有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/17 12:12
【資料】
PDFをみる
【項目】
162項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業業績を背景として雇用・所得環境が堅調に推移し、個人消費につきましても緩やかな回復基調のうちに推移いたしました。しかしながら、消費税率の引き上げや自然災害の発生、さらに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、年度終盤において景気の後退色が鮮明となりました。
水産物卸売市場業界におきましては、海外での需要増加により仕入価格が高止まりし、水産資源の減少や魚の回遊水域の変化による漁獲量の減少、さらに市場外流通の多様化とも相俟って取扱数量の減少が続くという厳しい事業環境で推移するなか、年度終盤は前述の新型コロナウイルス感染症の影響により宴会需要等が落ち込み、高単価商材を中心に急激な消費の減速に直面いたしました。
このような状況のなか当社グループは、消費者ニーズと消費形態の変化の見極め、仕入先との協働、きめ細かい営業や販売先への協力、グループ会社間の連携、収益率を重視した効率的な集荷・販売に注力することにより、経営基盤の強化を図ってまいりました。
また、消費者の食の安全安心への意識が一層高まるなかで、取引先の要望も多様化してきており、これに応えるべく集荷・販売への機動性確保と、消費者の皆様の豊かで魅力的な食生活の創出を第一義に考えた商品提供に取り組んでまいりました。
2019年8月20日付で既存事業の成長と新たな事業分野の協創を図ることを目的として株式会社魚力と資本業務提携契約を締結したほか、グループ運営においては経営資源の集中と効率化を図るため、2020年3月1日を効力発生日として、株式会社埼玉県魚市場を存続会社、川越水産市場株式会社を消滅会社とする連結子会社間の吸収合併を実施いたしました。衛生管理面においては、HACCPの考え方に基づく都の衛生管理の認証制度である東京都食品衛生自主管理認証を豊洲市場内の当社各売場ごとに取得しております。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ107百万円減少の29,097百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,373百万円減少の12,204百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,265百万円増加の16,892百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高117,857百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益1,344百万円(同1.3%減)、経常利益1,535百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,359百万円(同1.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
水産物卸売事業は、売上高110,717百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は633百万円(同15.3%増)となりました。
冷蔵倉庫及びその関連事業は、売上高6,431百万円(同14.0%減)、セグメント利益483百万円(同16.6%減)となりました。
不動産賃貸事業は、売上高709百万円(同17.1%増)、セグメント利益226百万円(同1.0%増)となりました。
記載金額については、消費税等抜きで記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、仕入債務の減少があったものの、売上債権並びにたな卸資産の減少により、前連結会計年度末と比べ1,037百万円増加し、6,049百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は2,296百万円(前連結会計年度 資金の増加1,923百万円)となりました。これは主に売上債権並びにたな卸資産の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は259百万円(前連結会計年度 資金の減少1,896百万円)となりました。これは主に定期預金の預入による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は1,017百万円(前連結会計年度 資金の増加344百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出によるものです。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
第68期
2016年3月期
第69期
2017年3月期
第70期
2018年3月期
第71期
2019年3月期
第72期
2020年3月期
自己資本比率(%)51.655.454.153.558.1
時価ベースの自己資本比率(%)27.228.327.431.435.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.55.19.73.42.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)77.831.121.960.486.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品24,37725,25092.8
買付品109,95378,818104.5
水産物卸売事業計134,331104,068101.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.本表卸売部門取扱品中受託品については売上高より卸売手数料を控除した金額を、また買付品については仕入金額をそれぞれ表示しました。
3.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
セグメントの名称取引区分当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
数量(屯)金額(百万円)前年同期比(%)
水産物卸売事業受託品24,37726,71992.8
買付品112,77483,997105.7
水産物卸売事業計137,152110,717102.2
冷蔵倉庫及びその関連事業--6,43186.0
不動産賃貸事業--709117.1
合計137,152117,857101.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
併せて、連結財務諸表注記(追加情報)、個別財務諸表注記(追加情報)もご参照下さい。
②当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ107百万円減少の29,097百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ574百万円減少の16,527百万円となりました。これは主に、現金及び預金が307百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が361百万円、商品及び製品が674百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ467百万円増加の12,569百万円となりました。
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ5百万円減少の7,929百万円となりました。これは主に、建物及び構築物は川越総合卸売市場内において、2019年4月より運営を開始いたしました一般消費者向け小売店舗「生鮮漁港川越」の新設に伴う取得及び建設仮勘定からの振替等により209百万円、その他のうち有形リース資産は、上記川越総合卸売市場内の小売店舗新設に伴う店舗内の什器設備等のリース契約により106百万円増加いたしましたが、機械装置及び運搬具は減価償却等により116百万円減少、建設仮勘定は、上記川越総合卸売市場内の小売店舗新設に伴う振替等131百万円の減少によるものです。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ568百万円増加の2,159百万円となりました。これは主に、漁業権を取得したこと等によるものです。
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ95百万円減少の2,480百万円となりました。これは主に、投資有価証券が保有株式の時価下落等により34百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,373百万円減少の12,204百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ744百万円減少の6,393百万円となりました。その結果、流動比率は258.5%となりました。増減の主なる要因といたしましては、未払法人税等は84百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が459百万円、短期借入金が358百万円減少したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ628百万円減少の5,811百万円となりました。これは主に、長期借入金が返済の進行により683百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,265百万円増加の16,892百万円となりました。その結果、自己資本比率は58.1%となりました。
株主資本は、前連結会計年度末に比べ1,411百万円増加の16,885百万円となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益1,359百万円から当期支払配当金251百万円を差引いた1,108百万円の増加、自己株式が第三者割当による処分等により266百万円減少したことによるものです。
その他の包括利益累計額は、前連結会計年度に比べ145百万円減少の6百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が対カナダドルの為替レートが円安方向に進行したため140百万円増加したものの、その他有価証券評価差額金が保有有価証券の時価下落により249百万円減少したことによるものです。
2) 経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては前連結会計年度と比較して1.3%、1,475百万円増加の117,857百万円となりました。
売上総利益は、前連結会計年度と比較して0.9%、57百万円増加の6,433百万円となり、売上総利益率は5.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して1.5%、75百万円増加の5,089百万円となりました。主なる増加の要因といたしまして、人件費が101百万円減少したものの、豊洲市場移転に伴う販売諸経費の増加により183百万円増加したことによるものです。
その結果、営業利益は前連結会計年度と比較して1.3%、18百万円減少の1,344百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度と比較して45.7%、195百万円減少の232百万円となりました。主なる減少要因は、㈱埼玉県魚市場の物流センター設立に伴う補助金収入があったものの、前連結会計年度に計上いたしました豊洲市場移転固定資産価値減耗分に係る受取補償金が当連結会計年において計上がなかったこと及び為替差益が当連結会計年度は差損となったことによるものです。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して50.7%、42百万円減少の41百万円となりました。主なる減少要因は、前連結会計年度に計上いたしました割増退職金が当連結会計年度において計上がなかったこと及び固定資産除却損が減少したことによるものです。
その結果、経常利益は前連結会計年度と比較して10.0%、171百万円減少の1,535百万円となりました。
特別利益として、㈱埼玉県魚市場が所有していた駐車場売却益196百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して1.6%、22百万円減少の1,359百万円となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主なる事業は水産物卸売事業であります。当社グループの経営に影響を与える要因として、水産資源の減少による漁獲規制、国際価格の上昇による日本企業の「買い負け」及び市場外流通の増加等による取扱数量の減少が挙げられます。これらにつきましては、大手量販店等、新規取引先の開拓及び新規出荷者の開拓等、検討を行っております。また、当社海外事業部の積極的拡大や、2018年1月に出資を行った「波崎地区6次産業化推進プロジェクト」の運営会社である㈱トウスイを通じた取引の拡大、さらに、在外子会社のAERO TRADING CO.,LTD.(カナダ・バンクーバー市)において、北米・中国向け高単価商材のさらなる販売強化に努めるとともに、漁業権の積極的な取得を進めることによって集荷力の強化を図り、同社からの商材供給を通じたグループ全体の収益拡大も進めます。
前述の他に当社グループの経営に影響を与える要因は、「2.事業等のリスク」に記載の通りであります。これらにつきましてもリスクを回避すべく検討を行っております。
c.資本の財源及び流動性
運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、製造費及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や漁業権の取得等であります。
当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,613百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,049百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高だけではなく利益を重視した業績管理の徹底と一層のコストの削減及び効率性の高い投資により自己資本利益率(ROE)を現在の水準より向上させ、企業価値を高めることを目指しております。
当社グループの自己資本利益率(ROE)は前連結会計年度末と比較して、0.52ポイント減少の8.36%となりました。
当社グループが目標としておりました8.00%を達成することが出来ましたが、今後も更なる企業価値の向上に邁進していく所存でございます。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
水産物卸売事業
売上高は、前連結会計年度に比べ2.2%、2,420百万円増加の110,717百万円となりました。これは主に当社海外事業部による輸出取引が増加したことによるものです。
セグメント利益は、前連結会計年度に比べ15.3%、84百万円増加の633百万円となりました。これは主にセグメント費用は増加いたしましたが、売上高の増加及び売上総利益率の上昇によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ734百万円減少の11,599百万円となりました。これは主に商品及び製品、短期貸付金等の減少によるものです。
冷蔵倉庫及びその関連事業
売上高は、前連結会計年度に比べ14.0%、1,048百万円減少の6,431百万円となりました。これは主に前連結会計年度まで当社で所有していた東京冷凍工場の閉鎖及びAERO TRADING社(カナダ・バンクーバー市)の主力魚種のひとつである鮭の不漁等による売上高の減少によるものです。セグメント利益は前連結会計年度に比べ16.6%、95百万円減少の483百万円となりました。これは主にセグメント費用の増加並びに売上総利益率の低下及び売上高の減少によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ9百万円増加の9,356百万円となりました。これは主に漁業権の取得による増加があったものの、売掛金及び原材料の減少によるものです。
不動産賃貸事業
売上高は、前連結会計年度に比べ17.1%、103百万円増加の709百万円となりました。これは主に、既存管理物件の稼働率向上に努めた他、川越総合卸売市場内において、2019年4月より運営を開始いたしました一般消費者向け小売店舗「生鮮漁港川越」のテナント売上の新規発生等によるものです。セグメント利益は、前連結会計年度に比べ1.0%、2百万円増加の226百万円となりました。これは主に、売上高の増加によるものです。
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ374百万円増加の3,859百万円となりました。これは主に建設仮勘定の振替及び建物の増加によるものです。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。