有価証券報告書-第24期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/27 14:55
【資料】
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【項目】
139項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下の通りであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
イ)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の再拡大の中でも、各国における入国制限や日本国内における行動制限が緩和されるなど徐々に社会経済活動の正常化の動きが見られました。
しかしながら日本においては、9月に上限が緩和されるまで引き続き全世界からの個人旅行客の入国制限措置がとられ、訪問客の数は当連結会計年度において概ね上限1日2万人のまま推移しました。当社グループにおいては、このような先の見通せない状況の中、コスト削減のため国内外のホテル運営を縮小するという厳しい判断をすることとなりました。
そのような状況下において、当社グループは売上高が前年同期比で29.4%減少するという結果に終わりました。また、売上高を上回る営業費用を計上したことにより、最終的に多額の営業損失を計上する結果になりました。
さらに、営業外収益として主に為替差益を、営業外費用として主に支払利息を、それぞれ計上し、特別利益として主にリース解約益を、特別損失として主に債務保証損失引当金繰入額及び減損損失を計上いたしました。なお、当該リース解約益は、過去において減損損失処理対象となったリース資産に係るリース契約を中途解約したことにより生じております。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高366百万円(前期比29.4%減)、売上総利益184百万円(前期比45.9%減)を計上しました。販売費及び一般管理費は、1,043百万円となり、858百万円の営業損失が発生しました。また、為替差益88百万円などの営業外収益98百万円、リース解約益2,867百万円などの特別利益2,906百万円を計上した一方、営業外費用として支払利息76百万円、債務保証損失引当金繰入額804百万円及び減損損失284百万円などの特別損失1,090百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益977百万円を計上しました。
② 財政状態の状況
(a) 資産の部
当連結会計年度末の総資産の額は5,357百万円となり、前連結会計年度から7,733百万円減少しました。
流動資産の額は510百万円となり、前連結会計年度から335百万円減少しております。
これは主に、現金及び預金が207百万円、売掛金51百万円及びその他(流動資産)が64百万円減少したことによるものであります。
固定資産の額は4,846百万円となり、前連結会計年度から7,398百万円減少しました。
これは主に、有形固定資産が6,796百万円及び投資その他の資産が601百万円減少したことによるものであります。
(b) 負債の部
当連結会計年度末の負債の額は4,739百万円となり、前連結会計年度から8,724百万円減少しております。
流動負債が432百万円及び固定負債が8,292百万円減少したためであります。
(c) 純資産の部
当連結会計年度末における純資産の額は617百万円で、前連結会計年度末から990百万円増加しております。
これは主に親会社株主に帰属する当期純利益977百万円を計上したためであります。
ロ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ207百万円減少し、207百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって支出した資金は296百万円(前年同期は529百万円の支出)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益979百万円、減価償却費160百万円、減損損失284百万円、リース解約益△2,867百万円、支払利息76百万円、債務保証損失引当金繰入額804百万円及び未払金の増加額81百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は285百万円(前年同期は534百万円の収入)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出△317百万円、匿名組合出資金の払戻による収入132百万円及び長期貸付けによる支出△96百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって獲得した資金は397百万円(前年同期は199百万円の獲得)となりました。その主な要因は、短期借入れによる収入501百万円、長期借入金の返済による支出△86百万円、長期借入れによる収入42百万円及びリース債務の返済による支出△60百万円によるものであります。
ハ)生産、受注及び販売の実績
① 仕入実績
仕入実績をセグメント毎に示すと、次の通りです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ホテル事業181,616102.4

(注) 金額は、仕入価格によっております。
② 受注実績
サービス業のため、該当事項はありません。
③ 販売実績
販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ホテル事業366,12170.6

経営者の視点による経営成績等の状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 イ)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、経常利益及び売上高経常利益率であります。
① 経常利益
コスト削減のため国内外のホテル運営を縮小するという厳しい判断をすることにより、当連結会計年度の売上高は366百万円となり、前連結会計年度に比べ29.4%減少しました。販売費及び一般管理費の削減を実施し、営業外費用を上回る営業外収益を計上したことにより、前連結会計年度と比較して経常損失は減少し、経常損失は836百万円となりました。
② 売上高経常利益率
売上高経常利益率は△228.5%となりました。
今後、既存ホテルについては、稼働率と客単価を維持・向上していくとともに、新規事業を迅速に立ち上げ、拡大することで収益を確保し、また引き続きコスト削減を実現することで経常利益の計上に努めてまいります。
当社グループが目標とする指標についての当連結会計年度と前連結会計年度の実績は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
指標当連結会計年度前連結会計年度増減率
売上高366518△29.4%
経常利益(損失)△836△1,230
売上高経常利益(損失)率△228.5%△237.4%

(注) 記載金額は百万円以下を切り捨てて表示しております。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ロ) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備資金に関して、内部資金または借入及び増資により資金調達することとしています。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に用いておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定における新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。