」への参画や、連結子会社株式会社埼玉県魚市場における物流センターの新設、また、厳しい事業環境が継続していた連結子会社東水フーズ株式会社の解散等、水産事業のさらなる国際化や多様化する物流ニーズへの対応、グループ経営の効率化にも取り組んでまいりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,601百万円増加の28,752百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,569百万円増加の13,239百万円となりました
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,031百万円増加の15,512百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高117,195百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益1,407百万円(同4.6%増)、経常利益1,483百万円(同2.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益979百万円(同21.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
水産物卸売事業は、売上高106,570百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益187百万円(同43.6%減)となりました。
冷蔵倉庫及びその関連事業は、売上高9,989百万円(同3.2%増)、セグメント利益948百万円(同18.8%増)となりました。
不動産賃貸事業は、売上高635百万円(同2.4%増)、セグメント利益268百万円(同22.8%増)となりました。
記載金額については、消費税等抜きで記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入れによる収入があったものの、たな卸資産の増加及び有形固定資産の取得による支出等により、前連結会計年度末と比べ280百万円減少し、4,747百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は573百万円(前連結会計年度 資金の増加904百万円)となりました。これは主に売上債権並びにたな卸資産の増加があったものの、税金等調整前当期純利益の計上によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は1,545百万円(前連結会計年度 資金の減少1,184百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は681百万円(前連結会計年度 資金の減少864百万円)となりました。これは主に長期借入による収入によるものです。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品25,65527,65192.5
買付品75,08673,886101.4
水産物卸売事業計100,741101,53898.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.本表卸売部門取扱品中受託品については売上高より卸売手数料を控除した金額を、また買付品については仕入金額をそれぞれ表示しました。
3.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品25,65529,26192.5
買付品75,57477,309100.0
水産物卸売事業計101,230106,57097.8
冷蔵倉庫及びその関連事業--9,989103.2
不動産賃貸事業--635102.4
合計101,230117,19598.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。会計上の見積りと開示に関連して使用した仮定は、現時点における状況を適切に反映させていると判断しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,601百万円増加の28,752百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ983百万円増加の16,565百万円となりました。これは主に、現金及び預金は478百万円減少いたしましたが、商品及び製品が633百万円、受取手形及び売掛金が218百万円、「その他」において、未収還付消費税及び未収還付法人税の発生等により743百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,618百万円増加の12,186百万円となりました。
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,162百万円増加の8,019百万円となりました。これは主に、土地は船橋工場売却等により342百万円、建設仮勘定は㈱埼玉県魚市場の物流センター竣工に伴い各科目へ振替を行ったこと等により633百万円減少いたしましたが、建物及び構築物は、㈱埼玉県魚市場物流センター竣工等により1,785百万円、機械装置及び運搬具につきましても、㈱埼玉県魚市場物流センター建設に伴う冷凍機械装置及びフォークリフトの新規取得等により336百万円増加したことによるものです。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ362百万円増加の1,582百万円となりました。これは主に、「その他」において、漁業権を取得したこと等によるものです。
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ93百万円増加の2,584百万円となりました。これは主に破産更生債権等が貸倒償却を行ったことにより152百万円、繰延税金資産が86百万円減少いたしましたが、投資有価証券は、保有株式の時価上昇等により190百万円増加し、貸倒引当金が143百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,569百万円増加の13,239百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,608百万円増加の8,124百万円となりました。その結果、流動比率は203.9%となりました。増減の主なる要因といたしまして、未払法人税等は101百万円減少いたしましたが、短期借入金が609百万円、支払手形及び買掛金が205百万円、「その他」において、㈱埼玉県魚市場物流センター建設工事の竣工時支払代金の未払計上等895百万円増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ39百万円減少の5,115百万円となりました。これは主に、長期借入金は325百万円増加いたしましたが、退職給付に係る負債が在外子会社において退職給付信託設定により信託へ拠出したこと及び人員数が減少したこと等により319百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,031百万円増加の15,512百万円となりました。その結果、自己資本比率は54.0%となりました。
株主資本は、前連結会計年度末に比べ737百万円増加の14,719百万円となりました。これは主に、利益剰余金が当期純利益979百万円から当期支払配当金241百万円を差引いた738百万円増加したことによるものです。
その他の包括利益累計額は、前連結会計年度に比べ294百万円増加の792百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が保有有価証券の時価上昇により51百万円、為替換算調整勘定が対カナダドルの為替レートが円安方向に進行したため179百万円増加したことによるものです。
2) 経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては前連結会計年度と比較して1.7%、2,036百万円減少の117,195百万円となりました。減少の要因として、大手量販店等への市場外流通取引の増加及び水産物の国際価格の上昇による日本企業の「買い負け」等、水産物卸売事業における取扱数量の減少が挙げられます。
売上総利益は、前連結会計年度と比較して3.1%、221百万円減少の6,844百万円となり、売上総利益率は0.1ポイント低下し5.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して5.0%、283百万円減少の5,437百万円となりました。主なる減少の要因といたしまして、人件費が7.4%、222百万円減少いたしました。これは退職給付信託設定による支出の減少及び人員数の減少によるものです。
その結果、営業利益は前連結会計年度と比較して4.6%、61百万円増加の1,407百万円となりましたが、当社グループの主要部門である水産物卸売事業につきましては43.6%減少の187百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度と比較して27.9%、64百万円減少の168百万円となりました。主なる減少要因は、前連結会計年度に計上した為替差益及び通貨スワップ評価益が、当連結会計年度は差損となったことによるものです。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して47.5%、29百万円増加の92百万円となりました。主なる増加要因は営業外収益に記載の通り、当連結会計年度において為替差損及び通貨スワップ評価損が発生したことによるものです。
その結果、経常利益は前連結会計年度と比較して2.2%、32百万円減少の1,483百万円となりました。
特別利益は、前連結会計年度において、東京電力㈱からの受取損害賠償金として52百万円を計上いたしましたが、当連結会計年度は、1百万円となりました。
特別損失は、当社において船橋工場売却に係る減損損失209百万円を計上いたしました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して21.4%、266百万円減少の979百万円となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主なる事業は水産物卸売事業であります。当社グループの経営に影響を与える要因として、2)経営成績に一部記載の通り、水産資源の減少による漁獲規制、国際価格の上昇による日本企業の「買い負け」及び市場外流通の増加等による取扱数量の減少が挙げられます。これらにつきましては、大手量販店等、新規取引先の開拓及び新規出荷者の開拓、「波崎地区6次産業化推進プロジェクト」への参画による産地と一体化した水産物の輸出等、検討を行っております。またこれらの施策により売上総利益率の低下は予想されますが、取扱数量の増加により売上総利益が増加するよう検討を行っております。
当社につきましては、平成30年10月11日の豊洲市場移転による市場設備の刷新による市場使用料の値上げ及び市場内物流の変化による販売諸経費の増加等、費用負担の増加が見込まれます。これらの販売諸経費の増加につきましては、現状では未だ不透明な状況ではあるものの、効率的な市場の活用方法の検討を行い、他の費用につきましては、再検証を行うことにより更なる効率化の検討を行っております。
前述の他に当社グループの経営に影響を与える要因は、「2.事業等のリスク」に記載の通りであります。これらにつきましてもリスクを回避すべく検討を行っております。
c.資本の財源及び流動性
運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、製造費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や漁業権の取得等であります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,573百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,747百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高だけではなく利益を重視した業績管理の徹底と一層のコストの削減及び効率性の高い投資により自己資本利益率(ROE)を現在の水準より向上させ、企業価値を高めることを目指しております。
しかしながら、当連結会計年度につきましては、水産資源の減少や市場外流通との競争の激化、さらには海外の魚食普及による調達コストの上昇により、取扱数量が減少したことに伴い売上高も減少いたしました。
その結果、当社グループの自己資本利益率(ROE)は前連結会計年度末と比較して、2.47ポイント減少の6.53%となりました。
今後は8.00%を目標とし、更なる企業価値の向上を目指してまいります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
水産物卸売事業
売上高は、前連結会計年度に比べ2.2%減少の106,570百万円となりました。これは魚価は上昇したものの取扱数量が減少したことによるものです。
セグメント利益は前連結会計年度に比べ43.6%減少の187百万円となりました。これは主に人件費等セグメント費用は減少いたしましたが、売上高の減少及び売上総利益率の低下によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ976百万円増加の10,717百万円となりました。これは主に商品及び製品、短期貸付金等の増加によるものです。
冷蔵倉庫及びその関連事業
売上高は、前連結会計年度に比べ3.2%増加の9,989百万円となりました。これは主に在外子会社の業績が堅調に推移し、為替レートも円安方向に進行したことによるものです。セグメント利益は前連結会計年度に比べ18.8%増加の948百万円となりました。これは主に人件費及び販売諸掛の減少等、セグメント費用の減少によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ3,144百万円増加の10,707百万円となりました。これは主に建物及び構築物、機械装置及び運搬具、その他無形固定資産等の増加によるものです。
不動産賃貸事業
売上高は、前連結会計年度に比べ2.4%増加の635百万円となりました。これは物件の稼働率の上昇によるものです。セグメント利益は22.8%増加の268百万円となりました。これは主に人件費の減少等、セグメント費用が減少したことによるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ581百万円減少の3,414百万円となりました。これは主に建物及び構築物、機械装置及び運搬具、土地等の減少によるものです。

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