有価証券報告書-第90期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 11:28
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の大胆な関税政策により金融政策や為替相場、輸出を中心に想定外の状況が継続いたしましたが、設備投資は堅調に推移いたしました。また、価格転嫁の進展により物価上昇が加速する中、賃金上昇や雇用拡大を背景に個人消費は底堅く推移いたしました。賃金上昇と価格転嫁の相互進展が企業業績の改善を後押ししたことから、設備投資の拡大をはじめ、デフレの脱却からのインフレ経済に向けて賃金と物価の好循環が見られました。
世界情勢を概観しますと、米国の関税政策による貿易の前倒しや、地政学的緊張の高まり、AI需要の拡大、新興国の成長などが複合的に影響し、世界経済は緩やかな成長を維持しつつも、不確実性が高い状況で推移いたしました。また、当連結会計年度末において、米国とイスラエルによるイラン攻撃が行われ、イランはその報復として、近隣のアラブ湾岸諸国の米軍基地のみならず、石油施設や観光ホテルも攻撃の対象とし、日本の石油輸入の生命線であるホルムズ海峡も事実上封鎖したことによって未曽有の事態へ発展いたしました。
米国経済の個人消費においては雇用環境の悪化を受けた低中所得層と、賃金の伸びが底堅く株価上昇による資産所得も増加した高所得層で二分化いたしましたが、金利政策の変更や減税政策により総合的に底堅く推移いたしました。中国経済においてはトランプ関税の悪影響が限定的であったことに加え、ASEAN、EU、日本への輸出が増加したことにより貿易黒字は拡大いたしました。内需においては家電・自動車・通信機器の買い替えに対する補助金政策が奏功したものの、不動産不況の継続などにより、成長率は鈍化いたしました。
このような状況の下、当社グループは、「横浜丸魚グループ中期経営計画2023~Rebirth~」の最終年度として、環境の変化に即応すべく各施策にグループ一丸となって邁進した結果、一定の成果を維持したまま取り巻く環境の変化に対応いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は40,643百万円と前連結会計年度に比べ801百万円(前年同期比2.0%増)の増収となりました。また、利益に関しましても、営業利益は462百万円と前連結会計年度に比べ107百万円(前年同期比30.4%増)、経常利益は907百万円と前連結会計年度に比べ196百万円(前年同期比27.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は612百万円と前連結会計年度に比べ104百万円(前年同期比20.5%増)それぞれ増益となりました。
財政状態の分析は、次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,724百万円(前連結会計年度末は7,326百万円)となり、398百万円増加いたしました。現金及び預金の減少113百万円、売掛金の増加275百万円、商品及び製品の増加227百万円が大きな要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、23,147百万円(前連結会計年度末は17,953百万円)となり、5,193百万円増加いたしました。投資有価証券の時価評価差額等による増加5,326百万円が大きな要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、4,007百万円(前連結会計年度末は3,641百万円)となり、366百万円増加いたしました。買掛金の増加378百万円が大きな要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、5,812百万円(前連結会計年度末は4,209百万円)となり、1,602百万円増加いたしました。投資有価証券の時価評価等に伴う繰延税金負債の増加1,674百万円が大きな要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、21,051百万円(前連結会計年度末は17,429百万円)となり、3,622百万円増加いたしました。その他有価証券評価差額金の増加3,651百万円が大きな要因であります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、売上高については、セグメント間取引の相殺消去後の数値であり、営業利益については、セグメント間取引の相殺消去前の数値であります。
(水産物卸売事業)
売上高は32,599百万円と前連結会計年度に比べ825百万円(前年同期比2.6%増)の増収となり、営業利益も282百万円と前連結会計年度に比べ83百万円(前年同期比41.8%増)の増益となりました。
(水産物販売事業)
売上高は7,469百万円と前連結会計年度に比べ85百万円(前年同期比1.1%減)の減収となりましたが、営業利益は15百万円と前連結会計年度に比べ22百万円(前年同期 営業損失7百万円)の改善となりました。
(不動産等賃貸事業)
売上高は186百万円と前連結会計年度に比べ3百万円(前年同期比2.1%増)の増収となりましたが、営業利益は126百万円と前連結会計年度に比べ1百万円(前年同期比1.2%減)の減益となりました。
(運送事業)
売上高は387百万円と前連結会計年度に比べ58百万円(前年同期比17.6%増)の増収となり、営業利益も39百万円と前連結会計年度に比べ3百万円(前年同期比11.1%増)の増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による獲得した資金733百万円、投資活動による使用した資金48百万円及び財務活動による使用した資金803百万円により、前連結会計年度末に比べ118百万円減少し、当連結会計年度末には2,783百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は733百万円(前連結会計年度獲得資金332百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益897百万円、売上債権の増加247百万円、棚卸資産の増加227百万円、仕入債務の増加378百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は48百万円(前連結会計年度使用資金138百万円)となりました。これは主に、有形・無形固定資産の取得による支出39百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は803百万円(前連結会計年度獲得資金17百万円)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出67百万円、短期借入金の純減額50百万円、自己株式の取得による支出375百万円、配当金の支払額286百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
水産物卸売事業32,299,7393.0
水産物販売事業4,530,748-4.6
不動産等賃貸事業87,9306.5
運送事業416,44016.6
合計37,334,8592.1

(注)1.上記の金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
水産物卸売事業32,599,8312.6
水産物販売事業7,469,617-1.1
不動産等賃貸事業186,7572.1
運送事業387,42217.6
合計40,643,6292.0

(注)1.上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社ロピア7,733,49619.49,244,14422.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社グループの自己資本比率は67.9%と、引き続き高い安全性を維持していると認識しております。今後も必要に応じて銀行借入を実行し、設備投資を行うことで、財政状態の安定と経営成績および企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループの連結会計年度の経営成績に関しては、主要魚種の取扱いが年間を通じて概ね堅調に推移したほか、地場水産物の安定した水揚げが継続し、売上の確保に寄与いたしました。また、黒潮大蛇行の終息に伴う漁場環境の変化を背景に、一部魚種においては資源回復の動きも見られ、市況は総じて底堅く推移いたしました。一方で、海外における資源管理の強化や世界的な需要増加の影響により、輸入原料の価格は通期にわたり高水準で推移いたしました。加えて、燃料費や物流コストの上昇も継続しており、収益面においては厳しい事業環境が続いております。
このような状況の下、当社グループは2023年4月よりスタートした「横浜丸魚グループ中期経営計画2023 ~Rebirth~」の最終年度として、環境の変化に即応すべく各施策にグループ一丸となって邁進してまいりました。
当社は、各事業年度の連結自己資本配当率(DOE)に基づき、株主各位への安定的且つ継続的な累進的配当の実施を基本方針とし、連結自己資本配当率(DOE)1.2%を目安に配当を実施いたします。当連結会計年度のDOEは1.1%(前連結会計年度1.2%)となりました。また、累進的配当の基本方針に合わせまして、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を機動的に実施してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状態に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(水産物卸売事業)
当連結会計年度末における資産の残高は、11,302百万円(前連結会計年度末は9,730百万円)となり、1,571百万円増加いたしました。売掛金の増加319百万円、商品及び製品の増加272百万円、投資有価証券の時価評価差額等による増加1,018百万円によるものであります。
水産物卸売事業は、サンマをはじめとする主要魚種と地場水産物の取扱いが堅調に推移したことに加え、黒潮大蛇行の終息に伴う漁場環境の変化により、一部の魚種では資源回復の兆しが見られ、市況は総じて底堅く推移いたしました。一方で、海外における資源管理の強化や需要増加の影響から、輸入原料の価格は引き続き高水準で推移しており、さらには燃料費や物流コストの上昇も重なり、収益面では引き続き厳しい事業環境となりました。しかしながら、コスト上昇を販売価格へ転嫁する動きが一定程度進展し、賃金上昇や雇用拡大が、個人消費の下支えとなったことで全体としては順調に推移いたしました。このような事業環境のもと、多様化する顧客ニーズに応じた商品提案や自社の強みを活かした積極的な販売に邁進した結果、増収・増益となりました。
(水産物販売事業)
当連結会計年度末における資産の残高は、1,475百万円(前連結会計年度末は1,551百万円)となり、75百万円減少いたしました。商品及び製品の減少44百万円、減損による有形固定資産の減少10百万円が大きな要因であります。
水産物販売事業は、物価高騰により消費者の消費行動が慎重で堅実な消費価値観に沿った計画的購買へと変化し、家計防衛意識の高まりから、節約志向とメリハリ消費が浸透いたしました。これらの多様化していくニーズに応えるべく機動性とグループ連携を重視した効率的な取引に注力し、事業環境の整備と再編に時間を要したものの、各種経費の見直しにより販売管理費の削減効果が出始めた結果、減収・増益となりました。
(不動産等賃貸事業)
当連結会計年度末における資産の残高は、3,538百万円(前連結会計年度末は3,579百万円)となり、41百万円減少いたしました。当連結会計年度に減価償却費を45百万円計上しており、これが主な減少の要因であります。
不動産等賃貸事業は、インフレによる建築資材のコストは高止まりしているものの、先を見越した物件管理と迅速な顧客対応により、安定的な収益体制が継続したことで順調に推移いたしました。また、不動産等賃貸情報については当社グループでの有効活用や相乗効果が期待できるものにフォーカスし、該当物件の購入及び運用について適宜検討を行いました。また、不動産市場の将来を見据えた保有物件管理と適切な修繕に努め、物件価値の維持向上の観点から賃料の値上げを段階的に行った結果、増収・減益となりました。
既存賃貸物件の安定的な運用と賃貸管理を通して、安定収益を確保しつつ、新たな安定収益確保に繋がる可能性のある賃貸物件につきましては、入念に分析を行いながら、積極的な投資を行ってまいります。
(運送事業)
当連結会計年度末における資産の残高は、385百万円(前連結会計年度末は484百万円)となり、99百万円減少いたしました。現金及び預金の減少82百万円が主な減少の要因であります。
運送事業は、グループ連携を活かした効率化と新規取引先の開拓が順調に推移した結果、増収・増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。営業活動の結果獲得した資金は733百万円(前連結会計年度獲得資金332百万円)となりました。今後も売上債権及び仕入債務の管理、並びに在庫の適正化を図りつつ、運転資金の効率的な調達の実現を目指してまいります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては以下のとおりであります。
当社グループの資金の調達方法及び状況につきましては、(財務政策)にて記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、商品仕入費用や人件費等の販売費及び一般管理費、及び設備投資資金であります。現時点において、重要な資本的支出の予定はございません。
(契約債務)
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超
3年以内
3年超
5年以内
5年超
短期借入金550,000550,000---
リース債務144,57758,80674,23111,539-

(財務政策)
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行からの借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は550,000千円となっております。1年内返済予定を含む長期借入金の残高はございませんが、今後も必要に応じて借入れを行い、品質管理の強化や安定的な収益体制の確保など、中長期的な成長に繋がる基盤強化に向けた設備投資を実施してまいります。また、資金の流動性確保のため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。当座貸越契約とその借入実行残高の状況は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
当社グループは、その健全な財務状態により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択、適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。見積りにつきましては、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎として行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

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