有価証券報告書-第61期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/19 17:06
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144項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の激化や地政学的リスクの高まりなど海外経済の下振れリスクが継続する中、人手不足への対応や生産性向上に向けた企業の設備投資意欲が根強く、災害からの復旧・復興需要を背景に公共投資の増加基調が維持されていたことなどにより景気が下支えされてきました。しかしながら、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大に伴う影響により世界経済は急速に悪化、国内景気も厳しさを増しております。
当社グループの属する情報サービス業界におきましても、AIやIoT技術などの先端デジタル技術への投資、「働き方改革」に寄与する業務効率化ニーズの高まりなどを背景に、企業の強いIT投資意欲に支えられ、今後も投資案件の増加が見込まれておりましたが、先行き不透明な状況となっております。
このような環境下、当社グループは、2018年5月18日に発表した中期経営計画「Challenge to 2020」で掲げた、売上高140億円、営業利益23億円、ROE10%以上の達成へ向けて事業を推進してまいりました。金融機関向けソリューションにおいて主力パッケージである個人ローン業務支援システム「SCOPE」などの好調な販売により受注高が伸長、さらに前期末時点で過去最高を更新した受注残が売上に寄与したことから、当連結会計年度の売上高は15,239百万円(前年同期比121.4%)、営業利益は1,728百万円(前年同期比105.5%)、経常利益は1,839百万円(前年同期比107.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,232百万円(前年同期比107.3%)となり、売上高、各利益は過去最高を更新いたしました。
当連結会計年度の受注高は15,969百万円(前年同期比97.8%)、受注残は12,885百万円(前年同期比106.0%)となりました。また、セグメント別の営業概況は次のとおりです。
(システムソリューション)
システムソリューションでは、フィナンシャルシステムにおける個人ローン業務支援システム「SCOPE」の販売が引き続き好調であり、地銀系保証会社向けの保証・求償管理システムについてもバージョンアップを実施しさらなる受注を獲得いたしました。ノンバンク向け債権管理システムでは、既存機能にSMS送信システム「e-SMS」や入金約束受付サービス「NYUS」を組み合わせた提案が評価されており、業務効率化ならびに人員の有効活用を目指した「TCS-Web」の受注を獲得しております。また、コールセンター向けシステムのロボティックコールでは、大手地方銀行・カード会社等より新規で受注を獲得し好調を維持しております。
小売業向けでは基幹システム「RITS」およびECサイト構築パッケージ「ITFOReC」のユーザーに対し消費税改正・軽減税率対応の開発およびリリースを完了いたしました。また、首都圏百貨店向け大型案件において「RITS」とキャッシュレス決済ソリューション「iRITSpay」が10月に稼働、3月までに第二次システムも稼働いたしました。
公共向けでは都道府県初となる沖縄県からの滞納管理システムの受注を獲得したほか、給食費の公会計化の推進に伴い給食費管理システムの検討が活発化し、学務支援システムの新規受注を獲得いたしました。
さらにマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策への態勢強化という課題解決にむけて販売に注力している「NICE Actimize AML/CFTソリューション」については、ターゲットとしている地方銀行数行より受注を獲得いたしました。
一方、小売業向け等の大型案件において、一部低採算となったことにより、セグメント利益は前年対比で減益となりました。
その結果、受注高は8,333百万円(前年同期比85.6%)、売上高は8,988百万円(前年同期比118.8%)、セグメント利益は1,797百万円(前年同期比91.4%)となりました。
(サービスソリューション)
サービスソリューションでは、安定収益源である保守サービスや公共分野向けBPO(業務受託)サービスを中心に活動しております。BPOサービスが好調に推移し、政令市・中核市を主体に新規契約を獲得しました。また、業務の立ち上げから安定的な運用へ移行する中で、効率的な人員配置を行うなど、コスト削減にも取り組んでおります。
その結果、受注高は4,387百万円(前年同期比106.0%)、売上高は3,475百万円(前年同期比121.0%)、セグメント利益は619百万円(前年同期比121.5%)となりました。
(基盤ソリューション)
基盤ソリューションでは、システム機器販売、クラウドを含む基盤インフラ設計・構築・納入・設置、ネットワークシステムの提供を行っております。キャリア向け大手顧客からの更改案件を受注したほか、前期受注したシステム機器の納入が進んだことから、売上、利益共に前年同期に比べ大幅な増加となっております。
さらに、キャッシュレス決済において主力の「iRITSpay」の販売が順調に推移しており、QRコード・バーコードスキャナを内蔵した一体型タイプの新商品マルチ決済端末も市場へ投入いたしました。
その結果、受注高は3,248百万円(前年同期比132.5%)、売上高は2,775百万円(前年同期比131.4%)、セグメント利益は597百万円(前年同期比155.5%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,899百万円となり、前連結会計年度末と比べ470百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から得られた資金は1,879百万円(前年同期比208.9%)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益1,840百万円、売上債権の減少額459百万円、減価償却費249百万円、主な減少要因は法人税等の支払額664百万円、たな卸資産の増加額291百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は714百万円(前年同期比233.5%)となりました。主な減少要因は無形固定資産の取得による支出229百万円、有形固定資産の取得による支出194百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出150百万円、有価証券の純増減額100百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は694百万円(前年同期比100.1%)となりました。減少要因は配当金の支払額548百万円、自己株式の取得による支出174百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
項目当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
システムソリューション(千円)808,214118.5
サービスソリューション(千円)--
基盤ソリューション(千円)1,773,555134.5
合計(千円)2,581,770129.0

(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
項目当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
システムソリューション8,333,14785.67,116,10491.6
サービスソリューション4,387,989106.04,137,584128.3
基盤ソリューション3,248,749132.51,632,297140.9
合計15,969,88597.812,885,986106.0

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
項目当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
システムソリューション(千円)8,988,942118.8
サービスソリューション(千円)3,475,500121.0
基盤ソリューション(千円)2,775,026131.4
合計(千円)15,239,470121.4

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。当連結会計年度において、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による業績への影響は顕在化しておりません。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当社グループでは、中期経営計画「Challenge to 2020」について、クラウド化が進展する環境の下ビジネスモデルの転換に適応する、当社が強みを持つ分野と戦略商品・新市場の拡大を図る、将来の収益拡大の基盤を固めるものと位置付けております。また、事業基盤を固める、断トツ(圧倒的No.1)を目指すことをコンセプトとして計画の達成に向けて注力しております。その中期経営計画の下、以下の事業方針を打ち出し、事業を展開してまいりました。
ⅰ)全社で当社のお客様資産を共有し、すべての取引先にCTIや基盤のほか幅広いソリューションを提案し、販売拡大を図る。
ⅱ)金融機関でのCRMソリューション、自治体でのITやBPOの対象範囲の拡大、専門店向け基幹システムの開発などで新規のソリューション開発や対象範囲の拡大を図る。
ⅲ)キャッシュレス社会の実現に向け、セキュリティ性および機能面で優れる決済サービスを提供する。
ⅳ)「iRITSpay」事業のさらなる拡大。
ⅴ)IoT、ブロックチェーンやLINE-APIなどの分野における最先端の技術の習得に努め技術力を強化し、更に充実した機能のパッケージを提供していく。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて2,684百万円増加し、15,239百万円(前年同期比21.4%増)となりました。これは主に、金融機関向けを中心にシステムソリューションが好調に推移したことや、前期末時点で過去最高を更新した受注残が売上に寄与したことなどによるものです。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、システムソリューションが59.0%、サービスソリューションが22.8%、基盤ソリューションが18.2%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べて188百万円増加し、4,840百万円(前年同期比4.0%増)となりました。また、売上総利益率は、外注費の増加、大型案件における工数の増加などによる収益性の低下により前連結会計年度に比べ5.3ポイント減少し、31.8%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、株式会社イーブの子会社化などによる費用増加により前連結会計年度に比べて97百万円増加し、3,112百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ90百万円増加し、1,728百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券の売却益などにより前連結会計年度に比べ61百万円増加し、146百万円(前年同期比73.5%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ22百万円増加し、34百万円(前年同期比174.9%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ130百万円増加し、1,839百万円(前年同期比7.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、ストックオプション権利消滅分として272千円を計上しました。
特別損失は、計上しておりません。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ83百万円増加し、1,232百万円(前年同期比7.3%増)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、16,294万円となり前連結会計年度末に比べ416百万円増加しました。これは主に現金及び預金、たな卸資産の増加によるものです。
(負債)
負債は3,730百万円となり前連結会計年度末に比べ219百万円増加しました。これは主に前受金の増加によるものです。
(純資産)
純資産12,564百万円となり、前連結会計年度末に比べ197百万円増加し、自己資本比率は76.8%となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金は基本的に自己資金でまかなうこととしておりますが、不足時の一時的な運転資金を効率的に調達するため、主要取引銀行とコミットメントライン契約を締結しております。
なお、自己資本比率76.8%、流動比率371.4%などの指標が示すように、健全な財務体質や営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、当社グループの事業展開に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び見積を用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。財政状態及び経営成績の分析は、連結会計年度末現在で行っており、見積りについては見積りを必要とする事象及び見積りに与える要因を把握した上で適切な仮定を設定して評価を行っております。
連結財務諸表の作成にあたり、有価証券、たな卸資産、固定資産に関しては、重要な会計方針により継続的な評価を行っております。時価のある有価証券は連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法によっており、たな卸資産のうち商品・貯蔵品は移動平均法に基づく原価法、仕掛品は個別法に基づく原価法によっております。固定資産のうち無形固定資産は一定の償却期間を見積り費用配分するほか、資産性の判定を行って適切に処理しております。
会計上の見積りを行うに際し、今般の新型コロナウイルス感染拡大が今後の見通しに与える影響について検討した結果、当社グループの受注は堅調であり、開発・保守業務のリモートワークや分散運営も良好に行われていることから、見積りに重要な影響を与える変動は見込まれておりません。
なお、重要な会計方針のうち、見積りや仮定等により連結財務諸表に重要な影響を与えると考えている項目は次のとおりであります。
a.退職給付会計
退職給付債務は、年金数理計算に用いられる仮定により見積りに差が生じます。仮定となる割引率、将来の給付水準、退職率については、現時点で妥当と判断したデータその他の要因に基づき設定しております。実際の結果がこれらの仮定と異なる場合、また仮定を変更する必要が生じた場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
b.繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、過去の実績等に基づき将来の課税所得を合理的に見積もっておりますが、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があったり、税制改正によって法定実効税率等が変化した場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。

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