有価証券報告書-第92期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/23 13:25
【資料】
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【項目】
122項目
業績等の概要
(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善していたものの、消費税率の引上げによる消費者マインドへの影響や、世界的な広がりを見せている新型コロナウイルス感染症の拡大の影響などにより、先行きの不透明な状況が続いております。
化粧品・日用品、一般用医薬品業界においては、人手不足による人件費や物流費の上昇が続くなかで、台風や大雨などの度重なる自然災害、消費税率の引上げに伴う消費者マインドの変化、そして第4四半期以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響を受けることとなりました。足下の動向としては、インバウンド需要が大幅に減少する一方で、感染防止に関連した商品の需要が急激に増加しております。また、紙製品などにおいては一時的かつ急激な需要増加があり、需給や配送において、調整の取りづらい状況が続いております。当社が取り扱う商品は、日々の生活に欠かせない必需品であることから、かかる環境下における商品の安定供給などサプライチェーンの維持・継続に向けた当社の重要性はさらに高まるものと考えております。
このような状況のなか、当社は社会的な使命を果たすべく、「顧客満足の最大化と流通コストの最小化」をコーポレートスローガンに、人々の生活に密着した「美と健康」に関する商品をフルラインで提供する中間流通業として、サプライチェーン全体の最適化・効率化を目指した取組みを着実に進めております。小売業の効果的な品揃えや販売活動を支援する営業体制の強化、及び安心・安全で高品質・ローコスト物流機能の強化を図り、平時はもとより有事の際にも「安定供給」できる体制により、小売業ひいては消費者のみなさまへローコストかつ安定的に商品をお届けする取組みを行っております。
当事業年度は「1兆円、その先へ ~攻めの投資で流通改革に挑戦~」をビジョンとする中期経営計画の2年目にあたり、労働人口減少に伴う人手不足をはじめとした流通における課題の解決を推進し、持続的成長を見据えた企業価値の向上に努めました。
具体的には、首都圏での出荷能力増強とAI・ロボット等を活用した新物流モデルの展開による飛躍的な生産性向上を目的とした「RDC埼玉」(埼玉県北葛飾郡杉戸町)を2019年11月に稼働させたほか、2020年3月には、首都圏における最適出荷体制の構築と経営資源の有効活用による資産の効率化を図るため「RDC東京」(千葉県浦安市)を売却いたしました。
また、2019年10月に営業組織を改革・強化いたしました。企業間の相互協力による取組みを強化し、サプライチェーン全体の生産性向上を視野に「コストの利益化」を推進するためのSCM本部の設置、及び消費者に商品がわたる店頭を重視した取組み強化と、店頭における情報を活用・フィードバックすることによる商談の品質向上を担う店舗支援本部を設置いたしました。
以上の結果、当事業年度の業績については次のとおりとなりました。
売上高 1兆464億12百万円(前期比 3.1%増)
営業利益 247億8百万円(前期比 2.7%減)
経常利益 273億16百万円(前期比 4.2%減)
当期純利益 254億12百万円(前期比 28.6%増)
なお、当社のセグメント報告は、単一セグメントのためセグメント別の記載を省略しております。
(注)SCM(Supply Chain Management)とは、生産された商品が消費者にわたるまでの流通過程全体を視野に、商品や情報等の流れを最適化・効率化するための手法のことをいいます。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末より42億16百万円増加し、225億75百万円となりました。
当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は210億5百万円(前期比25億59百万円の減少)となりました。これは主に、税引前当期純利益368億25百万円、売上債権の増加額107億77百万円、仕入債務の増加額78億52百万円、法人税等の支払額89億18百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は37億88百万円(前期比57億42百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出174億31百万円、有形固定資産の売却による収入132億98百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は130億1百万円(前期比43億21百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額25億円、長期借入金の返済による支出59億50百万円、配当金の支払額43億85百万円によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
当社は、卸売事業を営んでいるため生産、受注の実績はありません。このため、販売実績について記載しております。
(1)販売方法
当社は化粧品・日用品、一般用医薬品等の卸売業であり、メーカー及び商社から仕入れた商品を量販店、小売店及び卸売業者等へ販売しております。
(2)販売実績
①当事業年度における販売実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。
商品分類別の名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
化粧品265,950100.2
日用品454,452104.4
医薬品137,81799.2
健康・衛生関連品172,256107.4
その他15,935103.2
合計1,046,412103.1

(注)上記の金額には、消費税等を含めておりません。
②当事業年度における販売実績を販売先業態別に示すと、次のとおりであります。
販売先業態別の名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
Drugドラッグストア663,366103.8
HCホームセンター95,622102.4
DS、Su.Cディスカウントストア、スーパーセンター76,272109.1
CVSコンビニエンスストア75,146100.1
SM、SSMスーパーマーケット、スーパースーパーマーケット51,49694.4
GMSゼネラルマーチャンダイジングストア37,778100.8
その他輸出、その他46,729101.7
合計1,046,412103.1

(注)上記の金額には、消費税等を含めておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っており、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積り及び判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大が会計上の見積りに影響を及ぼす可能性がありますが、期末時点で入手しうる情報により見積りを行っております。
(固定資産の減損処理)
当社は、保有する固定資産のうち、営業活動から生じる損益が継続してマイナスである資産及び今後使用が見込まれない資産について、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画の変更や市場環境の悪化などにより、その見積りや前提とした仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(2)当事業年度の経営成績の分析
(売上高)
当事業年度は台風や大雨などの度重なる自然災害、消費税率の引上げに伴う消費者マインドの変化、そして第4四半期以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響を受けることとなりました。
このような状況のなか、当社は社会的な使命を果たすべく、「顧客満足の最大化と流通コストの最小化」をコーポレートスローガンに、人々の生活に密着した「美と健康」に関する商品をフルラインで提供する中間流通業として、サプライチェーン全体の最適化・効率化を目指した取組みを着実に進めております。当事業年度は、中期経営計画に掲げているお取引先の課題解決に資する「人材・組織の強化」の取組みとして2019年10月に営業組織を改革・強化いたしました。企業間の相互協力による取組みを強化し、サプライチェーン全体の生産性向上を視野に「コストの利益化」を推進するためのSCM本部の設置、及び消費者に商品がわたる店頭を重視した取組み強化と、店頭における情報を活用・フィードバックすることによる商談の品質向上を担う店舗支援本部を設置いたしました。これらの取組みにより、当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ311億58百万円増加し、1兆464億12百万円(前期比3.1%増)となりました。
(売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の売上総利益は、売上高の増加に伴い前事業年度に比べ18億81百万円増加し、815億27百万円(前期比2.4%増)となったものの、売上拡大に向けた取組みによるリベートの増加などにより、対売上高比率は7.8%(前期比0.1%減)となりました。
当事業年度の販売費及び一般管理費については、中期経営計画に基づき、AI・ロボットなどを活用した新物流モデルのRDC埼玉へ積極的に投資するとともに、既存物流センターの継続した改善取組みを行うことで人員生産性の向上に努めてまいりました。一方で、RDC埼玉開設に伴うイニシャルコストの発生や人手不足を背景とした配送費の高騰などにより、対売上高比率は5.4%(前期比0.1%増)となりました。
以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ6億90百万円減少し、247億8百万円(前期比2.7%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度の経常利益は、営業外収益に計上している物流センター建設に伴う助成金収入が前期比6億21百万円減少したことなどにより、前事業年度に比べ12億11百万円減少し、273億16百万円(前期比4.2%減)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、RDC東京売却による固定資産売却益94億1百万円を計上したことなどにより、前事業年度に比べ56億45百万円増加し、254億12百万円(前期比28.6%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「2.事業等のリスク」を参照ください。
(4)経営戦略の現状と見通し
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」を参照ください。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務方針
当社は、常に事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財務体質を目指し、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。
当事業年度末現在において、当社の流動性は十分な水準にあり、財務の柔軟性は高いと考えております。
今後の設備の新設等に関わる投資予定金額、資金調達方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」を参照ください。
② 資産、負債及び純資産
当事業年度末の総資産は、4,187億56百万円(前期比6.4%増)となりました。その内訳は主に、現金及び預金225億75百万円、売掛金1,920億62百万円、商品及び製品433億98百万円、未収入金152億円、固定資産1,387億74百万円であります。
負債につきましては、2,004億59百万円(前期比2.1%増)となりました。その内訳は主に、買掛金1,520億5百万円、未払金197億10百万円であります。
純資産につきましては、2,182億97百万円(前期比10.7%増)となりました。その内訳は主に、資本金158億69百万円、資本剰余金278億27百万円、利益剰余金1,647億70百万円であります。
③ キャッシュ・フロー
当事業年度の資金の状況として、営業活動の結果得られた資金は210億5百万円(前期比25億59百万円の減少)となりました。これは主に、税引前当期純利益368億25百万円、売上債権の増加額107億77百万円、仕入債務の増加額78億52百万円、法人税等の支払額89億18百万円によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は37億88百万円(前期比57億42百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出174億31百万円、有形固定資産の売却による収入132億98百万円によるものであります。
財務活動の結果使用した資金は130億1百万円(前期比43億21百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額25億円、長期借入金の返済による支出59億50百万円、配当金の支払額43億85百万円によるものであります。
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、225億75百万円となりました。
当社の現在のキャッシュ・フローの状況において、営業活動による資金の創出、金融機関からの円滑な資金の借入及び適正な手元資金の保有が図られており、財務方針に基づく流動性及び財務の柔軟性は確保できていると考えております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照ください。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大については、海外からの旅行客の減少に伴うインバウンド需要の
減少や生活様式の変化が見込まれるものの、生活をしていくうえで必要となる商品を取り扱う当社において
需要の激減などは想定しづらいと考えております。このため、企業価値向上に向けた中長期的な取組みにつ
きましては、大きな戦略変更は不要であり、引き続き生活必需品の流通を担う事業基盤拡充に努めてまいり
ます。なお、現時点で業績への影響を合理的に見積もることは困難であります。

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