四半期報告書-第21期第2四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/14 9:00
【資料】
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【項目】
28項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の概況
インバウンド訪日客数が引き続き増加する中で、レッドプラネットグループは日本の主要都市で展開する5つの既存ホテルという事業基盤を拡大するため、札幌と広島に2つの新たなホテルを加える計画を進めております。
当グループの札幌における2軒目となるレッドプラネット札幌すすきの中央は、2019年9月にオープンする予定です。これは、札幌を含む日本全国でラグビーワールドカップの試合が開催される直前の時期となります。レッドプラネット広島の建設工事も既に始まっており、2020年下期にオープンする予定であります。
当グループが日本で展開する5つのホテルは全て順調に営業を続けていますが、ラグビーワールドカップと東京五輪という大イベントを前に、ホテル市場への新規参入が増えたため、前年同期に比べて宿泊価格が低めに推移しました。これらの新たに供給された客室数は、インバウンド訪日客数が今後も継続的に増加する中で着実に市場に吸収されていく見通しではありますが、当グループでは、既存ホテルおよび将来開発予定の物件の効率的なマネジメントと売上拡大を確実にする先行投資を行ったために、営業費用が増加しました。さらに、札幌のホテル建設費用、レッドプラネット名古屋錦の固定地代費用の負担が課題でした。しかし、当グループは、将来の成長に備えた着実な経営基盤のために、これらの一時的な費用増大は不可欠な投資であると認識しております。
上半期において、当グループは地域内での拡張を大いに加速させてきました。当第1四半期連結累計期間にタイのレッドプラネットホテルを買収し、日本、タイ、フィリピンという3つの急成長する市場に強力な存在を構築しました。当グループは、東南アジアへの日本人訪問者、および、かつてないほど多くの東南アジアからの訪日客という、両方向の流れを背景に、当地域におけるシナジー効果を伴う成長を予測しています。東南アジア、中国の両方からの訪日客の間における、レッドプラネットのブランド認知度の高さが、当グループの競合ホテル各社に対する主な差別化要因であります。
タイで新たに買収されたホテルを含めて、当グループは現在、10のホテル(総客室数1,517)を運営しています。日本で現在建設中の2つのホテルに加えて、フィリピンでも2軒のホテル(2020年上期にオープン予定のレッドプラネット マニラ・ザ・フォート、2020年下期にオープン予定のレッドプラネット マニラ・エンターテインメントシティ)を建設中で、タイでも1軒のホテル(2021年上期にオープン予定のレッドプラネット バンコク スクンビット8番地)を建設中です。これにより、運営するホテル総数は15となります。
グループの事業ポートフォリオが成長した結果、2019年上半期に売上高は強力に成長して1,226百万円(前年同期比+54.6%増)となりました。一方、前述の一時的な営業費用増加、タイのホテル群買収に関わる取引費用、買収したホテル群のブランディング費用等により、営業損失177百万円を計上しました(前年同期は営業損失90百万円)。
為替差益等として営業外収益172百万円を計上しました一方、金利支払その他の営業外費用105百万円を計上したことにより、経常損失111百万円(前年同期は経常損失134百万円)となりました。さらに受取補償金167百万円を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益が62百万円(前年同期比-82.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は17,920百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,484百万円増加いたしました。
流動資産は2,064百万円となり、前連結会計年度に比べて2,273百万円減少しております。これは主に、現金及び預金が1,472百万円減少し、仮払金をタイ事業取得等取引の対価として振替処理したためであります。
固定資産は15,856百万円となり、前連結会計年度に比べて3,757百万円増加しております。これは主に、タイ事業の取得等取引により建物及び構築物が1,896百万円増加したこと及び建設仮勘定が1,233百万円増加したためであります。
負債合計は12,266百万円となり、前連結会計年度末に比べ807百万円増加しております。これは主に、長期借入金が632百万円増加したためであります。
純資産合計につきましては、5,654百万円となり、前連結会計年度末に比べ676百万円増加しております。これは主に、2019年2月20日付第三者割当新株式の発行等により資本金が2,560百万円増加したこと及び資本剰余金がタイ事業の取得等取引に伴い1,861百万円減少したこと並びに親会社株主に帰属する四半期純利益を62百万円計上したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,472百万円減少し、1,150百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は186百万円(前年同期は196百万円の減少)となりました。その主な要因は、税金等調整前四半期純利益63百万円及び減価償却費221百万円、法人税等の還付額186百万円、その他営業活動によるキャッシュ・アウト・フロー504百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は1,151百万円(前年同期は1,913百万円の増加)となりました。その主な要因は、有価固定資産の取得による支出△782百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△411百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は137百万円(前年同期は721百万円の減少)となりました。その主な要因は、リース債務の返済による支出△104百万円及び長期借入金の返済による支出△83百万円によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)主要な設備
新たに確定した主要な設備の売却は以下のとおりであります。
会社名事業所名セグメントの名称設備の内容帳簿価額売却予定年月
合同会社レッド・プラネット・アンカンを営業者とする匿名組合レッドプラネット札幌すすきの中央(仮称)ホテル事業ホテル関連設備2,937百万円2019年
9月

(注) レッドプラネット札幌すすきの中央(仮称)については、2019年9月に完成予定であり、完成後、土地及び建物を信託設定の上、信託受益権を3,412百万円で譲渡する予定であります。