訂正有価証券報告書-第36期(平成31年2月1日-令和2年1月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱に加え、中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大などの影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
一方、小売、卸売業界におきましては、相次ぐ台風の上陸や暖冬などの天候不順、10月からの消費税増税による節約志向の高まり等、依然として厳しい環境が継続しております。
このような状況の下、当社グループは、第三者割当による新株予約権の発行及び当該新株予約権の行使による資金調達を実施し、各事業別セグメントの強みを活かしつつ、企業収益の改善に向け鋭意努力してまいりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高885,693千円(前年同期比43.77%減)、営業損失294,820千円(前年同期は324,761千円の営業損失)、経常損失321,646千円(前年同期は367,612千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は327,599千円(前年同期は385,272千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
また、当社グループにおける、当連結会計年度末の財政状態につきましては、資産合計は949,323千円(前年同期比1.52%増)、負債合計は615,839千円(前年同期比14.04%減)、純資産合計は333,484千円(前年同期比52.57増)となりました。
②事業セグメント別の状況
ⅰ アパレル事業
アパレル事業につきましては、消費者の衣料品に関する購買行動の多様化と10月からの消費税増税による根強い節約志向の高まりにより、総じて厳しい状況が続きました。このような状況の中、アパレル卸売事業につきましては、既存ブランドポートフォリオを見直しながら各得意先のニーズに合わせたブランドを選択し、企画提案をしてまいりました。それと同時に、キャリー品の販売も併せて取組んでまいりました。ライセンス事業につきましては、サブライセンシー各社と協力し当社ブランドの魅力を消費者に再認知してもらうための広告宣伝活動を行ってまいりました。
そして、中国子会社を中心に行っている中国市場向けの自社ユニフォームブランドの企画・販売事業につきましては、大口受注の獲得を強化するとともに商品そのもののブランド価値を向上させる施策を行い、自社ブランドの確立を推進して参りました。
このような結果、売上高は186,797千円(前年同期比12.03%減)、セグメント損失は39,299千円(前年同期は129,269千円のセグメント損失)となりました。
ⅱ 不動産関連サービス事業
不動産関連サービス事業につきましては、平成30年12月に購入した収益物件を、現在販売商品として積極的に営業しております。当連結会計年度においては、購入した土地付建物の賃貸収入を計上しました。
この結果、売上高は22,825千円(前年同期比572.71%増)、セグメント利益は13,011千円(前年同期は10,250千円のセグメント損失)となりました。
ⅲ 貿易事業
当社は、日用雑貨品及びその他製品の輸出取引、並びにポリエチレンテレフタレート(PET)等の輸入業務に加え、第1四半期より、取扱製品領域の拡大による売上高及び収益力強化のため、新たにプラスチック再生製品の輸出入業務を開始しました。
この結果、売上高は676,070千円(前年同期比50.27%減)、セグメント損失は16,596千円(前年同期は3,279千円のセグメント利益)となりました。
(仕入及び販売の状況)
① 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| アパレル事業 | 127,828 | △15.41 |
| 不動産関連サービス事業 | 6,377 | △98.06 |
| 貿易事業 | 635,662 | △52.45 |
| 合計 | 769,867 | △57.65 |
(注) 1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.前連結会計年度において販売用不動産の購入がありましたが、当連結会計年度においては購入がなかったため、不動産関連サービス事業の仕入実績に著しい変動がありました。
3. 当連結会計年度において中国子会社の貿易事業の仕入減少に伴い仕入実績に著しい変動がありました。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| アパレル事業 | 186,797 | △12.03 |
| 不動産関連サービス事業 | 22,825 | 572.71 |
| 貿易事業 | 676,070 | △50.27 |
| 合計 | 885,693 | △43.77 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度において、購入した土地付建物の賃貸収入の計上があり不動産関連サービス事業における販売実績に変動がありました。
3.当連結会計年度において、中国子会社の貿易事業に関する売上に著しい減少があり貿易事業の販売実績に変動がありました。
4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成30年2月1日 至 平成31年1月31日) | 当連結会計年度 (自 平成31年2月1日 至 令和2年1月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 恒逸JAPAN株式会社 | 464,136 | 29.46 | 416,699 | 47.04 |
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ、138,629千円増加し、307,231千円となりました。この主な増減は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により支出した資金は、227,056千円(前年同期944,288千円支出)となりました。この主な要因は、売上高等の減少に伴い、売上債権が65,467千円、前渡金が45,207千円、仕入債務が18,764千円それぞれ減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により支出した資金は、5,994千円(前年同期5,882千円支出)となりました。この主な要因は、固定資産の取得による支出が5,224千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により得られた資金は、372,076千円(前年同期687,600千円獲得)となりました。この主な要因は、短期借入金の減少72,188千円、株式の発行による440,420千円の事業資金を得たこと等によるものであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上については会計基準及び実務指針等により見積りを行っております。この見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
(2) 当連結会計年度末の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて14,275千円増加し、949,323千円となりました。この主な原因は、現金及び預金が138,629千円増加し、受取手形及び売掛金が61,250千円、前渡金が45,422千円、及び貸倒引当金が3,539千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて100,644千円減少し、615,839千円となりました。この主な原因は、短期借入金が72,790千円及びその他負債が13,387千円それぞれ減少し、未払法人税が5,756千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて114,919千円増加し、333,484千円となりました。この主な原因は、親会社株主に帰属する当期純損失327,599千円を計上したものの、第4回新株予約権の行使により資本金が224,271千円、資本剰余金が224,271千円それぞれ増加したことによるものであります。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社は、経営理念に基づき、コンプライアンスの順守と内部統制システムの確立を行いながら、セグメントごとの部門収益の確保を図ることが重要課題であると捉えて営業活動に取り込んでまいりました。
アパレル事業は、卸売業務として既存ブランドについての現在のポジショニングの分析を行い、各得意先に合わせたブランドを選択し企画提案をしてまいりました。そして、ライセンス業務とのシナジー効果を高めるため、サブライセンシー各社と協力し、当社ブランドの魅力を消費者に再認知してもらうための広告宣伝活動も併せて行ってまいりました。
不動産関連サービス事業につきましては、平成30年12月に購入した収益物件を、積極的に販売活動を行ってまいりました。一方、貿易事業におけましては、取扱製品領域の拡大に積極的に営業活動を行ってまいりました。
しかしながら、各事業とも部門収益の確保が図れておらず、更なる業績の改善が必要な状況となっております。
この結果、当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高885,693千円(前年同期比43.77%減)、営業損失294,820千円(前年同期は324,761千円の営業損失)、経常損失321,646千円(前年同期は367,612千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は327,599千円(前年同期は385,272千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況、2 事業等のリスク」をご参照下さい。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
当社は、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。
運転資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を基本としております。また、状況に応じて直接金融による調達により、資金の確保を行います。
なお、当連結会計年度につきましては、第三者割当による第4回新株予約権の発行及び行使により、直接金融市場にて448,542千円の資金調達を実施し、事業運営上必要な資金を確保及び流動性の維持を図っております。
その結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、307,231千円となりました。
(7) 経営戦略の現状と見通し
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調を継続しておりました。今後の経済の見通につきましては、米中貿易摩擦や英国のEU離脱に加え、1月下旬以降の新型コロナウイルスの感染拡大などの影響により、グローバルな経済環境の不確実性が高まり、貿易などを中心とした影響がわが国経済に大きな影響を与えることが予想されます。一方、小売、卸売業界におきましては、相次ぐ台風の上陸や暖冬などの天候不順、10月からの消費税増税による節約志向の高まり等、依然として厳しい環境が継続するものと考えます。
次期の各セグメントの見通しは以下の通りとなります。
アパレル事業につきましては、既存ブランドの強みを活かした商品企画をライセンス事業とのコラボレーションによるシナジー効果を高めるため、アパレル以外の分野に広げ、ブランドの認知幅を拡大し、マーケット拡張と収益増大並びに利益貢献をはかります。また、海外子会社である上海鋭有商貿有限公司は、中国市場向けの自社ユニフォームブランドの企画・販売及びユニフォームの卸売事業の拡大を行ってまいります。
不動産関連サービス事業につきましては、主に中華圏及び在日中国人に向けた国内における不動産物件の売買、仲介業務等を行っております。保有する販売用不動産の早急販売に努めてまいります。
貿易事業は、主に3つの業務からなっております。先ず1つ目の日用雑貨品等の輸出業務については、中華圏に向けた「メイド・イン・ジャパン」の日用雑貨品等を中国国内のGMS(注1)や百貨店に対して積極的な販売活動を行ってまいります。次に2つ目のポリエチレンテレフタレート(注2)、繊維・フィルムの輸入業務は、当該事業は安定した供給元と卸売先を確保できれば安定した収益を期待できることから、卸売先である日本の商社等を始め国内企業を対象に積極的な営業活動を行ってまいります。3つ目はプラスチック再生原料の輸出入業務であり、当該事業も安定した供給元と卸売先を確保できれば安定した収益を期待できることから、積極的な営業活動をしてまいります。
(注1)GMS(general merchandise store) ・・・日常生活で必要な物を総合的に扱う大衆向け大規模な小売業態
(注2)ポリエチレンテレフタレート(PET)・・・ポリエステルの一種であり日常で最も多く使われているプラスチック
素材
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。
今後におきましては、 先の「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載しましたとおり、安定的な収益の確保が出来る企業体質を構築するために、顧客満足度の高い品質の商品を低価格で提供し売上の維持を図るとともに、低コスト構造の構築、財務体質の強化に努める所存です。
(9) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、前連結会計年度以前から継続して営業損失を計上しており、当連結会計年度においても、営業損失294,820千円、経常損失321,646千円、親会社株主に帰属する当期純損失327,599千円を計上しております。また営業活動によるキャッシュ・フローにおきましても、当連結会計年度においては227,056千円のマイナスとなっております。
これらにより継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しているものと認識しており、収益性と財務体質の改善を迫られております。
このような状況を解消するために当社グループは、①アパレル事業における収益構造改革の推進、②不動産関連サービス事業の強化、並びに③貿易事業の業容の拡大と販売先企業の開拓及び新規業務への参入等を推進してまいります。また、財務体質の改善を図る必要があることから、適切な資本政策等も検討してまいります。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」をご参照下さい。