有価証券報告書-第76期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 13:14
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染法上の分類が5類に引き下げられたこと等により、人流が徐々に拡大し、訪日外国人の増加によるインバウンド需要の拡大も相まって緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、国内では円安に起因するインフレや2024年問題に伴う物流抑制、少子高齢化に伴う労働人口の減少等により、また、海外ではロシア・ウクライナ紛争の長期化や中東情勢等、地政学的リスクに起因した不安定要素が増大し、先行きについては予断を許さない状況が継続するものと思われます。
このような状況のなか当社グループは、引き続き諸経費全般の増加抑制に努めるとともに、多様なニーズに対応するための商品調達力の強化や、新規取引先や新しい販路の開拓及び既存得意先への拡販に努め、グループ会社間の連携強化、人材採用の積極化、「東都水産グループサステナビリティ基本方針」に則ったESG経営の推進など、更なる収益構造の改革・経営基盤の強化を図ってまいりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、消費者の健康意識や食の安全安心への意識が一層高まるとともに、取引先の要望も多様化してきており、これに応えるべく集荷・販売への機動性確保と、消費者の皆様の豊かで魅力的な食生活の創出を第一義に考えた商品提供に取り組んでまいりました。
サステナビリティに関しては、ESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:ガバナンス)の観点から持続可能なオペレーション並びにサプライチェーンを追求することや、商品やサービスの提供による社会課題解決への貢献と企業価値の持続的成長を目指すことを基本理念として昨年度策定いたしました「東都水産グループサステナビリティ基本方針」に則り、ESG経営への取組みを進めてまいりました。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ5,007百万円増加の40,247百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ1,427百万円増加の13,319百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ3,580百万円増加の26,928百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高104,802百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益2,923百万円(同1.8%増)、経常利益3,573百万円(同13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,488百万円(同7.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
水産物卸売事業は、売上高96,266百万円(前年同期比10.5%増)、セグメント利益1,831百万円(同19.6%増)となりました。
冷蔵倉庫及びその関連事業は、売上高7,865百万円(同8.6%減)、セグメント利益845百万円(同28.7%減)となりました。
不動産賃貸事業は、売上高670百万円(同1.0%増)、セグメント利益218百万円(同20.1%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上及び 仕入債務の増加等により、前連結会計年度末と比べ2,183百万円増加(前連結会計年度 資金の減少1,981百万円)し、8,594百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は3,432百万円(前連結会計年度 資金の増加256百万円) となりました。これは税金等調整前当期純利益の計上及び仕入債務の増加等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は1,005百万円(前連結会計年度 資金の減少1,946百万円) となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は393百万円(前連結会計年度 資金の減少490百万円)と なりました。これは主に長期借入金の返済による支出によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
第72期
2020年3月期
第73期
2021年3月期
第74期
2022年3月期
第75期
2023年3月期
第76期
2024年3月期
自己資本比率(%)58.160.764.866.366.9
時価ベースの自己資本比率(%)35.157.758.976.863.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.41.69.618.21.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)86.9132.022.814.7160.8

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品23,434--
買付品84,31289,318108.5
水産物卸売事業計107,74789,318108.5

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.販売実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品23,4341,662109.1
買付品85,77094,604110.6
水産物卸売事業計109,20496,266110.5
冷蔵倉庫及びその関連事業--7,86591.4
不動産賃貸事業--670101.0
合計109,204104,802108.8

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ5,007百万円増加し、40,247百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ3,477百万円増加の23,651百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が1,914百万円、売掛金が667百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ1,530百万円増加の16,596百万円となりました。
有形固定資産は、前連結会計年度末と比べ213百万円減少の7,516百万円となりました。主な要因は、建設仮勘定が222百万円減少したことによるものです。
無形固定資産は、前連結会計年度末と比べ1,152百万円増加の5,112百万円となりました。主な要因は、漁業権が1,148百万円増加したことによるものです。
投資その他の資産は、前連結会計年度末と比べ590百万円増加の3,967百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ1,427百万円増加の13,319百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末と比べ693百万円増加の7,757百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が866百万円増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ734百万円増加の5,561百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債が614百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における株主資本は、1,951百万円増加の23,454百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が1,951百万円増加したことによるものです。
その他の包括利益累計額は、前連結会計年度末と比べ1,628百万円増加の3,473百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が812百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の66.3%から66.9%となりました。
2) 経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、取扱数量の増加等により前連結会計年度と比較して8.8%、8,440百万円増加の104,802百万円となりました。
売上総利益は、前連結会計年度と比較して2.8%、208百万円増加の7,758百万円となり、売上総利益率は7.40%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して3.4%、158百万円増加の4,835百万円となりました。主な要因は、雑費や人件費の増加によるものです。その結果、営業利益は前連結会計年度と比較して1.8%、50百万円増加の2,923百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度と比較して91.2%、324百万円増加の681百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して65.0%、57百万円減少の30百万円となりました。
その結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して13.8%、432百万円増加の3,573百万円となりました。
特別利益として固定資産売却益、特別損失として減損損失33百万円等を計上しました結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して7.8%、209百万円減少の2,488百万円となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主たる事業は水産物卸売事業であります。当社グループの経営に影響を与える要因として、水産資源の減少による漁獲規制、国際価格の上昇による日本企業の「買い負け」及び市場外流通の増加等による取扱数量の減少が挙げられます。これらにつきましては、大手量販店等、新規取引先の開拓及び新規出荷者の開拓等、検討を行っております。また、在外子会社のAERO TRADING CO.,LTD.(カナダ・バンクーバー市)において、北米・中国向け高単価商材のさらなる販売強化に努めるとともに、漁業権の積極的な取得を進めることによって集荷力の強化を図り、同社からの商材供給を通じたグループ全体の収益拡大も進めます。
前述の他に当社グループの経営に影響を与える要因は、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらにつきましてもリスクを回避すべく検討を行っております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、製造費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や漁業権の取得等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、4,825百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,594百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高だけではなく利益を重視した業績管理の徹底と一層のコストの削減及び効率性の高い投資により自己資本利益率(ROE)を現在の水準より向上させ、企業価値を高めることを目指しております。
当社グループの自己資本利益率(ROE)は前連結会計年度末と比較して、2.45ポイント減少し9.90%となりましたが、当社グループが目標としております8.00%を上回りました。今後も企業価値を高めることを目指してまいります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
水産物卸売事業
当社グループの主要部門である水産物卸売事業の全体的概況として、鮮魚はカツオ、イワシ、エビ類が量販店への販売強化により、ハマチやカニ類は単価の値下がりはあったものの積極的な集荷により、それぞれ数量・金額とも前年を上回る結果となりました。主力商品のマグロは国内天然物を中心に機動的に販売を行い、数量は微増ながらも単価高の影響もあり、取扱金額は前年を上回る結果となりました。他方、サンマ、イカは記録的な不漁により、ウニは浜値高により集荷が進まず、数量・金額とも前年を下回る結果となりました。鮮魚全体では、水揚量の減少や単価高により取扱数量を減らす魚種がみられたものの、集荷販売努力により、数量・金額とも前年を上回る結果となりました。
冷凍魚は、冷鮭鱒が水揚げ量の減少により、冷ギンダラ、冷エビ類は円安の影響から他国に買い負け、数量を扱えず、数量・金額共に前年を下回る結果となりました。冷マグロは単価の大幅な下落による値ごろ感から、数量は伸長したものの、取扱金額では前年を下回る結果となりました。他方、冷カレイ、冷イカ、冷タコは、荷主や販売先との取組の強化により、それぞれ数量・金額とも前年を上回る結果となりました。冷凍魚全体では、単価が前年の大幅な上昇基調から一転、反落したものの、積極的な集荷、販売に努めた結果、数量、金額共に前年を上回る結果となりました。
塩干加工品は、イクラが相場の乱高下による買い控えの影響が出たことにより数量、金額ともに前年を下回る結果となりました。他方、明太子は原材料価格の高騰に伴う単価の上昇により取扱数量は減少したものの、取扱金額は前年を上回る結果となりました。練製品、塩鮭、数の子は、量販店・スーパーへ向けての積極的な営業により、数量・金額ともに前年を上回る結果となりました。塩干加工品全体では、原料の調達コスト上昇に伴い単価高となったものの、取引先への様々な提案を行うことで取扱数量は前年並みを確保、取扱金額では前年を上回る結果となりました。
以上の結果、水産物卸売事業部門の当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して10.5%、9,176百万円増加の96,266百万円となりました。
セグメント利益は、前連結会計年度と比較して19.6%、300百万円増加の1,831百万円となりました。これは主に、売上高の拡大に伴う売上総利益の増加によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,109百万円増加の15,644百万円となりました。これは主に、売掛金の増加によるものです。
冷蔵倉庫及びその関連事業
冷蔵倉庫及びその関連事業部門の当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して8.6%、743百万円減少の7,865百万円となりました。これは主に、AERO TRADING社(カナダ・バンクーバー市)においてギンダラやオヒョウの販売が減少したことによるものです。
セグメント利益は、前連結会計年度と比較して28.7%、340百万円減少の845百万円となりました。これは主に、売上高の減少に伴う売上総利益率の減少によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1,194百万円増加の13,011百万円となりました。これは主に漁業権の取得や商品及び製品の増加によるものです。
不動産賃貸事業
不動産賃貸事業部門の当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して1.0%、6百万円増加の670百万円となりました。これは主に既存管理物件の稼働率向上によるものです。
セグメント利益は、前連結会計年度と比較して20.1%、36百万円増加の218百万円となりました。これは主に、管理コストの減少によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加の4,222百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものです。

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